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14 最終決戦の刻
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城に帰った私を、皆が待っていてくれた。
彼と一緒に幸せな時間を過ごした事に感謝しかない。潤む瞳もそのままに、ただいま、と言った。
「魔王様、お帰りなさいませ。無事にお帰り頂き嬉しいです」
「ダンジョンでの勇者たちの相手、ご苦労さまシカジュラウ。今まで留守をありがとう」
「俺が現れた時、賢者がびっくりしていたぞ。アイス・プリズンに閉じ込めていたはずなのにって唾が飛んできてえらい目にあった」
「ふふ、賢者のおじいちゃんの心臓がびっくりして止まらなくて何よりね」
「魔王様、僕の変わった姿どうだった? カッコよかった?」
「ええ、ズモ。ふふふイケオジ執事の世界選手権があったら一位独占よ」
「魔王ちゃん、今日は一緒に寝ようよ」
「ええ、皆で一緒に寝ましょうね」
彼らだけでなく他の子たちも、入れかわり立ちかわり挨拶に来てくれる。
その夜は、本性に戻った彼らにもみくちゃにされつつ、幸せで悲しい夢を見た。
あっという間に時がすぎ、いよいよ勇者たちが城に入って来た。騎士たちはここには入れないように、結界を張っている。
「……ナイト様……最後に一目会いたかった……でも……」
今の私は、彼にとって敵である魔王だ。
そんな私の姿など見られたくない。だけど、許される事なら今すぐ彼の元に行って抱きしめて欲しいだなんて、最後の最後まで心が悪あがきをして、現実を受け入れようとする気持ちを挫く。
やはりというか、この城に帰ってからというもの、私の魔力は未だかつてないほどのスピードで増え続ける一方だった。
私が魔力の飽和に苦しんでベッドで休んでいる間、皆が私に内緒で、勇者たちをなんとかしようとしていたらしい。だけど、どれほど妨害しようとしても勇者たちは決められた手順通りにここに到着したのだ。
「世界の強制力だか調律だか知らないけど……はぁ……笑っちゃうわね……」
私は、はは、と乾いた笑い声をあげた。そんな私を、皆が悲しそうな目で見て来る。私の消滅は避けられないのだ。
なんとも言えない、言いようのない感情に飲み込まれ、いっそ、今のこの意識がなくなってしまったほうが楽になるんじゃないかと思う。
ついに、勇者たちが私の待つ大広間にたどり着く。初期型RPGの背景通りに、石づくりの床に壁、そして、新品同様のレッドカーペットが、扉から私が座る玉座の前まで続いている。そのカーペットを、息を荒げて彼らが近づいた。
「魔王様! お逃げ下さいっ! く、なぜだ? なぜ魔王様を転移させる魔法がこの城で発動しないっ!」
「魔王ちゃん、お願いよ。お願いだから逃げてよおおおおっ!」
私を逃がそうとしても時空が酷くゆがんでいて、この魔王の玉座から離れられなかった。皆の想いが私に余す事なく届き、視界が歪む。
「魔王様、僕があいつらをやっつけてくる。もう止めないでね!」
「魔王、目を閉じていろ。すぐに済む。その後で、また何か方法がないか皆で考えよう」
グローリー・ソードは、私を滅する剣だ。つまり、私の側にいたせいで、私の魔力を浴び続けて来た皆もあの剣で切られたら消滅してしまう。
「……皆」
私が呼ぶと、勇者たちににらみを利かせていた彼らが振り向き、私だけを見てくれた。その瞳は、悲しみと私を消滅させるものかという強い決意が宿っていた。
「シエナマーガ、ズモ、グイスゥ、シカジュラウ。それに皆……この世界に来てから出来た大切な家族たち。今までありがとう…………大好きよ……さようなら」
私は、城の中の皆を全員、亜空間の中に閉じ込めた。この空間は、最終ダンジョンに勇者たちが入った時にようやく完成した、この世界と完全に切り離された安全地帯だ。
私が消滅すると同時にその場所は解放され、即時に皆はここから離れた遠くに転移できるようになっている。
亜空間の中で、皆が大声で涙を流しながら私の名を叫んでいるのが痛いほど伝わって来る。私が創り出してきた物の中で、最高傑作である亜空間の壁を壊そうとしているが、傷一つつける事が出来ないだろう。
私は、全身鉛のように重くなっている体を、玉座からなんとか持ち上げた。魔王らしく、全身黒のドレスに身を包んでいる。勇者たちには、大胆不敵に見えるように優雅に微笑む。
「招かれざる者たちよ……ふふ、私のおもちゃになりに来たの?」
「戯言を……! やっと会えたな、魔王……もう逃げられないぞ!」
「まあ、そうじゃないみたいねぇ。残念だわ? ようこそ、ユウシャよ。あとのは……誰だったかしら?」
「ずっと人々を苦しめて来たお前に名乗る名はない!」
「ほうほう、これは、ホラフィーキ先生の手記通りの美貌じゃのぅ」
「聖女である、この国の王女のわたくしを知らないとか失礼だわ! まあ、これからいなくなるのだから名乗った所で仕方がないでしょう?」
ふと、セイジョと視線があった。その時、体に雷が落ちたかと思うほどの衝撃が走る。唐突に、彼女が前世で会った事のあるセイラだと理解した。
「……まさか、あなた……セイラさん?」
「は? どうしてその名前を知っているのよ。おあいにく様、今は違うし」
どうやら本当のようだ。二度と会う事もない、会いたくなかった人物をまじまじと見てしまう。前世でもあざと可愛い系の子だったけど、いかにもヒロインといった感じだ。
「まさかとは思うけど、チトセもいるとか?」
「さっきから何を言っているの? あんな、か弱い妻を追い出すような血も涙もない冷血漢がこの世界にいるわけないでしょう? あんた、ひょっとして、チトセに捨てられたあのブス? 私と同じようにこの世界に来ちゃったの? あはは、よっぽど前世の行いが悪かったのね? やり直しを授けられた私と大違いじゃない。だけど、そんな事はどうでもいいでしょう? おとなしくユウシャに倒されたらいいのよ」
あまりの言いように、呆然と彼女を見つめる。あの事故のあと、前世で彼女は反省して幸せになったわけではなさそうだ。だけど、彼女の言う通り、前世の彼女の人生や、転生の理由を知ってなんになるのだろう。
「ふふふ、大人しく倒されるとでも? 暗黒の鎖」
私が詠唱もなく、彼らの体を具現化させた鎖で拘束する。セイジョだけが反応が遅れて、足元から肩まで縛られて床に倒れた。倒れた時に体を打ち付けたら痛いだろうと思い、衝撃吸収を唱え、衝撃吸収材をこっそり敷いてあげた。
「きゃあ! なによこれ! ほどきなさいよ! 私にこんな事をしていいとでも思ってんの? ふざけんなし!」
恐らく、王女らしい言動をしてきただろう彼女の素の言葉が思わず出てしまったようだ。さっきから、びっくりしたように勇者たちが彼女を見つめていたた。
「セイジョ? 一体……なんの話をして……いや、そんな事よりも魔王! 彼女の拘束を解け!」
「解けと言われて、はいそうですかと解くくらいならそんなもの出さないわよ? 上手く逃れたみたいだけれど、あなたも彼女と並んで床で寝かせてあげましょうか?」
それを皮切りに、勇者たちが連携のとれた攻撃を仕掛けてくる。だが、やはり短期間の旅だ。私が与えた強力な武器やアイテムなどがあっても、実力が伴っていないためそよ風のようにダメージが全くない。
ただ一つ、勇者の持つグローリー・ソードを除けば恐れる事などなかった。
「はぁ、はぁ……流石魔王……だが、手下のひとりすらいないお前に何ができる」
「ふふふ。さあ、こんな事くらいかしら? 来たれ我が半身。滅亡の剣よ」
私は、アイテムボックスから黒いオーラを纏った剣を取り出した。
「な……くそ! ユウシャ油断すんなよ!」
「センシ、お前こそっ!」
「ほうほう、流石魔王……恐ろしいオーラじゃ」
「ユウシャ、さっさとやっちゃってよっ!」
体の中から、まるで生えて来たかのように見えるこの剣は、実は単なる竹で作られている。それを黒く染めて、魔法で覆い、おどろどろしい、気持ちの悪さを覚えるようなエフェクトをつけているだけだ。
不思議と心は凪いでいた。
少々小競り合いを繰り返し、勇者に授けたグローリー・ソードが、センシとケンジャ、そしてセイジョの祈りを受け止め、全員の願いを込めた一振りが私に向かう。
すでに、私の剣は折れている。何も持たない、無防備は私は、手も足も出ず立ちすくんでいるように見えるだろう。
私は目を閉じ、ついに消滅する刻が来たと覚悟を決めた。
くるり、くるり、皆の顔が私の目蓋の裏に、スクリーンセイバーのように代る代る現れる。
最後に、愛しい人の照れたような、微笑む顔でいっぱいになったのだった。
ナイトさま、あなたに会えてよかった……
彼と一緒に幸せな時間を過ごした事に感謝しかない。潤む瞳もそのままに、ただいま、と言った。
「魔王様、お帰りなさいませ。無事にお帰り頂き嬉しいです」
「ダンジョンでの勇者たちの相手、ご苦労さまシカジュラウ。今まで留守をありがとう」
「俺が現れた時、賢者がびっくりしていたぞ。アイス・プリズンに閉じ込めていたはずなのにって唾が飛んできてえらい目にあった」
「ふふ、賢者のおじいちゃんの心臓がびっくりして止まらなくて何よりね」
「魔王様、僕の変わった姿どうだった? カッコよかった?」
「ええ、ズモ。ふふふイケオジ執事の世界選手権があったら一位独占よ」
「魔王ちゃん、今日は一緒に寝ようよ」
「ええ、皆で一緒に寝ましょうね」
彼らだけでなく他の子たちも、入れかわり立ちかわり挨拶に来てくれる。
その夜は、本性に戻った彼らにもみくちゃにされつつ、幸せで悲しい夢を見た。
あっという間に時がすぎ、いよいよ勇者たちが城に入って来た。騎士たちはここには入れないように、結界を張っている。
「……ナイト様……最後に一目会いたかった……でも……」
今の私は、彼にとって敵である魔王だ。
そんな私の姿など見られたくない。だけど、許される事なら今すぐ彼の元に行って抱きしめて欲しいだなんて、最後の最後まで心が悪あがきをして、現実を受け入れようとする気持ちを挫く。
やはりというか、この城に帰ってからというもの、私の魔力は未だかつてないほどのスピードで増え続ける一方だった。
私が魔力の飽和に苦しんでベッドで休んでいる間、皆が私に内緒で、勇者たちをなんとかしようとしていたらしい。だけど、どれほど妨害しようとしても勇者たちは決められた手順通りにここに到着したのだ。
「世界の強制力だか調律だか知らないけど……はぁ……笑っちゃうわね……」
私は、はは、と乾いた笑い声をあげた。そんな私を、皆が悲しそうな目で見て来る。私の消滅は避けられないのだ。
なんとも言えない、言いようのない感情に飲み込まれ、いっそ、今のこの意識がなくなってしまったほうが楽になるんじゃないかと思う。
ついに、勇者たちが私の待つ大広間にたどり着く。初期型RPGの背景通りに、石づくりの床に壁、そして、新品同様のレッドカーペットが、扉から私が座る玉座の前まで続いている。そのカーペットを、息を荒げて彼らが近づいた。
「魔王様! お逃げ下さいっ! く、なぜだ? なぜ魔王様を転移させる魔法がこの城で発動しないっ!」
「魔王ちゃん、お願いよ。お願いだから逃げてよおおおおっ!」
私を逃がそうとしても時空が酷くゆがんでいて、この魔王の玉座から離れられなかった。皆の想いが私に余す事なく届き、視界が歪む。
「魔王様、僕があいつらをやっつけてくる。もう止めないでね!」
「魔王、目を閉じていろ。すぐに済む。その後で、また何か方法がないか皆で考えよう」
グローリー・ソードは、私を滅する剣だ。つまり、私の側にいたせいで、私の魔力を浴び続けて来た皆もあの剣で切られたら消滅してしまう。
「……皆」
私が呼ぶと、勇者たちににらみを利かせていた彼らが振り向き、私だけを見てくれた。その瞳は、悲しみと私を消滅させるものかという強い決意が宿っていた。
「シエナマーガ、ズモ、グイスゥ、シカジュラウ。それに皆……この世界に来てから出来た大切な家族たち。今までありがとう…………大好きよ……さようなら」
私は、城の中の皆を全員、亜空間の中に閉じ込めた。この空間は、最終ダンジョンに勇者たちが入った時にようやく完成した、この世界と完全に切り離された安全地帯だ。
私が消滅すると同時にその場所は解放され、即時に皆はここから離れた遠くに転移できるようになっている。
亜空間の中で、皆が大声で涙を流しながら私の名を叫んでいるのが痛いほど伝わって来る。私が創り出してきた物の中で、最高傑作である亜空間の壁を壊そうとしているが、傷一つつける事が出来ないだろう。
私は、全身鉛のように重くなっている体を、玉座からなんとか持ち上げた。魔王らしく、全身黒のドレスに身を包んでいる。勇者たちには、大胆不敵に見えるように優雅に微笑む。
「招かれざる者たちよ……ふふ、私のおもちゃになりに来たの?」
「戯言を……! やっと会えたな、魔王……もう逃げられないぞ!」
「まあ、そうじゃないみたいねぇ。残念だわ? ようこそ、ユウシャよ。あとのは……誰だったかしら?」
「ずっと人々を苦しめて来たお前に名乗る名はない!」
「ほうほう、これは、ホラフィーキ先生の手記通りの美貌じゃのぅ」
「聖女である、この国の王女のわたくしを知らないとか失礼だわ! まあ、これからいなくなるのだから名乗った所で仕方がないでしょう?」
ふと、セイジョと視線があった。その時、体に雷が落ちたかと思うほどの衝撃が走る。唐突に、彼女が前世で会った事のあるセイラだと理解した。
「……まさか、あなた……セイラさん?」
「は? どうしてその名前を知っているのよ。おあいにく様、今は違うし」
どうやら本当のようだ。二度と会う事もない、会いたくなかった人物をまじまじと見てしまう。前世でもあざと可愛い系の子だったけど、いかにもヒロインといった感じだ。
「まさかとは思うけど、チトセもいるとか?」
「さっきから何を言っているの? あんな、か弱い妻を追い出すような血も涙もない冷血漢がこの世界にいるわけないでしょう? あんた、ひょっとして、チトセに捨てられたあのブス? 私と同じようにこの世界に来ちゃったの? あはは、よっぽど前世の行いが悪かったのね? やり直しを授けられた私と大違いじゃない。だけど、そんな事はどうでもいいでしょう? おとなしくユウシャに倒されたらいいのよ」
あまりの言いように、呆然と彼女を見つめる。あの事故のあと、前世で彼女は反省して幸せになったわけではなさそうだ。だけど、彼女の言う通り、前世の彼女の人生や、転生の理由を知ってなんになるのだろう。
「ふふふ、大人しく倒されるとでも? 暗黒の鎖」
私が詠唱もなく、彼らの体を具現化させた鎖で拘束する。セイジョだけが反応が遅れて、足元から肩まで縛られて床に倒れた。倒れた時に体を打ち付けたら痛いだろうと思い、衝撃吸収を唱え、衝撃吸収材をこっそり敷いてあげた。
「きゃあ! なによこれ! ほどきなさいよ! 私にこんな事をしていいとでも思ってんの? ふざけんなし!」
恐らく、王女らしい言動をしてきただろう彼女の素の言葉が思わず出てしまったようだ。さっきから、びっくりしたように勇者たちが彼女を見つめていたた。
「セイジョ? 一体……なんの話をして……いや、そんな事よりも魔王! 彼女の拘束を解け!」
「解けと言われて、はいそうですかと解くくらいならそんなもの出さないわよ? 上手く逃れたみたいだけれど、あなたも彼女と並んで床で寝かせてあげましょうか?」
それを皮切りに、勇者たちが連携のとれた攻撃を仕掛けてくる。だが、やはり短期間の旅だ。私が与えた強力な武器やアイテムなどがあっても、実力が伴っていないためそよ風のようにダメージが全くない。
ただ一つ、勇者の持つグローリー・ソードを除けば恐れる事などなかった。
「はぁ、はぁ……流石魔王……だが、手下のひとりすらいないお前に何ができる」
「ふふふ。さあ、こんな事くらいかしら? 来たれ我が半身。滅亡の剣よ」
私は、アイテムボックスから黒いオーラを纏った剣を取り出した。
「な……くそ! ユウシャ油断すんなよ!」
「センシ、お前こそっ!」
「ほうほう、流石魔王……恐ろしいオーラじゃ」
「ユウシャ、さっさとやっちゃってよっ!」
体の中から、まるで生えて来たかのように見えるこの剣は、実は単なる竹で作られている。それを黒く染めて、魔法で覆い、おどろどろしい、気持ちの悪さを覚えるようなエフェクトをつけているだけだ。
不思議と心は凪いでいた。
少々小競り合いを繰り返し、勇者に授けたグローリー・ソードが、センシとケンジャ、そしてセイジョの祈りを受け止め、全員の願いを込めた一振りが私に向かう。
すでに、私の剣は折れている。何も持たない、無防備は私は、手も足も出ず立ちすくんでいるように見えるだろう。
私は目を閉じ、ついに消滅する刻が来たと覚悟を決めた。
くるり、くるり、皆の顔が私の目蓋の裏に、スクリーンセイバーのように代る代る現れる。
最後に、愛しい人の照れたような、微笑む顔でいっぱいになったのだった。
ナイトさま、あなたに会えてよかった……
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