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私だけのかわいいハムチュターン ④
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「姉上、その武器を投げるのはおやめください!」
「ふん! 易々当たるほうが悪いのです。たかがタングステンの入った2キロの鉄扇ではないですか」
「額の骨にヒビが入ったらどうするんですか!」
私は、二人の会話に目を見開いた。
ハムチュターン族の男性は人化すれば一般的にパワー型のタンクのような体型になる。身長も高く、がっしりと盛り上がる筋肉を持ち、ダンのように私と同じくらいの身長で細マッチョはこの国にはそうはいないらしい。例えるなら、ヨウルプッキ先輩みたいな筋肉ダルマが標準。
女性は、この種族は人間にも大人気なほど美しい。大昔にはハムチュターン族の女性は奴隷として狩りをされる対象だったみたいだが、なんせ一見華奢で人間のモデルのような体型だが、人間よりも発達した筋肉を持つ。そのため、専ら人間のほうが彼女たちにやられていた歴史があった。転生前の世界で、バーベルの重量挙げオリンピックにでも出れば、一番細くて美しい女性なのにトップ独占だろう。
「あら、エミリア様。わたくしとした事が。ほほほ、我を忘れてお見苦しい所をお見せしました」
「いいえ、とんでもございません。お美しいのにお強いなんてすばらしいですわ。鉄扇を、まるで羽毛のように優雅に扱っていらっしゃるので、その見事な鉄扇の重量に少々びっくりしただけですから……」
「エミリア、あまり姉上を誉めないで。もっと重い鉄扇を用意してしまう……!」
そんな風に、タニヤとともに歓談しつつ、少しずつ事情を話していった。やっぱり、私とタニヤの思った通り、ダンは、ライノと私のために身を引こうとした。人化したとき、形勢がどうみても不利だったので書置き一つで消えたという。
「だって、俺があのままエミリアに愛を告げても、ライノを選ぶと思っていたし……。そんな時に人化した俺が告白したらエミリアが困るかと思って……だから……グスッグスッ。ズーッ」
当時の気持ちを思い出したのか、鼻水をすすりながらダンが釈明していく。
「ダン、何も言わずに消えた貴方を私が心配しないような薄情な女だと思っていたの?」
「そんなわけない! エミリアは凄い優しいし、困っている人をほっとけない。君ほど情の深い存在は女神くらいだ。いや、女神以上に慈悲深くて、綺麗で……。うおっ! あねうええ! だから鉄扇を投げないで!」
ダンは、今度はタニヤの投げつけた鉄扇を上手く躱せた。背後の壁がドゴンッと大きく鈍い音を立てたので、突き刺さったか大穴を開けたのかもしれない。
「やかましい! 聞けば聞くほどダニーしか悪くないではありませんか! ハムチュターン族の男子たるもの、恋のライバルなど蹴散らしてしまえばいいというのに……。それに、黙って雪と氷に覆われた国で行方不明になるなんて。どんなにエミリア様は悲しんで心配したでしょう……。昔から気が弱くて、身内には次期女王であるわたくしにだってそこそこ意見も言えるというのに、他人には大切な事だとしても堂々と言えやしない……。だから、年頃の少女たちに王子という身分以外に魅力を感じさせられないのです!」
「……俺はエミリア以外いらないし……。あいつらは、俺がちっこいのもバカにするから嫌いだ」
「たとえ背が低くとも、筋肉量が少なくとも、心根がしっかりしていればモテている殿方もおるわ! ばかもの!」
姉弟の喧嘩がまた始まった。私は一向に話がすすまないので二人にお願いをした。
「タニヤ様、どうぞお怒りはごもっともですが、少々ダニエウ殿下と二人にしてはいただけませんか?」
「殿下だなんて呼ばないで! ダンだよ?」
「ダン、ちょっとタニヤ様とお話させて? ね?」
「わかった」
ダンは、私が彼に危険を顧みずにこうして会いに来た事で、ライノではなく自分が選ばれたのだと思っているのかご機嫌だ。落ち込み具合が酷かった分、天にも昇るハムチュターンになっている。すぐに脱線しそうになるけれど、私のお願いに対しての手のひら返しが拍手したくなるほど凄い。
「タニヤ様、わたくし貴族令嬢として自国の王子と婚約もしていました。王子とは円満に婚約解消していますし問題はありません。ですが、ダニエウ殿下がわたくしに何も告げずに姿を消した時、わたくしは旧知の殿方から求婚されていたのです……」
そう言って一息ついた時、タニヤとダンだけでなく部屋にいる護衛や侍女たちも息を飲んだのがわかった。
「その場面を殿下はご覧になられて。わたくしは突然の事で上手く対処できず、ぼんやりしてしまっていて。そんな様子を見せてしまったわたくしの失態でもあります。わたくしが殿下の立場ならショックを受けて、そして相手にぶつからずに去るかもしれません。ですから、殿下ばかりをあまり責めないでいただけませんか?」
「エミリア……!」
私が、これまで考えていた事をタニヤに説明したのは、勿論ダンに向けても伝えたい言葉でもあった。感激したダンが、横からぎゅうぎゅう抱き着いて来たのは言うまでもない。少し暑苦しく鬱陶しいために手でぐいっと顔を押し返しても全然離れてくれなかった。
「なんとも。エミリア様は、ダニーには勿体ない……。ダニーの番でなければ、我が国一番の、強く逞しく、誰からも慕われる兄の嫁として迎え入れたかった……」
「姉上っ! ひどいっ!」
「ふふふ。タニヤ様のお申し出は誠にありがたいですが、わたくし、ダニエウ殿下に会いに来ましたので……」
「ダニー……。次に情けない事をすればエミリア様はお前にはやらんからな。エミリア様のたっての願いでもあるし、今から二人にはするが……」
※※※※
タニヤがダンに何度もくぎを刺しながら部屋を出て行った後、私は抱き着いていたダンの腕をポンポン叩いた。
「ダン、私、来ちゃった」
「うん」
おかしなことに、人化した彼の頭の上に、ハムチュターンの耳があってぴんっと立ってピコピコ動いている気がする。勿論気のせいだ。しっぽは、短いから見えていたとしてもズボンの下だろう。
「私ね、ライノの求婚断って来たの」
「断って本当に良かったの? エミリアだってライノの事を少なからず好きだったんだろ?」
私の首筋に、顔を埋めるように抱き着いて来てこんなに震えているのに、ダンは自信がないのかこんな風にしか聞いてこない。さっきの姉弟の会話から察するに、ダンはこの国では弱くモテなかったんだろう。
王子としてはモテていたのだろうけれど、そんな環境なら自信がなくなってもしょうがないかな、なんて、ダンにはとことん甘くなってしまう自分に苦笑する。
この国の男性に比べたら背も低いし、貧相な体型なのかもしれない。でも、それでも私にとっては十分逞しい青年なのに。
「ふん! 易々当たるほうが悪いのです。たかがタングステンの入った2キロの鉄扇ではないですか」
「額の骨にヒビが入ったらどうするんですか!」
私は、二人の会話に目を見開いた。
ハムチュターン族の男性は人化すれば一般的にパワー型のタンクのような体型になる。身長も高く、がっしりと盛り上がる筋肉を持ち、ダンのように私と同じくらいの身長で細マッチョはこの国にはそうはいないらしい。例えるなら、ヨウルプッキ先輩みたいな筋肉ダルマが標準。
女性は、この種族は人間にも大人気なほど美しい。大昔にはハムチュターン族の女性は奴隷として狩りをされる対象だったみたいだが、なんせ一見華奢で人間のモデルのような体型だが、人間よりも発達した筋肉を持つ。そのため、専ら人間のほうが彼女たちにやられていた歴史があった。転生前の世界で、バーベルの重量挙げオリンピックにでも出れば、一番細くて美しい女性なのにトップ独占だろう。
「あら、エミリア様。わたくしとした事が。ほほほ、我を忘れてお見苦しい所をお見せしました」
「いいえ、とんでもございません。お美しいのにお強いなんてすばらしいですわ。鉄扇を、まるで羽毛のように優雅に扱っていらっしゃるので、その見事な鉄扇の重量に少々びっくりしただけですから……」
「エミリア、あまり姉上を誉めないで。もっと重い鉄扇を用意してしまう……!」
そんな風に、タニヤとともに歓談しつつ、少しずつ事情を話していった。やっぱり、私とタニヤの思った通り、ダンは、ライノと私のために身を引こうとした。人化したとき、形勢がどうみても不利だったので書置き一つで消えたという。
「だって、俺があのままエミリアに愛を告げても、ライノを選ぶと思っていたし……。そんな時に人化した俺が告白したらエミリアが困るかと思って……だから……グスッグスッ。ズーッ」
当時の気持ちを思い出したのか、鼻水をすすりながらダンが釈明していく。
「ダン、何も言わずに消えた貴方を私が心配しないような薄情な女だと思っていたの?」
「そんなわけない! エミリアは凄い優しいし、困っている人をほっとけない。君ほど情の深い存在は女神くらいだ。いや、女神以上に慈悲深くて、綺麗で……。うおっ! あねうええ! だから鉄扇を投げないで!」
ダンは、今度はタニヤの投げつけた鉄扇を上手く躱せた。背後の壁がドゴンッと大きく鈍い音を立てたので、突き刺さったか大穴を開けたのかもしれない。
「やかましい! 聞けば聞くほどダニーしか悪くないではありませんか! ハムチュターン族の男子たるもの、恋のライバルなど蹴散らしてしまえばいいというのに……。それに、黙って雪と氷に覆われた国で行方不明になるなんて。どんなにエミリア様は悲しんで心配したでしょう……。昔から気が弱くて、身内には次期女王であるわたくしにだってそこそこ意見も言えるというのに、他人には大切な事だとしても堂々と言えやしない……。だから、年頃の少女たちに王子という身分以外に魅力を感じさせられないのです!」
「……俺はエミリア以外いらないし……。あいつらは、俺がちっこいのもバカにするから嫌いだ」
「たとえ背が低くとも、筋肉量が少なくとも、心根がしっかりしていればモテている殿方もおるわ! ばかもの!」
姉弟の喧嘩がまた始まった。私は一向に話がすすまないので二人にお願いをした。
「タニヤ様、どうぞお怒りはごもっともですが、少々ダニエウ殿下と二人にしてはいただけませんか?」
「殿下だなんて呼ばないで! ダンだよ?」
「ダン、ちょっとタニヤ様とお話させて? ね?」
「わかった」
ダンは、私が彼に危険を顧みずにこうして会いに来た事で、ライノではなく自分が選ばれたのだと思っているのかご機嫌だ。落ち込み具合が酷かった分、天にも昇るハムチュターンになっている。すぐに脱線しそうになるけれど、私のお願いに対しての手のひら返しが拍手したくなるほど凄い。
「タニヤ様、わたくし貴族令嬢として自国の王子と婚約もしていました。王子とは円満に婚約解消していますし問題はありません。ですが、ダニエウ殿下がわたくしに何も告げずに姿を消した時、わたくしは旧知の殿方から求婚されていたのです……」
そう言って一息ついた時、タニヤとダンだけでなく部屋にいる護衛や侍女たちも息を飲んだのがわかった。
「その場面を殿下はご覧になられて。わたくしは突然の事で上手く対処できず、ぼんやりしてしまっていて。そんな様子を見せてしまったわたくしの失態でもあります。わたくしが殿下の立場ならショックを受けて、そして相手にぶつからずに去るかもしれません。ですから、殿下ばかりをあまり責めないでいただけませんか?」
「エミリア……!」
私が、これまで考えていた事をタニヤに説明したのは、勿論ダンに向けても伝えたい言葉でもあった。感激したダンが、横からぎゅうぎゅう抱き着いて来たのは言うまでもない。少し暑苦しく鬱陶しいために手でぐいっと顔を押し返しても全然離れてくれなかった。
「なんとも。エミリア様は、ダニーには勿体ない……。ダニーの番でなければ、我が国一番の、強く逞しく、誰からも慕われる兄の嫁として迎え入れたかった……」
「姉上っ! ひどいっ!」
「ふふふ。タニヤ様のお申し出は誠にありがたいですが、わたくし、ダニエウ殿下に会いに来ましたので……」
「ダニー……。次に情けない事をすればエミリア様はお前にはやらんからな。エミリア様のたっての願いでもあるし、今から二人にはするが……」
※※※※
タニヤがダンに何度もくぎを刺しながら部屋を出て行った後、私は抱き着いていたダンの腕をポンポン叩いた。
「ダン、私、来ちゃった」
「うん」
おかしなことに、人化した彼の頭の上に、ハムチュターンの耳があってぴんっと立ってピコピコ動いている気がする。勿論気のせいだ。しっぽは、短いから見えていたとしてもズボンの下だろう。
「私ね、ライノの求婚断って来たの」
「断って本当に良かったの? エミリアだってライノの事を少なからず好きだったんだろ?」
私の首筋に、顔を埋めるように抱き着いて来てこんなに震えているのに、ダンは自信がないのかこんな風にしか聞いてこない。さっきの姉弟の会話から察するに、ダンはこの国では弱くモテなかったんだろう。
王子としてはモテていたのだろうけれど、そんな環境なら自信がなくなってもしょうがないかな、なんて、ダンにはとことん甘くなってしまう自分に苦笑する。
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