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第80話 次に食べたい
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おじいちゃんが帰ってきてから、今度は駿も一緒にお祭りを回ることにしたの。
おじいちゃんの左に駿、右はあたし。迷子にならないようにおじいちゃんの手にしっかりつかまって……あちこち回ったんだけど。まだちょっとしか食べていないから、お腹がぺこぺこだったわ。
なにを食べようかなあ。
焼きそば?
たこ焼き?
串焼き?
ポテト?
いろいろ悩んだけど、まだから揚げしか食べてないから、どれも食べたい。それがおじいちゃんにもわかったのか、焼きそばの前で止まったわ。
「おーい、にいちゃん。焼きそば中と大一個ずつ」
「はいよ!」
お店のおにいさんにちゅーもんすると、おじいちゃんはお財布を出すのにあたしたちから手を離して、お金をおにいさんに出したの。渡されたのは、焼きそばのパックがふたつと……わりばしがみっつ。お金を出すときに、おじいちゃんがおはしの数も言ってたの。
「んじゃ、盆踊り広場のとこでこれ食うか?」
焼きそばは重いから、あたしと駿はおじいちゃんのじんべーのズボンをちょっとにぎって離れないように歩いていく。ゆっくりゆっくり、広場に行けばいっぱい人が集まっていたわ。
「今年は踊れるかなあ?」
「練習はしたろ?」
「うーん」
おじいちゃんに言うとおり、練習はしたけど……ちょっときんちょーするもん。駿は、って聞くと駿は首を横に振った。駿もあんまり自信ないみたい。
踊りの時間はまだだから、焼きそばを食べる場所を探したんだけど……砂場近くのちっちゃいフェンスしかないから、おじいちゃんはそこに座って、あたしと駿は立って食べることにした。大きい方の焼きそばをわけっこなの。大きいから、いっぱいあるわ!
「「いただきます」」
駿が焼きそばを最初持ってくれるって言ったから、あたしが少しだけ焼きそばを食べた。出来立てだったけど、歩いているうちに冷めたから、食べやすい感じだった。もぐもぐすると、ソースが口いっぱい! 飲み込んだら、今度は駿と交代だわ。
「おいひい」
駿も好きな味だから、笑顔になっていたわ。ちょっと落ち込んでた気がしたけど、今は元気だからよかった。
お祭りは楽しくなきゃいけないもんね!
おじいちゃんはひとつだけど、おっきいのを駿と交代で食べたらちょっとお腹がいっぱいになった時に。広場のぶたいから、たいこと笛……あと、スピーカーから音楽が聞こえてきたの!
「おじいちゃん、始まったよ!」
「おーおー、ここで見ててやっから二人で行ってきな?」
「「はーい」」
駿と手をつないで、先に踊ってた人たちと一緒に盆踊りを始めたわ。
動かすのは大変だけど、楽しい!
おじいちゃんの左に駿、右はあたし。迷子にならないようにおじいちゃんの手にしっかりつかまって……あちこち回ったんだけど。まだちょっとしか食べていないから、お腹がぺこぺこだったわ。
なにを食べようかなあ。
焼きそば?
たこ焼き?
串焼き?
ポテト?
いろいろ悩んだけど、まだから揚げしか食べてないから、どれも食べたい。それがおじいちゃんにもわかったのか、焼きそばの前で止まったわ。
「おーい、にいちゃん。焼きそば中と大一個ずつ」
「はいよ!」
お店のおにいさんにちゅーもんすると、おじいちゃんはお財布を出すのにあたしたちから手を離して、お金をおにいさんに出したの。渡されたのは、焼きそばのパックがふたつと……わりばしがみっつ。お金を出すときに、おじいちゃんがおはしの数も言ってたの。
「んじゃ、盆踊り広場のとこでこれ食うか?」
焼きそばは重いから、あたしと駿はおじいちゃんのじんべーのズボンをちょっとにぎって離れないように歩いていく。ゆっくりゆっくり、広場に行けばいっぱい人が集まっていたわ。
「今年は踊れるかなあ?」
「練習はしたろ?」
「うーん」
おじいちゃんに言うとおり、練習はしたけど……ちょっときんちょーするもん。駿は、って聞くと駿は首を横に振った。駿もあんまり自信ないみたい。
踊りの時間はまだだから、焼きそばを食べる場所を探したんだけど……砂場近くのちっちゃいフェンスしかないから、おじいちゃんはそこに座って、あたしと駿は立って食べることにした。大きい方の焼きそばをわけっこなの。大きいから、いっぱいあるわ!
「「いただきます」」
駿が焼きそばを最初持ってくれるって言ったから、あたしが少しだけ焼きそばを食べた。出来立てだったけど、歩いているうちに冷めたから、食べやすい感じだった。もぐもぐすると、ソースが口いっぱい! 飲み込んだら、今度は駿と交代だわ。
「おいひい」
駿も好きな味だから、笑顔になっていたわ。ちょっと落ち込んでた気がしたけど、今は元気だからよかった。
お祭りは楽しくなきゃいけないもんね!
おじいちゃんはひとつだけど、おっきいのを駿と交代で食べたらちょっとお腹がいっぱいになった時に。広場のぶたいから、たいこと笛……あと、スピーカーから音楽が聞こえてきたの!
「おじいちゃん、始まったよ!」
「おーおー、ここで見ててやっから二人で行ってきな?」
「「はーい」」
駿と手をつないで、先に踊ってた人たちと一緒に盆踊りを始めたわ。
動かすのは大変だけど、楽しい!
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