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変態騎士に好かれても困ります

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 さっきまでは順調だったのですが……。

 花型のモンスターを火炙りにして退治した所までは良かった。森を抜けるには暗くなってしまうから途中で野宿して帰還と言う話になっていた。浮遊魔法で森の途中まで来ていたんだけど、もう片方の冒険者の息が荒い。

「リオルド様、いかがなさいましたか?」

 黒髪の双剣の騎士。王都では第四騎士団副団長にしてAランク冒険者。暗雲の騎士とか訳が解らない二つ名があるらしい。スラックスも靴もマントも全身黒で使っている双剣も黒い。唯一シャツだけ白。

 黒に黒の刺繍の入ったマントはお洒落なのだろうか?私にはよくわからない。

 呼吸を苦しそうにしているリオルド様に浮遊魔法をかけて野宿のポイントまで向かっている途中でした。
 私の左で胸元を押さえて顔を赤くしているリオルド様。

「……、んっ、少し、な。悪い」

 明らかに体調が悪そうなので、森の少し開けた所に降り立った。
 このリオルド様というのは、真面目で実直。少々プライドも高く、冗談が通じない。基本的に人に対して冷たく、誰かと馴れ合うのは嫌いなタイプだそうで、自分の剣技に自信があるのは本人の努力の賜物ではあるが、いささか人を見下している感じがある、らしい。

 いや、見下していますね。この方は。

 無表情イケメン。巷の女性陣は目をハートにして追いかけて行きますとも。
 真面目なくせに結構な気分屋な所もあって、懐くととことん懐くみたいです。物凄く説明するにはめんどくさい人です。
 ……厄介極まりないです。

 私自身あまり興味が無いので、人伝てで聞いた情報なので「らしい」ばかりになってしまいます。あしからず。

 そんなリオルド様は、まぁ、自分より努力をしていない方には見向きもせず、謝りも何もしない方で、ましてや特に努力という努力をしてきた訳でもない私に「悪い」なんて……。
 体調が悪い意外ありません。



 木々の間に降り立つ。森は鬱蒼と生い茂り、天辺を過ぎた日の光を葉が疎に遮る。鳥の声が遠くから聞こえる。柔らかい若草の絨毯が一面に広がって、モンスターなんて恐ろしいモノがいるなんて思えない程穏やかな場所。

 予定ではもう少し戻るはずでしたが、まぁ良いです。
 地上に降り立つとリオルド様は立っておられず、膝を着いてしまった。

「イリアっ、……っ」

 共に降り立つと、名前を呼ばれた。
 柔らかい草の上にペタンと座り込んでしまっている。相変わらず胸元に手を当てて、肩で息をしている。
 近くに寄ると、潤んだ瞳で見上げられた。

 はて、これは? 発情? でしょうか。

 汗で額に張り付いた艶のある黒い前髪を避けようとそっと触れると、リオルド様は小さく身体を跳ねさせた。
 顔も上気し、しっとりと汗を滲ませて、瞳も潤んでいる。小さく震える身体は何かを我慢していた。

「リオルド様、横になって下さい」

 膝を着いて、しゃがみ込んでいたいた身体を横に倒した。草の上に寝転んだリオルドは、冷んやりと柔らかい地面に頬を寄せた。
 リオルドが横になった事で先程見えなかった部分が見えるようになり、イリアはその一点をジッと見た。リオルドの下半身には見事なテントができている。心なしか黒のスラックスの頂点部分の色が濃くなっている。
 横になったリオルド様の息遣いは激しく、胸を押さえて潤んだ瞳で見上げてきた。



 ……デジャブ。前にもこんなことありましたね。

「この辺には人はおりません。希望なら防音、認識阻害の魔法をかけますが?」
「かけなくていいっ。……イリアっ」

 物欲しげに見つめられて、モジモジと腰が揺れて太ももを擦り合わせている。
 私のマントを掴まれてしまった。



 何年も前、全く同じ花型のファトドレイアと呼ばれるモンスターを退治した事があった。そのモンスターの花粉には催淫作用と麻痺の効果がある。
 その花粉にリオルド様はやられてしまった。痺れで動かせない身体、催淫作用で火照り辛そうなリオルド様を見かねた私は嫌々ながら手だけお貸しした事がある。
 この麻痺と催淫作用はファトドレアの身の部分が赤くなり成熟してた個体だけが持つ特徴だと認識していた。
 それに比べ今回の個体はまだ成熟していなかったはず。


 んー。……はて、なぜでしょう。



「……イ、リア。……っ、してっ欲しいっ」

 基本無口、無表情。黙って横に立っているリオルド様。人気も高く、騎士としても冒険者としても一流。そんなリオルド様が身体の熱に浮かされて、恥もせず自分の手で既にスラックス越しに擦り初めている。

「……嫌です。今考察に忙しいので自分でして下さい」

 マントを掴んでいた手を離させて近くの木の根元に座る。

 前回は風の魔法とリオルド様の剣で薙ぎ払った。私の風魔法のせいで花粉が舞って、近くにいたリオルド様に影響が出てしまった訳ですが。

 チラリとリオルド様の方を見ると、小さな声で私の事を呼びながらまだスラックスの上から緩く頂きを撫でていた。

「リオルド様、私の事は気になさらずどうぞそこでして下さい」
「……前は、……してくれたじゃ無いか」
「それは、麻痺があってまともに身体が動かせなかったからです。今回は麻痺が無いようなので自分で出来るではありませんか」

 くっと悔しそうに下を向いたリオルド様はそれでも私と名前を呼んだ。

「前、みたいにっ……何処かに、行ったり……」
「ここに居ますから。周りの事は私が警戒してます。ちゃんと見てますから」

 どうぞ、と手で合図する。
 なんだか息が更に上がって、「見られてる」だとか1人でぶつぶつ言っている。
 始まったら適当に何処かに行こうかと思っていたけど、行けなくなってしまった。


 数歩歩けばすぐリオルド様に手が届く距離。
 息遣いが聞こえて来て、ゴソゴソとスラックスを下げ始めた。

 こっちを向いてしなくても良いんですが。

「……イっ、イリアにっ、……ぁっ、見られてっ……。……んっ」

 スラックスの前を寛げて、インナー越しに形をなぞっていく。熱り立ったモノは、インナー越しでもくっきりと筋を浮かせている。


 片膝を立てて、頬杖付いて先程の考察に戻る。
 今回は蝶型のモンスターも同時に出てしまったから、少し手こずってしまいましたが前回の反省を活かしたはずです。風の魔法は良くなかったので、今回は炎の魔法で火炙りにしたんですが、なかなか最初は効いてるかどうかだったんですよね。


「あっ、あっ……。1人でしている所、見られてっ……。気持ちよくなってっ……んっ……」

 とうとう上のシャツの前まで開けて半裸になってしまった。

 少しうるさいですね。

「まだ、1回もイかれて無いんですか?」
「……ぁっ、あ゛っ! 」

 呆れて声をかけたら、目が合ってビクビクとリオルド様が震えた。
 まだインナーを脱いでいなかったリオルド様のあそこのシミが広がって、太陽に照らせて少し光った。
 人差し指と中指で挟むようにゆっくり撫でている。頬を紅潮させてぽぉっと、余韻に浸っている。
 まだまだ治りそうにないソコは、硬さが変わる事無くまだ身体は火照ったままの様。

「……んっ、みっ見られて、っぁ、……イっていまった……」

 考察に没頭したいんですが……。
 見せつけるんでしょうか。動作が心なしかゆっくりな気がしますね。

「早くして下さい。まだ1回しかイって無いんですか?直接触ったら良いでしょう」

 あんなプライドの塊のリオルド様が、小さく返事をした様に聞こえた。
 スラックスも、グショグショになったインナーも脱いで、先程まで痴態を見せつけていた本人は何故か恥ずかしそうにもじもじしている。
 下半身を隠す物は何も無くなった状態で、私の言った通り反り返る程硬くなったそれを直接握ってまたすき始めた。

「んんんっ」

 先端から勢い良く、白濁したモノが飛んだ。お腹にかかったそれは握っただけで出てしまった。
 恥ずかしそうに私の事を見るのはやめていただきたい。

「……今日は、イリアが、……ぁっ、冷たい」

 何故私が文句を言われているのでしょうか。
 そんな事言って息を荒くしているド変態に言われたくありません。
 はぁっと小さくため息をついて、考察に意識を向ける。

 蝶型のモンスターは催淫作用があるなんて聞いたことありませんし、やはり前回と同じファットドレイアのせいでしょうか。
 麻痺が無いのは未熟なドレイアだったからか、炎の魔法が良くなかったのか。
 んーっ。帰ったら文献を漁って見るしかありませんかね。

 今回の討伐依頼が出て、意気揚々とリオルド様が私を誘ってくださったので前回のリベンジで速攻で終わるかと思えば、この有様です。
 近接攻撃が基本のリオルド様ですが、前回はそれで失敗してるので離れる様にお伝えしましたが何故か近接ばかりでした。
 馬鹿なのでしょうか。

 そんなこんなで考察をしている間に何度かイった様です。
 M字開脚して全部私に見えてますが、もうハイになっているようです。

「どうですか? そろそろ治りそうですか? 」
「ぁっ、んっ、……んん……ぁっ。ぃっ、イリアっ、……ふっ、んっ……手伝って、ほし……い」
「……。はぁ……わかりました。触りませんけど、良いでしょう」

 私が了承すると嬉しそうに表情が明るくなりましたが、触らないと聞いた瞬間に困惑したようだ。

「ぇっ……ぁっ、触っては……」
「触りませんよ。手が汚れるではありませんか。リオルド様は何やら被虐趣味がお有りの様なので」

 胸元やお腹には白く飛び散ったモノが付いている。お腹につきそうなモノはまだ元気そうですが、本人はもう少しだと言っている。

「私に見せつけているんですか?そんなに脚を開いて」
「ぇっ、ぁっ……」

 リオルド様は顔を赤らめて、顔を背けた。
 先程まであれだけこちらに向けて、喘いでいたくせになんでしょうか。
 改めて言われると恥ずかしいのでしょうか。

「そんなに見て欲しいなら、見てあげますよ」

 浮遊の魔法でリオルド様を近づける。脚を伸ばせば身体に触れられるくらいまで近づいた。

「あっ!……み、見るなっ」
「今更見るなと? そんなにダラダラと垂れ流しているのにですか? 」

 見るなという割に、カウパーが止めどなく流れて上下に竿を擦る手も止まらない。

「気持ち良いですか? 見られて」
「……ぅっ。……う、るさい。……んっ、……んっ、はぁっ、っ」
「本当に、変態ですね」
「ぁっ! んんんんっ」

 変態と侮辱され果てた、少し柔らかくなりつつあるあそこ。最初は白濁していた液も、今は透明になって量も少ない。
 もう1回ってところでしょうか?

「侮辱されてイくなんて、凄い性癖ですね。あの崇高な騎士様がこんな変態ではね。国民からのイメージとはかけ離れて居ますね。国民に謝らなくてはいけないのではないですか? 」

 ヘコヘコと腰を動かして、カリ首の所を細かく擦っている。最初に出した液は固まり始めているくらい時間が経っている。
 潤ませた瞳からは、今にも滴が流れそうになっている。

「……んっ……ふっ、イリアのっ前、だけっ、ぁ、あっ……」
「そうですか。私の前だけですか。私の前だけとは言え、こんな姿見られたらどうしましょうね」
「ぁ、みらっ、……あっ、やっ、…イリア、……だけだっ」
「それはどうも。ですが、国民は騎士に多大なる憧れの気持ちを持っているんですよ。国民の模範となる騎士がこんな姿だったと分かれば、皆落胆するでしょうね」
「んっ…っ」
「謝らないといけませんね。リオルド様」
「ぁっ」

 ゾクっと今リオルド様の身体が波打った。
 目を合わせて催促する。

「見られて、1人で気持ち良くなる変態でごめんなさいと、言ってくださいね。ちゃんと心を込めてですよ。あと、左手が先ほどから疎かなので、ちゃんと気持ちの良い所を触ってあげないとダメですよ」

 脚を組みジッとリオルド様を見る。
 さて、あのプライドを固めた様なこの男はこんな辱めを受けてちゃんと言うのでしょうか。
 やり過ぎたでしょうか?

 どうしようか迷われているようで、視線が下がる。その割に左手は私が言ったように自分の気持ちが良いところに伸びて、睾丸を柔く揉んでいる。
 リオルド様の名前を呼ぶと驚いたのか、怖がっているのか何だか身体をびくつかせた。

「早く言ってください? 」
「ぇ、……ぁっ、や、っ、ぁぁっ……」
「ほら、ちゃんと言えるでしょう? リオルド様は素晴らしい騎士ですから、自分の言葉で謝罪出来る方だと私は思っておりますよ? 」
「ぁっ、あっ、……ごっ、……めっ」

 瞳から涙が流れた。手はだんだん擦るスピードを上げていく。腰が少しずつ上がっている。

「リオルド様。気持ち良くなって、ごめんなさい」

 強めに名前を呼ぶと、涙いっぱいに溜めた瞳をギュッと瞑った。
 さぁ、と催促する。

「ぁ、ごめんっ、なっ……ぁ、あっ、1人でっ、んん゛、っ見られてっ、……ふっ、ぁ、ぁ、いっ、イっちゃ、っ」
「ちゃんと最後まで言ってからでないとダメですよ」

「ぇ、あっ、……んっ、はぁっ……見られてっ、き、っ、気持ちよくぅ、…ぁっなっ、っ……ちゃ、……へんっ、……ぁ、へぁ、ぁ、……ぁ、ごめっ、んんんんっ、……ごめんなさっ、い゛っあ、あっあ゛っんんんっ! 」

 M字開脚のまま、海老反りになって絶頂を迎えた。盛大に痙攣する身体、浅く短くなる呼吸。イってももう出てくるモノは無くて、細かい痙攣が続いているリオルド様のブツはやっと元気を失った。



 やっと終わりました。


 そのまま寝てしまったリオルド様。
 身体に浄化魔法をかけて服を着させる。
 全く、手のかかる方です。

 そして目覚めたリオルド様のと王都へ帰還します。


「イリア、あんな痴態はイリアだけだからな! 見せるのは! 」

 顔を真っ赤にして仁王立ちで凄むリオルド様。
 はいはい。と適当にあしらうと正面から抱きしめられた。
 大型の猫の様な方です。
 他の方には全く懐かない様ですが、いつ私はこの方を手名付けたのでしょうか。

 敵が増えるので困ったものです。


 プライドの塊のイケメン騎士に懐かれた、魔法使いの女性はあまり興味が無さそう。

 他人へ興味なしなイリアが、変態に好かれる話――。

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