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33 努力家の大きなコウテイペンギンは、優しすぎるほど優しい R18
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ちゅ、ちゅ
ゼクスが怖いくらいの無言でキスをあちこちに落とす。今日の日を待ちわびていたのは私も同じだ。だけど、私にはふたりがいた。
私がもしもゼクスの立場なら耐えられないと思う。
「カレン、カレン……」
肌に当たる唇を外して、彼が私の名を呼ぶと、どれほど悲しませたのかと心が熱くなった。私は、両手を伸ばして、汗ばみ始めた彼の剥き出しの肩にそっと手のひらを当てる。
「ゼクス、好き、大好き」
「きっと、僕のほうがもっと好きだ」
大きな体が私の体を全て覆い隠すように私の上に重なっている。けれども、私にはその重さが心地いいくらいしか感じられない。
唇にバードキスをされたあと、そのまま右の耳にゼクスの顔が移動する。
ぴちゃ、くちゅ
耳を食べられ、舌を入れられると、もぞもぞ、くすったいような痒いような逃れたい衝動が沸き起こった。
「ん……」
「カレン……、気持ちいい?」
「あ、そこで息をしないでぇ、くすぐったい」
ゼクスは、私がくねくね身を捩ると、その反応を楽しむようにわざとゆっくり舌を動かしては、ふっと息を吹きかけた。でも、しつこくせず、耳から次は首筋をキスをしながら下に向かう。
レース部分を指でずらされると、胸の先があらわになった。
ゼクスの様子を見下ろしていた私は、彼がそこを凝視する時間が長く感じて、恥ずかしい気持ちと、はやくどうかしてって思う気持ちが混じり合った。
「ゼクス……?」
私が彼の名を呼ぶと、どこかにいっていた彼が、はっと我に返る。そして、私と視線がぶつかった途端、動揺したのか顔の位置が下がり、唇に先端が触れた。
「……! ご、ごめん」
ゼクスが慌てて謝って来るけれど、ちょっと落ち着かせた方がいいかなって思って、彼の頬に右手を当てる。
「大丈夫だから。あのね、私の全部、ゼクスの好きにしていいんだよ?」
「全部、好きに……?」
「うん。あ、でも痛いのとかは嫌かも?」
「そんな事はしない! でも……。……触れて良い?」
「うん。好きに触れて」
ゼクスの咽が大きく上下した後、右の胸を口と舌で遊ぶように味わわれた。右手で左胸を捏ねられ、その刺激が私の中の熱を広げさせていく。
「あ……んん……」
赤い尖りは、まるでゼクスが吸いやすいようにと、すでに硬く飛び出していている。赤ちゃんのようにちゅうちゅう吸い付かれ、でも、そんな可愛らしい存在とは全く違う彼に散々弄ばれてしまって、私の息が絶え絶えになる。
ぴくぴくと体が小さく痙攣をくり返し、ゼクスから与えられるもどかしくて小さな刺激にもっと強く沢山欲しいと体も心もわがままを叫び出した。
さらさらした、上質な白いレースのキャミソールは、すでに皺だらけになっていて、辛うじて体に引っ掛かっている程度だ。ブラは外されもせずカップ部分だけを下にずらされているから、胸が歪に上に押し上げられていて、まるでもっと吸ってって言っているかのように、彼の唾液で濡れて光っていた。
頼りない肌が透けて見えるほどの薄さしかない生地の下着だけが、私の足の付け根を隠している。ゼクスが、私の足を大きく広げて膝を折りたたむようにすると、その中心が彼の目前に晒されてしまい、すでにたらりと体の中から液が垂れて染み込んでいるのがわかるだろう。
「あ、や、や。ゼクス、見ないでぇ」
「好きにしてって言ったよね? もう、この下着は濡れすぎていて意味がないよね? 取るよ」
普段のゼクスでは考えられない言葉が聞こえてくる。私の返事を待たずに、あっという間に取られてしまい、大きく開いたそこを足で隠せないように、ぐっと太ももの裏を抑えられた。
「カレン、綺麗だ」
「やだぁ、そんなわけないのに……」
「ひくひくして可愛いよ」
そう言った途端、私のそこにゼクスが大きな口を開けてべろりと舐めた。熱いぬめりが、ぞくぞくっとした快感を呼び覚ます。
「ここ、剥いてしまうね」
「ああっ! あ!」
付け根にある赤い粒はすでに大きく膨らんでいたのか、ゼクスが周辺の肌を引っ張るとそこが出たようだ。すかさず、彼の口が狙い定めたようにちゅって吸い付いて、舌で押されたりくるくるしたり色んな動きで可愛がる。
すでに体の奥が、今か今かとその時を待っていた。ようやく訪れた強い快感に逆らわず、あっという間に達したのである。
尽きることなく、深くて大きな愛を伝えてくれる彼の手も口も気持ちがいい。どこまでも浸っていたい彼からもたらされる感覚に溺れていった。
彼の舌が、にゅるりと孔に入って来る。うねうねとそこが動き出すと、折角降りかかったというのに、快楽が引き上げられ、お腹の方のポイントをぐいぐい押されると、再びイった。
ぴぃんと足がのびて、体中に力が入る、心臓がばくばくうるさい。じーんとするような、雷が走ったかのような感覚が通り抜けた後脱力した。
すると、ゼクスは私の体をくるんと反転させてうつ伏せにした。足を延ばされ、腰を持たれておしりを少しあげるかのように、くいっと角度を調節される。
「はぁ、あ、ゼクス……。私、もう……」
「カレン、僕ももう我慢できない。いくよ」
ゼクスが、首にキスをした。私は彼の顔が見たくて、ゆっくり体を少し捩じると、彼が振り返った私の顔にキスをくれた。
彼が、欲に満ちた反り返った大きなモノの根元を持ち、おしりの割れ目から、先端をさぐるように入れて行く。そこが、私の蜜口にあたるように、私も腰を反らせて迎えると、ゆっくり入り込んできた。
「あ、ああっ!」
ようやくゼクスとひとつになれるのかと思うと、それだけでイってしまいそうだ。
「う……、熱い……。僕のがカレンの中に入って……ああ、夢みたいだ」
ゆっくり侵入され、やがておしりに彼の下腹部がぴたりとつく。隙間を無くしたそこが、まだまだくっついて離れられないようにして欲しくなる。
「カレン、動くよ……」
「あ、あーっ!」
ぱちゅんぱちゅんと、濡れた肌がぶつかり合う音がする。だんだん速くなるそのリズムが一際大きく鳴ると、ゼクスが私の体を抱きしめるように抱え込んだ。より深く先端を入れこもうと、ぐいぐい腰を押し付けて来たかと思うと、彼の体がぶるりと震えたのがわかった。
「う、出るっ!」
「い、いっぱい出して……! 私も、イク、から、一緒に……!」
奥の奥まで届きそうなほどの勢いで、彼の赤ちゃんの元がたくさん注がれ、その刺激でまたイった。彼の杭が、びゅくびゅくそれを吐き出す度に質量を変えるのが分かるほど、収縮を繰り返してそこを絞る。
ゼクスが少し落ち着きを見せると、私にキスをせがんできた。寝て重なり、つながったままキスをすると、キュンってお腹の奥が切なくなる。
「はぁ……カレン、愛している」
「ん……ゼクス、私も愛してる」
その後正面を向いてもらったりしても、最後はまたこの格好で中に注がれた。本性では決して繋がれないとはいえ、やっぱりこの体勢が好きみたいだ。
数日後、私が上に乗っかろうとすると、まるで初めての少年のように顔を真っ赤にした。でも、私の動きでは物足りなかったみたいで、あっという間に主導権を取られてしまう。
私が疲れすぎないように、お休みの日はえっちをせず、ゼファーから贈られたGSXで私を乗せて走ってくれた。安全設計とはいえ、私が万一にも振り落とされないように、彼が私の体が離れないように何かの魔法をかけてくれた。バイクを運転するのにも膨大な魔力を要するのに、別の魔法が使えるのは凄い事らしい。
改めて、誰よりも努力家で優しい彼に見惚れてしまった。
本当は、巣ごもりの間は寝室を出ないものらしいけれど、私が時々窓の外を寂しそうに見ているからか、ゼクスは他の人には内緒だよって外でのデートをしてくれたのであった。
ゼクスが怖いくらいの無言でキスをあちこちに落とす。今日の日を待ちわびていたのは私も同じだ。だけど、私にはふたりがいた。
私がもしもゼクスの立場なら耐えられないと思う。
「カレン、カレン……」
肌に当たる唇を外して、彼が私の名を呼ぶと、どれほど悲しませたのかと心が熱くなった。私は、両手を伸ばして、汗ばみ始めた彼の剥き出しの肩にそっと手のひらを当てる。
「ゼクス、好き、大好き」
「きっと、僕のほうがもっと好きだ」
大きな体が私の体を全て覆い隠すように私の上に重なっている。けれども、私にはその重さが心地いいくらいしか感じられない。
唇にバードキスをされたあと、そのまま右の耳にゼクスの顔が移動する。
ぴちゃ、くちゅ
耳を食べられ、舌を入れられると、もぞもぞ、くすったいような痒いような逃れたい衝動が沸き起こった。
「ん……」
「カレン……、気持ちいい?」
「あ、そこで息をしないでぇ、くすぐったい」
ゼクスは、私がくねくね身を捩ると、その反応を楽しむようにわざとゆっくり舌を動かしては、ふっと息を吹きかけた。でも、しつこくせず、耳から次は首筋をキスをしながら下に向かう。
レース部分を指でずらされると、胸の先があらわになった。
ゼクスの様子を見下ろしていた私は、彼がそこを凝視する時間が長く感じて、恥ずかしい気持ちと、はやくどうかしてって思う気持ちが混じり合った。
「ゼクス……?」
私が彼の名を呼ぶと、どこかにいっていた彼が、はっと我に返る。そして、私と視線がぶつかった途端、動揺したのか顔の位置が下がり、唇に先端が触れた。
「……! ご、ごめん」
ゼクスが慌てて謝って来るけれど、ちょっと落ち着かせた方がいいかなって思って、彼の頬に右手を当てる。
「大丈夫だから。あのね、私の全部、ゼクスの好きにしていいんだよ?」
「全部、好きに……?」
「うん。あ、でも痛いのとかは嫌かも?」
「そんな事はしない! でも……。……触れて良い?」
「うん。好きに触れて」
ゼクスの咽が大きく上下した後、右の胸を口と舌で遊ぶように味わわれた。右手で左胸を捏ねられ、その刺激が私の中の熱を広げさせていく。
「あ……んん……」
赤い尖りは、まるでゼクスが吸いやすいようにと、すでに硬く飛び出していている。赤ちゃんのようにちゅうちゅう吸い付かれ、でも、そんな可愛らしい存在とは全く違う彼に散々弄ばれてしまって、私の息が絶え絶えになる。
ぴくぴくと体が小さく痙攣をくり返し、ゼクスから与えられるもどかしくて小さな刺激にもっと強く沢山欲しいと体も心もわがままを叫び出した。
さらさらした、上質な白いレースのキャミソールは、すでに皺だらけになっていて、辛うじて体に引っ掛かっている程度だ。ブラは外されもせずカップ部分だけを下にずらされているから、胸が歪に上に押し上げられていて、まるでもっと吸ってって言っているかのように、彼の唾液で濡れて光っていた。
頼りない肌が透けて見えるほどの薄さしかない生地の下着だけが、私の足の付け根を隠している。ゼクスが、私の足を大きく広げて膝を折りたたむようにすると、その中心が彼の目前に晒されてしまい、すでにたらりと体の中から液が垂れて染み込んでいるのがわかるだろう。
「あ、や、や。ゼクス、見ないでぇ」
「好きにしてって言ったよね? もう、この下着は濡れすぎていて意味がないよね? 取るよ」
普段のゼクスでは考えられない言葉が聞こえてくる。私の返事を待たずに、あっという間に取られてしまい、大きく開いたそこを足で隠せないように、ぐっと太ももの裏を抑えられた。
「カレン、綺麗だ」
「やだぁ、そんなわけないのに……」
「ひくひくして可愛いよ」
そう言った途端、私のそこにゼクスが大きな口を開けてべろりと舐めた。熱いぬめりが、ぞくぞくっとした快感を呼び覚ます。
「ここ、剥いてしまうね」
「ああっ! あ!」
付け根にある赤い粒はすでに大きく膨らんでいたのか、ゼクスが周辺の肌を引っ張るとそこが出たようだ。すかさず、彼の口が狙い定めたようにちゅって吸い付いて、舌で押されたりくるくるしたり色んな動きで可愛がる。
すでに体の奥が、今か今かとその時を待っていた。ようやく訪れた強い快感に逆らわず、あっという間に達したのである。
尽きることなく、深くて大きな愛を伝えてくれる彼の手も口も気持ちがいい。どこまでも浸っていたい彼からもたらされる感覚に溺れていった。
彼の舌が、にゅるりと孔に入って来る。うねうねとそこが動き出すと、折角降りかかったというのに、快楽が引き上げられ、お腹の方のポイントをぐいぐい押されると、再びイった。
ぴぃんと足がのびて、体中に力が入る、心臓がばくばくうるさい。じーんとするような、雷が走ったかのような感覚が通り抜けた後脱力した。
すると、ゼクスは私の体をくるんと反転させてうつ伏せにした。足を延ばされ、腰を持たれておしりを少しあげるかのように、くいっと角度を調節される。
「はぁ、あ、ゼクス……。私、もう……」
「カレン、僕ももう我慢できない。いくよ」
ゼクスが、首にキスをした。私は彼の顔が見たくて、ゆっくり体を少し捩じると、彼が振り返った私の顔にキスをくれた。
彼が、欲に満ちた反り返った大きなモノの根元を持ち、おしりの割れ目から、先端をさぐるように入れて行く。そこが、私の蜜口にあたるように、私も腰を反らせて迎えると、ゆっくり入り込んできた。
「あ、ああっ!」
ようやくゼクスとひとつになれるのかと思うと、それだけでイってしまいそうだ。
「う……、熱い……。僕のがカレンの中に入って……ああ、夢みたいだ」
ゆっくり侵入され、やがておしりに彼の下腹部がぴたりとつく。隙間を無くしたそこが、まだまだくっついて離れられないようにして欲しくなる。
「カレン、動くよ……」
「あ、あーっ!」
ぱちゅんぱちゅんと、濡れた肌がぶつかり合う音がする。だんだん速くなるそのリズムが一際大きく鳴ると、ゼクスが私の体を抱きしめるように抱え込んだ。より深く先端を入れこもうと、ぐいぐい腰を押し付けて来たかと思うと、彼の体がぶるりと震えたのがわかった。
「う、出るっ!」
「い、いっぱい出して……! 私も、イク、から、一緒に……!」
奥の奥まで届きそうなほどの勢いで、彼の赤ちゃんの元がたくさん注がれ、その刺激でまたイった。彼の杭が、びゅくびゅくそれを吐き出す度に質量を変えるのが分かるほど、収縮を繰り返してそこを絞る。
ゼクスが少し落ち着きを見せると、私にキスをせがんできた。寝て重なり、つながったままキスをすると、キュンってお腹の奥が切なくなる。
「はぁ……カレン、愛している」
「ん……ゼクス、私も愛してる」
その後正面を向いてもらったりしても、最後はまたこの格好で中に注がれた。本性では決して繋がれないとはいえ、やっぱりこの体勢が好きみたいだ。
数日後、私が上に乗っかろうとすると、まるで初めての少年のように顔を真っ赤にした。でも、私の動きでは物足りなかったみたいで、あっという間に主導権を取られてしまう。
私が疲れすぎないように、お休みの日はえっちをせず、ゼファーから贈られたGSXで私を乗せて走ってくれた。安全設計とはいえ、私が万一にも振り落とされないように、彼が私の体が離れないように何かの魔法をかけてくれた。バイクを運転するのにも膨大な魔力を要するのに、別の魔法が使えるのは凄い事らしい。
改めて、誰よりも努力家で優しい彼に見惚れてしまった。
本当は、巣ごもりの間は寝室を出ないものらしいけれど、私が時々窓の外を寂しそうに見ているからか、ゼクスは他の人には内緒だよって外でのデートをしてくれたのであった。
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