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北斗サイド

北斗は残念ながら二位でした

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 何なんだ、この茶番は…。
 俺はブチキレそうになるのをギリギリで耐える。

 一次審査?
 趣味だと。
 何でてめぇらにさらす必要がある。
 だから、俺は面白みのない回答をしてやったら…。
 何故か憐みの籠った目で見られた。
 何故だ。
 普通に勉強と、後は書類仕事だぞ。
 どう考えても趣味じゃねぇだろうが。
 突っ込みを入れて欲しかったのに、何故、そうなった。

 そして、二次審査。
 特技。
 流石にアレを見せるのは仕方ないので、他の人に見せても問題ないものを選んだ。
 生徒会室から取り敢えず持ち出して問題ない書類を選んでそして、三分間仕事をした。
 ただ時間を浪費するよりはいいだろう。
 これで、三分分の自由は確保できたな。
 それに、見せしめにもなっただろう。
 俺がどんなけ頑張っているのか。
 それで、敵に回すんなら容赦しねぇよ。

「北斗、お疲れ様。」
「あれだけ見せつけて書類を持ってくる奴は殺す……。」

 スピカは苦笑だけで何も言わない。
 ただでさえ面倒くさいのに、それなのに、帰ったら仕事なんて嫌だろう。
 本当に勘弁してくれよ……。
 ああ、本当にイライラする。
 それも、これも……。

「あのバ会長…笑っていたよな?
 分かってねぇのか…。
 ああ、マジ腹立つ、ストライキしても許されるよな?
 許されるに決まっているよな?」
「……。」

 俺の姿を見てゲラゲラと笑うバ会長。
 そして、その周りはまるでお通夜のようにシンとしていた。
 ああ、本当に絞め殺してぇな。

「取り敢えず、休もうね?」
「……。」

 スピカは俺をなだめようとしてくれているが、そう簡単に怒りが収まる事ない。
 ああ、一年とはいえあのバ会長と同じ生徒会にいるなんて地獄だ。
 でも、俺はまだましな方かもしれない。
 三年、二年と被っていたら発狂していただろうな。
 だから、バ会長以外の人は尊敬できる。
 後数か月の我慢だ。
 我慢だ…。

「さて、集計されたようですね。」

 スタッフに呼ばれる。
 そして、スピカを見ると彼女は笑っていた。

「北斗、行ってらっしゃい。」
「ああ。」

 そして、ステージの上で順位が発表された。
 二位。
 色々複雑だ。
 上位だが、こんなくだらない事の上位。
 僅差で負ける二位。
 色々複雑だ。
 そして、景品を渡す相手は何故かびくついていたが、それを見て納得した。
 ステーショナリーセット。
 これは嫌味だろうか?
 それとも偶然なのか。
 怯えている相手には聞けないが、舞台袖で笑っている相手を見て、それが故意なのだと理解した。
 本当に何なんだよ。
 厄日だ。
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