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ファイナルアンサー?
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「はいはーい。さっきぶり。ねね、やっぱ、あんな男嫌でしょ? 絶対にあのコたちのほうがいいわよね」
「へ?」
振り向くと、眼の前にあの無銭飲食の女がいた。にこにこ満面の笑顔で。しかも、意味不明の言葉つき。
「あの時、離婚しないって言ってたじゃない? 今もその気持ちって変わらない? 不倫して年収をわざと低く言っていたような、信頼関係なんて最初からなかった男と、まだ結婚を続けたいの?」
「本当のことをいうと、わからない。でも、離婚なんて……」
「離婚しなかったら、理想の夫になってくれるって本気で思ってる? そう信じたいだけじゃなくて?」
「……」
(やっぱり、家を追い出されてからのファミレスでのあれもこれも夢だったんだ)
夢だからか、結婚を継続させるための、こうあるべきっていう様々な価値観が薄れているみたい。ファミレスの時とは違って、やけに彼女の言葉がすぅっと心に入ってきた。
迷っている時の決断はするなって言うけど、夫と離婚せずに専業主婦になっても生活費や貯蓄は今よりも増えなさそうだとは思う。それに、彼女が言っていたように、不倫するやつはまたするって思ってる。
なぜなら、私の両親がそうだったから。不倫を繰り返してそのたびに離婚騒ぎになってずるずる結婚していたふたりは、ちっとも幸せそうに思えなかった。
裏切らない人が良かったから誠実そうな彼を選んだのだ。まさか、夫が信用できないタイプの人だとは思っていなかったから、なんという男の見る目のなさだったのかと自分の判断が悔しくて悲しい。
(過去に戻れるのなら、過去の私に忠告ができるのなら、そいつはやめとけと全力で阻止したいわ)
夫は勢いで離婚だって叫んだのだと思う。恐らくは脅し出会って本気ではないのだろう。でも、自分の中では私の答えは決まっていたようなものだ。あれこれ考えてずるずる結婚生活を続けても、自分ばかり我慢するような生活が続く。ようするに、彼とはもうやっていけないのだ、と。
自分の考えすらも普段とは違う。起きていたら絶対に別れるなんて考えない。離婚なんて、そんな簡単にできるはずがないと思うから。
現実離れしすぎて、マジで夢の中だったのかと納得した。
「あ、夢だと思ってるでしょ? 違うわ。ぜーんぶ現実よ。リ・ア・ル。だから、今のその気持ちも、夢の中じゃなくて本当にあなたの考えなの」
「ほー」
夢の中の人物に、どのように返事をしても同じだ。なら、話など聞かなくていいだろう。
(ああ、早く起きないと。きっと、ファミレスで寝落ちしているんだわ。店員さん、迷惑してるだろうな)
「あ、その反応。信じてないわね。あなたは、あっちの世界で多重事故に巻き込まれたのよ」
「ふーん」
事故に遭う夢なら見た。私の夢の内容まで知っているとは、さすが夢の中の人だけはある。それにしても、ファミレスで会った時とは違い、今の女性の姿も変だ。まるで、昔のマンガの星座の戦士が戦う物語の女神様の生まれ変わりのような恰好になっていた。
(うん、やっぱり夢で間違いないわね。あー、あれはなんだっけ。海外の人のコスプレがめちゃくちゃ綺麗だった。そういえば、おじさんがパソコンで見てたな。おばさんが、中国の背中にドラゴンの入れ墨のある長髪男子がいいとか言ってた)
金の杖と、金色の何かを持つと完璧かも、なんて思っていると、額をコツンとつつかれた。
「こーら。人と話をするときに上の空になるとか失礼ね」
「いったーい。おでこに爪がささったじゃない」
彼女の爪は、綺麗に整えられているけど先端はやや尖っている。これで本気で突き刺されたら、本当に血が出て穴があきそうだと思った。
「ほら、痛いでしょ? いい加減、夢じゃないってわかって」
「夢じゃなかったら、なんだっていうのよ。離婚だーって追い出されて、さっきまでファミレスにいたのよ? いい加減にしてよ!」
(あー、もうしつこい)
私は、イライラがたまってきた。どうも情緒不安定のようだ。感情のコントロールが効かない。思わず声を荒げてしまった。
「そうよ。そうだ、日本のファミレスのごはん美味しかったわ。ご馳走様でした」
「あー、あんたの分、誰が奢るなんて言ったのよ。私が泣いて事情を話しているうちに、どれだけ注文して食べたのよ。夢じゃないのなら、5500円返して」
「あの世界の通貨なんて持ってないわ。その代わり、って言うのもなんだけど、事故から助けてあげたじゃない」
「は? 助けた?」
あの事故も本当だというのか。だったら、今頃は死んでいるはずだ。ここが夢じゃないのなら、要するに死後の世界かと恐ろしくなった。
「ああ、ちがうちがう。死んでない死んでない。いや、それがね。あなたのような人を探していたのよ。やっと見つけたら、結婚しちゃってたじゃない。でも、離婚してくれそうだから、あの時接触したの。そうしたら、ちょっとばかり運命が変わって、本当ならあのままファミレスにいて無事たったのが、私を追って外に出たせいで事故に巻き込まれちゃって。ごめんね?」
「は? 探してた? 運命が変わったって?」
彼女の言っていることが、本当にわからない。どういうことかわかりやすく説明してほしいと思った。
「だからね、私を追いかけたせいで、あのまま車にひかれて死ぬところだったあなたを、私があの場からここに移動させて助けてあげたの。ちょっとばかり世界が違っちゃってるけどね」
「死ぬところだった? 移動? 世界が違っちゃって?」
全然わかりやすくなっていない。彼女の説明で理解できる人がいるのなら、会ってみたいと思う。
「でね。あなたの選択肢は二つ」
「選択?」
ちんぷんかんぷんの説明から、いきなり二択が来てしまった。拒否権はないのか、拒否権は。
「元に戻る? あ、その場合戻る瞬間は車の前のここにくる時点だからジエンドね。それとも、このままこの世界で生きる? 元の世界に戻って生きるという選択肢は与えてあげられないの。私が接触したことで、あなたの死の運命から救うには、あの世界の因果を断ち切る必要があったの。もともと、この世界にオファーしたかったから、ちょうどいいわよね? どうする? どっちにする?」
「どうする、どっちにするったって、何がなんだか……」
「あー、もう時間がないわ。あと10秒、9秒、8、7、この世界で生きる?」
いきなり、カウントダウンが始まった。戸惑う時間も、熟考する時間も与えられないのか。一向についていけず焦るばかりで、そんな選択が選べるわけがないと思った。
「だから、何がなんだか、わけわかんないってば!」
「5、それとも死にに戻る? 3、」
そんな聞き方ずるい。そんなの、答えはひとつだ。
「死にたくないに決まってるでしょー!」
「はい、決まり。ようこそ、私の作った子たちがいる世界に。これからはたくさん幸せになってねー」
「えええええ! ちょっとまったー!」
「待てないのよねぇ。あ、そうそう。あげたハンカチ、絶対に手放さないであげてね。そうすれば、あっちから見つけてくれるからー」
彼女は好き勝手言うだけ言って、私の目の前から消えた。私は、ひとり、全く知らない近未来SFファンタジー映画のセットの中のような世界に、ポツンと取り残されてしまったのである。
「へ?」
振り向くと、眼の前にあの無銭飲食の女がいた。にこにこ満面の笑顔で。しかも、意味不明の言葉つき。
「あの時、離婚しないって言ってたじゃない? 今もその気持ちって変わらない? 不倫して年収をわざと低く言っていたような、信頼関係なんて最初からなかった男と、まだ結婚を続けたいの?」
「本当のことをいうと、わからない。でも、離婚なんて……」
「離婚しなかったら、理想の夫になってくれるって本気で思ってる? そう信じたいだけじゃなくて?」
「……」
(やっぱり、家を追い出されてからのファミレスでのあれもこれも夢だったんだ)
夢だからか、結婚を継続させるための、こうあるべきっていう様々な価値観が薄れているみたい。ファミレスの時とは違って、やけに彼女の言葉がすぅっと心に入ってきた。
迷っている時の決断はするなって言うけど、夫と離婚せずに専業主婦になっても生活費や貯蓄は今よりも増えなさそうだとは思う。それに、彼女が言っていたように、不倫するやつはまたするって思ってる。
なぜなら、私の両親がそうだったから。不倫を繰り返してそのたびに離婚騒ぎになってずるずる結婚していたふたりは、ちっとも幸せそうに思えなかった。
裏切らない人が良かったから誠実そうな彼を選んだのだ。まさか、夫が信用できないタイプの人だとは思っていなかったから、なんという男の見る目のなさだったのかと自分の判断が悔しくて悲しい。
(過去に戻れるのなら、過去の私に忠告ができるのなら、そいつはやめとけと全力で阻止したいわ)
夫は勢いで離婚だって叫んだのだと思う。恐らくは脅し出会って本気ではないのだろう。でも、自分の中では私の答えは決まっていたようなものだ。あれこれ考えてずるずる結婚生活を続けても、自分ばかり我慢するような生活が続く。ようするに、彼とはもうやっていけないのだ、と。
自分の考えすらも普段とは違う。起きていたら絶対に別れるなんて考えない。離婚なんて、そんな簡単にできるはずがないと思うから。
現実離れしすぎて、マジで夢の中だったのかと納得した。
「あ、夢だと思ってるでしょ? 違うわ。ぜーんぶ現実よ。リ・ア・ル。だから、今のその気持ちも、夢の中じゃなくて本当にあなたの考えなの」
「ほー」
夢の中の人物に、どのように返事をしても同じだ。なら、話など聞かなくていいだろう。
(ああ、早く起きないと。きっと、ファミレスで寝落ちしているんだわ。店員さん、迷惑してるだろうな)
「あ、その反応。信じてないわね。あなたは、あっちの世界で多重事故に巻き込まれたのよ」
「ふーん」
事故に遭う夢なら見た。私の夢の内容まで知っているとは、さすが夢の中の人だけはある。それにしても、ファミレスで会った時とは違い、今の女性の姿も変だ。まるで、昔のマンガの星座の戦士が戦う物語の女神様の生まれ変わりのような恰好になっていた。
(うん、やっぱり夢で間違いないわね。あー、あれはなんだっけ。海外の人のコスプレがめちゃくちゃ綺麗だった。そういえば、おじさんがパソコンで見てたな。おばさんが、中国の背中にドラゴンの入れ墨のある長髪男子がいいとか言ってた)
金の杖と、金色の何かを持つと完璧かも、なんて思っていると、額をコツンとつつかれた。
「こーら。人と話をするときに上の空になるとか失礼ね」
「いったーい。おでこに爪がささったじゃない」
彼女の爪は、綺麗に整えられているけど先端はやや尖っている。これで本気で突き刺されたら、本当に血が出て穴があきそうだと思った。
「ほら、痛いでしょ? いい加減、夢じゃないってわかって」
「夢じゃなかったら、なんだっていうのよ。離婚だーって追い出されて、さっきまでファミレスにいたのよ? いい加減にしてよ!」
(あー、もうしつこい)
私は、イライラがたまってきた。どうも情緒不安定のようだ。感情のコントロールが効かない。思わず声を荒げてしまった。
「そうよ。そうだ、日本のファミレスのごはん美味しかったわ。ご馳走様でした」
「あー、あんたの分、誰が奢るなんて言ったのよ。私が泣いて事情を話しているうちに、どれだけ注文して食べたのよ。夢じゃないのなら、5500円返して」
「あの世界の通貨なんて持ってないわ。その代わり、って言うのもなんだけど、事故から助けてあげたじゃない」
「は? 助けた?」
あの事故も本当だというのか。だったら、今頃は死んでいるはずだ。ここが夢じゃないのなら、要するに死後の世界かと恐ろしくなった。
「ああ、ちがうちがう。死んでない死んでない。いや、それがね。あなたのような人を探していたのよ。やっと見つけたら、結婚しちゃってたじゃない。でも、離婚してくれそうだから、あの時接触したの。そうしたら、ちょっとばかり運命が変わって、本当ならあのままファミレスにいて無事たったのが、私を追って外に出たせいで事故に巻き込まれちゃって。ごめんね?」
「は? 探してた? 運命が変わったって?」
彼女の言っていることが、本当にわからない。どういうことかわかりやすく説明してほしいと思った。
「だからね、私を追いかけたせいで、あのまま車にひかれて死ぬところだったあなたを、私があの場からここに移動させて助けてあげたの。ちょっとばかり世界が違っちゃってるけどね」
「死ぬところだった? 移動? 世界が違っちゃって?」
全然わかりやすくなっていない。彼女の説明で理解できる人がいるのなら、会ってみたいと思う。
「でね。あなたの選択肢は二つ」
「選択?」
ちんぷんかんぷんの説明から、いきなり二択が来てしまった。拒否権はないのか、拒否権は。
「元に戻る? あ、その場合戻る瞬間は車の前のここにくる時点だからジエンドね。それとも、このままこの世界で生きる? 元の世界に戻って生きるという選択肢は与えてあげられないの。私が接触したことで、あなたの死の運命から救うには、あの世界の因果を断ち切る必要があったの。もともと、この世界にオファーしたかったから、ちょうどいいわよね? どうする? どっちにする?」
「どうする、どっちにするったって、何がなんだか……」
「あー、もう時間がないわ。あと10秒、9秒、8、7、この世界で生きる?」
いきなり、カウントダウンが始まった。戸惑う時間も、熟考する時間も与えられないのか。一向についていけず焦るばかりで、そんな選択が選べるわけがないと思った。
「だから、何がなんだか、わけわかんないってば!」
「5、それとも死にに戻る? 3、」
そんな聞き方ずるい。そんなの、答えはひとつだ。
「死にたくないに決まってるでしょー!」
「はい、決まり。ようこそ、私の作った子たちがいる世界に。これからはたくさん幸せになってねー」
「えええええ! ちょっとまったー!」
「待てないのよねぇ。あ、そうそう。あげたハンカチ、絶対に手放さないであげてね。そうすれば、あっちから見つけてくれるからー」
彼女は好き勝手言うだけ言って、私の目の前から消えた。私は、ひとり、全く知らない近未来SFファンタジー映画のセットの中のような世界に、ポツンと取り残されてしまったのである。
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