53 / 75
困惑の辺境伯
しおりを挟む
「ごほ、ごほっ……! 一体、何なのよぉ。一緒に来たあいつは、いつの間にかいなくなってるし。もう、信じらんない!」
フレースヴェルグを無事に封印出来てホッ息を吐いた途端、聞こえた声のほうを見る。そこに、髪も服装も乱れ、泥だらけになっている人が座り込んでいた。
そう言えば、何かをあの場所から引っ張り上げたのだった。思った通り人間だったが、どこからどうみても普通の女の子だ。言葉から察するに、同伴者に無理やり連れてこられたというわけではなさそうだ。
「お前は何者だ。あいつとは? ここがどこだかわかっているのか? それにしても、あの場所にいて良く命が無事だったな」
この女性がどんな素性であれ、魔の森の奥深くに易々と侵入した、招かれざる客である事は間違いない。彼女が言うもうひとりの存在を探るが、もう魔の森から出たのだろう。侵入した痕跡一つ見つからないため、そこそこ手練れの魔法の使い手のようだ。
どうしたものか考えあぐねていると、彼女から、さらに理解に苦しむ言葉が発せられた。
「もう、女の子が苦しんでるんだから、次々質問なんかしないでよ! それにしても、あいつったら、私を置いてどっかに行っちゃってぇ……! 王都に帰ったらただじゃおかないから。それにしても、あんた! 辺境伯のくせに助けるのが遅いのよ! 裏ルートのヒーローならヒーローらしく、私をすぐに助けなさいよ! それに、その言い方はなんなの? お前とか、すんごい上から目線でムカつくんですけどー」
僕の正体を知らずに、このような口の利き方をしているわけではなさそうだ。辺境伯と知った上で、このような口調で話しかけられる事はほとんどない。あるとすれば、何も知らない子供か、犯罪者くらいのものだ。
「もう一度聞く。お前は誰で、あいつとは一体何者だ? 僕を知っているようだが、裏ルートとは一体……、何を言っているんだ。瘴気に当てられ、気でも触れたか。そうだとしたら気の毒に……。だが、瘴気の毒に侵された精神や脳も、治療を受ければ正常に戻るだろう。とにかく先を急いでいるんだ。尋問は治療の後でする。立てるか?」
こちらの質問には一切答えない彼女は、大きな声をあげてわめいたまま。気が触れてしまった様子の彼女を気の毒に思い、地面に座り込んでいるため立たせようと伸ばした手をパシンと叩いて振り払われた。
「いやぁっ! 私に触んないでよ、このエリンギのバケモノ! キノコなんか大っ嫌いなのに。もう、だから裏ルートヒーローの所に来るなんて嫌だったのよ。私は気が触れてなんかいないわよ、ほんっと失礼しちゃう」
「……!」
久しぶりに聞いた僕の呪いに関する罵声。一瞬で心が凍り付く。キャロルといれば、この事を忘れられたし、フレースヴェルグと彼女の事頭がいっぱいだったから頭部の事を失念していた。
慌てて頭に手を当てると、頭巾がなかった。先ほどの衝撃で、いつの間にか頭巾が取れて頭部が晒されていたようだ。
(そう言えば、出発の時にスレイプニルに頭巾を引っ張られたんだった。その時に、紐が緩んでいたのか……)
僕は、慌ててマントで頭をぐるぐる巻きにして、呪われたエリンギの形をしている頭部を隠した。マント大きすぎて視野が狭く動きにくいが、この際仕方がない。頭を隠している間にも、彼女は大きな声で愚痴を言い続けている。僕に聞かせるというよりは、独り言なのだろう。
「最推しのヤー君を助けるために、ここに来ないといけないっつーから、あいつに連れて来てもらったら、やめてっつったのに、いきなり世界樹の枝を引っこ抜いちゃってさ。最終ボスが出てきて、慌ててあいつを倒せそうな剣を持ったら、わけわかんないところに閉じ込められて、ほんっと、サイテー。死ぬかと思ったわ。どうなってるのか聞きたいのはこっちのほうよ!」
「この場所の封印の事はともかく、世界樹の枝に関する事は門外不出の秘密事項なのに、なぜ知っている」
「うわー、髪ぼっさぼさー。もう、やだー。ああ、世界樹の枝って秘密だっけ? ま、どうでもいいじゃない。これでヤー君はキャロラインから解放されたはず。さあ、部下を呼んで、私をヤー君のところに連れて行って頂戴。あ、キモいから、ヒロインの私に一目ぼれしないでよ? あんたなんかに会わないように、そっと帰るつもりだったのに、世界の強制力だかなんだかで出会っちゃうんだもん……。ヒロインのあるある設定とはいえ、もう、やんなっちゃう。そういうわけだから、いくら溺愛されても、あんたの好意に応えられないの。ストーカーとかしないでよ?」
聞き捨てならない言葉があり訊ねてみたが、彼女の様子は相変わらずで理解できない話が続くのみ。建設的な会話が出来ないと判断した。
(僕が一目ぼれ? 溺愛? この子に? どこをどう見ても、間違ってもそんな事にはならない。やはり、かなりの時間瘴気に当てられたために、思った以上に頭と精神に異常をきたしているようだな……。気の毒に)
「話は後で聞く。僕に触れられたくないのなら、ここで救援を待つと良い。大岩の封印は完璧に作用しているし、世界樹の枝の側なら、魔物は近づかないから大丈夫だ」
「ばっかじゃないの? こんな所に、か弱い女の子ひとり置いて行く気? ほんっと、気が利かないにも程があるわ。あんたね、私が協力しなきゃ呪いを解く事が出来ないっつーのに、そんな態度取っていいと思ってんの? わかったら、さっさと部下をここに呼びなさいよ!」
「呪いを解く……? 話にならないな。失礼するよ」
僕は、わけのわからない話をし続ける、無礼千万な目の前の女の子に昏睡のゆりかごをかけた。封印を破った事に関係している犯罪者である可能性が高い。放置していると、どこかに消えたという同行者が連れ去るかもしれない。
触られたくなさそうだし、僕も正直触りたくない。悩んだ末に、彼女の襟の後ろを猫のように掴み、キャロルの元へ転移したのである。
「マシユムール、待たせた。伯父上たちも、ご苦労様。フレースヴェルグは無事に封印できた。それで、キャロルはの容態は? トーンカッソスは無事なのかい?」
「トーンカッソスは、ウールスタさんの適切な処置のおかげで数日休めば貧血も改善され回復するでしょう。ですが、奥様は……」
僕は、右手で持っていた気の毒な女性を、騎士のひとりに捕らえるよう命じて手渡す。キャロルの側に駆け寄ると、彼女は目を閉じたまま微動だにしなかった。
「キャロル、戻ったよ。僕だよ、目を開けて。キャロル……?」
顔色は、最後に見た時よりも若干良さそうだ。頬にうっすらと桃色に染められ、唇にも赤が戻っていた。呼吸も細切れのような状態ではなく、弱いながらもしっかり胸が上下している。小さな白い手をそっと手に取ると、指先まで血が通いほのかな温かさを感じた。
「見たところ、治療は成功しているようだが。どうして、彼女は目を覚まさないんだ……」
「体の傷は全て治療しました。相当無理をなされたようで、内臓への深刻なダメージが残っております。それに、魔力が枯渇しており、生命力さえもフレースヴェルグの封印のために使用されていたかと思われます」
それは、彼女の死を意味する。僕はショックのあまりそれ以降の記憶が飛んだ。
気が付けば砦に帰っており、僕の私室の隣の部屋にある、夫婦の寝台に彼女が横たえられていたのである。
フレースヴェルグを無事に封印出来てホッ息を吐いた途端、聞こえた声のほうを見る。そこに、髪も服装も乱れ、泥だらけになっている人が座り込んでいた。
そう言えば、何かをあの場所から引っ張り上げたのだった。思った通り人間だったが、どこからどうみても普通の女の子だ。言葉から察するに、同伴者に無理やり連れてこられたというわけではなさそうだ。
「お前は何者だ。あいつとは? ここがどこだかわかっているのか? それにしても、あの場所にいて良く命が無事だったな」
この女性がどんな素性であれ、魔の森の奥深くに易々と侵入した、招かれざる客である事は間違いない。彼女が言うもうひとりの存在を探るが、もう魔の森から出たのだろう。侵入した痕跡一つ見つからないため、そこそこ手練れの魔法の使い手のようだ。
どうしたものか考えあぐねていると、彼女から、さらに理解に苦しむ言葉が発せられた。
「もう、女の子が苦しんでるんだから、次々質問なんかしないでよ! それにしても、あいつったら、私を置いてどっかに行っちゃってぇ……! 王都に帰ったらただじゃおかないから。それにしても、あんた! 辺境伯のくせに助けるのが遅いのよ! 裏ルートのヒーローならヒーローらしく、私をすぐに助けなさいよ! それに、その言い方はなんなの? お前とか、すんごい上から目線でムカつくんですけどー」
僕の正体を知らずに、このような口の利き方をしているわけではなさそうだ。辺境伯と知った上で、このような口調で話しかけられる事はほとんどない。あるとすれば、何も知らない子供か、犯罪者くらいのものだ。
「もう一度聞く。お前は誰で、あいつとは一体何者だ? 僕を知っているようだが、裏ルートとは一体……、何を言っているんだ。瘴気に当てられ、気でも触れたか。そうだとしたら気の毒に……。だが、瘴気の毒に侵された精神や脳も、治療を受ければ正常に戻るだろう。とにかく先を急いでいるんだ。尋問は治療の後でする。立てるか?」
こちらの質問には一切答えない彼女は、大きな声をあげてわめいたまま。気が触れてしまった様子の彼女を気の毒に思い、地面に座り込んでいるため立たせようと伸ばした手をパシンと叩いて振り払われた。
「いやぁっ! 私に触んないでよ、このエリンギのバケモノ! キノコなんか大っ嫌いなのに。もう、だから裏ルートヒーローの所に来るなんて嫌だったのよ。私は気が触れてなんかいないわよ、ほんっと失礼しちゃう」
「……!」
久しぶりに聞いた僕の呪いに関する罵声。一瞬で心が凍り付く。キャロルといれば、この事を忘れられたし、フレースヴェルグと彼女の事頭がいっぱいだったから頭部の事を失念していた。
慌てて頭に手を当てると、頭巾がなかった。先ほどの衝撃で、いつの間にか頭巾が取れて頭部が晒されていたようだ。
(そう言えば、出発の時にスレイプニルに頭巾を引っ張られたんだった。その時に、紐が緩んでいたのか……)
僕は、慌ててマントで頭をぐるぐる巻きにして、呪われたエリンギの形をしている頭部を隠した。マント大きすぎて視野が狭く動きにくいが、この際仕方がない。頭を隠している間にも、彼女は大きな声で愚痴を言い続けている。僕に聞かせるというよりは、独り言なのだろう。
「最推しのヤー君を助けるために、ここに来ないといけないっつーから、あいつに連れて来てもらったら、やめてっつったのに、いきなり世界樹の枝を引っこ抜いちゃってさ。最終ボスが出てきて、慌ててあいつを倒せそうな剣を持ったら、わけわかんないところに閉じ込められて、ほんっと、サイテー。死ぬかと思ったわ。どうなってるのか聞きたいのはこっちのほうよ!」
「この場所の封印の事はともかく、世界樹の枝に関する事は門外不出の秘密事項なのに、なぜ知っている」
「うわー、髪ぼっさぼさー。もう、やだー。ああ、世界樹の枝って秘密だっけ? ま、どうでもいいじゃない。これでヤー君はキャロラインから解放されたはず。さあ、部下を呼んで、私をヤー君のところに連れて行って頂戴。あ、キモいから、ヒロインの私に一目ぼれしないでよ? あんたなんかに会わないように、そっと帰るつもりだったのに、世界の強制力だかなんだかで出会っちゃうんだもん……。ヒロインのあるある設定とはいえ、もう、やんなっちゃう。そういうわけだから、いくら溺愛されても、あんたの好意に応えられないの。ストーカーとかしないでよ?」
聞き捨てならない言葉があり訊ねてみたが、彼女の様子は相変わらずで理解できない話が続くのみ。建設的な会話が出来ないと判断した。
(僕が一目ぼれ? 溺愛? この子に? どこをどう見ても、間違ってもそんな事にはならない。やはり、かなりの時間瘴気に当てられたために、思った以上に頭と精神に異常をきたしているようだな……。気の毒に)
「話は後で聞く。僕に触れられたくないのなら、ここで救援を待つと良い。大岩の封印は完璧に作用しているし、世界樹の枝の側なら、魔物は近づかないから大丈夫だ」
「ばっかじゃないの? こんな所に、か弱い女の子ひとり置いて行く気? ほんっと、気が利かないにも程があるわ。あんたね、私が協力しなきゃ呪いを解く事が出来ないっつーのに、そんな態度取っていいと思ってんの? わかったら、さっさと部下をここに呼びなさいよ!」
「呪いを解く……? 話にならないな。失礼するよ」
僕は、わけのわからない話をし続ける、無礼千万な目の前の女の子に昏睡のゆりかごをかけた。封印を破った事に関係している犯罪者である可能性が高い。放置していると、どこかに消えたという同行者が連れ去るかもしれない。
触られたくなさそうだし、僕も正直触りたくない。悩んだ末に、彼女の襟の後ろを猫のように掴み、キャロルの元へ転移したのである。
「マシユムール、待たせた。伯父上たちも、ご苦労様。フレースヴェルグは無事に封印できた。それで、キャロルはの容態は? トーンカッソスは無事なのかい?」
「トーンカッソスは、ウールスタさんの適切な処置のおかげで数日休めば貧血も改善され回復するでしょう。ですが、奥様は……」
僕は、右手で持っていた気の毒な女性を、騎士のひとりに捕らえるよう命じて手渡す。キャロルの側に駆け寄ると、彼女は目を閉じたまま微動だにしなかった。
「キャロル、戻ったよ。僕だよ、目を開けて。キャロル……?」
顔色は、最後に見た時よりも若干良さそうだ。頬にうっすらと桃色に染められ、唇にも赤が戻っていた。呼吸も細切れのような状態ではなく、弱いながらもしっかり胸が上下している。小さな白い手をそっと手に取ると、指先まで血が通いほのかな温かさを感じた。
「見たところ、治療は成功しているようだが。どうして、彼女は目を覚まさないんだ……」
「体の傷は全て治療しました。相当無理をなされたようで、内臓への深刻なダメージが残っております。それに、魔力が枯渇しており、生命力さえもフレースヴェルグの封印のために使用されていたかと思われます」
それは、彼女の死を意味する。僕はショックのあまりそれ以降の記憶が飛んだ。
気が付けば砦に帰っており、僕の私室の隣の部屋にある、夫婦の寝台に彼女が横たえられていたのである。
0
お気に入りに追加
459
あなたにおすすめの小説

愛する殿下の為に身を引いたのに…なぜかヤンデレ化した殿下に囚われてしまいました
Karamimi
恋愛
公爵令嬢のレティシアは、愛する婚約者で王太子のリアムとの結婚を約1年後に控え、毎日幸せな生活を送っていた。
そんな幸せ絶頂の中、両親が馬車の事故で命を落としてしまう。大好きな両親を失い、悲しみに暮れるレティシアを心配したリアムによって、王宮で生活する事になる。
相変わらず自分を大切にしてくれるリアムによって、少しずつ元気を取り戻していくレティシア。そんな中、たまたま王宮で貴族たちが話をしているのを聞いてしまう。その内容と言うのが、そもそもリアムはレティシアの父からの結婚の申し出を断る事が出来ず、仕方なくレティシアと婚約したという事。
トンプソン公爵がいなくなった今、本来婚約する予定だったガルシア侯爵家の、ミランダとの婚約を考えていると言う事。でも心優しいリアムは、その事をレティシアに言い出せずに悩んでいると言う、レティシアにとって衝撃的な内容だった。
あまりのショックに、フラフラと歩くレティシアの目に飛び込んできたのは、楽しそうにお茶をする、リアムとミランダの姿だった。ミランダの髪を優しく撫でるリアムを見た瞬間、先ほど貴族が話していた事が本当だったと理解する。
ずっと自分を支えてくれたリアム。大好きなリアムの為、身を引く事を決意。それと同時に、国を出る準備を始めるレティシア。
そして1ヶ月後、大好きなリアムの為、自ら王宮を後にしたレティシアだったが…
追記:ヒーローが物凄く気持ち悪いです。
今更ですが、閲覧の際はご注意ください。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?

【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。
だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。
その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
不器用騎士様は記憶喪失の婚約者を逃がさない
かべうち右近
恋愛
「あなたみたいな人と、婚約したくなかった……!」
婚約者ヴィルヘルミーナにそう言われたルドガー。しかし、ツンツンなヴィルヘルミーナはそれからすぐに事故で記憶を失い、それまでとは打って変わって素直な可愛らしい令嬢に生まれ変わっていたーー。
もともとルドガーとヴィルヘルミーナは、顔を合わせればたびたび口喧嘩をする幼馴染同士だった。
ずっと好きな女などいないと思い込んでいたルドガーは、女性に人気で付き合いも広い。そんな彼は、悪友に指摘されて、ヴィルヘルミーナが好きなのだとやっと気付いた。
想いに気づいたとたんに、何の幸運か、親の意向によりとんとん拍子にヴィルヘルミーナとルドガーの婚約がまとまったものの、女たらしのルドガーに対してヴィルヘルミーナはツンツンだったのだ。
記憶を失ったヴィルヘルミーナには悪いが、今度こそ彼女を口説き落して円満結婚を目指し、ルドガーは彼女にアプローチを始める。しかし、元女誑しの不器用騎士は息を吸うようにステップをすっ飛ばしたアプローチばかりしてしまい…?
不器用騎士×元ツンデレ・今素直令嬢のラブコメです。
12/11追記
書籍版の配信に伴い、WEB連載版は取り下げております。
たくさんお読みいただきありがとうございました!
【完結】何んでそうなるの、側妃ですか?
西野歌夏
恋愛
頭空っぽにして読んでいただく感じです。
テーマはやりたい放題…だと思います。
エリザベス・ディッシュ侯爵令嬢、通称リジーは18歳。16歳の時にノーザント子爵家のクリフと婚約した。ところが、太めだという理由で一方的に婚約破棄されてしまう。やってられないと街に繰り出したリジーはある若者と意気投合して…。
とにかく性的表現多めですので、ご注意いただければと思います。※印のものは性的表現があります。
BL要素は匂わせるにとどめました。
また今度となりますでしょうか。
思いもかけないキャラクターが登場してしまい、無計画にも程がある作者としても悩みました。笑って読んでいただければ幸いです。
イケメン彼氏は警察官!甘い夜に私の体は溶けていく。
すずなり。
恋愛
人数合わせで参加した合コン。
そこで私は一人の男の人と出会う。
「俺には分かる。キミはきっと俺を好きになる。」
そんな言葉をかけてきた彼。
でも私には秘密があった。
「キミ・・・目が・・?」
「気持ち悪いでしょ?ごめんなさい・・・。」
ちゃんと私のことを伝えたのに、彼は食い下がる。
「お願いだから俺を好きになって・・・。」
その言葉を聞いてお付き合いが始まる。
「やぁぁっ・・!」
「どこが『や』なんだよ・・・こんなに蜜を溢れさせて・・・。」
激しくなっていく夜の生活。
私の身はもつの!?
※お話の内容は全て想像のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※表現不足は重々承知しております。まだまだ勉強してまいりますので温かい目で見ていただけたら幸いです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
では、お楽しみください。
【完結】冷酷眼鏡とウワサされる副騎士団長様が、一直線に溺愛してきますっ!
楠結衣
恋愛
触ると人の心の声が聞こえてしまう聖女リリアンは、冷酷と噂の副騎士団長のアルバート様に触ってしまう。
(リリアン嬢、かわいい……。耳も小さくて、かわいい。リリアン嬢の耳、舐めたら甘そうだな……いや寧ろ齧りたい……)
遠くで見かけるだけだったアルバート様の思わぬ声にリリアンは激しく動揺してしまう。きっと聞き間違えだったと結論付けた筈が、聖女の試験で必須な魔物についてアルバート様から勉強を教わることに──!
(かわいい、好きです、愛してます)
(誰にも見せたくない。執務室から出さなくてもいいですよね?)
二人きりの勉強会。アルバート様に触らないように気をつけているのに、リリアンのうっかりで毎回触れられてしまう。甘すぎる声にリリアンのドキドキが止まらない!
ところが、ある日、リリアンはアルバート様の声にうっかり反応してしまう。
(まさか。もしかして、心の声が聞こえている?)
リリアンの秘密を知ったアルバート様はどうなる?
二人の恋の結末はどうなっちゃうの?!
心の声が聞こえる聖女リリアンと変態あまあまな声がダダ漏れなアルバート様の、甘すぎるハッピーエンドラブストーリー。
✳︎表紙イラストは、さらさらしるな。様の作品です。
✳︎小説家になろうにも投稿しています♪
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる