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第46話 ソイパテハンバーガー④

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桜乃さくのちゃん、どうしたの?」


 あたしが止まっているから、みおちゃんには不思議に見えたみたい。

 けど、澪ちゃんにはステータスが見えないんだったわ。


『ほほほ。レベルが上がり、ステータスに表示されたのであろう』


 美濃みのさんが言った通りだ。

 あたしは首を縦に振ると、澪ちゃんは『え!?』って声を上げた。


「レベル? ステータス? なんか……ゲームより、ラノベみたい!」

「「……らのべ??」」

「えっと……本! 私とかの年齢の人が読む本の……種類かな?」

「……ゲームじゃないの?」

「うん。絵は少なくて、ほとんど字ばっかり」


 本は、絵本をちょっとやめたくらいで……ちゃんとしたのは、教科書くらいかな? 澪ちゃんに聞くとそれじゃないんだって。


『ほほほ。澪もじゃが、駿しゅんも見てみるかえ?』

「いいんですか!?」

「……みたいです」


 で、美濃さんが手をぱんぱんすると……ふたりがちょっとだけピンクに光ったわ。

 光が消えたら、まだステータスが出てる前にあたしが呼んで。見せてあげると、『わぁ』って声を上げたわ。


「ほんと! シンプルだけど、ステータスだわ!」

「……ゲームみたい」

「レベルに必要なポイントっていうのがあるのね?」

「うん。それが……ハンバーガーですぐにもらえたの」

「そうなんだ?」


 おじいちゃんにも見てもらうと、はーって息をはいたわ。


「あれか? ジャンクフードだから、余計にか?」

「あ! あり得ますね!」

「「じゃんく??」」

「ハンバーガーとかのことを言うんだ」


 大人はいろんなことを知っているわ。

 やっぱり、早く大きくなりたい!


『詳しいことはあとにしようぞ? せっかく、桜乃らが待ってくれたのだから、食そうぞ?』

「「はーい!」」

「頂いちゃいます!」


 お片付けをちゃんとしてから……ちゃぶ台のある部屋に変わって。

 のみものも、美濃さんがお茶をいれてくれたから……みんなで『いただきます』をきちんとしたら!!


「「あー!」」


 あたしと駿は口がちっちゃいから、できるだけおっきくして。

 ガブッとしたら!!

 すっごくやわらかい……パンやぱてがおいしかった!!

 トマトやレタスもおいしい!!

 あたし、ちょっとだけお野菜苦手だったけど……これなら食べれるわ!!

 おいしくて、もぐもぐ食べれちゃう!!

 甘くて、しょっぱいてりやきソースにマヨネーズもあるから、いつものお野菜よりもっともっとおいしい!!


「おーい。今即席で作ったぜ?」


 おじいちゃんがいつの間にか、何かを作ってきてくれたのは!

 あげたての!!

 フライドポテト!!

 みんなで、『やった!』って声を上げたわ!!
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