【完結・R18】騎士様、はじめまして。もうすぐ消えてしまうので、最後の思い出に私(魔王)とデートしてくれませんか?

にじくす まさしよ

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10 伝えあう想い R18 

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 彼の大きな手が、私の太ももに食い込む。私が痛くないように気遣っているのか、それとも、今から彼がする行為を見せつけたいのか、彼の挑発的にも見える視線が私の羞恥を煽った。

「うそ、やだやだ、ナイト様、そこはダメです!」

「……なぜ? こんなにもいい匂いを放つ液で濡れて、俺を誘っているのに。ほら」

 彼の思うようにして欲しいなんて思っていた。それは、本心だったのだけれど、まさか足の付け根付近で息を吸い込むと同時に、においをかがれるなんて思っても見なかった。

 前世でチトセとは結婚前提で付き合っていたし、その前にも恋人がいたから経験は前世ではそこそこある。見栄を張りました。2人だけです。
 しかも、ひとり目は大学の時で、結局入らなかった。失敗したあと気まずくなって別れているから、ほとんどノーカウントだ。チトセとだって、愛撫はあんまりされた事がない。さっさと挿入れて出せばそれで終わりだった。
 だから、私は快楽を知らない。
 自分ではイく事が出来ていたけれど、AVとかみたいに乱れた事なんてなく、不感症かと悩んでいた。ネットで色々調べるうちに、あんがい女性はイかないっていう記事を見つけてほっとしていたのである。

 なのに、ナイト様に見つめられるだけでもお腹の奥がゾワゾワするほど、気持ちに体が反応しすぎるほど敏感になっている。キスだけで、秘唇の間から濡れ始めていたし、胸を可愛がられている時にはもうびしょぬれだったと思う。

 自分でも恥ずかしいその現象なのに、彼はどことなく嬉しそうに、濡れた右の指や手のひらを見せてくるのだ。

「ナイトさま……ああ、私、恥ずかしくて……」

「すまない。だけど、俺も初めての事で、こんなにも感じてくれているのが嬉しいから、もっと濡れて欲しい、声も我慢しないでくれ。それに、俺も恥ずかしい」

 こういう時に、男の人にもそんな気持ちがあるのだろうか、なんて不思議に思う。私が夢中で彼にしがみ付いている間に寛げていたのだろう、彼の高ぶりがそそり立っているのが目に入った。

「あ……」

 目を見開いて凝視してしまった。だって、そこは、見た事もないくらい長くて太かったのだ。

「ないとさま、そ、それは……あの、私初めてで……その、そんなに大きいのは……入らないと思います!」

「……いきなりコレは受け入れられないと思う。あなたのココは狭くて……だから、ほぐしておかないと」

解したところで、ソレは無理じゃないかなー?

 私は冷水を浴びせられたように、一部が冷静になった。口ではとても言えないので、心の中でそんな風に思ってしまう。これはちょっと、本気で無理なんじゃなかろうか。

「サニー、指を入れるから力を抜いて。もう何も考えずに、気持ち良くなっていて欲しい……いいか?」

「は、はい!」

 私は、さっきまでとは違った意味で必死だった。彼が止める気がないのが分かるし、私も、どうせここまで来たら最後までして欲しいから。

 彼の指が、ゆっくり私のぬかるみに入り込んでくる。目を閉じて、覚悟と不安、でも期待も混じったわけのわからない気持ちは、赤い小さな芽に彼が吸い付いた時どこかに行った。
 どろどろの、色んな色の混じったパステルカラーの絵の具が不規則に描く画のような不思議な気持ちのまま、彼の舌と指の刺激を受け入れる、
 最初は違和感だけだったそれらが、徐々に体の奥底の何かを引っ張り出して来て、腰を揺らしながら首を振って声をあげていた。
 逃れたくなるような、もっとそこに連れて行って欲しいような、今まで感じた事のない強い何かが湧き出て変になりそうだ。

「ん、んん~~っ! ナイト、さま、も、私、わたしぃ、ど、どうしよう…あっ!」

 彼に手を伸ばしても、指がようやく銀の髪に触れるくらいしか届かない。助けて欲しくて差し出した指で、彼の髪を掴むように頭に添える。

 足とともに、腰までがっちり抱え込まれているから逃げる事も叶わず、体中に力が入る。

「サニー、ああ、指が食いちぎられそうだ」

「ああっ! おかしくなっちゃう、ナイト様、やめ……」

「そのまま、おかしくなってくれ」

 彼がそんな事を言ったのが耳に届いた刹那、彼が粒を舌で押しつぶしながら強く吸引した。長く吸われた敏感に尖り切った赤い芽が花開くかのように、体中に快感を与える。

「ああ! イく、イってる、から。やあ……も、ダメ!」

 がくがく、大きく体が痙攣して上半身がしなる。強い感覚を少しでも鎮めたくても、そんな私の反応を見ているはずなのに、ナイトは更に吸い付き、中に入れた2本の指を激しく注挿した。

 手のひらが、びしょぬれの液を弾きながら、付け根の肌に音を立てて当たる。その音すら、私の感覚を研ぎ澄ませるのを後押しした。

 彼から、私の姿がどう見られているのかなんて、そんな余裕はとっくにない。更に咽を広げるように高く啼いた。

 頭が真っ白になり、思い切り閉じた瞼の裏が、小さな火花を作り出していた時間はどのくらいなのか。体が浮き上がっているような、無重力に放り込まれた気分だ。

 やがて、潮が完全に引いた海底が現れるかのように、荒れ狂う波をなくした。だらんと脱力をして、はぁはぁ大きく速く熱い息を繰り返す。

どっどっどっ

 胸の中心で心臓が乱れ打ち、苦しいような、でも、とてつもない幸せで気持ちのよい時間に浸る。

「サニー、大丈夫か?」

 はい、と答えたいのに、そんな言葉すら出せない。ゆっくり頷き、目を開けると、心配そうに私を覗き込む彼の顔が見えた。すでに、私の足の付け根から離れている。

 膝も足首も宙に揺れている私の足を開いたまま、全裸になった彼の体はそこに入り込んでいた。シーツまでびしょ濡れにしている股に、先ほど見た雄々しい高ぶりを擦り付けていた。

 鍛え上げられた体は、下から見上げると圧巻だ。腹筋ももちろんぼこぼこ膨らむほど鍛えられているし、腹斜筋群にも無駄な肉がないのかウエストラインが綺麗に描かれていて色っぽい。
 汗が流れ落ち、私の肌に当たる。そんな汗の一滴すら、ぴくんと私の体を震わせるほど、感覚が研ぎ澄まされていた。

「ないとさま……どうぞ、ないとさまも、きもちよくなってください」

 声をあげすぎて、からからに乾いた咽と、疲れ切った下では呂律が上手く回らなかった。でも、彼が私の中に入りたがってくれているのが分かり、怖いなんて思いもなく、ただ純粋に思った言葉を投げかけた。

「すまない。力を抜いていて」

 花弁を数回擦るように切っ先が動く。そしてついに、先端が私の体のほうを向いた。

いよいよ……

 そう思ったけれど、なかなか入って来れないようだった。この体は、彼に比べれば小さいし、処女だから孔も小さいのだろう。
 それに、うっかり聞き逃しそうになった、初めてだという彼の言葉を思い出した。

「はぁ……ないとさま……」

 下半身をがっちり抱えられながらも、若干動ける範囲で彼の動きに合わせて、凹凸を合わせようとしたところ、ようやく少し入って来た。

 ほっと安心する間もなく、めりめり何かがこじ開けて来るような、物凄い圧迫感が生じた。痛みはそれほどない。

 ずぶずぶと、ゆっくり大きな杭を打ち込むかのように彼の腰が私に向かってくる。

「かわいい、サニー……」

 何かを必死に耐えているような表情で、私を優しく見つめてくれる。嬉しくて、幸せで、苦しい気持なんて彼が私の名を呼んでくれるだけで耐えられた。

 やがて、根元まで入り込んだのか彼の動きが止まった。

 息を止めないように、一生懸命体の力を抜こうとしている私の唇が、彼の唇で塞がる。

「はぁ……好きだ、愛している」

「うれしいです。わたしも、だいすきぃ」

 彼の言葉を聞いてそう答えた時、苦しそうに彼がうめいた。どうしたのか、心配で見上げると、切なそうに眉をしかめつつ、でもうっとり気持ち良さそうにしてる彼の姿が見えた。

「ぐ……う。サニー、そんな風に締め付けたら……」

「ごめんなさぁ……あ、え? うそ……」

 すると、中に入っていた彼の熱が、さらに大きくなったのがわかった。

「すまない、動くぞ」

「はい……あ、ああ……!」

 幸い、痛くはない。隙間がないどころか、彼のそこが私の中の全方向に向けて強く圧力をかけてずりずり動き出した。ベッドは野営中だから簡素なものだ。体を横たえればいいだけの造りだから、ぎしぎし足が折れてしまいそうなほど軋む。

「ああ、サニー。きもち、いい……幸せだ」

「ああ、ないとさま、ないとさまぁ!」

 自分を見失いそうで怖くなり彼の名を呼んだ。その声を聞いた彼は、私の手を指を絡ませながら握ってくれた。
 
 奥の行き止まりに、彼の切っ先がキスを強くしてくる。蜜であふれかえった壁が彼の動きに合わせて引っ張られた。
 腰の動きが、速くなり、私の体全体がゆすぶられる。一番奥の奥に叩きつけられるように動かされた後、彼の体がぴたりと止まり、ぶるりと大きく彼の体が震えたのがわかった。

「うあ、サニー、受け止めてくれ……!」

 一際大きく、中の大きな根が膨らんだ。奥に叩きつけられるように熱がふりかけられたのがわかり、果てしない喜びを感じたのであった。



 
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