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不能の訳
不能の訳2/6
しおりを挟む身なりを整えてベッドの縁に座り、顔を覆う様に項垂れるルーカス。
その傍らにルナーリアは心配そうにガウンを着たルナーリアがしなだれる様に身体を預けて慰めていた。
先ほど、いざ本番となり、ルナーリアを自身の上に跨らせようと上半身を起こしたルーカス。しかしルーカスを見つめていたルナーリアは、ルーカスの顔と今まで触っていたモノを交互に見て困惑していた。
ルーカスも視線を追って、自分のイキり立ったモノをみるとそこにはとてもじゃないが元気とは言い難い、頭を垂れたモノが寂しく鎮座していた。
――んんん?勃起 てない?!
今までならば、女性が部屋に入ってきた瞬間から臨戦体勢は当たり前。通常時も大きく、元気になったらそれはもう立派なモノが1ミリも起き上がってなかった。
ルナーリアは間違いなく魅力的。文句のつけようがない技術に雰囲気作り。
原因は完全に自分にあると、ルーカスは頭を抱えるしかなかった。
――触られていた感覚はあった。現に気持ちも良かった。
沈黙の空気に耐えかねて、ルナーリアが謝り始めた。
自分の技術が足りない、自分の体に魅力を感じなくなってしまったのかと。
謝るルナーリアを制して、自分が久しぶり過ぎて疲れているのかも知れないと、逆に頭を下げた。
「ごめんね。長い期間禁欲していたから……。久しぶり過ぎて身体がびっくりしたんだよ。君は美しいし、とても素敵な女性だ。お金は心配しないで……残りの時間は好きに使ってね」
女性を前に勃起たなかったのは人生初だった。女性側もイケメンで、ベッドの上でも優しく、女性へのサービスを怠らない故、ルーカスはとても人気だった。自らも女性を満足させてきたプライドがある。
それが一気に崩れようとしていた。
無理矢理言い訳をつけて、少し多めの金額を置いて平常心をなんとか保っていた。
しかしこの後、何度か女性やシュチュエーションを変えてトライするも一向に勃起つことは無く、男性としての尊厳が失われた気がして数日寝込んだ。
――おかしい。自分でやる時は問題ないのに……。何故だ……。
更に数ヶ月経っても症状は改善することは無く、ルーカスは性欲を吐き出せないストレスを鍛錬と仕事にぶつけた。
巷では、ルーカスが夜の街へ出歩かなくなってから、彼女が出来たのではないかと噂が飛び交った。その後仕事にのめり込んでいると聞けば多額の借金を抱えたとか、聖職者になるのではないかと一時期騒ぎになった。
ルーカスのアレが使い物にならなくなってしまったことはごく一部の人達だけで広まることはなかった。
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