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第一章

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「お帰りなさい。」
「おっかえり~。」

 僕たちが中に入ると幼馴染コンビが声をかけて着てくれる。

「隣どうぞ。」
「ありがとう。」
「おっ、藤井とカマ?」
「おい、お前。」

 加賀くんの言葉に宇民くんが焦るが、うん、遅かった。

「あら、誰がカマ????」
「あー、あー地雷ふ~んだ。」

 ニコニコと笑う林くんと呆れる藤井さんに僕は話を変えるため、声をかける。

「ねー、林くん、藤井さん。」
「何?」
「何で僕に御神くんとペアになったこと教えてくれなかったの?」
「「……。」」

 黙り込む彼らに僕は意地悪が少し芽生える。

「確かにあの時逃げた僕の方が悪いと思うけどさ、でも、知ってたら教えて欲しかったな。」
「えへ?」
「だって~。」

 笑ってごまかす藤井さん。

 何か言い訳をしそうな林くん。

 僕はニッコリと笑う。

「持ち合わせの装備で選ばなければ中らなかったから結構不完全燃焼だったんだよ。」
「ちょっと待て、あれで、あり合わせ?」
「そうだよ、今日は武器の類は持ってきてなかったし、あったとしても、折り畳みの棒だったから。」
「……。」
「あれだと、熱耐性に問題があったし、それならそのままの方がマシだったからね。」
「お前って実はチート?」
「まさか、僕がチートなら他の人は神様になるよ。」

 宇民くんは何故か林くんと藤井さんを見る。
 彼らは何故か悲し気な顔をして首を横に振った。

「マジかよ……。」

 一体彼らの間に何の会話をなされたのか。
 まあ、「マジでこいつそう思っているわけ?」「ええ、本気よ。」「そうなんだよね。」というところだろう。
 失礼な、僕は努力をしないと人並みになれないのに。

「なー、もし、武器を持っていたらどんなんで戦ったんだ?」

 空気を読んだのか、それともただの天然なのかわからないけど、加賀くんが声をかけてきた。

「そうだね、距離を保って戦うのを選んだら、宇民くんと同じ銃。それか、近距離を考えてナックルかそこらへんだね。」
「へー、お前、銃とかもできるんだ。」
「うん、一通りは頑張って覚えたよ。」
「へー。」

 感心する加賀くんと無関心なひょうちゃんは除いた三人はギョッとした顔をしているが、まあ、これは無視でいいだろう。
 僕たちは雑談をしながら、他のチームの戦いを見ていた。
 そして、楽しい時間はあっという間に過ぎ去った。

「サンキュな。」
「ああ、有意義な時間だった。」

 そう言って僕たち(僕、林くん、藤井さん)の携帯に新しい学友の名前が刻まれた。
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