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第2章 人魚の伝説
ハプニング、再び
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食事が終わると、リタ先生は、”明日も早いから帰る。それにそろそろ限界そうだからな”と、ディタの阻止を振り切って帰っていった。ディタはまだ、リタ先生と話たりない様子だった。残念そうな表情をするディタに対し男性陣は苦笑するしかなかった。
「なによ」
「なんでもありません」
ディタは何か呟くように部屋に戻っていった。それにしても足が痛い。あれから何回蹴られたことか。明日のことを思うと、足が持つのかと考えながら部屋へと戻った。そして身支度を整え風呂場へと向かう。
「はあ、今日は疲れたな」
「そうだね~」
「レクス、お前は何もしてないだろ」
そんなたわいもない会話をしながら風呂場へと向かう。その途中、脳裏に何か嫌なビジョンが浮かんだが、気にすることなく進む。風呂場の戸を開けるとそこにはすでに着替えを終え、湯船につかろうとしているシアの姿があった。
「あ、ロガ君ですか。どうぞ、こっち空いていますよ」
「失礼いたしましたー」
「えっ、ちょ、ロガ君!?」
俺は何故かいたたまれない気持ちになり、風呂場をあとにした。
「風呂はもう少ししてからにしよう」
風呂場から自分の部屋に戻る途中、ディタと出会い”あんたまたなんかやらかしたの?”と聞かれたが、”何もない”と答え事なきを得た。ディタは”ふーん”と訝し気な表情で去っていった。何だよ、俺は何もしていない、何も悪いことなどしていないのだ。堂々としていればいいのだ、うん。あっ、それか、ヒルさんの手伝いでもしに行こうかな。皿洗いとかならできそうだしと思って台所に行ったが、すでにヒルさんの姿はなかった。手持ち無沙汰になってしまった。そうだ、部屋でやることがあったんだ、うんうん。いやー、今日の振り返りをしないとな、今後のために。余計な事を考えないようにするためにウロウロする姿はどこからどう見ても不審者のそれだ。
「ロガ変なの~」
「うるせー」
「いてっ」
俺は、これ以上変な行動をとるまいと足早に部屋へと戻った。
*
その後、シアが湯上り姿で風呂から上がったことを告げに来てくれた。
「申し訳ありませんでした」
「何のことですか!?・・・お風呂開いたのでどうぞ」
何か言いたげな様子ではあったが、その後は何も言わずに去っていった。こうして、俺は無事?に風呂にありつけることが出来たのだった。風呂から上がり、部屋に戻って少しした頃、部屋のドアがノックされた。そこにいたのは、シアだった。
「少し、お話いいですか?」
「なによ」
「なんでもありません」
ディタは何か呟くように部屋に戻っていった。それにしても足が痛い。あれから何回蹴られたことか。明日のことを思うと、足が持つのかと考えながら部屋へと戻った。そして身支度を整え風呂場へと向かう。
「はあ、今日は疲れたな」
「そうだね~」
「レクス、お前は何もしてないだろ」
そんなたわいもない会話をしながら風呂場へと向かう。その途中、脳裏に何か嫌なビジョンが浮かんだが、気にすることなく進む。風呂場の戸を開けるとそこにはすでに着替えを終え、湯船につかろうとしているシアの姿があった。
「あ、ロガ君ですか。どうぞ、こっち空いていますよ」
「失礼いたしましたー」
「えっ、ちょ、ロガ君!?」
俺は何故かいたたまれない気持ちになり、風呂場をあとにした。
「風呂はもう少ししてからにしよう」
風呂場から自分の部屋に戻る途中、ディタと出会い”あんたまたなんかやらかしたの?”と聞かれたが、”何もない”と答え事なきを得た。ディタは”ふーん”と訝し気な表情で去っていった。何だよ、俺は何もしていない、何も悪いことなどしていないのだ。堂々としていればいいのだ、うん。あっ、それか、ヒルさんの手伝いでもしに行こうかな。皿洗いとかならできそうだしと思って台所に行ったが、すでにヒルさんの姿はなかった。手持ち無沙汰になってしまった。そうだ、部屋でやることがあったんだ、うんうん。いやー、今日の振り返りをしないとな、今後のために。余計な事を考えないようにするためにウロウロする姿はどこからどう見ても不審者のそれだ。
「ロガ変なの~」
「うるせー」
「いてっ」
俺は、これ以上変な行動をとるまいと足早に部屋へと戻った。
*
その後、シアが湯上り姿で風呂から上がったことを告げに来てくれた。
「申し訳ありませんでした」
「何のことですか!?・・・お風呂開いたのでどうぞ」
何か言いたげな様子ではあったが、その後は何も言わずに去っていった。こうして、俺は無事?に風呂にありつけることが出来たのだった。風呂から上がり、部屋に戻って少しした頃、部屋のドアがノックされた。そこにいたのは、シアだった。
「少し、お話いいですか?」
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