46 / 128
第46話 ソイパテハンバーガー④
しおりを挟む「桜乃ちゃん、どうしたの?」
あたしが止まっているから、澪ちゃんには不思議に見えたみたい。
けど、澪ちゃんにはステータスが見えないんだったわ。
『ほほほ。レベルが上がり、ステータスに表示されたのであろう』
美濃さんが言った通りだ。
あたしは首を縦に振ると、澪ちゃんは『え!?』って声を上げた。
「レベル? ステータス? なんか……ゲームより、ラノベみたい!」
「「……らのべ??」」
「えっと……本! 私とかの年齢の人が読む本の……種類かな?」
「……ゲームじゃないの?」
「うん。絵は少なくて、ほとんど字ばっかり」
本は、絵本をちょっとやめたくらいで……ちゃんとしたのは、教科書くらいかな? 澪ちゃんに聞くとそれじゃないんだって。
『ほほほ。澪もじゃが、駿も見てみるかえ?』
「いいんですか!?」
「……みたいです」
で、美濃さんが手をぱんぱんすると……ふたりがちょっとだけピンクに光ったわ。
光が消えたら、まだステータスが出てる前にあたしが呼んで。見せてあげると、『わぁ』って声を上げたわ。
「ほんと! シンプルだけど、ステータスだわ!」
「……ゲームみたい」
「レベルに必要なポイントっていうのがあるのね?」
「うん。それが……ハンバーガーですぐにもらえたの」
「そうなんだ?」
おじいちゃんにも見てもらうと、はーって息をはいたわ。
「あれか? ジャンクフードだから、余計にか?」
「あ! あり得ますね!」
「「じゃんく??」」
「ハンバーガーとかのことを言うんだ」
大人はいろんなことを知っているわ。
やっぱり、早く大きくなりたい!
『詳しいことはあとにしようぞ? せっかく、桜乃らが待ってくれたのだから、食そうぞ?』
「「はーい!」」
「頂いちゃいます!」
お片付けをちゃんとしてから……ちゃぶ台のある部屋に変わって。
のみものも、美濃さんがお茶をいれてくれたから……みんなで『いただきます』をきちんとしたら!!
「「あー!」」
あたしと駿は口がちっちゃいから、できるだけおっきくして。
ガブッとしたら!!
すっごくやわらかい……パンやぱてがおいしかった!!
トマトやレタスもおいしい!!
あたし、ちょっとだけお野菜苦手だったけど……これなら食べれるわ!!
おいしくて、もぐもぐ食べれちゃう!!
甘くて、しょっぱいてりやきソースにマヨネーズもあるから、いつものお野菜よりもっともっとおいしい!!
「おーい。今即席で作ったぜ?」
おじいちゃんがいつの間にか、何かを作ってきてくれたのは!
あげたての!!
フライドポテト!!
みんなで、『やった!』って声を上げたわ!!
1
お気に入りに追加
23
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
[完結済み]男女比1対99の貞操観念が逆転した世界での日常が狂いまくっている件
森 拓也
キャラ文芸
俺、緒方 悟(おがた さとる)は意識を取り戻したら男女比1対99の貞操観念が逆転した世界にいた。そこでは男が稀少であり、何よりも尊重されていて、俺も例外ではなかった。
学校の中も、男子生徒が数人しかいないからまるで雰囲気が違う。廊下を歩いてても、女子たちの声だけが聞こえてくる。まるで別の世界みたいに。
そんな中でも俺の周りには優しいな女子たちがたくさんいる。特に、幼馴染の美羽はずっと俺のことを気にかけてくれているみたいで……
大阪の小料理屋「とりかい」には豆腐小僧が棲みついている
山いい奈
キャラ文芸
男尊女卑な板長の料亭に勤める亜沙。数年下積みを長くがんばっていたが、ようやくお父さんが経営する小料理屋「とりかい」に入ることが許された。
そんなとき、亜沙は神社で豆腐小僧と出会う。
この豆腐小僧、亜沙のお父さんに恩があり、ずっと探していたというのだ。
亜沙たちは豆腐小僧を「ふうと」と名付け、「とりかい」で使うお豆腐を作ってもらうことになった。
そして亜沙とふうとが「とりかい」に入ると、あやかし絡みのトラブルが巻き起こるのだった。
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と叫んだら長年の婚約者だった新妻に「気持ち悪い」と言われた上に父にも予想外の事を言われた男とその浮気女の話
ラララキヲ
恋愛
長年の婚約者を欺いて平民女と浮気していた侯爵家長男。3年後の白い結婚での離婚を浮気女に約束して、新妻の寝室へと向かう。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と愛する夫から宣言された無様な女を嘲笑う為だけに。
しかし寝室に居た妻は……
希望通りの白い結婚と愛人との未来輝く生活の筈が……全てを周りに知られていた上に自分の父親である侯爵家当主から言われた言葉は──
一人の女性を蹴落として掴んだ彼らの未来は……──
<【ざまぁ編】【イリーナ編】【コザック第二の人生編(ザマァ有)】となりました>
◇テンプレ浮気クソ男女。
◇軽い触れ合い表現があるのでR15に
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾は察して下さい…
◇なろうにも上げてます。
※HOTランキング入り(1位)!?[恋愛::3位]ありがとうございます!恐縮です!期待に添えればよいのですがッ!!(;><)
スライムからパンを作ろう!〜そのパンは全てポーションだけど、絶品!!〜
櫛田こころ
ファンタジー
僕は、諏方賢斗(すわ けんと)十九歳。
パンの製造員を目指す専門学生……だったんだけど。
車に轢かれそうになった猫ちゃんを助けようとしたら、あっさり事故死。でも、その猫ちゃんが神様の御使と言うことで……復活は出来ないけど、僕を異世界に転生させることは可能だと提案されたので、もちろん承諾。
ただ、ひとつ神様にお願いされたのは……その世界の、回復アイテムを開発してほしいとのこと。パンやお菓子以外だと家庭レベルの調理技術しかない僕で、なんとか出来るのだろうか心配になったが……転生した世界で出会ったスライムのお陰で、それは実現出来ることに!!
相棒のスライムは、パン製造の出来るレアスライム!
けど、出来たパンはすべて回復などを実現出来るポーションだった!!
パン職人が夢だった青年の異世界のんびりスローライフが始まる!!
諦めて溺愛されてください~皇帝陛下の湯たんぽ係やってます~
七瀬京
キャラ文芸
庶民中の庶民、王宮の洗濯係のリリアは、ある日皇帝陛下の『湯たんぽ』係に任命される。
冷酷無比極まりないと評判の皇帝陛下と毎晩同衾するだけの簡単なお仕事だが、皇帝陛下は妙にリリアを気に入ってしまい……??
婚約破棄とか言って早々に私の荷物をまとめて実家に送りつけているけど、その中にあなたが明日国王に謁見する時に必要な書類も混じっているのですが
マリー
恋愛
寝食を忘れるほど研究にのめり込む婚約者に惹かれてかいがいしく食事の準備や仕事の手伝いをしていたのに、ある日帰ったら「母親みたいに世話を焼いてくるお前にはうんざりだ!荷物をまとめておいてやったから明日の朝一番で出て行け!」ですって?
まあ、癇癪を起こすのはいいですけれど(よくはない)あなたがまとめてうちの実家に郵送したっていうその荷物の中、送っちゃいけないもの入ってましたよ?
※またも小説の練習で書いてみました。よろしくお願いします。
※すみません、婚約破棄タグを使っていましたが、書いてるうちに内容にそぐわないことに気づいたのでちょっと変えました。果たして婚約破棄するのかしないのか?を楽しんでいただく話になりそうです。正当派の婚約破棄ものにはならないと思います。期待して読んでくださった方申し訳ございません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる