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第十一章
第十一章「ホワイトデー」9
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「お願い、あの二人を何とかしてっ!」
使われていない教室に連れてこられると、そこにはすでに数名の女子がそろっていた。
そして、涼也が入ってくるのと同時に頭下げる女子に涼也は思わず口が出る。
「ちょっと待て。原因を教えろよ。」
「えーと、それが。」
「わたしたちにも。」
「分からないのよね。」
女子たちの言葉に涼也は眉を寄せる。
「どういう意味だ?」
「もう、そんな怖い顔しないでよ。」
「……。」
「もう、ノリが悪いわね。」
ため息を零す女子に涼也は周りを見渡す。
涼也の視線が怖いのか、女子たちは涼也と目が合うと、逸らす、怯える、震えるなどそれぞれの反応を示す。
「……。」
涼也は自分と対峙している女子が一番使い物になるのだと分かり、ため息を吐きたくなるが、それをぐっとこらえる。
「お前たちが分かる範囲でいい。」
「だったら、話せる範囲で話すわ。あれは昨日、碧を使ってホワイトデーのイベントをやって、配り終わったころかしらね。」
ようやく話し出した女子の言葉に涼也は黙って耳を傾けた。
使われていない教室に連れてこられると、そこにはすでに数名の女子がそろっていた。
そして、涼也が入ってくるのと同時に頭下げる女子に涼也は思わず口が出る。
「ちょっと待て。原因を教えろよ。」
「えーと、それが。」
「わたしたちにも。」
「分からないのよね。」
女子たちの言葉に涼也は眉を寄せる。
「どういう意味だ?」
「もう、そんな怖い顔しないでよ。」
「……。」
「もう、ノリが悪いわね。」
ため息を零す女子に涼也は周りを見渡す。
涼也の視線が怖いのか、女子たちは涼也と目が合うと、逸らす、怯える、震えるなどそれぞれの反応を示す。
「……。」
涼也は自分と対峙している女子が一番使い物になるのだと分かり、ため息を吐きたくなるが、それをぐっとこらえる。
「お前たちが分かる範囲でいい。」
「だったら、話せる範囲で話すわ。あれは昨日、碧を使ってホワイトデーのイベントをやって、配り終わったころかしらね。」
ようやく話し出した女子の言葉に涼也は黙って耳を傾けた。
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