【完結・R18】騎士様、はじめまして。もうすぐ消えてしまうので、最後の思い出に私(魔王)とデートしてくれませんか?

にじくす まさしよ

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19 I need you to stay close by. R18

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 私の心は感激でいっぱいになり、キスだけで蕩けきった。夢中でお互いを貪り合っていると、彼の手が私の背中やおしりに近い腰を思わせぶりに撫で始める。

「サニー……ああ、幸せだ。頼むから、あの時のように、もう二度と俺から離れようとするな」
「はぁ、くすぐったい……あん。ええ、ナイト様、ずっとここにいるわ」

 私は、今ベッドの上で寝そべった彼の体に上半身を乗せている。

「まあ、どれだけ逃げようとしても二度と離しはしないが。それでも、俺の想いがわからないと言うのなら、わからせるだけだ」

「ずっと逃がさないで……」

  彼が私の体を、言葉通りに逃がさないようにがっちり抱え込む。もっと彼の肌に、自分を食い込ませて入り込みたくなり、体をぎゅっと押し付けた。

 体が溶けて、どろどろに交じり合いたいほど彼を感じたい。

 口の中で、粘膜と舌を舐られじわじわ体の奥から快感がせりあがって来る。右の太ももに、さっきからふにっとした硬い尖りが食い込んでいて、彼が何をしたいのかを知らせて来るのがわかった。

「あ……ナイトさま……」

 彼がおしりを両手で掴んで、軽く広げるように引っ張られ恥ずかしくなる。期待の混じった、幸せな気持ちが膨れ上がり、たらりと私の中から液体が流れ落ち始めた。

 がしっと、背中からおしりまでをしっかり保持され、完全に彼の体に乗っけられた。足の付け根に、彼の切っ先が入り込み、すでに濡れそぼった彼しか知らないその場所の花弁や粒を軽くこすられ身を捩る。


「すまない、サニー。もう我慢できない」
「え? あ、きゃんっ」

 くるりと、体が入れ替わり、あっという間に彼に覆いかぶされた。キスを繰り返しながら、合間に言葉を交わす。

 マメハチドリの姿になってから、すでに10年は経過していた。勇者は聖女と彼の噂をものともせず待ち続けた幼馴染と結婚して子供が6人いてるし、前世の婚約者との仲を拗れさせて事故を誘発させたあの子は戦士と縁があり結婚している。
 少々複雑だが、賢者経由で、彼女から反省と謝罪を認められた分厚い手紙を貰った。

 小さすぎる私では、巨大なその手紙の文字を読めないから、ナイト様に読んでもらって要約してもらうと、前世でもかなり苦労したらしい。
  前世や冒険をしていた頃の自分を恥じていて、謝罪と共に私の幸せを願う優しい言葉が綴られていた。

 俄かには信じられなかったし、懐が深くもないので完全に許せるわけではなかったけれど、今ではすっかり賢くて優しい女王として国民に慕われているそうでほっとした。

 長い間、私が小鳥になったせいで、彼がどこかに消えて自分を慰めていたのはなんとなく気づいていた。手伝うというか、そこを愛する事すら出来ないから気づかぬふりをしていたのである。

 本性だと、性欲など全く沸かないけれど、やっぱり彼といちゃいちゃできない事は悲しかった。今、彼に求められているのがとんでもない多幸感をもたらしてくれる。

 もっと、私を求めて欲しい。はやく、私の中に入ってありったけの気持ちと欲を注いで欲しくて堪らなくなった。

「無茶はしない。優しくする……なるべく」
「ん……ナイト様。あのね……、我慢しないで?」

 なるべく……以前の彼は、そう言いつつ果てきるまで私を揺さぶったけれど、流石に今は自制が効くかもしれない。でも、人化できるほど回復した私は、一般的な女性よりも体力も魔力もあるから大丈夫だと思った。

「だが……」
「ナイト様、私もナイト様が欲しいの。あなたで私をいっぱいにして。たくさんあなたを感じさせて」
「サニー! ああ、そんな風に言われたら……!」

 獰猛な獣が、噛みついて来るかのように激しくぶつかり合うキスは、がんがんぶつかってきて少し痛いし苦しい。でも、それこそが彼の気持ちの現れなのだと思うと、私も彼に負けないほど愛しい気持を乗せて舌を絡ませた。

 前戯もそこそこに、彼の一際大きくなった高ぶりが、ぷちゅりとお互いの液を擦り付けるかのように当たったかと思った刹那、奥どころか体を貫くかのように彼が勢いをつけて入り込んできた。

「ああっ! ん~~!」

 10年ぶりのそこは、狭くなっていたのか一気に貫かれ物凄い圧迫感で、私と彼が結合している事を知らしめてくる。衝撃を耐えるかのように息をつめた。
  久しぶりの彼のそこと、今から私に与えられる熱と快感を思うと胸がドキドキする。

「サニー、すまない! 大丈夫か……?」

「ん……はぁはぁ。あなたのが大きすぎて、きゃ!」

 彼が心配そうに、いきなり過ぎた自分の行動に反省しつつ伺ってくる。このくらい平気だと伝えようとした時、言葉を聞いた大きくてがっしりした彼にそっくりな分身が、一回りどころかもっと大きく太く膨らんだのが分かった。

「う……これでも堪えているというのに……。気持ちが良すぎて。あなたが俺を煽るから……」

「や、はあん……! 煽ってなんか」

「ああ、サニーは俺を煽っていないのかもしれない。あなたがここにいるという事実だけで、俺が自分で勝手に煽られているのだから」

 汗が彼の肌にぽつぽつ浮かび上がる。私を壊さないように、様子を伺いながら、ずるりとゆっくり彼の熱が引き抜かれる。中のひだが、太いそれに引っ張られるかのように形を変えていくと、ぞわぞわとした快楽が瞬く間に私を苛んできた。
 中の壁が柔らかくなってきたのか、先ほどの圧迫感が軽減し、快楽を貪欲に求め始めた。目の前の彼が、うっとり気持ち良さそうな表情をして腰を動かしているのが色気があってくらくらする。
 彼をそんな状態にしているのが、私だと思うと嬉しくて、そうすると私まで気持ち良くなった。

「サニー、何年かぶりでそんなに締め付けてきたら……うあ……!」

「ああ、だって、ナイトさま……! 私も、もう、ダメェ!」

 彼の体がびくびくと小刻みに震えると、奥で弾けたようだ。久しぶりに一つに慣れた幸せと、私で気持ち良くなってくれて勢いよく叩きつけられた事実が、私を高みに登らせる。

 完全に翻弄され、私も彼とほぼ同時にイけたことが嬉しい。彼が私を上からぎゅっと抱きしめてくれて、私も広い背に手を回した。

 胸が苦しいほどの荒げた息と、汗でべとつくお互いの肌の温度を味わいながら、こうして愛を確かめ合っているとそのまま微睡み始めた。

「サニー、愛してる。おやすみ」

 薄れゆく意識の中で、額に柔らかいものが押し当てられ、心地の良い彼の声が届く。


 あれから、今まで失った時間を取り戻すかのように、彼は私を求めた。私も彼が欲しいと、抱き着いてはキスを強請る。

 私の魔力と、彼の中の剣の威力がバランスを取り出した。まるで、グローリー・ソードの力と私の魔力が溶けあうようにひとつになっているかのようで、100年もするとシエナマーガたちは私たちの住む無人島で人化状態で過ごす事ができるようになった。

 他の子たちも呼び寄せようと、出来る限り豊かな自然を破壊しないように環境を整える。

 以前の失敗を糧に、沢山の家族たちが住めるように土地が開発された頃、これ以上はないほど幸せにすごす時が持てた。

 残念ながら、元人間で無機物との融合体である彼との子は出来なかった。それでも、私は彼とこうして一緒にいる奇跡が嬉しくて自然と笑顔になる。

「ふふ、ナイト様に似た男の子が欲しいなあ」
「俺には似たらダメだろう。サニーのようにかわいい元気で愛らしい子がいいな」

  無理だと思ってはいても、今までが奇跡の連続だった。なら、もう一度ワンチャンあればいいなんて願ってしまう。

   こんな日をくれた彼にそっとしがみついくと、すぐに抱きしめてくれる彼が愛しい。



 今日もまた、ふたりっきりのデートに連れて行ってもらい、充実した日々を過ごしたのだった。



騎士様、はじめまして。もうすぐ消えてしまうので、最後の思い出に私(魔王)とデートしてくれませんか?──完
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