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第42話 ソイパテハンバーガー①

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「今風に言うと、ソイパテですね」

「「そいぱて??」」


 みおちゃんが、ハンバーグのタネをこねこねしてる時に、そんなことを言ったの。


『うむ。そのようなものじゃ』

「若い子は知識の吸収が早いなあ?」


 美濃みのさんとおじいちゃんも、知ってるみたい?


「美濃さん、そいぱてってなーに?」

『ソイは大豆……今日は豆腐をツナギにするのでそれに当てはまる。パテは、ハンバーガーの中のハンバーグを意味するのじゃ』

「「へー!」」


 じゃあ、いつも食べるハンバーガーのハンバーグは『ぱて』って言うんだ?


「比較的柔らかいですよね! 冷めちゃうと固くなるのが普通のハンバーグと同じですけど」

『して、早く食べたいじゃろう? 桜乃さくの、今日も頼むぞ?』

「はーい! 時間短縮クイック!!」


 生地にも、丸めたパテにもかけたら……パテはしっかりした感じに見えた。けど、すぐにはハンバーグにしないから、冷蔵庫にしまうんだって。


「ま、魔法? スキルとか!?」


 澪ちゃんははじめて見るから……めちゃくちゃ驚いていたわ。美濃さんとままごとキッチンは、のぞいてた時に見たらしいけど……時間短縮クイックははじめてみたい。


『ほほほ。澪の方じゃと、スキルかの?』

「……ここ、異世界ではないですよね?」

『異空間と思っていいじゃろ』

「は~!」


 ちょっとむずかしい言葉だけど……澪ちゃんは大人だから知っている。あたしも、せんもんの学校に行きたいから……はやく大人になりたいなあ。


「んで? 生地とかは普通のバンズだろ? ソースはどうすんだ?」


 おじいちゃんが提案してくれたからか、美濃さんもだけど……澪ちゃんも『うーん』ってなったわ。


「マヨネーズ系……」

『てりやきも捨てがたい。もしくは、デミグラスもいいのお?』

「「え、え??」」

「ほら、二人とも! 私の家でお惣菜あるでしょう? 豆腐つくねのやつ! あれはてりやきの方ね」

「「あ」」


 甘くて、しょっぱい……お菓子のみたらしと似た味だわ!!

 あれを……ハンバーグに?

 ハンバーグって、うちだと普通のソースばっかりだから。


「マヨネーズ系だとあれだな? ケチャップ混ぜるオーロラソース。桜乃だと、うちの海老カツだな?」

「……ピンクの?」

「そうだ」


 いろんな味があるんだ。ここにも。

 でも……あんまりハンバーガーのお店行かないんだよね?

 食べたいって言ったら、おとうさんやおじいちゃんが作ってくれるもん。


「桜乃ちゃん、駿しゅんくん。ソイパテだとこう言うメニューがあるの」


 澪ちゃんが、ケータイで見せてくれたのが。

 お野菜もあるけど、白だったり、ピンクだったり、茶色だったり。

 いろんなソースとはさんであるハンバーガーがあったの!!

 すごい!!
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