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第一章 出会い
起床
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サー。光が飛び込んでくる。
「起きろ。朝だぞ。」
「んんっ。」
軽く伸びをして、体を起こす。
「おはよう。」
「おはよう。リベが朝ごはんを用意してくれている。
冷めない内に食べにいくぞ。」
まだ、目蓋がうまく開かない。
「うん。」
「まだ眠いか。って・・・ぷははははっ」
片手間で僕に話しかけていたディグニがこちらを向いた瞬間笑い出す。
「俺は先に行くから、髪型整えてから来た方がいいぞ。」
そういうと、ディグニは部屋を出て行ってしまった。
気になって洗面所にいって鏡をみるとそこにはいがぐり頭の僕がいた。
夜中どれだけ暴れていたのだろう。
触ったら刺さるんじゃないかと思うほどツンツンしている。
何度整えようとしてもピンっと跳ねてくる。
濡らして乾かしてを何十回繰り返してやっと治った。急いで部屋を出る。
そこであることに気付く。道が分からない。
昨日の夜は眠気眼で歩いていたからか道を覚えていなかった。
あてずっぽうで進もうかと思っていた時、一人の男の子が話しかけてきた。
「おはようございます。ビスさんですよね。」
僕よりも背が低いメガネをかけた男の子。
敬語が板についている。第一印象はしっかりしていそうだった。
それに気難しそうな感じもあった。
「お、おはよう。うんそうだよ。君は?」
「モルテです。」
名前に聞き覚えがあった。たしか昨日の夕食の時に聞いたんだった。
「モルテ?ああ、ハウとリベの子か。」
「そうです。朝食を食べに下に向かう途中だったんですが、
一緒にいきませんか?」
非常に助かる提案をしてくれる。正直一人で進んだら迷子になりそうだった。
「本当?助かるよ。実は道がどっちかわからなくて困ってたんだ。」
モルテが苦笑いしている。
「あっ。そうだったんですね。こっちですよ。」
なんだか含みのある言い方だった。
馬鹿にされている感じではないと思うんだけど・・・
気まずい雰囲気が流れる。
昨日のリベの言葉を思い出し、聞いてみる。
「そういえば、モルテはリベの手伝いしているんだってね。
偉いね。どんなことしてるの?」
そういうと、モルテは真顔で答えた。
「そんなことないですよ。当たり前のことをしているだけです。そうですね。具体的には、皿洗いとか、ベルの面倒とかですかね。あとは、人手が足りない時にお客さんの相手をする時もありますね。」
「そ、そっか。大変だね。」
会話が続かない。どうしよう。
そんなことを考えていると、案外早く階段まで辿りついた。
階段を降りるのも、若干足早になっている気がする。
一階に近づくにつれていい匂いがしてくる。
一階に着くとディグニの声がした。
「おう、やっと来たか。モルテもありがとうな。」
「いえ。そんなたいしたことじゃないです。それに上に行く用もあったので。」
「モルテはしっかりしてるな。本当にハウの息子か?」
ディグニは冗談めかしく言う。
なにかモルテが呟いているのが聞こえる。
「冗談でもそんなこと言わないでくださいよ。」と。
「ん?なにか言ったか。」
ディグニには聞こえていなかったらしい。
「なんでもないです。」
貼り付けたような笑顔。シーンと場が鎮まる。それを破ったのはリベだった。
「何してるの?そんなところに突っ立ってないでこっちに座って。
早く食べないと冷めちゃうわよ。」
席に座ると美味しそうなものが目に入ってくる。
ご飯、みそ汁、サラダ、焼き魚。卵と海苔もついている。
いい匂いと程よい湯気の立ち方がお腹の動きを活発にさせた。
「グーー。」
みんなの笑い声が広がる。顔に血液が集まってくるのを感じた。
恥ずかしくて、恥ずかしくてたまらなかった。
「さあ、お腹の虫がまた暴れ出す前に食べましょう。」
そういうとみんな手を合わせて「いただきます。」
というので僕は慌ててみんなの真似をするが、僕の声はワンテンポ遅れていた。
美味しくて、箸が止まらない。ご飯がすぐなくなってしまった。
リベが嬉しそうに聞いてくる。
「ふふふっ。そんなに焦って食べなくても大丈夫よ。
まだ、ご飯あるけど、ビス、おかわりする?」
「うん、お願い。」
リベが鼻歌を歌いながら台所に向かっていった。
「リベのご飯が美味しいのはわかるが、食べ過ぎるなよ。
みんなも食べるんだからな。」
ディグニに注意されてしまった。
「う、うん。わかったよ。」
「あら、いいのよ。別に、そんなこと気にせず好きなだけ食べて。」
ディグニと話していると、リベが僕の茶碗を持って戻ってくる。
「こんなに美味しそうに食べてくれたら、作り甲斐があるわ。
ハウもモルテも黙々と食べるんだもん。
美味しいって聞いても返事はあるけど心がこもってないし・・・
最初の頃はあんなに美味しい美味しいっていって食べてくれたのに。」
リベがモルテに視線を送る。モルテはリベの視線に答えた。
「美味しいなぁ。お母さんのご飯は。いくらでも食べられちゃう。」
ディグニと二人で苦笑いをする。
なんてわかりやすいゴマ擂りだろうか。僕でもわかってしまう。
「あら、そう。じゃあ、モルテもご飯おかわりする?」
「うーん。食べたいのはやまやまなんだけど、
そろそろ行かないといけないから。」
そういうと、そそくさと食器を片付けて二階に向かってしまう。
「はあ。」とリベが溜息を着く。リベは遠い目をしていた。
「口が達者になっちゃって。喜んでいいのかしら。
もうちょっと子どもらしくいてくれたらなんて思っちゃうのは贅沢かな。」
「俺はリベやハウの前では充分子どもっぽく見えるけどな。」
「そうかしら。でも、うーん。まあ、そういうことにしておくわ。」
リベは何か納得がいかないようだったが、ディグニを一瞥して口を噤んだ。
話が一段落したみたいだったので、僕は気になっていたことを聞いてみた。
「ねぇ、ハウはどうしたの?」
僕の疑問にディグニが答えてくれる。
「二日酔いらしい。」
「二日酔い?」
今度はリベが答えてくれた。
「お酒を飲みすぎると次の日頭が痛くなったりするの。
あの後、お酒をしこたま飲んでね。ディグニがいった後大変だったんだから。
まあ、今日は仕事夜からみたいだから大丈夫だと思うけど。」
僕は箸が止まってしまう。
大人たちが楽しそうにお酒を飲んでいたので、
どんなに良いものなんだろうと思ってみんなの目を盗んで
お酒の泡を舐めてしまったのだ。結論苦くておいしくなかった。
それにそんなことが起きるなんて。
そんな様子をディグニに見られてしまった。
「おい、ビス。もしかして昨日酒飲んだか。」
「ちょっとだけ泡舐めちゃった。」
「ああ、ハウみたいになるぞ。」
血の気が引いていく。するとリベがディグニを窘める。
「もう。怖がらせないの。泡を少し舐めたぐらいじゃどうにも
ならないから安心して。ほら、私とディグニは何ともないでしょ。
二日酔いになるのは飲みすぎた時だけよ。」
僕はディグニを睨みつける。
安堵もあったが、ディグニに嘘をつかれたことに少し腹が立ったからだ。
「ははは。すまん、すまん。」
「起きろ。朝だぞ。」
「んんっ。」
軽く伸びをして、体を起こす。
「おはよう。」
「おはよう。リベが朝ごはんを用意してくれている。
冷めない内に食べにいくぞ。」
まだ、目蓋がうまく開かない。
「うん。」
「まだ眠いか。って・・・ぷははははっ」
片手間で僕に話しかけていたディグニがこちらを向いた瞬間笑い出す。
「俺は先に行くから、髪型整えてから来た方がいいぞ。」
そういうと、ディグニは部屋を出て行ってしまった。
気になって洗面所にいって鏡をみるとそこにはいがぐり頭の僕がいた。
夜中どれだけ暴れていたのだろう。
触ったら刺さるんじゃないかと思うほどツンツンしている。
何度整えようとしてもピンっと跳ねてくる。
濡らして乾かしてを何十回繰り返してやっと治った。急いで部屋を出る。
そこであることに気付く。道が分からない。
昨日の夜は眠気眼で歩いていたからか道を覚えていなかった。
あてずっぽうで進もうかと思っていた時、一人の男の子が話しかけてきた。
「おはようございます。ビスさんですよね。」
僕よりも背が低いメガネをかけた男の子。
敬語が板についている。第一印象はしっかりしていそうだった。
それに気難しそうな感じもあった。
「お、おはよう。うんそうだよ。君は?」
「モルテです。」
名前に聞き覚えがあった。たしか昨日の夕食の時に聞いたんだった。
「モルテ?ああ、ハウとリベの子か。」
「そうです。朝食を食べに下に向かう途中だったんですが、
一緒にいきませんか?」
非常に助かる提案をしてくれる。正直一人で進んだら迷子になりそうだった。
「本当?助かるよ。実は道がどっちかわからなくて困ってたんだ。」
モルテが苦笑いしている。
「あっ。そうだったんですね。こっちですよ。」
なんだか含みのある言い方だった。
馬鹿にされている感じではないと思うんだけど・・・
気まずい雰囲気が流れる。
昨日のリベの言葉を思い出し、聞いてみる。
「そういえば、モルテはリベの手伝いしているんだってね。
偉いね。どんなことしてるの?」
そういうと、モルテは真顔で答えた。
「そんなことないですよ。当たり前のことをしているだけです。そうですね。具体的には、皿洗いとか、ベルの面倒とかですかね。あとは、人手が足りない時にお客さんの相手をする時もありますね。」
「そ、そっか。大変だね。」
会話が続かない。どうしよう。
そんなことを考えていると、案外早く階段まで辿りついた。
階段を降りるのも、若干足早になっている気がする。
一階に近づくにつれていい匂いがしてくる。
一階に着くとディグニの声がした。
「おう、やっと来たか。モルテもありがとうな。」
「いえ。そんなたいしたことじゃないです。それに上に行く用もあったので。」
「モルテはしっかりしてるな。本当にハウの息子か?」
ディグニは冗談めかしく言う。
なにかモルテが呟いているのが聞こえる。
「冗談でもそんなこと言わないでくださいよ。」と。
「ん?なにか言ったか。」
ディグニには聞こえていなかったらしい。
「なんでもないです。」
貼り付けたような笑顔。シーンと場が鎮まる。それを破ったのはリベだった。
「何してるの?そんなところに突っ立ってないでこっちに座って。
早く食べないと冷めちゃうわよ。」
席に座ると美味しそうなものが目に入ってくる。
ご飯、みそ汁、サラダ、焼き魚。卵と海苔もついている。
いい匂いと程よい湯気の立ち方がお腹の動きを活発にさせた。
「グーー。」
みんなの笑い声が広がる。顔に血液が集まってくるのを感じた。
恥ずかしくて、恥ずかしくてたまらなかった。
「さあ、お腹の虫がまた暴れ出す前に食べましょう。」
そういうとみんな手を合わせて「いただきます。」
というので僕は慌ててみんなの真似をするが、僕の声はワンテンポ遅れていた。
美味しくて、箸が止まらない。ご飯がすぐなくなってしまった。
リベが嬉しそうに聞いてくる。
「ふふふっ。そんなに焦って食べなくても大丈夫よ。
まだ、ご飯あるけど、ビス、おかわりする?」
「うん、お願い。」
リベが鼻歌を歌いながら台所に向かっていった。
「リベのご飯が美味しいのはわかるが、食べ過ぎるなよ。
みんなも食べるんだからな。」
ディグニに注意されてしまった。
「う、うん。わかったよ。」
「あら、いいのよ。別に、そんなこと気にせず好きなだけ食べて。」
ディグニと話していると、リベが僕の茶碗を持って戻ってくる。
「こんなに美味しそうに食べてくれたら、作り甲斐があるわ。
ハウもモルテも黙々と食べるんだもん。
美味しいって聞いても返事はあるけど心がこもってないし・・・
最初の頃はあんなに美味しい美味しいっていって食べてくれたのに。」
リベがモルテに視線を送る。モルテはリベの視線に答えた。
「美味しいなぁ。お母さんのご飯は。いくらでも食べられちゃう。」
ディグニと二人で苦笑いをする。
なんてわかりやすいゴマ擂りだろうか。僕でもわかってしまう。
「あら、そう。じゃあ、モルテもご飯おかわりする?」
「うーん。食べたいのはやまやまなんだけど、
そろそろ行かないといけないから。」
そういうと、そそくさと食器を片付けて二階に向かってしまう。
「はあ。」とリベが溜息を着く。リベは遠い目をしていた。
「口が達者になっちゃって。喜んでいいのかしら。
もうちょっと子どもらしくいてくれたらなんて思っちゃうのは贅沢かな。」
「俺はリベやハウの前では充分子どもっぽく見えるけどな。」
「そうかしら。でも、うーん。まあ、そういうことにしておくわ。」
リベは何か納得がいかないようだったが、ディグニを一瞥して口を噤んだ。
話が一段落したみたいだったので、僕は気になっていたことを聞いてみた。
「ねぇ、ハウはどうしたの?」
僕の疑問にディグニが答えてくれる。
「二日酔いらしい。」
「二日酔い?」
今度はリベが答えてくれた。
「お酒を飲みすぎると次の日頭が痛くなったりするの。
あの後、お酒をしこたま飲んでね。ディグニがいった後大変だったんだから。
まあ、今日は仕事夜からみたいだから大丈夫だと思うけど。」
僕は箸が止まってしまう。
大人たちが楽しそうにお酒を飲んでいたので、
どんなに良いものなんだろうと思ってみんなの目を盗んで
お酒の泡を舐めてしまったのだ。結論苦くておいしくなかった。
それにそんなことが起きるなんて。
そんな様子をディグニに見られてしまった。
「おい、ビス。もしかして昨日酒飲んだか。」
「ちょっとだけ泡舐めちゃった。」
「ああ、ハウみたいになるぞ。」
血の気が引いていく。するとリベがディグニを窘める。
「もう。怖がらせないの。泡を少し舐めたぐらいじゃどうにも
ならないから安心して。ほら、私とディグニは何ともないでしょ。
二日酔いになるのは飲みすぎた時だけよ。」
僕はディグニを睨みつける。
安堵もあったが、ディグニに嘘をつかれたことに少し腹が立ったからだ。
「ははは。すまん、すまん。」
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