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省吾-1
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「うおっ、真冬にゲリラ豪雨とか冗談きついぜ! しかも霙付きとか有り得ねぇ!」
急に雨が降り出した。今日の天気は、どの局もネット情報も雨なんて記されていなかったのに。最近の当てにならない天気予報を信じて傘も持たずに家を出た自分に、内心、悪態をついていた。
久しぶりの休みだから家でダラダラしていたのに、「家事を手伝わないのなら外に出て行け!」と追い出したばあちゃんが恨めしい。
慌てて頭を手で覆い、信号のある交差点の角にある工務店の軒下に体を移動させた。
「寒いな……酷い目に遭った。止まなかったら、しょうがない、走って帰るか」
人々があちこちに走り出す。カバンから折り畳み傘を出して歩く数人を、俺と同じように雨に濡れて立ち往生している人たちが羨ましそうに眺めていた。
慌てて動きだした人波が途切れる。開けた視界に、小さな女の子が、この突然降り出した土砂降りの中じっと信号を待っている姿が見えた。
「……? あの子、信号待ちのままとか……。急いでるのか?」
その女の子は、信号が何度も青になっても動かない。この真冬の雨に濡れてどういうつもりなのだろう。このままだと冗談ぬきで命を落とす。
気になってしょうがない。幸い雨が小降りになってきたので、ダウンジャケットのフードを被り、急いで雨の中彼女の方に近づいた。
「くっそ、つめてぇ!」
小降りとはいえ、氷のような雨が顔に叩きつけて来る。目を半分閉じながら女の子の肩を掴んだ。
「おい!」
大きな声を出しているのに、一向に反応がない。よく見ると、びしょ濡れになった頬は涙でも濡れている。まじまじと顔を見ると、焦点が合っていなかった。
「おいっ、おいっ! わかるか? しっかりしろ!」
雨が止んでも、いや、止んだからこそ外気温が一気に下がる。顔から血の気が完全にひいている彼女の冷え切った体が悪寒戦慄を開始した。
「あー、くそっ! あとでセクハラとか痴漢とか文句言うなよ? 抱き上げるぞ!」
動かず、何があったのかはわからないが、こんな状態の女の子を放ってはおけない。俺の体の半分くらいに見える小さな彼女を横抱きにした。
(軽い……。女の子ってこんなにも軽いのか?)
初めて女の子を横抱きにして、その華奢な体の軽さにドキドキした。しかもとてもかわいい女の子だ。
いや、今はこんな事を考えている暇はない。刻一刻と彼女の様子が悪化しているのがわかる。
しっかりと腕と胸で彼女を抱え上げると、すりっと頬を寄せられて腕を首に回された。指先の氷のような冷たさに思わず首を竦める。
「……!」
意識が戻ったのかとマジマジ顔を見ても、反応はほとんどない。
「とりあえず、家に帰るか」
今いる場所から徒歩5分ほどの場所に、家族が開院しているクリニックがある。救急車を呼んで待っているよりも連れて行ったほうが処置が早い。クリニックには大きな病院ほどの設備もないが、ある程度のセットは備えている。
ダッと、ラグビーで鍛えている足を動かした。出来る限り早く、腕の中の彼女に負担にならないように気をつけながら、雨が止んで人波が動き出した中をぬっていく。
エントランスの自動ドアが開くのももどかしく、半分開いたそこに、体を無理やり押し込んだ。がりっと自動ドアのサッシが盛り上がった上腕と背中にめり込んで痛い。
「じいちゃん! 親父! 急患だ!」
「え? 省吾くん、どうしたの?」
受付のパートさんであり、叔母さんが目を丸くしてすぐさまこちらに近づく。通院患者さんがすでに10人くらい席についていて、何事かとじろじろ見て来た。
「叔母さん、そこの大きな交差点にいた、女の子がさっきの雨に濡れて意識がほとんどないんだ」
「ええ? 大丈夫なの? その子、知ってる子なの?」
「知らない。偶然見かけて連れて来た」
叔母さんは、こういうトラブルには滅法弱い。すでに診療が始まっていて、恐らく親父は内視鏡をしているだろう。じいちゃんは、ギプスを巻いていて手が離せないらしい。
「省吾先生、その子をこっちに! 今、内視鏡室も、検査室も全部埋まっているから、取り敢えず、リカバリーソファで寝かせてあげましょう。連れて来てください!」
奥の点滴室から、騒ぎを聞きつけた看護師のおばさんが声をかけてくれた。この人は数年前からいるパートさんで、とても頼りになるって親父がいつも感心している人だ。
以前は、大きな病院で救急や各病棟で活躍していた有能と評判の人だったらしい。腰を痛めたのと、お子さんがいじめで重度の鬱を患った。そのために多忙な常勤からパートになりたいと希望している事を聞きつけた親父が、代々続く古い医院をリフォームする際に引き抜いて来たのだと以前聞いた。
「すみません、吉田さん」
「そんな事よりも早く。この寒いのにずぶぬれじゃないですか。早く温めてあげないと! 血管確保の点滴しましょうか?」
「お願いします」
ほかのスタッフは、じいちゃんと親父の手伝いでいない。勝手知ったるクリニックの倉庫から、バスタオルと検査着をひっつかんで持って行った。
リクライニングソファに戻ると、吉田さんが彼女に点滴をすでに施していた。こういう急変時に対応できる彼女がここにいて良かったと安堵する。他のスタッフじゃあ、こうはいかなかっただろう。
体温が35度。血圧なども低めだが安定しているようだ。指の毛細血管が収縮しきっていてパルスオキシメーターが役に立たない。クリニックに耳で測定する機械は置いていない。信用度は低いが、自分のスマートウォッチで測定してみると96%あり呼吸は安定しているから様子を見る事にした。
何か手伝えることがないか手持ち無沙汰でハラハラ見ていると、そこに、心配した叔母さんがやって来て引っ張られた。
「ほら、省吾くん、ここは吉田さんに任せて。省吾くんがそこにいたら着替えが出来ないでしょ? その子、患者さん扱いにしたほうがいいかしら?」
「あ、ああ。目を覚ましたら俺が説明するからそうしてあげて」
「わかったわ。取り敢えず、彼女のカバンを見させてもらおうかしら? 身元がわかって、出来れば保護者が来てくれたらいいわね。省吾くんも濡れているから着替えてらっしゃい」
叔母さんに背中を押されて家に帰った。玄関や廊下を濡らしながら部屋に入る。後でばあちゃんに叱られるだろうが、そんな事構っていられなかった。
適当に服を選んですぐにクリニックに戻ったが、彼女はまだ目を覚まさないらしい。うちで診るにも限界があるため、近隣の病院に受け入れてもらえるかクリニックの伝手を利用しても、明日ならともかく、今日は満床で受け入れられないと全ての病院に断られたのであった。
急に雨が降り出した。今日の天気は、どの局もネット情報も雨なんて記されていなかったのに。最近の当てにならない天気予報を信じて傘も持たずに家を出た自分に、内心、悪態をついていた。
久しぶりの休みだから家でダラダラしていたのに、「家事を手伝わないのなら外に出て行け!」と追い出したばあちゃんが恨めしい。
慌てて頭を手で覆い、信号のある交差点の角にある工務店の軒下に体を移動させた。
「寒いな……酷い目に遭った。止まなかったら、しょうがない、走って帰るか」
人々があちこちに走り出す。カバンから折り畳み傘を出して歩く数人を、俺と同じように雨に濡れて立ち往生している人たちが羨ましそうに眺めていた。
慌てて動きだした人波が途切れる。開けた視界に、小さな女の子が、この突然降り出した土砂降りの中じっと信号を待っている姿が見えた。
「……? あの子、信号待ちのままとか……。急いでるのか?」
その女の子は、信号が何度も青になっても動かない。この真冬の雨に濡れてどういうつもりなのだろう。このままだと冗談ぬきで命を落とす。
気になってしょうがない。幸い雨が小降りになってきたので、ダウンジャケットのフードを被り、急いで雨の中彼女の方に近づいた。
「くっそ、つめてぇ!」
小降りとはいえ、氷のような雨が顔に叩きつけて来る。目を半分閉じながら女の子の肩を掴んだ。
「おい!」
大きな声を出しているのに、一向に反応がない。よく見ると、びしょ濡れになった頬は涙でも濡れている。まじまじと顔を見ると、焦点が合っていなかった。
「おいっ、おいっ! わかるか? しっかりしろ!」
雨が止んでも、いや、止んだからこそ外気温が一気に下がる。顔から血の気が完全にひいている彼女の冷え切った体が悪寒戦慄を開始した。
「あー、くそっ! あとでセクハラとか痴漢とか文句言うなよ? 抱き上げるぞ!」
動かず、何があったのかはわからないが、こんな状態の女の子を放ってはおけない。俺の体の半分くらいに見える小さな彼女を横抱きにした。
(軽い……。女の子ってこんなにも軽いのか?)
初めて女の子を横抱きにして、その華奢な体の軽さにドキドキした。しかもとてもかわいい女の子だ。
いや、今はこんな事を考えている暇はない。刻一刻と彼女の様子が悪化しているのがわかる。
しっかりと腕と胸で彼女を抱え上げると、すりっと頬を寄せられて腕を首に回された。指先の氷のような冷たさに思わず首を竦める。
「……!」
意識が戻ったのかとマジマジ顔を見ても、反応はほとんどない。
「とりあえず、家に帰るか」
今いる場所から徒歩5分ほどの場所に、家族が開院しているクリニックがある。救急車を呼んで待っているよりも連れて行ったほうが処置が早い。クリニックには大きな病院ほどの設備もないが、ある程度のセットは備えている。
ダッと、ラグビーで鍛えている足を動かした。出来る限り早く、腕の中の彼女に負担にならないように気をつけながら、雨が止んで人波が動き出した中をぬっていく。
エントランスの自動ドアが開くのももどかしく、半分開いたそこに、体を無理やり押し込んだ。がりっと自動ドアのサッシが盛り上がった上腕と背中にめり込んで痛い。
「じいちゃん! 親父! 急患だ!」
「え? 省吾くん、どうしたの?」
受付のパートさんであり、叔母さんが目を丸くしてすぐさまこちらに近づく。通院患者さんがすでに10人くらい席についていて、何事かとじろじろ見て来た。
「叔母さん、そこの大きな交差点にいた、女の子がさっきの雨に濡れて意識がほとんどないんだ」
「ええ? 大丈夫なの? その子、知ってる子なの?」
「知らない。偶然見かけて連れて来た」
叔母さんは、こういうトラブルには滅法弱い。すでに診療が始まっていて、恐らく親父は内視鏡をしているだろう。じいちゃんは、ギプスを巻いていて手が離せないらしい。
「省吾先生、その子をこっちに! 今、内視鏡室も、検査室も全部埋まっているから、取り敢えず、リカバリーソファで寝かせてあげましょう。連れて来てください!」
奥の点滴室から、騒ぎを聞きつけた看護師のおばさんが声をかけてくれた。この人は数年前からいるパートさんで、とても頼りになるって親父がいつも感心している人だ。
以前は、大きな病院で救急や各病棟で活躍していた有能と評判の人だったらしい。腰を痛めたのと、お子さんがいじめで重度の鬱を患った。そのために多忙な常勤からパートになりたいと希望している事を聞きつけた親父が、代々続く古い医院をリフォームする際に引き抜いて来たのだと以前聞いた。
「すみません、吉田さん」
「そんな事よりも早く。この寒いのにずぶぬれじゃないですか。早く温めてあげないと! 血管確保の点滴しましょうか?」
「お願いします」
ほかのスタッフは、じいちゃんと親父の手伝いでいない。勝手知ったるクリニックの倉庫から、バスタオルと検査着をひっつかんで持って行った。
リクライニングソファに戻ると、吉田さんが彼女に点滴をすでに施していた。こういう急変時に対応できる彼女がここにいて良かったと安堵する。他のスタッフじゃあ、こうはいかなかっただろう。
体温が35度。血圧なども低めだが安定しているようだ。指の毛細血管が収縮しきっていてパルスオキシメーターが役に立たない。クリニックに耳で測定する機械は置いていない。信用度は低いが、自分のスマートウォッチで測定してみると96%あり呼吸は安定しているから様子を見る事にした。
何か手伝えることがないか手持ち無沙汰でハラハラ見ていると、そこに、心配した叔母さんがやって来て引っ張られた。
「ほら、省吾くん、ここは吉田さんに任せて。省吾くんがそこにいたら着替えが出来ないでしょ? その子、患者さん扱いにしたほうがいいかしら?」
「あ、ああ。目を覚ましたら俺が説明するからそうしてあげて」
「わかったわ。取り敢えず、彼女のカバンを見させてもらおうかしら? 身元がわかって、出来れば保護者が来てくれたらいいわね。省吾くんも濡れているから着替えてらっしゃい」
叔母さんに背中を押されて家に帰った。玄関や廊下を濡らしながら部屋に入る。後でばあちゃんに叱られるだろうが、そんな事構っていられなかった。
適当に服を選んですぐにクリニックに戻ったが、彼女はまだ目を覚まさないらしい。うちで診るにも限界があるため、近隣の病院に受け入れてもらえるかクリニックの伝手を利用しても、明日ならともかく、今日は満床で受け入れられないと全ての病院に断られたのであった。
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