弟が生まれて両親に売られたけど、売られた先で溺愛されました

にがり

文字の大きさ
上 下
3 / 9

3

しおりを挟む
太陽の光で目が覚めた

隣に公爵はいなかった

「どうしよう…」

主より遅く起きるなんて罰せられるかもしれない

もしかしたら返品されるかも…

そんな焦りを感じていると、部屋の扉が空いた

「おはようございます。本日よりアルバート様のお世話をさせていただくベルガと申します」

俺の世話?

そんな人はいないと思っていたから少し驚いた

後で公爵にお礼を言わなければ

「随分と遅い起床ですね。主より遅く起きるなんて」

「っ…」

ベルガは棘のある言い方をした

けれど俺が悪いから何も言えなかった

「とりあえずこれに着替えてください」

渡されったのはちゃんとした服だった

俺が昔聞いた話だと、遊び相手は服すら満足に着させてもらえない事があるらしい

だから俺は運がいいほうだ

「着替え終わりました」

そう言うとベルガは振り返った

「こんな時間に朝食はお食べにはなりませんよね」

「…はい」

ベルガはそう言いながら部屋から出ていってしまった

ぐう~

昨日からまともにご飯を食べていない俺はお腹が減ってしまっていた

しかし気を紛らわす事もできず、部屋のソファに腰掛けた

「何をすればいいんだろ」

俺は遊び相手というのが夜以外何をするのかあんまりわからなかった

公爵は昨日、昼間何をしておけばいいのか何も言ってなかった

今日色々話すと言っていたけど、それまで暇だなあ

「作戦を考えるか」

俺は公爵に気に入られなければ弟に会うことができない

俺は弟を恨んでなんかいない、むしろ大切なかわいい弟だ

公爵が俺を気にいるにはどうすればいいのか考えていたら気づいたら昼になっていた


「昼食を持ってきました」

ベルガが昼食を運んできた

「後で食器を取りに来るので」

そう言って部屋を出ていった

昼食はスープだった

「これだけか…」

ご飯が出てくるだけマシだが流石にショックを受けた

俺はゆっくりスープを飲んだ

しばらくすると食器が回収された

俺は再び作戦を考えていた








「はっ」

俺は気づいたら寝てしまっていた

外はもう暗くなり始めていた

「公爵が帰ってくる前で良かった」

俺はそっと声に出した

「何が俺が帰ってくる前で良かったんだ?」

恐る恐る振り返るとそこには公爵がいた








~~~~~~~~~~~
投稿遅くなってしまい申しわけありませんでした。
私生活が忙しくなかなか手を付けることができず、このような事になってしまいました。
ひとまず落ち着いてきたのでこれからはもう少しペースを上げれるよう頑張っていきます。
応援していただけると幸いです。








しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

異世界に召喚されて失明したけど幸せです。

るて
BL
僕はシノ。 なんでか異世界に召喚されたみたいです! でも、声は聴こえるのに目の前が真っ暗なんだろう あ、失明したらしいっす うん。まー、別にいーや。 なんかチヤホヤしてもらえて嬉しい! あと、めっちゃ耳が良くなってたよ( ˘꒳˘) 目が見えなくても僕は戦えます(`✧ω✧´)

異世界転生して病んじゃったコの話

るて
BL
突然ですが、僕、異世界転生しちゃったみたいです。 これからどうしよう… あれ、僕嫌われてる…? あ、れ…? もう、わかんないや。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 異世界転生して、病んじゃったコの話 嫌われ→総愛され 性癖バンバン入れるので、ごちゃごちゃするかも…

気づいたら周りの皆が僕を溺愛していた

しののめ
BL
クーレル侯爵家に末っ子として生まれたノエル・クーレルがなんだかんだあって、兄×2や学園の友達etc…に溺愛される??? 家庭環境複雑だけれど、皆に愛されながら毎日を必死に生きる、ノエルの物語です。 R表現の際には※をつけさせて頂きます。当分は無い予定です。 現在文章の大工事中です。複数表現を改める、大きくシーンの描写を改める箇所があると思います。当時は時間が取れず以降の投稿が出来ませんでしたが、現在まで多くの方に閲覧頂いている為、改稿が終わり次第完結までの展開を書き進めようと思っております。閲覧ありがとうございます。 (第1章の改稿が完了しました。2024/11/17) (第2章の改稿が完了しました。2024/12/18)

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

悪役令息に転生したけど…俺…嫌われすぎ?

「ARIA」
BL
階段から落ちた衝撃であっけなく死んでしまった主人公はとある乙女ゲームの悪役令息に転生したが...主人公は乙女ゲームの家族から甘やかされて育ったというのを無視して存在を抹消されていた。 王道じゃないですけど王道です(何言ってんだ?)どちらかと言うとファンタジー寄り 更新頻度=適当

いじめっこ令息に転生したけど、いじめなかったのに義弟が酷い。

えっしゃー(エミリオ猫)
BL
オレはデニス=アッカー伯爵令息(18才)。成績が悪くて跡継ぎから外された一人息子だ。跡継ぎに養子に来た義弟アルフ(15才)を、グレていじめる令息…の予定だったが、ここが物語の中で、義弟いじめの途中に事故で亡くなる事を思いだした。死にたくないので、優しい兄を目指してるのに、義弟はなかなか義兄上大好き!と言ってくれません。反抗期?思春期かな? そして今日も何故かオレの服が脱げそうです? そんなある日、義弟の親友と出会って…。

巻き戻りした悪役令息は最愛の人から離れて生きていく

藍沢真啓/庚あき
BL
婚約者ユリウスから断罪をされたアリステルは、ボロボロになった状態で廃教会で命を終えた……はずだった。 目覚めた時はユリウスと婚約したばかりの頃で、それならばとアリステルは自らユリウスと距離を置くことに決める。だが、なぜかユリウスはアリステルに構うようになり…… 巻き戻りから人生をやり直す悪役令息の物語。 【感想のお返事について】 感想をくださりありがとうございます。 執筆を最優先させていただきますので、お返事についてはご容赦願います。 大切に読ませていただいてます。執筆の活力になっていますので、今後も感想いただければ幸いです。 他サイトでも公開中

【完結】最強公爵様に拾われた孤児、俺

福の島
BL
ゴリゴリに前世の記憶がある少年シオンは戸惑う。 目の前にいる男が、この世界最強の公爵様であり、ましてやシオンを養子にしたいとまで言ったのだから。 でも…まぁ…いっか…ご飯美味しいし、風呂は暖かい… ……あれ…? …やばい…俺めちゃくちゃ公爵様が好きだ… 前置きが長いですがすぐくっつくのでシリアスのシの字もありません。 1万2000字前後です。 攻めのキャラがブレるし若干変態です。 無表情系クール最強公爵様×のんき転生主人公(無自覚美形) おまけ完結済み

処理中です...