【完結】【R18】クリスマスイブの前夜に初めて出来た恋人にフラれました~転生先で、気弱な絶倫もふもふに溺愛されちゃいます

にじくす まさしよ

文字の大きさ
上 下
14 / 66

アフターフォローは一度だけよ?② R15

しおりを挟む
「翌日、貴女が亡くなった事を知った元カレ君がね、その前に自分が酷い事を言ったから、ショックであんな時間に事故を起こしたんじゃないかって物凄く落ち込んじゃって。それで、ありえるって呼ばれている彼女が貴女ばかりを思う事が許せないって怒って、元カレを酷い目に合わせようとしたのよ」

「は? なんですかそれ?」

  確かにショックだった。ダブルパンチで忙しい仕事で傷ついた。けれども、例えフラれて無くても事故は起こったんじゃないかと思う。
  確かにショックだったし寝不足の原因はあの二人だけれども。
  あそこまで心身共に疲れてなかったら、猫ちゃんを華麗に避けれてたんじゃないかとふと考えてしまう。
  なんだかムカムカしてきて、これ以上聞いたら不愉快なだけじゃないかなと、やっぱり聞くんじゃなかったと思い始めた。

  今更、あの二人がどうなってようと、もうどうでもいいんじゃないかな?  

  モヤモヤしていると、更に女神の言葉が先を続けた。

「彼女はいつでも男の子は自分の事だけを考えないといけないって思うようね。でね、自分のセフレというのだったかしら、ボーイフレンドたちにしたのよ。彼女を裏切るような事をした元カレ君を懲らしめようとしたらしいわ」

「……」

 想像を絶する彼女の思考にフリーズした。



※※※※




「お前さ、もうやめとけば?  一応今の恋人だろ?」
「なによぉ。あんなブスがちょっとフラれた次の日に死んだからって、ありえるたちに関係なくない?  なのに、アキくんったら、いつまでも、えみりごめん……だなんて。ったく……!  デート中にさ、他の女の事なんか考えるなってのぉ~。ちょっと凝らしめてやんなきゃ気がすまない!」

  ありえるは、ダブルデートをした時に付き合って貰ったセフレとベッドで楽しもうとホテルに入った瞬間、アキの愚痴を言った。

「……」

  なら、今からエッチをしようとする自分という男の前で、他の男の事をいうお前はなんなんだと内心苦笑する。

「そんな事があったのか」

  だから忠告したのに、と、男はえみりを思い出し可哀想だなと思った。何気に、あれから連絡が来ないか待っていたのである。
  えみりを体の関係なく慰めてあげたいが、もういないならしょうがない。生きていれば、本気で女たちと別れて彼女を付き合いたかったと残念に思った。
  
「そうなのよ、酷いでしょう?  ありえる悲しい」

「悲しい、ねぇ」

  男は、しなだれかかるありえるの体を避けると立ち上がりドアを目指した。

「なあに? エッチもしないで帰っちゃうのぉ? ね、シャワー浴びようよぉ……」

「ん~、帰るわ。もう連絡してきても会わないから」

「なによぉ、それ。まあいいわ。ふふふ、この間紹介してくれた男のほうがお金持ちだしベッドでも凄いから。今日はその子と会おっかな~。そっちこそもう連絡してこないでねぇ」

「じゃあな」

  
  彼女に紹介した男は、悪徳なアダルトビデオを手掛ける会社を経営している。
  病気持ちだろうが、特殊性癖あろうがなんだろうが、過激なアダルトビデオを撮影してお得意様に無修正で売っているのだ。

  男はホテルを出ると、そのうち体がぼろぼろになって捨てられるだろうありえるの事を無感情に思い出しながら、何事もなかったかのように連絡用のアプリをアンインストールした。



※※※※


 
「ありえるちゃん……!」


  バレンタインのデート中、アキとありえるの前に、40くらいの男性が現れた。

「ありえる、知り合いか?」

「えっとぉ、大学の女友達のお父さんだったかな?」

  ありえるは、お金持ちで、頭がよく綺麗なその女子生徒が嫌いだった。勿論友達ではない。彼女の父親に近づき、お小遣いを貰って、数回デートをした事がある。
  おじさんは趣味じゃないのでエッチなしだ。小遣いをくれなくなって以降会っていない。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

こわいかおの獣人騎士が、仕事大好きトリマーに秒で堕とされた結果

てへぺろ
恋愛
仕事大好きトリマーである黒木優子(クロキ)が召喚されたのは、毛並みの手入れが行き届いていない、犬系獣人たちの国だった。 とりあえず、護衛兼監視役として来たのは、ハスキー系獣人であるルーサー。不機嫌そうににらんでくるものの、ハスキー大好きなクロキにはそんなの関係なかった。 「とりあえずブラッシングさせてくれません?」 毎日、獣人たちのお手入れに精を出しては、ルーサーを(犬的に)愛でる日々。 そのうち、ルーサーはクロキを女性として意識するようになるものの、クロキは彼を犬としかみていなくて……。 ※獣人のケモ度が高い世界での恋愛話ですが、ケモナー向けではないです。ズーフィリア向けでもないです。

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される

奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。 けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。 そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。 2人の出会いを描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630 2人の誓約の儀を描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」 https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041

婚約者が巨乳好きだと知ったので、お義兄様に胸を大きくしてもらいます。

恋愛
可憐な見た目とは裏腹に、突っ走りがちな令嬢のパトリシア。婚約者のフィリップが、巨乳じゃないと女として見れない、と話しているのを聞いてしまう。 パトリシアは、小さい頃に両親を亡くし、母の弟である伯爵家で、本当の娘の様に育てられた。お世話になった家族の為にも、幸せな結婚生活を送らねばならないと、兄の様に慕っているアレックスに、あるお願いをしに行く。

黒の神官と夜のお世話役

苺野 あん
恋愛
辺境の神殿で雑用係として慎ましく暮らしていたアンジェリアは、王都からやって来る上級神官の夜のお世話役に任命されてしまう。それも黒の神官という異名を持ち、様々な悪い噂に包まれた恐ろしい相手だ。ところが実際に現れたのは、アンジェリアの想像とは違っていて……。※完結しました

ゆるふわな可愛い系男子の旦那様は怒らせてはいけません

下菊みこと
恋愛
年下のゆるふわ可愛い系男子な旦那様と、そんな旦那様に愛されて心を癒した奥様のイチャイチャのお話。 旦那様はちょっとだけ裏表が激しいけど愛情は本物です。 ご都合主義の短いSSで、ちょっとだけざまぁもあるかも? 小説家になろう様でも投稿しています。

私が美女??美醜逆転世界に転移した私

恋愛
私の名前は如月美夕。 27才入浴剤のメーカーの商品開発室に勤める会社員。 私は都内で独り暮らし。 風邪を拗らせ自宅で寝ていたら異世界転移したらしい。 転移した世界は美醜逆転?? こんな地味な丸顔が絶世の美女。 私の好みど真ん中のイケメンが、醜男らしい。 このお話は転生した女性が優秀な宰相補佐官(醜男/イケメン)に囲い込まれるお話です。 ※ゆるゆるな設定です ※ご都合主義 ※感想欄はほとんど公開してます。

赤ずきんちゃんと狼獣人の甘々な初夜

真木
ファンタジー
純真な赤ずきんちゃんが狼獣人にみつかって、ぱくっと食べられちゃう、そんな甘々な初夜の物語。

処理中です...