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18-1.ドライブデート
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八岐大蛇の件はあるが。
今日は、デートをしようと笑也に誘われて。
一度自宅に戻ってから、シャワーを浴びて身支度を整えて。
咲夜と羅衣鬼を身体に宿してから、再び笑也の部屋に向かう。
笑也も身綺麗にしてきたせいか、いつもよりまぶしく見えた。昨夜のパーティーでもだが、彼は磨くとさらにまぶしくなるんだなと覚えておくことにした。
「可愛いよ?」
穫が着くなり、さらっと褒めてくれるのだから、心臓に悪い。
「笑也さんも素敵です」
お返しではないが、正直に告げると。笑也は少し顔を赤くしてから、髪を軽く掻いた。
とりあえず、行こうと手を繋いでマンションを出ることにした。一階の受付フロアでは、巧が二人を見るなり、ニヤニヤしてきたが。
「おはようさん」
「おはようございます! あの……佐和ちゃんは?」
「俺んとこのベッドで寝てるわ。一応、式神が見張っとってくれてる」
「しきがみ??」
「使い魔、みたいなもんや」
とにかく、まだ佐和は目が覚めていないらしい。少し大丈夫かと心配になったが、巧に髪をくしゃくしゃと撫でられた。
「?」
「心配せんでも、ちょぉ、疲れただけや。安心し?」
「……はい」
「じゃ、行ってくるから」
「おう」
そして、駐車場に向かい。まだ一度しか乗っていなかった笑也の車に乗せてもらい。
しばらくは、ドライブデートだと、彼は車を走らせた。
「お腹空いてるでしょ?」
少し経ってから、笑也がそう言うと。
車内に、穫の腹の音が響いたのだった。
「……はい」
「美味しいパンケーキの店があるんだ。そこの店長が友人だから、紹介させて?」
「パンケーキですか!」
「うん。ふわふわのスフレパンケーキ。穫ちゃんも気にいると思うよ?」
「わあ!」
誕生日パーティー後の、笑也とのドライブデート。
きっと、素敵なものになるだろうと穫はわくわくするのだった。
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