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第4章 得たものとモノ
冷や汗
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なにがイヤ~ンだ、あとで覚えてろよ。まあ、脱がせられたので良かったのだけれど。俺の掛け声とともにスポーンと脱げた服は光だし、その光は円形にまとまり綺麗な丸になった瞬間、消え失せフロワストーンへと形を変えた
「はあはあ、ほらな」
「噓!?」
「ははっ、一言言っておくよ。ロガ君、疑ってごめんね」
やっと信じて貰えたようだ。まだ、一人何かに入り込んでいるやつはいるが放っておこう
「どうやって気付いたのよ!?」
「どうって・・・はははっ、なんでだろ」
言いたくなかった。レクスがフロワストーンで遊んでいて偶然なっただなんて。遊んでいたことに対して小言を来るとも思ってはいるが、それよりも今のレクスを調子に乗らせたくないことの方が大きい。この体をクネクネ動かし、なぜか両手両足で何かを隠そうとしているこいつを
「それより、これで先に進めるぞ」
「そ、そうだけど、なんだか納得いかないわね」
そうだろう、俺もそうだもの。あんなに苦労して一日回ったのにこの結末。まあ、いいんだけどね、なんかこう釈然としないのよ、色々と
「ウチもああなるんかいな。楽しみやな~」
「おお、そうだな。エミンだったら似合うと思うぞ」
「ロガはん、口がお上手どすな~」
「むっ、聞き捨てならないな~。それじゃボクが似合ってないみたいじゃないか」
正気に戻ったか。ずっとあのままでいればよかったのに。傍から見ていれば面白かったのだ。ただ、こうなれば自分のパートナーだということに嫌でも思い知らされる
「で、どうやればいいのよ?」
ディタはフロワストーンを片手に聞いてくる。肩が上下しているように思えるのは気のせいだろうか。まさか、今の一瞬で取りに戻ったとか、・・・ありえねぇな
「あー、多分頭にくっつければなる、と思う」
「何よその釈然としない答えは」
よく考えればどうすればなるかなんてわからなかったので、あの時のことを思い出しなった瞬間、そうレクスが頭をぶつけそうになった時のようにすればなるのではないかと思いそう言ったのだ
「いいからやってみろよ」
「わ、わかったわよ。こうでいいのかしら?」
ディタがエミンにフロワストーンを近づける。すると、レクスに起きたような変化がエミンにもおきた。よかった、なってくれて。ならなければディタに何をされていたかわからない。ちょっと強く言ったものの内心冷や汗ものだった
「ほんとだわ、でもなんであれがこれになるのかしら。不思議で仕方ないわ」
「ほら、高度な加工ってやつだよ」
「なんであんたが誇らしげなのよ。でも綺麗ね、このブックカバー。早くエミンに戻らないかしら」
その願いが通じたのか、ディタの本はエミンに戻った。エミンもレクスのように服を着ている。若干氷の結晶の模様が違う程度か
「エミンに合ってるわよ」
「ふふふっ、おおきに。ただ、ちょっとレクスはんとお揃いみたいで嫌どすけど」
「何を~。こっちも嫌だよ。ねえロガ、ボクにもやってよ。エミンにボクの方が似合ってるってとこ見せてやるんだ」
「嫌だ」
「へっ⁉何でだよ~」
「驚いたな、いやー、いいもの見せてもらったよ。でも、夜も遅いし今日はここでお開きにしよう、ね」
俺が言おうとしたことを代わりにヒルさんが言ってくれた。もう夜も遅いのだ、それにいくら暑いからと言ってずっとフロワストーンを身に付けているのはまずいだろう。何だか風邪を引いてしまいそうだ、それだけは避けたい
「そうですね、じゃあ私たちもそろそろお暇するわ。お休み」
「ああ、お休み」
ディタたちとヒルさんが俺の部屋から出ていく。一気に静かになったな。まあ、若干一匹うるさいのがいるのだが
「ほら、レクス。そんないじけてないで寝るぞ」
「ううう、だって」
「・・・寝てる間にしようとするなよ」
「わ、わかってるよ~。ボクだってそんなバカなことしない」
信じていいのだろうか。まあ、ああいってるし信じることにしよう。寝ている間に着ていたらすぐにわかるだろうしな。そうなったらその時考えるだけだ
「はあはあ、ほらな」
「噓!?」
「ははっ、一言言っておくよ。ロガ君、疑ってごめんね」
やっと信じて貰えたようだ。まだ、一人何かに入り込んでいるやつはいるが放っておこう
「どうやって気付いたのよ!?」
「どうって・・・はははっ、なんでだろ」
言いたくなかった。レクスがフロワストーンで遊んでいて偶然なっただなんて。遊んでいたことに対して小言を来るとも思ってはいるが、それよりも今のレクスを調子に乗らせたくないことの方が大きい。この体をクネクネ動かし、なぜか両手両足で何かを隠そうとしているこいつを
「それより、これで先に進めるぞ」
「そ、そうだけど、なんだか納得いかないわね」
そうだろう、俺もそうだもの。あんなに苦労して一日回ったのにこの結末。まあ、いいんだけどね、なんかこう釈然としないのよ、色々と
「ウチもああなるんかいな。楽しみやな~」
「おお、そうだな。エミンだったら似合うと思うぞ」
「ロガはん、口がお上手どすな~」
「むっ、聞き捨てならないな~。それじゃボクが似合ってないみたいじゃないか」
正気に戻ったか。ずっとあのままでいればよかったのに。傍から見ていれば面白かったのだ。ただ、こうなれば自分のパートナーだということに嫌でも思い知らされる
「で、どうやればいいのよ?」
ディタはフロワストーンを片手に聞いてくる。肩が上下しているように思えるのは気のせいだろうか。まさか、今の一瞬で取りに戻ったとか、・・・ありえねぇな
「あー、多分頭にくっつければなる、と思う」
「何よその釈然としない答えは」
よく考えればどうすればなるかなんてわからなかったので、あの時のことを思い出しなった瞬間、そうレクスが頭をぶつけそうになった時のようにすればなるのではないかと思いそう言ったのだ
「いいからやってみろよ」
「わ、わかったわよ。こうでいいのかしら?」
ディタがエミンにフロワストーンを近づける。すると、レクスに起きたような変化がエミンにもおきた。よかった、なってくれて。ならなければディタに何をされていたかわからない。ちょっと強く言ったものの内心冷や汗ものだった
「ほんとだわ、でもなんであれがこれになるのかしら。不思議で仕方ないわ」
「ほら、高度な加工ってやつだよ」
「なんであんたが誇らしげなのよ。でも綺麗ね、このブックカバー。早くエミンに戻らないかしら」
その願いが通じたのか、ディタの本はエミンに戻った。エミンもレクスのように服を着ている。若干氷の結晶の模様が違う程度か
「エミンに合ってるわよ」
「ふふふっ、おおきに。ただ、ちょっとレクスはんとお揃いみたいで嫌どすけど」
「何を~。こっちも嫌だよ。ねえロガ、ボクにもやってよ。エミンにボクの方が似合ってるってとこ見せてやるんだ」
「嫌だ」
「へっ⁉何でだよ~」
「驚いたな、いやー、いいもの見せてもらったよ。でも、夜も遅いし今日はここでお開きにしよう、ね」
俺が言おうとしたことを代わりにヒルさんが言ってくれた。もう夜も遅いのだ、それにいくら暑いからと言ってずっとフロワストーンを身に付けているのはまずいだろう。何だか風邪を引いてしまいそうだ、それだけは避けたい
「そうですね、じゃあ私たちもそろそろお暇するわ。お休み」
「ああ、お休み」
ディタたちとヒルさんが俺の部屋から出ていく。一気に静かになったな。まあ、若干一匹うるさいのがいるのだが
「ほら、レクス。そんないじけてないで寝るぞ」
「ううう、だって」
「・・・寝てる間にしようとするなよ」
「わ、わかってるよ~。ボクだってそんなバカなことしない」
信じていいのだろうか。まあ、ああいってるし信じることにしよう。寝ている間に着ていたらすぐにわかるだろうしな。そうなったらその時考えるだけだ
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