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第一章
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私たちはあの日それぞれの家に帰ると、私の家にはクラウディアお姉さまが、彼の元には義兄様がいた。
私の説教は日付が変わるまで続き、彼の説教は二時間くらいだったそうだ。
それから、何日か過ぎ、ようやく日常が戻って来た。
何せあの魔物を倒す為にとはいえ、大規模魔法を何度もぶち込んでいたし、それに向うは向うで大群だったので、その死骸などが多かった。
私の《光(リヒト)》で浄化したとは言え、それでも、彼が倒した地上の魔物数は多すぎた。
だから校庭が使えず、実技は主に体育館などで行われていた。
それがようやく外で行わるようになり、魔法の使い方になるのだが、どうして、こうなったのでしょう?
「……。」
「……。」
何故か私とアルファードは互いに向き合っている。
「さて、お二人とも遠慮なさらず、ぶっ放してくださーい。」
「……とおっしゃられても。」
「だな…。」
私と彼は向かい合い苦笑する。
どうやら私たちの戦闘能力の高さから、お手本として戦って欲しいそうなのですけど、どうしたものか。
「取り敢えず、イザベラ、お前が攻撃してくれるか?」
「……。」
彼の言葉に私は首を振る。
「申し訳ないけれど、私の得意とするのは防御よ、後はサポートととして広域範囲の攻撃。」
「あ……ああ。」
先日の戦いを思い出してか、アルファードは納得するような声を出している。
「それに貴方は攻撃が最大の防御でしょ?」
「……。」
言葉を詰まらせる彼に私は苦笑する。
「遠慮なく攻撃して頂戴。」
「だがな…。」
渋る彼に私は溜息と共に右手に力を集中させる。
そして、一瞬で氷の弓矢を作り上げた私は仕方なく彼を狙い放つ。
「――っ!」
時間で言えばほんの一秒歩かないかの間だったが、彼はちゃんと行動してくれた。
私の氷の矢は彼の炎に焼かれ消える。
「イザベラ。」
「さあ、戦闘開始です。」
にこりと私が微笑めば彼は溜息を零し、私に向かって言う。
「絶対に傷つくなよ。」
「畏まりました。」
諦めた彼は瞬時に気持ちを切り替えて炎を纏う。
「来ますね。」
「行けっ!」
火炎が私の元に向かって押し寄せてくる。
「氷盾(アイスシールド)っ!」
氷の盾が炎から私の身を守ってくれる。
でも、彼の炎の方が強かったのかそれは割れる。
私は割れる寸前に左に避ける。
しかし、彼もそれを読んでいたのか、すぐさま、火の玉が私に襲い掛かる。
「本当に貴方は……。」
優しい人。
だって、先ほどの火炎で私のギリギリを見極め、耐えられるくらいの火の玉で私を攻撃している。
「でもね。」
私は氷の盾を再び出しながら、残った余力で先ほど融けてしまった水たまりに集中する。
「その優しさは命取りよ。」
私は氷の盾で彼の攻撃をしのぎ、そして、完成させた式を発動する。
「水鞭(ウオーターウィップ)っ!」
予想外な方向から放たれる水の鞭に彼は体を捻って避ける。
でも、本命はそれじゃない。
彼の熱で水は蒸発するけど、切れたものは水として地に落ちている。
そして、彼の足が水たまりを踏む。
「行けっ!」
水は瞬時に氷となり、彼の足にまとわりつく。
「――っ!」
「チェックメイト。」
氷は一瞬にして彼の首まで上っていき拘束する。
「しょ、勝負ありっ!」
戸惑うような教師の声と、ざわめきにようやく私はやってしまったと悟ったが、もうすでに遅かった。
私の説教は日付が変わるまで続き、彼の説教は二時間くらいだったそうだ。
それから、何日か過ぎ、ようやく日常が戻って来た。
何せあの魔物を倒す為にとはいえ、大規模魔法を何度もぶち込んでいたし、それに向うは向うで大群だったので、その死骸などが多かった。
私の《光(リヒト)》で浄化したとは言え、それでも、彼が倒した地上の魔物数は多すぎた。
だから校庭が使えず、実技は主に体育館などで行われていた。
それがようやく外で行わるようになり、魔法の使い方になるのだが、どうして、こうなったのでしょう?
「……。」
「……。」
何故か私とアルファードは互いに向き合っている。
「さて、お二人とも遠慮なさらず、ぶっ放してくださーい。」
「……とおっしゃられても。」
「だな…。」
私と彼は向かい合い苦笑する。
どうやら私たちの戦闘能力の高さから、お手本として戦って欲しいそうなのですけど、どうしたものか。
「取り敢えず、イザベラ、お前が攻撃してくれるか?」
「……。」
彼の言葉に私は首を振る。
「申し訳ないけれど、私の得意とするのは防御よ、後はサポートととして広域範囲の攻撃。」
「あ……ああ。」
先日の戦いを思い出してか、アルファードは納得するような声を出している。
「それに貴方は攻撃が最大の防御でしょ?」
「……。」
言葉を詰まらせる彼に私は苦笑する。
「遠慮なく攻撃して頂戴。」
「だがな…。」
渋る彼に私は溜息と共に右手に力を集中させる。
そして、一瞬で氷の弓矢を作り上げた私は仕方なく彼を狙い放つ。
「――っ!」
時間で言えばほんの一秒歩かないかの間だったが、彼はちゃんと行動してくれた。
私の氷の矢は彼の炎に焼かれ消える。
「イザベラ。」
「さあ、戦闘開始です。」
にこりと私が微笑めば彼は溜息を零し、私に向かって言う。
「絶対に傷つくなよ。」
「畏まりました。」
諦めた彼は瞬時に気持ちを切り替えて炎を纏う。
「来ますね。」
「行けっ!」
火炎が私の元に向かって押し寄せてくる。
「氷盾(アイスシールド)っ!」
氷の盾が炎から私の身を守ってくれる。
でも、彼の炎の方が強かったのかそれは割れる。
私は割れる寸前に左に避ける。
しかし、彼もそれを読んでいたのか、すぐさま、火の玉が私に襲い掛かる。
「本当に貴方は……。」
優しい人。
だって、先ほどの火炎で私のギリギリを見極め、耐えられるくらいの火の玉で私を攻撃している。
「でもね。」
私は氷の盾を再び出しながら、残った余力で先ほど融けてしまった水たまりに集中する。
「その優しさは命取りよ。」
私は氷の盾で彼の攻撃をしのぎ、そして、完成させた式を発動する。
「水鞭(ウオーターウィップ)っ!」
予想外な方向から放たれる水の鞭に彼は体を捻って避ける。
でも、本命はそれじゃない。
彼の熱で水は蒸発するけど、切れたものは水として地に落ちている。
そして、彼の足が水たまりを踏む。
「行けっ!」
水は瞬時に氷となり、彼の足にまとわりつく。
「――っ!」
「チェックメイト。」
氷は一瞬にして彼の首まで上っていき拘束する。
「しょ、勝負ありっ!」
戸惑うような教師の声と、ざわめきにようやく私はやってしまったと悟ったが、もうすでに遅かった。
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