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13 ほのぼの伯爵家は、敵には容赦ない
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アイーシャは、こういう時の母が本気で怒っているのを知っていた。普段は、父や自分がやらかしたとしても、大抵のことは許してくれる寛大な母である。
以前、父が獣化している時に、人間の小さな子のいたずらが過ぎてケガをした事があった。人化も出来ないほど痛みを生じるほど、後ろ足の角度が曲がっていたのである。
父は、避けなかった自分も悪いし、何よりも、その子が「わんちゃん、ごめんね、ごめんねぇ」と、涙を流して反省していたので許す気だったようだ。
しかし、母は許さなかった。その子ではなく、保護者を。
なぜなら、子どもの保護者は謝罪するどころか、「子供のしたことだから~」とニヤニヤしているだけ。さらに、父の足からは血が出ており、その血がついたとこちらにクレームを入れる始末。
「ええ、お子さんがしたことですもの。お子さんには罪は一切ありませんわ。せっかくのお洋服が汚れてしまったわね。大丈夫かしら?」
「うちのコをこんなに泣かせて。一体、どうしてくれるの?」
母は、父を優しく抱っこしながら腰を落として泣きじゃくる子どもに優しく声をかけた。子どもが落ち着いたあと、子どもを泣かせたお詫びとともに、保護者に洋服代の支払いなどをするからと住所など個人情報を聞き出す。
うまくやったとほくそ笑む保護者に頭を下げて見送った。
それから数日後、母は約束通り子どもへの慰謝料と洋服代を詫びの品とともに送った。思った以上の金額が手に入り、保護者は暫くの間豪遊していたようだ。
しかし、それだけで終わったわけではない。その半年後、父の治療費と慰謝料を請求したのである。
父の足は骨折しており、莫大な治療費がかかる治癒の魔法使いを雇い、完全に治るまで半年間治療に専念させたのである。治療費だけでも、普通の平民なら財産を処分しても足らないほどの金額だった。
さらに、その間父は仕事が出来なかったので、その分の補償や会社の損失もオプションでもれなく付け加えるのも忘れない徹底ぶり。
コギ伯爵家は、没落寸前の頃ならともかく、今や右に出る者はいないほどの大企業のトップだ。儲かっているため、領地の税金は安めに設定されているが、彼の年収は領地の半年分の税収を上回る。
完全に、こちらを小金持ちの平民だと思っいた相手は、突然来た請求書に驚いた。そして、書面に領主であり伯爵と記されていることから、顔を真っ青にして謝罪に来たのである。
彼らは応接室に着くなり、ソファに座りもせず床に土下座した。勢いよく膝と頭から大理石の床に沈んだため、ガチンゴチンと凄まじい音が鳴る。
「こ、この度は、うちのコが大変しつれいいたしましたあっ! こいつの処分はいかようにも、伯爵様の思うままになさってくださいいいいっ!」
「ま、まさか、伯爵様とは思わず……。どうか、どうかお許しを。うちのコを許せないお気持ちはわかります。ですが、私たちは精一杯育てていただけで。乱暴もので手を焼いていて。ほら、お前がしでかしたことなんだから、頭をさげろっ!」
「ごめんなさい、ごめんなさいぃ……僕、僕……」
保護者は、例の子どもの首を掴み、ガンっと頭を床に打ちつけるように下げさせた。
「そう、その子の処分は好きにしていいのね?」
三人の頭の上から、母の冷静すぎる声が降り注ぐ。彼らはびくりと体を大きく震わせた。
「はい、勿論でございます。煮るなり焼くなり、なんなら売り飛ばしていただいても」
母の言葉に、自分たちは助かったと思ったのか、饒舌にすらすら言葉を続ける。
「……ごめんなさい」
彼らに「売り飛ばしていい」と言われた子からは、小さな鳴き声すら聞こえなかった。壊れた人形のように、「ごめんなさい」のいつつの文字を繰り返す。
あの日、子供らしく素直に泣きながら誤り続けていたというのに。
「娘が調べたのだけれど、その子、半年前に孤児院から引き取ったのですってね。血の繋がりのない子を育てるのは大変だったでしょう?」
「ええ。それはもう。私らは世に少しでも貢献するために引き取ってやったのに、こいつときたら毎日反抗的な態度で困らせるばっかりだったのです」
「トラブル続きで、困っておりました」
「そう、本来なら孤児たちの養育は領主である私どもの努め。これを機に養子縁組を破棄なさったらいかが?」
「1度結んだ養子縁組は、なかなか白紙にはならなくて」
「新たな保護者がいれば出来るわよ。それは、うちが引き受けましょう」
「しかし、こいつにかかったこれまでの養育費が……それに、半年とはいえ、かわいい我が子を手放すなど……」
数分前、「手を焼く厄介者」「売り飛ばせ」と言った口が、それを忘れたのか親子の情を訴えて来た。呆れ果てながらも、治療費と慰謝料を減額するかわりに、予め準備していた子どもの親権など、ありとあらゆる権利を手放す書類にサインする。
口にしたこともない高価なお茶とお菓子をたらふく食べたあと、小遣い程度の慰謝料まで減額になり、スキップしそうなほどの軽い足取りで去っていった。
アイーシャは、感情が抜け落ちたかのように微動だにしない子どもの前に膝まづいて、視線をあわせる。
そこに、ベッドに臥せったままだという設定の、獣化状態の父が来た。肩を落とし、うつむく子どもの頬をぺろぺろ舐めて慰め始める。
「わんわん(辛かったね。怖い大人は、私の妻がやっつけてくれたから、もう大丈夫だ)」
「……あ、わんちゃん。……りょうしゅさま、あの時は、ごめんなさい。僕、あの人達に言われて……でも、あんなふうに大きなケガをさせるつもりはなかったんです」
「あのね、あのふたりが、子どもをけしかけて難癖をつけ慰謝料を請求する常習犯だったことは、娘の調査でわかっていたの。このままにもしておかないから、心配しないで」
「あの、伯爵夫人様……?」
「ふふふ、後のことは大人に任せて。君みたいな子を何人も保護しているところがあるの。これからは、そこでいっぱい遊んで、お勉強をして過ごせばいいわ」
アイーシャが子どもを連れて部屋を出ていったあと、伯爵夫妻は長い間話をしていた。
そして、数週間後。
かれらの事が書かれた新聞が出回る。そこには、孤児院から不当に子どもを引き取り、その子達を利用した詐欺師たちのアジトが一斉摘発されたと書かれていた。
以前、父が獣化している時に、人間の小さな子のいたずらが過ぎてケガをした事があった。人化も出来ないほど痛みを生じるほど、後ろ足の角度が曲がっていたのである。
父は、避けなかった自分も悪いし、何よりも、その子が「わんちゃん、ごめんね、ごめんねぇ」と、涙を流して反省していたので許す気だったようだ。
しかし、母は許さなかった。その子ではなく、保護者を。
なぜなら、子どもの保護者は謝罪するどころか、「子供のしたことだから~」とニヤニヤしているだけ。さらに、父の足からは血が出ており、その血がついたとこちらにクレームを入れる始末。
「ええ、お子さんがしたことですもの。お子さんには罪は一切ありませんわ。せっかくのお洋服が汚れてしまったわね。大丈夫かしら?」
「うちのコをこんなに泣かせて。一体、どうしてくれるの?」
母は、父を優しく抱っこしながら腰を落として泣きじゃくる子どもに優しく声をかけた。子どもが落ち着いたあと、子どもを泣かせたお詫びとともに、保護者に洋服代の支払いなどをするからと住所など個人情報を聞き出す。
うまくやったとほくそ笑む保護者に頭を下げて見送った。
それから数日後、母は約束通り子どもへの慰謝料と洋服代を詫びの品とともに送った。思った以上の金額が手に入り、保護者は暫くの間豪遊していたようだ。
しかし、それだけで終わったわけではない。その半年後、父の治療費と慰謝料を請求したのである。
父の足は骨折しており、莫大な治療費がかかる治癒の魔法使いを雇い、完全に治るまで半年間治療に専念させたのである。治療費だけでも、普通の平民なら財産を処分しても足らないほどの金額だった。
さらに、その間父は仕事が出来なかったので、その分の補償や会社の損失もオプションでもれなく付け加えるのも忘れない徹底ぶり。
コギ伯爵家は、没落寸前の頃ならともかく、今や右に出る者はいないほどの大企業のトップだ。儲かっているため、領地の税金は安めに設定されているが、彼の年収は領地の半年分の税収を上回る。
完全に、こちらを小金持ちの平民だと思っいた相手は、突然来た請求書に驚いた。そして、書面に領主であり伯爵と記されていることから、顔を真っ青にして謝罪に来たのである。
彼らは応接室に着くなり、ソファに座りもせず床に土下座した。勢いよく膝と頭から大理石の床に沈んだため、ガチンゴチンと凄まじい音が鳴る。
「こ、この度は、うちのコが大変しつれいいたしましたあっ! こいつの処分はいかようにも、伯爵様の思うままになさってくださいいいいっ!」
「ま、まさか、伯爵様とは思わず……。どうか、どうかお許しを。うちのコを許せないお気持ちはわかります。ですが、私たちは精一杯育てていただけで。乱暴もので手を焼いていて。ほら、お前がしでかしたことなんだから、頭をさげろっ!」
「ごめんなさい、ごめんなさいぃ……僕、僕……」
保護者は、例の子どもの首を掴み、ガンっと頭を床に打ちつけるように下げさせた。
「そう、その子の処分は好きにしていいのね?」
三人の頭の上から、母の冷静すぎる声が降り注ぐ。彼らはびくりと体を大きく震わせた。
「はい、勿論でございます。煮るなり焼くなり、なんなら売り飛ばしていただいても」
母の言葉に、自分たちは助かったと思ったのか、饒舌にすらすら言葉を続ける。
「……ごめんなさい」
彼らに「売り飛ばしていい」と言われた子からは、小さな鳴き声すら聞こえなかった。壊れた人形のように、「ごめんなさい」のいつつの文字を繰り返す。
あの日、子供らしく素直に泣きながら誤り続けていたというのに。
「娘が調べたのだけれど、その子、半年前に孤児院から引き取ったのですってね。血の繋がりのない子を育てるのは大変だったでしょう?」
「ええ。それはもう。私らは世に少しでも貢献するために引き取ってやったのに、こいつときたら毎日反抗的な態度で困らせるばっかりだったのです」
「トラブル続きで、困っておりました」
「そう、本来なら孤児たちの養育は領主である私どもの努め。これを機に養子縁組を破棄なさったらいかが?」
「1度結んだ養子縁組は、なかなか白紙にはならなくて」
「新たな保護者がいれば出来るわよ。それは、うちが引き受けましょう」
「しかし、こいつにかかったこれまでの養育費が……それに、半年とはいえ、かわいい我が子を手放すなど……」
数分前、「手を焼く厄介者」「売り飛ばせ」と言った口が、それを忘れたのか親子の情を訴えて来た。呆れ果てながらも、治療費と慰謝料を減額するかわりに、予め準備していた子どもの親権など、ありとあらゆる権利を手放す書類にサインする。
口にしたこともない高価なお茶とお菓子をたらふく食べたあと、小遣い程度の慰謝料まで減額になり、スキップしそうなほどの軽い足取りで去っていった。
アイーシャは、感情が抜け落ちたかのように微動だにしない子どもの前に膝まづいて、視線をあわせる。
そこに、ベッドに臥せったままだという設定の、獣化状態の父が来た。肩を落とし、うつむく子どもの頬をぺろぺろ舐めて慰め始める。
「わんわん(辛かったね。怖い大人は、私の妻がやっつけてくれたから、もう大丈夫だ)」
「……あ、わんちゃん。……りょうしゅさま、あの時は、ごめんなさい。僕、あの人達に言われて……でも、あんなふうに大きなケガをさせるつもりはなかったんです」
「あのね、あのふたりが、子どもをけしかけて難癖をつけ慰謝料を請求する常習犯だったことは、娘の調査でわかっていたの。このままにもしておかないから、心配しないで」
「あの、伯爵夫人様……?」
「ふふふ、後のことは大人に任せて。君みたいな子を何人も保護しているところがあるの。これからは、そこでいっぱい遊んで、お勉強をして過ごせばいいわ」
アイーシャが子どもを連れて部屋を出ていったあと、伯爵夫妻は長い間話をしていた。
そして、数週間後。
かれらの事が書かれた新聞が出回る。そこには、孤児院から不当に子どもを引き取り、その子達を利用した詐欺師たちのアジトが一斉摘発されたと書かれていた。
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