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6 決められた運命、抗う意志
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1万年を過ぎた頃、私は体の調子が悪くなっていった。病気や怪我はしていない。
なのに、なんというか身の置き所がないほど怠くて寝付けなくなったし、体がカッカッて燃えるように熱くなる事が増えた。
気のせいだろうと思っていたけれど、ずっと続くどころかどんどんひどくなる。転生前の職場のお姉さま方が言っていた更年期障害のような感じだと思った。
最初に、私の変調を見つけたのはズモだった。
彼は思春期の少年のようにふるまうし、実際他の子たちよりも精神面が危うくて幼い。
彼は、実は人間に飼われていたのだ。大事にされていたようだけれど、自由がない鳥かごの中の生活で、ある日隙を見つけて、この国に逃げて来たらしい。
なんとか、人間に見つからないように細々と暮らしていると、仕掛けたはずの餌がどこだったのか分からない、あまり食事にありつけないこの国でこのまま死んでしまうと泣いていたのだ。人化も出来ないほど弱っている彼を放ってはおけなかった。
『あら? スズメ……にしてはチュンチュンって鳴いていないわね……どうしたのー?』
『キチキチキチ!』
『え? スズメじゃないの? モズなの? 初めて見たわ。かわいいわね』
最初は警戒していたけれど、私が本性を見せるとホッとしたようだ。両親とは会った事もないし行くあてなんてないと訴えていた。
『ふうん……それじゃあ、私がお姉さんになってあげる。一緒においで』
『チ……チチ』
それ以来、彼は私に滅茶苦茶依存している。他の子もそうなんだけど、特に籠の中で過ごしていた彼は、周囲の様子を敏感にキャッチするのだ。
『魔王様、どうしたの? 疲れた? 僕、美味しいお花の蜜を取ってきてあげるから休んでて!』
『ん? 元気よ、ズモ。そんな泣きそうな顔をしないの。安心してね? だって、私を倒せるのは勇者だけなんだから、大丈夫に決まっているわ?』
『ほんとに?』
『ほんとよ』
ズモを安心させるためなのと、勇者がいない今死んでしまうわけがないと確信していた。でも、酷くなる一方の体の変調はやがて他の子たちにも知られてしまい、一時は城が暗闇のどん底のようになった。
どうしたもんかなって頭を悩ませていると、この世界に転生してきた時のように、突然この変調の正体が分かった。
『え……? マジで? うそ……』
どうやら、勇者が現れて討伐されないかぎり、私は魔力がどんどん増える一方らしい。やがて、それはブラックホールのようになり、周囲を吸い込んで世界が無に帰すのだと。
なんとか魔法を使い続ける事で、気休め程度の延命措置をしていた。
『魔王、ちょっと来い』
ある日、シエナマーガに呼ばれて行くと、そこに泣きはらした顔のズモと、ぼろぼろ泣いているグイスゥと、俯いて震えているシカジュラウがいた。
『どういう事か、そろそろ白状してもらおうか』
見れば、泣いている顔なんて見た事がないシエナマーガまで、なんとなく泣くのを堪えているみたいに唇を噛んでいる。
私は、家族である彼らには嘘をつけない。つきたくもない。だから、私のいまの状況も、これからの計画も洗いざらい打ち明けた。
『このままだと、私は魔王どころか、この星全体を巻き込み消滅させる存在になるわ。あのね、だから……勇者を待つんじゃなくて、つくろうと思うの。そりゃ、私だって、勇者とか魔王とか関係なく過ごしたかったけど、この世界でただ一人、勇者しか私を討伐できないのなら……ただ単に流されるなんて嫌だなって。いっそ、そのルートを私が思うままに作ってみようって思ってね』
へらっと笑いながらそう言うと、いきなりシエナマーガに抱きしめられた。
力が入り盛り上がった硬い胸板に鼻が当たって痛いなんて変な事を思いつつ、ぎゅうぎゅう抱きしめられるがまま彼の腕の中にいた。
『……なんだよ、それ。聞いてねぇぞ。お前はドジでチビな泣き虫魔王だろうが……勇者とか箱庭とか関係ねぇ。俺たちがそんな未来潰してやるからひとりで抱え込むな』
『魔王様、魔力の増大と暴走が問題ならば、きっと解決策があるはずです……! 私が見つけてみせますから、どうかそのような事を仰らないでください!』
『魔王ちゃん、そんな諦めるかような事を言うなんて、そんなの魔王ちゃんじゃない! ねえ、お願いだから討伐されるだなんて馬鹿な事言わないでよ!』
『魔王様……、僕、僕の魔力全部使っていいから、僕の体も何もかも使っていいから、だからそれで魔力を何とかしてよ……。やだよ……』
『皆……』
彼らにそんな風に言われた私は、もう一度なんとかしようと試みた。
その日から、代わる代わる、私の体の中の魔力を抑えようと彼らも努力してくれた。でも、もともと私と彼らとでは魔力が桁違いなのだ。燃え盛るマグマに、一滴の水を入れるようなものだった。
『シエナマーガ……』
『なんだ?』
久しぶりに、彼と一緒のベッドで眠る。と言っても、数百年前にやっと姿を見せてくれたシマエナガの姿でだけど。ちょんちょんと、指先で彼の体を擦るとくすぐったそうに目を細める。
『……あのね、そろそろ勇者を見つけようと思うの』
『……そうか』
どうにもならないどころか、どんどん悪化する症状に匙を投げた私は、最初から一番側にいてくれた保護者に確固たる決意でこう言った。すると、彼もそれ以上は何も言わなかった。
『ごめんね……もうすぐ現れる、そんな予感がするのよ。でもね、私も最後まで諦めないから……』
『……そうか』
他の3人は、翌日私の話を聞いて荒れ狂うかと思いきや、討伐されるその日まで自分たちも諦めないからと宣言された。
私は、どうしようもない、これが世界の強制力なのかと9割がた諦めていた。けれど、彼らのために、自分のためにも最後のその瞬間まで挫けず努力する事を、改めて彼らに誓った。
それと同時に、魔王と勇者の伝説を作り出した。といっても、本当に人々を苦しめるわけにもいかない。すると、シカジュラウが提案した、噂だけで魔王の存在を人々に知らしめて恐怖を齎す計画が見事に成功する。
『見つけた……。この子だ』
やがて、勇者に相応しい少年を見つけた。魔力も少なくて、体もやせっぽっちの普通の少年。だけど、彼には誰にも負けない輝くほどの勇気をその身の内に宿していた。
彼を昔設置した矢の元に誘導した。世界中にオーロラを作り出した時、体の中の半分以上の魔力が消えた。まるで、このオーロラを作るためだけに魔力を貯めていたかのように。
それでも、まだまだ多すぎる魔力の残りを持て余す。もう一度、オーロラを作ろうとしても、何故か出来ないため魔力はそれ以上減る事はなかったし、再び徐々に増えていった。
とてつもない力を秘めた武器や防具、アイテムが簡単にできるようになり、茶番劇を繰り返した。
勇者たちに渡すそれらを作り出せるようになった事から、今までよりも魔力が放出され、私の体は安定してきた。
タイミングといい、本当に出来すぎだ。
だけど、目に見えて元気を取り戻した私を見て、皆ほっとしていて嬉しくなった。
シエナマーガたちは、私の魔力が安定してきたし、このまま勇者をやり過ごせば私の身が安全だと信じているようだった。
だけど、最後の武器グローリー・ソードが出来た時、あと少しの命なんだなと冷静に感じる自分がいた。
「……はぁ……これ以上、長生きしてどうすんのさ……」
これは、決して抗う事のできない運命なのだ。
「……死んだら、次は、どうなるのかなぁ……」
嫌だ、皆と離れるのが嫌だと、本心が泣いて叫んでいる。
皆の事が気にかかる。きっと来週のその日が来たら、彼らは悲しむだろう。その時まで出来る限り側にいてやりたいと思う。
「……どうせ、どうせなら……」
ふと、ひと目見た瞬間、私の心を捕えて離さなかった大きな男の人の姿が瞼の裏に浮かんだ。
彼を見かけたのは、勇者たちが旅立ってからだ。
彼らのパーティを守るように、必死に頑張る不器用な人。いいように使われているのに、その境遇を嘆く事もなく、ただ魔王を討伐して平和を取り戻すためだけに純粋に進むその瞳に恋をしてしまったのだ。
こんなに短い間の、しかも接点のない相手に、無性に会いたくなるのはなぜだろう。
会ってもあの人は困るだろうし、あとを考えたら私だって辛いはずなのに。
「彼と一度でいい……会って話が出来たら……」
私は、昼間に貰ったハンカチを握りしめる。消し去ろうとすればするほど、このやっかいな気持ちは増えてしまう。
私と彼の人生は決して交る事なんてない。私は彼にとっては敵だ。
しかも、やがて消えるというのに、会いたいだなんて、分不相応な願いをしてしまったのだった。
なのに、なんというか身の置き所がないほど怠くて寝付けなくなったし、体がカッカッて燃えるように熱くなる事が増えた。
気のせいだろうと思っていたけれど、ずっと続くどころかどんどんひどくなる。転生前の職場のお姉さま方が言っていた更年期障害のような感じだと思った。
最初に、私の変調を見つけたのはズモだった。
彼は思春期の少年のようにふるまうし、実際他の子たちよりも精神面が危うくて幼い。
彼は、実は人間に飼われていたのだ。大事にされていたようだけれど、自由がない鳥かごの中の生活で、ある日隙を見つけて、この国に逃げて来たらしい。
なんとか、人間に見つからないように細々と暮らしていると、仕掛けたはずの餌がどこだったのか分からない、あまり食事にありつけないこの国でこのまま死んでしまうと泣いていたのだ。人化も出来ないほど弱っている彼を放ってはおけなかった。
『あら? スズメ……にしてはチュンチュンって鳴いていないわね……どうしたのー?』
『キチキチキチ!』
『え? スズメじゃないの? モズなの? 初めて見たわ。かわいいわね』
最初は警戒していたけれど、私が本性を見せるとホッとしたようだ。両親とは会った事もないし行くあてなんてないと訴えていた。
『ふうん……それじゃあ、私がお姉さんになってあげる。一緒においで』
『チ……チチ』
それ以来、彼は私に滅茶苦茶依存している。他の子もそうなんだけど、特に籠の中で過ごしていた彼は、周囲の様子を敏感にキャッチするのだ。
『魔王様、どうしたの? 疲れた? 僕、美味しいお花の蜜を取ってきてあげるから休んでて!』
『ん? 元気よ、ズモ。そんな泣きそうな顔をしないの。安心してね? だって、私を倒せるのは勇者だけなんだから、大丈夫に決まっているわ?』
『ほんとに?』
『ほんとよ』
ズモを安心させるためなのと、勇者がいない今死んでしまうわけがないと確信していた。でも、酷くなる一方の体の変調はやがて他の子たちにも知られてしまい、一時は城が暗闇のどん底のようになった。
どうしたもんかなって頭を悩ませていると、この世界に転生してきた時のように、突然この変調の正体が分かった。
『え……? マジで? うそ……』
どうやら、勇者が現れて討伐されないかぎり、私は魔力がどんどん増える一方らしい。やがて、それはブラックホールのようになり、周囲を吸い込んで世界が無に帰すのだと。
なんとか魔法を使い続ける事で、気休め程度の延命措置をしていた。
『魔王、ちょっと来い』
ある日、シエナマーガに呼ばれて行くと、そこに泣きはらした顔のズモと、ぼろぼろ泣いているグイスゥと、俯いて震えているシカジュラウがいた。
『どういう事か、そろそろ白状してもらおうか』
見れば、泣いている顔なんて見た事がないシエナマーガまで、なんとなく泣くのを堪えているみたいに唇を噛んでいる。
私は、家族である彼らには嘘をつけない。つきたくもない。だから、私のいまの状況も、これからの計画も洗いざらい打ち明けた。
『このままだと、私は魔王どころか、この星全体を巻き込み消滅させる存在になるわ。あのね、だから……勇者を待つんじゃなくて、つくろうと思うの。そりゃ、私だって、勇者とか魔王とか関係なく過ごしたかったけど、この世界でただ一人、勇者しか私を討伐できないのなら……ただ単に流されるなんて嫌だなって。いっそ、そのルートを私が思うままに作ってみようって思ってね』
へらっと笑いながらそう言うと、いきなりシエナマーガに抱きしめられた。
力が入り盛り上がった硬い胸板に鼻が当たって痛いなんて変な事を思いつつ、ぎゅうぎゅう抱きしめられるがまま彼の腕の中にいた。
『……なんだよ、それ。聞いてねぇぞ。お前はドジでチビな泣き虫魔王だろうが……勇者とか箱庭とか関係ねぇ。俺たちがそんな未来潰してやるからひとりで抱え込むな』
『魔王様、魔力の増大と暴走が問題ならば、きっと解決策があるはずです……! 私が見つけてみせますから、どうかそのような事を仰らないでください!』
『魔王ちゃん、そんな諦めるかような事を言うなんて、そんなの魔王ちゃんじゃない! ねえ、お願いだから討伐されるだなんて馬鹿な事言わないでよ!』
『魔王様……、僕、僕の魔力全部使っていいから、僕の体も何もかも使っていいから、だからそれで魔力を何とかしてよ……。やだよ……』
『皆……』
彼らにそんな風に言われた私は、もう一度なんとかしようと試みた。
その日から、代わる代わる、私の体の中の魔力を抑えようと彼らも努力してくれた。でも、もともと私と彼らとでは魔力が桁違いなのだ。燃え盛るマグマに、一滴の水を入れるようなものだった。
『シエナマーガ……』
『なんだ?』
久しぶりに、彼と一緒のベッドで眠る。と言っても、数百年前にやっと姿を見せてくれたシマエナガの姿でだけど。ちょんちょんと、指先で彼の体を擦るとくすぐったそうに目を細める。
『……あのね、そろそろ勇者を見つけようと思うの』
『……そうか』
どうにもならないどころか、どんどん悪化する症状に匙を投げた私は、最初から一番側にいてくれた保護者に確固たる決意でこう言った。すると、彼もそれ以上は何も言わなかった。
『ごめんね……もうすぐ現れる、そんな予感がするのよ。でもね、私も最後まで諦めないから……』
『……そうか』
他の3人は、翌日私の話を聞いて荒れ狂うかと思いきや、討伐されるその日まで自分たちも諦めないからと宣言された。
私は、どうしようもない、これが世界の強制力なのかと9割がた諦めていた。けれど、彼らのために、自分のためにも最後のその瞬間まで挫けず努力する事を、改めて彼らに誓った。
それと同時に、魔王と勇者の伝説を作り出した。といっても、本当に人々を苦しめるわけにもいかない。すると、シカジュラウが提案した、噂だけで魔王の存在を人々に知らしめて恐怖を齎す計画が見事に成功する。
『見つけた……。この子だ』
やがて、勇者に相応しい少年を見つけた。魔力も少なくて、体もやせっぽっちの普通の少年。だけど、彼には誰にも負けない輝くほどの勇気をその身の内に宿していた。
彼を昔設置した矢の元に誘導した。世界中にオーロラを作り出した時、体の中の半分以上の魔力が消えた。まるで、このオーロラを作るためだけに魔力を貯めていたかのように。
それでも、まだまだ多すぎる魔力の残りを持て余す。もう一度、オーロラを作ろうとしても、何故か出来ないため魔力はそれ以上減る事はなかったし、再び徐々に増えていった。
とてつもない力を秘めた武器や防具、アイテムが簡単にできるようになり、茶番劇を繰り返した。
勇者たちに渡すそれらを作り出せるようになった事から、今までよりも魔力が放出され、私の体は安定してきた。
タイミングといい、本当に出来すぎだ。
だけど、目に見えて元気を取り戻した私を見て、皆ほっとしていて嬉しくなった。
シエナマーガたちは、私の魔力が安定してきたし、このまま勇者をやり過ごせば私の身が安全だと信じているようだった。
だけど、最後の武器グローリー・ソードが出来た時、あと少しの命なんだなと冷静に感じる自分がいた。
「……はぁ……これ以上、長生きしてどうすんのさ……」
これは、決して抗う事のできない運命なのだ。
「……死んだら、次は、どうなるのかなぁ……」
嫌だ、皆と離れるのが嫌だと、本心が泣いて叫んでいる。
皆の事が気にかかる。きっと来週のその日が来たら、彼らは悲しむだろう。その時まで出来る限り側にいてやりたいと思う。
「……どうせ、どうせなら……」
ふと、ひと目見た瞬間、私の心を捕えて離さなかった大きな男の人の姿が瞼の裏に浮かんだ。
彼を見かけたのは、勇者たちが旅立ってからだ。
彼らのパーティを守るように、必死に頑張る不器用な人。いいように使われているのに、その境遇を嘆く事もなく、ただ魔王を討伐して平和を取り戻すためだけに純粋に進むその瞳に恋をしてしまったのだ。
こんなに短い間の、しかも接点のない相手に、無性に会いたくなるのはなぜだろう。
会ってもあの人は困るだろうし、あとを考えたら私だって辛いはずなのに。
「彼と一度でいい……会って話が出来たら……」
私は、昼間に貰ったハンカチを握りしめる。消し去ろうとすればするほど、このやっかいな気持ちは増えてしまう。
私と彼の人生は決して交る事なんてない。私は彼にとっては敵だ。
しかも、やがて消えるというのに、会いたいだなんて、分不相応な願いをしてしまったのだった。
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