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突っ走るコアラ
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王都に行ったおやじたちは、魔法に詳しい知り合いに会うために、真夜中に出発した。
「ジョアン、アイリスを頼んだぞ。彼女が指輪を意識しないように認識を阻害させるような幻惑の魔法をかけた。だが、万が一ということもある。俺たちが戻るまで油断せず、しっかりアイリスを見守って、なるべく左手を見ないように気をつけてやるんだ。いいな?」
「言われなくても」
おやじたちの表情が硬い。恐らく、俺の表情はもっと厳しいものだろう。アイリスというひとりの女性のために、こうしておやじたちがすぐに動いてくれるのは心強い。
(それにしても、今回に限って、なんであんな風になっちまったんだ……今までだって、指輪を見ていたし、どうもなかったのに)
そういった疑問も、俺にはさっぱりだが、魔法の専門家なら、きっとわかるだろう。
(俺に、指輪を安全に破壊する魔法が使えたら……)
絶対に、アイリスをあんな危ない状況に陥らせるものかと決意する。
真剣にそんなことを考えていると、おふくろが耳打ちしてきた。
「そうそう、ジョアン。コモリとフクロも連れて行くから。ふふふ、遠慮せずアイリスとナカヨシになっててね」
「言われなくても、って、おいっ、おふくろー! なんつーこと言うんだよっ!」
「照れるな照れるな。どっちにしろ、お前でも勉強でもなんでも、ぶっちゃけ、アイリスの意識を指輪から外せたらそれでいいからな。なんなら、俺たちが帰るまで、ベッドで蜜月を過ごしておくのはどうだ?」
「孫の報せがあったら、もっと嬉しいわねぇ」
「この……、さっさといけー!」
俺は、眠っているチビたちを抱っこして王都に向かうおやじたちを見送った。あれでいて、おやじたちはエリートだから、その筋の専門家の知り合いが多い。すぐに、アイリスの呪いの指輪を外す方法を見つけて帰ってくるだろう。
(おやじ、おふくろ……頼んだ)
今の俺は、おやじたちのように、人脈も知識も力もない、ただの学生だ。
大人の力を借りなければならない自分に、悔しさともどかしさを感じる。
ベッドで眠るアイリスの顔を覗き込んだ。
(良かった……もう大丈夫そうだ。さっきはマジで苦しそうだった。もう二度と、あんな目にあわせたくねぇ。俺が、絶対に守ってやらねぇと……)
おやじたちは、俺が極度の緊張をしているのをほぐそうとして、あんなことを言ったのかもしれない。俺としても、ぶっちゃけ、せっかくふたりきりなのだから、少しでも進展があればとは思う。
(何考えてんだ。今はそれどころじゃねぇし。人間は俺たち獣人と違って、発情期すらないんだ。そんな赤裸々で破廉恥なことを冗談でも聞けば、獣人を、俺を軽蔑するに違いない)
『ジョアン、あなたが、そんな人だったなんて。最低よ、見損なったわ! 二度とわたくしの前に現れないでっ!』
彼女が、俺のことを、腐ったタマネギを見るかのように、鼻をつまんで汚らしいものを見るような顔をするなんて、そんなことは耐えられない。
人間のアイリスにとって、俺はぬいぐるみ以上友達以下だ。せいぜい、頼れるペアってところだろう。
(だけど、あのときの言葉、あれは、元婚約者のクズ男のことじゃなくて、俺のことだよな?)
あの言葉が、無意識に話したアイリスの本心なら、俺達は相思相愛。何も遠慮することはないと心が沸き立つ。
(大好き……大好き、か。うん、確かに、あれは、ジョアンD・A・I・S・U・K・I💛だった)
こんな状況なのに、それどころじゃないのに、どうしても『大好き』の言葉を思い出すだけで心が躍る。大草原のユーカリの木の上で、勝利の咆哮をあげて、この世に生きる全員に、俺とアイリスの真実の愛を知らしめたいくらいだ。
恋人が出来たらやりたいこと、男どもが言っていた内容を思い返しながら、俺たちの関係性を考えてみた。
(手は、とっくに繋いでるな。お姫様抱っこはいつもしている。体を密着させて抱き合うことだって済ませた。あれ? これって、俺たちはとっくに恋人同士だったってことじゃ?)
俺は、アイリスがびっくりしたり倒れたりした時のこともカウントした。考えれば考えるほど、俺とアイリスは男どもが恋人としたいことの初期段階を済ませているではないか。
では、次の段階について考える。
(キスは、頬や鼻に、かわいいかわいい言いながら何度もされたな。アイリスのふんわりした胸にタッチして顔をうずめて、なんなら、ベッドで毎晩抱き合ってもいる。……コアラの状態だが。いや、裸で抱きしめたこともあったな。うん。服も脱がせたし! アイリスが意識がなかった時だけど……さすがに、これは緊急措置だったからノーカンか……)
ますます、最終段階以外の全てをクリアしていると言っても過言ではないだろうと、いつの間にか進展しすぎてしまったふたりの仲を確信する。うん。
(なんだよ、告白してねぇだけで、とっくにアイリスは俺の嫁状態だったんじゃねぇか! くそ、人間の恋愛小説をマニーデに借りてまで、デートやらなんやら研究したってのによ。俺としたことが、とっくにデートもしまくってたんじゃね? そういや、手料理だってたくさん食った。あれ? もう、新婚夫婦じゃね?)
おやじたちが動いてくれたんだ。すぐにあの忌々しい指輪の件は解決する。そうすれば、指輪を木っ端みじんにクローで砕いてしまえばいい。
アイリスの永住の条件だって、俺と相思相愛で結婚するんだから、楽々クリアだろう。とんでもない額の保証金は、おやじたちがアイリスを気に入っているから、ぽんっと出してくれるに決まってるし。それは、いずれ返すとして。アイリスや産まれてくる俺たちの子供たちのためにも、たくさん働かないとなぁ。
俺は、おやじたちが高給取りの研究者で良かったと、初めて家の財力に感謝した。
目の前の頭が痛くなるような問題が、簡単に解決しそうで何よりだ。あとは、アイリスに求婚すればいい。
(なんだ、超簡単じゃん)
「アイリス、そろそろ子どもを作らないか?」
いや、これはちょっと性急すぎる。人間は、もっとロマンチックな求婚を好むと聞いた。
「えーと、片膝をついて、バラの花束を、いや、自分の色の婚約指輪か、10カラットのダイヤだったか。よくわかんねぇから、いっそのこと全部差し出せばいいな。バラの花束は100本くらいでいいか。それとも、アイリスのきれいな髪と同じユリの花とか? ここは男らしく、学園のみんなの前で、アイリスは俺の嫁だと宣言するのもいいな」
「アイリス、俺の番。俺の運命は、お前だったんだ。どうか、俺と結婚してくれ。……いや、なんか違う」
「この世界の誰よりも、お前を愛している。絶対に幸せにしてみせるから、毎日俺に飯を作ってくれ……なんか、昔のじいちゃん世代で古臭いな」
「愛してる、結婚してくれ! ……もうちょっとひねらないと」
「ぼくはしにましぇぇんっ! ……本に書かれてあったが、これのどこがいいのかさっぱりわかんねぇ」
ぶつくさ求婚のシュミレーションを一晩中繰り返した。
朝日が昇り、アイリスが身じろぎをしたので、慌てて何事もなかったかのように再び獣化してベッドに滑り込んだ。
ただ、俺が浮かれ切ってプロポーズの練習をしている間に、アイリスが熱を出したようだ。
(俺としたことが、あれから半日も経過していないのに、肝心のアイリスの熱に気が付かなかったとは。不覚。こんなことじゃ、アイリスを守るなんてできねぇ)
俺は、冷静になろうと、頭の中の花畑をクローで根こそぎ引っこ抜いた。慌てて水と解熱剤を飲ませる。だが、夢の中に向かった俺の花嫁の寝顔を見ると、切なくて愛しくて、どうにも感情が抑えきれない。
「アイリス、俺も好きだ」
考えていた求婚の言葉など、ひとつたりとも出てこない。胸がいっぱいになりすぎて、眠る彼女に伝えたのは、なんとも陳腐すぎる言葉だけだった。
「ジョアン、アイリスを頼んだぞ。彼女が指輪を意識しないように認識を阻害させるような幻惑の魔法をかけた。だが、万が一ということもある。俺たちが戻るまで油断せず、しっかりアイリスを見守って、なるべく左手を見ないように気をつけてやるんだ。いいな?」
「言われなくても」
おやじたちの表情が硬い。恐らく、俺の表情はもっと厳しいものだろう。アイリスというひとりの女性のために、こうしておやじたちがすぐに動いてくれるのは心強い。
(それにしても、今回に限って、なんであんな風になっちまったんだ……今までだって、指輪を見ていたし、どうもなかったのに)
そういった疑問も、俺にはさっぱりだが、魔法の専門家なら、きっとわかるだろう。
(俺に、指輪を安全に破壊する魔法が使えたら……)
絶対に、アイリスをあんな危ない状況に陥らせるものかと決意する。
真剣にそんなことを考えていると、おふくろが耳打ちしてきた。
「そうそう、ジョアン。コモリとフクロも連れて行くから。ふふふ、遠慮せずアイリスとナカヨシになっててね」
「言われなくても、って、おいっ、おふくろー! なんつーこと言うんだよっ!」
「照れるな照れるな。どっちにしろ、お前でも勉強でもなんでも、ぶっちゃけ、アイリスの意識を指輪から外せたらそれでいいからな。なんなら、俺たちが帰るまで、ベッドで蜜月を過ごしておくのはどうだ?」
「孫の報せがあったら、もっと嬉しいわねぇ」
「この……、さっさといけー!」
俺は、眠っているチビたちを抱っこして王都に向かうおやじたちを見送った。あれでいて、おやじたちはエリートだから、その筋の専門家の知り合いが多い。すぐに、アイリスの呪いの指輪を外す方法を見つけて帰ってくるだろう。
(おやじ、おふくろ……頼んだ)
今の俺は、おやじたちのように、人脈も知識も力もない、ただの学生だ。
大人の力を借りなければならない自分に、悔しさともどかしさを感じる。
ベッドで眠るアイリスの顔を覗き込んだ。
(良かった……もう大丈夫そうだ。さっきはマジで苦しそうだった。もう二度と、あんな目にあわせたくねぇ。俺が、絶対に守ってやらねぇと……)
おやじたちは、俺が極度の緊張をしているのをほぐそうとして、あんなことを言ったのかもしれない。俺としても、ぶっちゃけ、せっかくふたりきりなのだから、少しでも進展があればとは思う。
(何考えてんだ。今はそれどころじゃねぇし。人間は俺たち獣人と違って、発情期すらないんだ。そんな赤裸々で破廉恥なことを冗談でも聞けば、獣人を、俺を軽蔑するに違いない)
『ジョアン、あなたが、そんな人だったなんて。最低よ、見損なったわ! 二度とわたくしの前に現れないでっ!』
彼女が、俺のことを、腐ったタマネギを見るかのように、鼻をつまんで汚らしいものを見るような顔をするなんて、そんなことは耐えられない。
人間のアイリスにとって、俺はぬいぐるみ以上友達以下だ。せいぜい、頼れるペアってところだろう。
(だけど、あのときの言葉、あれは、元婚約者のクズ男のことじゃなくて、俺のことだよな?)
あの言葉が、無意識に話したアイリスの本心なら、俺達は相思相愛。何も遠慮することはないと心が沸き立つ。
(大好き……大好き、か。うん、確かに、あれは、ジョアンD・A・I・S・U・K・I💛だった)
こんな状況なのに、それどころじゃないのに、どうしても『大好き』の言葉を思い出すだけで心が躍る。大草原のユーカリの木の上で、勝利の咆哮をあげて、この世に生きる全員に、俺とアイリスの真実の愛を知らしめたいくらいだ。
恋人が出来たらやりたいこと、男どもが言っていた内容を思い返しながら、俺たちの関係性を考えてみた。
(手は、とっくに繋いでるな。お姫様抱っこはいつもしている。体を密着させて抱き合うことだって済ませた。あれ? これって、俺たちはとっくに恋人同士だったってことじゃ?)
俺は、アイリスがびっくりしたり倒れたりした時のこともカウントした。考えれば考えるほど、俺とアイリスは男どもが恋人としたいことの初期段階を済ませているではないか。
では、次の段階について考える。
(キスは、頬や鼻に、かわいいかわいい言いながら何度もされたな。アイリスのふんわりした胸にタッチして顔をうずめて、なんなら、ベッドで毎晩抱き合ってもいる。……コアラの状態だが。いや、裸で抱きしめたこともあったな。うん。服も脱がせたし! アイリスが意識がなかった時だけど……さすがに、これは緊急措置だったからノーカンか……)
ますます、最終段階以外の全てをクリアしていると言っても過言ではないだろうと、いつの間にか進展しすぎてしまったふたりの仲を確信する。うん。
(なんだよ、告白してねぇだけで、とっくにアイリスは俺の嫁状態だったんじゃねぇか! くそ、人間の恋愛小説をマニーデに借りてまで、デートやらなんやら研究したってのによ。俺としたことが、とっくにデートもしまくってたんじゃね? そういや、手料理だってたくさん食った。あれ? もう、新婚夫婦じゃね?)
おやじたちが動いてくれたんだ。すぐにあの忌々しい指輪の件は解決する。そうすれば、指輪を木っ端みじんにクローで砕いてしまえばいい。
アイリスの永住の条件だって、俺と相思相愛で結婚するんだから、楽々クリアだろう。とんでもない額の保証金は、おやじたちがアイリスを気に入っているから、ぽんっと出してくれるに決まってるし。それは、いずれ返すとして。アイリスや産まれてくる俺たちの子供たちのためにも、たくさん働かないとなぁ。
俺は、おやじたちが高給取りの研究者で良かったと、初めて家の財力に感謝した。
目の前の頭が痛くなるような問題が、簡単に解決しそうで何よりだ。あとは、アイリスに求婚すればいい。
(なんだ、超簡単じゃん)
「アイリス、そろそろ子どもを作らないか?」
いや、これはちょっと性急すぎる。人間は、もっとロマンチックな求婚を好むと聞いた。
「えーと、片膝をついて、バラの花束を、いや、自分の色の婚約指輪か、10カラットのダイヤだったか。よくわかんねぇから、いっそのこと全部差し出せばいいな。バラの花束は100本くらいでいいか。それとも、アイリスのきれいな髪と同じユリの花とか? ここは男らしく、学園のみんなの前で、アイリスは俺の嫁だと宣言するのもいいな」
「アイリス、俺の番。俺の運命は、お前だったんだ。どうか、俺と結婚してくれ。……いや、なんか違う」
「この世界の誰よりも、お前を愛している。絶対に幸せにしてみせるから、毎日俺に飯を作ってくれ……なんか、昔のじいちゃん世代で古臭いな」
「愛してる、結婚してくれ! ……もうちょっとひねらないと」
「ぼくはしにましぇぇんっ! ……本に書かれてあったが、これのどこがいいのかさっぱりわかんねぇ」
ぶつくさ求婚のシュミレーションを一晩中繰り返した。
朝日が昇り、アイリスが身じろぎをしたので、慌てて何事もなかったかのように再び獣化してベッドに滑り込んだ。
ただ、俺が浮かれ切ってプロポーズの練習をしている間に、アイリスが熱を出したようだ。
(俺としたことが、あれから半日も経過していないのに、肝心のアイリスの熱に気が付かなかったとは。不覚。こんなことじゃ、アイリスを守るなんてできねぇ)
俺は、冷静になろうと、頭の中の花畑をクローで根こそぎ引っこ抜いた。慌てて水と解熱剤を飲ませる。だが、夢の中に向かった俺の花嫁の寝顔を見ると、切なくて愛しくて、どうにも感情が抑えきれない。
「アイリス、俺も好きだ」
考えていた求婚の言葉など、ひとつたりとも出てこない。胸がいっぱいになりすぎて、眠る彼女に伝えたのは、なんとも陳腐すぎる言葉だけだった。
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