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ダンパー② ※右手回です。ご注意ください
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パネルという女性の、これまでのいきさつを聞くにつれて、ダンパーはとても気の毒に思った。しかも、基本的に純粋培養だったのだろう。彼女は他人を信じすぎる傾向があり放っておけない。このまま世間に放り出せば、あっという間に破落戸の食い物にされてひどい目に合うのが目に見えていた。
案の定、ダンパーをすぐに信じてしまった彼女に、ますます自分の庇護下に置いておかねばならないと思っていた。義務感から始まった、パネルへの保護者としての感情は、彼女と過ごすうちに別のものに変化するのに時間はかからなかった。
パネルが恐れた夜間に現れたという幽霊のようなおぞましい気配。少々心当たりがあったダンパーは、二度と出ないように対策をすぐさましたものの、大変な恐怖心を抱いた彼女は毎晩一緒に過ごしたいと言い出しそうな雰囲気になり焦った。
もう出ないと言ったとしても、もしも、パンがいるとはいえひとりで眠っている時に、再びその気配が現れようものなら、止めるのも聞かずに家を出ていくだろう。そうなれば、彼女の将来は想像通り悲惨なことになる。
折衷案として隣室に彼女を住まわせることになったものの、意識しまいとすればするほど、ダンパーに縋り付いてきた小さくて華奢な柔らかい彼女のぬくもりを思い出してしまい、ますます彼女のことを考えてしまう時間が増えていった。
彼女は世間知らずではあるものの、とても聡明で博識だった。すぐに現在の世情を知ることができ、自分の資産の確保などを行うことができたのも、何気なく話した彼女の言葉のおかげだ。無一文のような状態で、一から出直したとして、まとまった金銭を手にいれるには時間がかかる。どうやって彼女を守りながら暮らそうかと悩んでいたので、莫大な資産はありがたかった。
銀行と企業に問い合わせたところ、銀行からは金を借りて欲しいと言われ、企業からはその金で株を買わないかと再三申し出があるが、資産運用についても、パネルが何気なく話した情報をもとに投資をしたところ、これがまた大当たり。
どこが、何もできない人間なんだと、彼女の頭の中に入っている情報と知識に舌を巻く。どうしてこれほどまでに、自分に自信がないのだろうか。おそらくは、伯爵家で、十分な教育を受けて結果を出していたにも関わらず、伯爵家の者が彼女を認めなかったからだろう。
もっと自信をもっていいのにと伝えても、謙遜するばかりで、はにかみながらダンパーをほめる彼女の表情に、胸が痛むようにじりっと焦げつく。
そんな自分の気持ちに戸惑いつつ、どうしようもなく惹かれていく自分を止める術を持たなかった。
王家から逃げ出したダンパーは、自分の子孫を残すわけにはいかなかった。女性との関係を築くまいと固く決意していた。だが、幸か不幸か、すでに100年以上経過した現状で、ダンパーや子に王位継承権など復興できようはずはない。今更、貴族が自分を陣頭に立てて王位の簒奪などといった、国が混乱するような事態になる可能性がなくなった。
つまり、今のダンパーは、避けていた女性との関係を持つということができるのである。
そんな自分にとって、庇護欲を誘うはかなげな美女の存在は、非常に欲を駆り立てた。そんな邪な心を押し込めて、人畜無害な青年を装っているうちに、パネルもまたダンパーに好意を抱いているようなそぶりを見せるのだからたまったものではない。
隣室にいる彼女に、絶対に聞こえないように部屋の音を遮断する。そして、彼女を思うだけで熱を持つようになった、かつては無用の長物だったモノを取り出し手で慰めた。
「はぁ、パネル……」
瞼の裏にいる彼女が、肌が透けるほど薄いレースでできたベビードールを、下着もつけずに着用してダンパーを誘う。ベッドの上でしどけなく寝そべり、目元と頬を薄桃色に染めながら、白く細い脚を露わにして、ふぅっと吐息を吐く。息をするたびに揺れる胸元のとがりをはっきり視界にとらえ、ごつごつした手を彼女に伸ばした。
『ああ、ダンパーさま……。お慕いしております。何もかも忘れさせてください』
「いわれなくても。パネル、あなたは、美しい。痛くはありませんか?」
『痛みはありません。ですが、恥ずかしい』
起きたまま見る夢のなかで、淫らな音を立てて唇を深く合わせる。ベビードールのすきまから手を入れると、そのふたつのふくらみは、手からこぼれるほど大きく、指がめりこむほどやわらかい。その中心の固くなりつつある先端をつまめば、合わせた唇の間から我慢しきれない吐息がかかる。
ダンパーの中心を、もっと大きく固くさせるように、大きな声を出させたくなり、足の付け根に指を差し入れた。すると、滑り気のある蜜があふれており、パネルの体がすでに準備が整っていることを知らしめた。
女性が一番快楽を拾うという小さな粒を、粘液を十分にまぶした指でかわいがると、こらえきれずに嬌声を出す彼女は余裕が全くなさそうだ。
優しく足を開くと、それまで従順にダンパーの動きに合わせていた彼女が少しだけ抵抗する。
「パネル、私を受け入れて」
懇願しながらパネルと見つめあう。すると、彼女は返事をすることもなく、そっと閉じようと力を入れていた足を開いた。ダンパーの大きな体躯が入るにはまだ狭いその強固な門をゆっくり開くように腰を入れる。ほどなく、ふたりの股間が近づき、猛りくるいそうなほどそそりたつ大きなものを挿れいていった。
カンソの中心でしか味わうことのできないそこの熱と圧に、まるで酔いしれるように無我夢中で腰を振る。それに合わせて、最初は痛がっていた彼女から、淫らな声が出始めた。あっという間に互いを高めあった瞬間、ダンパーは手の動きを止める。
「パネル、愛しています」
彼女のいないベッドの上で、吐き出すべき場所を間違えた白濁を見て、すーっと高まっていた熱い欲が冷えた。だが、背徳を感じるこの行為を一度してしまったダンパーは、起きながら見る、ひと時の極上の夢に酔いしれたのだった。
案の定、ダンパーをすぐに信じてしまった彼女に、ますます自分の庇護下に置いておかねばならないと思っていた。義務感から始まった、パネルへの保護者としての感情は、彼女と過ごすうちに別のものに変化するのに時間はかからなかった。
パネルが恐れた夜間に現れたという幽霊のようなおぞましい気配。少々心当たりがあったダンパーは、二度と出ないように対策をすぐさましたものの、大変な恐怖心を抱いた彼女は毎晩一緒に過ごしたいと言い出しそうな雰囲気になり焦った。
もう出ないと言ったとしても、もしも、パンがいるとはいえひとりで眠っている時に、再びその気配が現れようものなら、止めるのも聞かずに家を出ていくだろう。そうなれば、彼女の将来は想像通り悲惨なことになる。
折衷案として隣室に彼女を住まわせることになったものの、意識しまいとすればするほど、ダンパーに縋り付いてきた小さくて華奢な柔らかい彼女のぬくもりを思い出してしまい、ますます彼女のことを考えてしまう時間が増えていった。
彼女は世間知らずではあるものの、とても聡明で博識だった。すぐに現在の世情を知ることができ、自分の資産の確保などを行うことができたのも、何気なく話した彼女の言葉のおかげだ。無一文のような状態で、一から出直したとして、まとまった金銭を手にいれるには時間がかかる。どうやって彼女を守りながら暮らそうかと悩んでいたので、莫大な資産はありがたかった。
銀行と企業に問い合わせたところ、銀行からは金を借りて欲しいと言われ、企業からはその金で株を買わないかと再三申し出があるが、資産運用についても、パネルが何気なく話した情報をもとに投資をしたところ、これがまた大当たり。
どこが、何もできない人間なんだと、彼女の頭の中に入っている情報と知識に舌を巻く。どうしてこれほどまでに、自分に自信がないのだろうか。おそらくは、伯爵家で、十分な教育を受けて結果を出していたにも関わらず、伯爵家の者が彼女を認めなかったからだろう。
もっと自信をもっていいのにと伝えても、謙遜するばかりで、はにかみながらダンパーをほめる彼女の表情に、胸が痛むようにじりっと焦げつく。
そんな自分の気持ちに戸惑いつつ、どうしようもなく惹かれていく自分を止める術を持たなかった。
王家から逃げ出したダンパーは、自分の子孫を残すわけにはいかなかった。女性との関係を築くまいと固く決意していた。だが、幸か不幸か、すでに100年以上経過した現状で、ダンパーや子に王位継承権など復興できようはずはない。今更、貴族が自分を陣頭に立てて王位の簒奪などといった、国が混乱するような事態になる可能性がなくなった。
つまり、今のダンパーは、避けていた女性との関係を持つということができるのである。
そんな自分にとって、庇護欲を誘うはかなげな美女の存在は、非常に欲を駆り立てた。そんな邪な心を押し込めて、人畜無害な青年を装っているうちに、パネルもまたダンパーに好意を抱いているようなそぶりを見せるのだからたまったものではない。
隣室にいる彼女に、絶対に聞こえないように部屋の音を遮断する。そして、彼女を思うだけで熱を持つようになった、かつては無用の長物だったモノを取り出し手で慰めた。
「はぁ、パネル……」
瞼の裏にいる彼女が、肌が透けるほど薄いレースでできたベビードールを、下着もつけずに着用してダンパーを誘う。ベッドの上でしどけなく寝そべり、目元と頬を薄桃色に染めながら、白く細い脚を露わにして、ふぅっと吐息を吐く。息をするたびに揺れる胸元のとがりをはっきり視界にとらえ、ごつごつした手を彼女に伸ばした。
『ああ、ダンパーさま……。お慕いしております。何もかも忘れさせてください』
「いわれなくても。パネル、あなたは、美しい。痛くはありませんか?」
『痛みはありません。ですが、恥ずかしい』
起きたまま見る夢のなかで、淫らな音を立てて唇を深く合わせる。ベビードールのすきまから手を入れると、そのふたつのふくらみは、手からこぼれるほど大きく、指がめりこむほどやわらかい。その中心の固くなりつつある先端をつまめば、合わせた唇の間から我慢しきれない吐息がかかる。
ダンパーの中心を、もっと大きく固くさせるように、大きな声を出させたくなり、足の付け根に指を差し入れた。すると、滑り気のある蜜があふれており、パネルの体がすでに準備が整っていることを知らしめた。
女性が一番快楽を拾うという小さな粒を、粘液を十分にまぶした指でかわいがると、こらえきれずに嬌声を出す彼女は余裕が全くなさそうだ。
優しく足を開くと、それまで従順にダンパーの動きに合わせていた彼女が少しだけ抵抗する。
「パネル、私を受け入れて」
懇願しながらパネルと見つめあう。すると、彼女は返事をすることもなく、そっと閉じようと力を入れていた足を開いた。ダンパーの大きな体躯が入るにはまだ狭いその強固な門をゆっくり開くように腰を入れる。ほどなく、ふたりの股間が近づき、猛りくるいそうなほどそそりたつ大きなものを挿れいていった。
カンソの中心でしか味わうことのできないそこの熱と圧に、まるで酔いしれるように無我夢中で腰を振る。それに合わせて、最初は痛がっていた彼女から、淫らな声が出始めた。あっという間に互いを高めあった瞬間、ダンパーは手の動きを止める。
「パネル、愛しています」
彼女のいないベッドの上で、吐き出すべき場所を間違えた白濁を見て、すーっと高まっていた熱い欲が冷えた。だが、背徳を感じるこの行為を一度してしまったダンパーは、起きながら見る、ひと時の極上の夢に酔いしれたのだった。
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