弟が生まれて両親に売られたけど、売られた先で溺愛されました

にがり

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太陽の光で目が覚めた

隣に公爵はいなかった

「どうしよう…」

主より遅く起きるなんて罰せられるかもしれない

もしかしたら返品されるかも…

そんな焦りを感じていると、部屋の扉が空いた

「おはようございます。本日よりアルバート様のお世話をさせていただくベルガと申します」

俺の世話?

そんな人はいないと思っていたから少し驚いた

後で公爵にお礼を言わなければ

「随分と遅い起床ですね。主より遅く起きるなんて」

「っ…」

ベルガは棘のある言い方をした

けれど俺が悪いから何も言えなかった

「とりあえずこれに着替えてください」

渡されったのはちゃんとした服だった

俺が昔聞いた話だと、遊び相手は服すら満足に着させてもらえない事があるらしい

だから俺は運がいいほうだ

「着替え終わりました」

そう言うとベルガは振り返った

「こんな時間に朝食はお食べにはなりませんよね」

「…はい」

ベルガはそう言いながら部屋から出ていってしまった

ぐう~

昨日からまともにご飯を食べていない俺はお腹が減ってしまっていた

しかし気を紛らわす事もできず、部屋のソファに腰掛けた

「何をすればいいんだろ」

俺は遊び相手というのが夜以外何をするのかあんまりわからなかった

公爵は昨日、昼間何をしておけばいいのか何も言ってなかった

今日色々話すと言っていたけど、それまで暇だなあ

「作戦を考えるか」

俺は公爵に気に入られなければ弟に会うことができない

俺は弟を恨んでなんかいない、むしろ大切なかわいい弟だ

公爵が俺を気にいるにはどうすればいいのか考えていたら気づいたら昼になっていた


「昼食を持ってきました」

ベルガが昼食を運んできた

「後で食器を取りに来るので」

そう言って部屋を出ていった

昼食はスープだった

「これだけか…」

ご飯が出てくるだけマシだが流石にショックを受けた

俺はゆっくりスープを飲んだ

しばらくすると食器が回収された

俺は再び作戦を考えていた








「はっ」

俺は気づいたら寝てしまっていた

外はもう暗くなり始めていた

「公爵が帰ってくる前で良かった」

俺はそっと声に出した

「何が俺が帰ってくる前で良かったんだ?」

恐る恐る振り返るとそこには公爵がいた








~~~~~~~~~~~
投稿遅くなってしまい申しわけありませんでした。
私生活が忙しくなかなか手を付けることができず、このような事になってしまいました。
ひとまず落ち着いてきたのでこれからはもう少しペースを上げれるよう頑張っていきます。
応援していただけると幸いです。








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