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遂行の辺境伯
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どこまでも続くかと思われた暗闇の向こう側。大地の向こう側に続くかのような大きな裂け目の、こんな奥にまで来るのは初めてだった。
だというのに、僕はこの場所を知っている。遺跡の力と僕の魔力が完全に融合している今、魔の森の全てが手に取るようにわかるのだ。この奥に、目的の敵はいる。
(あと、500メートル。400、300、150……、見えた!)
太陽の光の一粒さえ差さないこの暗い世界の中で、巨大な何かが怒り狂う声をあげ、体を壁に打ち付けているのが目視できた。飛び立つために翼を広げようとしても、その巨体が邪魔をしてほとんど広げられないようだ。
もしも、巨大な体に見合う翼を広げる事が出来たのなら、キャロルの封印が途切れた瞬間、フレースヴェルグは大空の下、自由に飛び回っていただろう。
翼が使えないフレースヴェルグは、大きなかぎ爪を壁に突き立て、上へ上へと登っていた。キャロルの封印が解けてからまだ数秒しか経過していない。だというのに、フレースヴェルグは翼が使えないのも拘わらず、すでに100メートルはよじ登っていた。
(間一髪、だったな……)
「キャロル……」
彼女の傷ついた肌と、ぞっとするほどの白を通り越した肌の色の悪さを思い出す。彼女は、黙ってここに来て、フレースヴェルグを目覚めさせた事に責任を感じて謝罪していた。
キャロルが黙って魔の森に来た事は、確かに褒められた事ではない。だが、彼女がいなければ、彼女たちが封印を施していなければ、こいつが復活した後、戦う事になった場所は、無辜の領民たちの住む砦だったかもしれないのだ。そうなっていれば、犠牲者は数えきれないほどとなり、砦は一瞬で瓦解していたに違いない。
フレースヴェルグが長き眠りから目が覚めたのは、彼女とは関係ない。
結果論ではあるが、彼女が偶然魔の森にいたからこそ、目下の敵をここに閉じ込めるチャンスを得たともいえよう。
「キャロル、ありがとう。もう少しだけ、僕を待っていて。必ず、封印して戻る」
意識を失った彼女の声が聞こえるわけがない。だというのに、「はい、お待ちしております。キトグラムン様、ご武運を」と、微笑みかけて応えてくれる言葉が聞こえた気がした。
「世界樹の枝よ。魔の森と外界の境目のここでこいつを封印するわけにはいかない。お前が元いた場所に、僕とこいつを連れて行ってくれ……!」
僕の体に、世界樹から放たれる幾筋もの光の螺旋が絡みつく。その数本が、僕をフレースヴェルグに磔にした。光という鎖に、体中を縛られたフレースヴェルグは、戒めから解き放たれようと更に大きな咆哮をあげ、身じろぎする。その身じろぎですら、荒れ狂う大海のように凄まじい勢いとなって、周囲を襲った。周囲の大地の裂け目の壁がぼろぼろ崩れ落ち、途中に植え込まれていた岩までも粉々に砕く。
遥か上にいるキャロルたちは、先ほど創った結界に守られている。だが、その中では、相変わらずトーンカッソスは倒れたまま。僕の愛しい人は、マシユムールの回復魔法の力で辛うじて生命力をこの世界に留めるのがやっとのようだった。
そこに、伯父上たちが到着し、彼らの救護を始めたのを視たのを最後に、世界樹の枝が、兄弟の枝の元へ急ぐかのように魔の森の中心部分に僕とフレースヴェルグを転移させたのである。
一瞬の後、目の前に砕けた大岩の瓦礫があった。世界樹の枝が、僕だけをその戒めから解き放つ。
ぐるぅ、ぐおおおっ!
「五月蠅い」
僕の意志を感じた世界樹の枝が、光の一筋をフレースヴェルグの嘴を締め付ける。静かになった分、封印されるものかと、体を揺らして逃れようとするフレースヴェルグは、光を通じて世界樹の枝に力を吸い取られたようだ。
強大な魔物が、世界樹の枝の前に、なすすべもなく地に倒れ伏した。やつの向こう側には、先ほどまでやつが捕らえられていた場所が、大きな口を開けて全てを飲みこもうと瘴気を涎のように漏らしている。
「これは、僕の愛しい人を傷つけた分だ」
背中に背負う大剣をゆっくり構え、地面に倒れてもなお、封印されるべき場所から離れようとずるずる移動するフレースヴェルグの腹に一撃をぶち込み、やつを封印の場所に飛ばす。
光の鎖によって強制的に閉じさせられた嘴の隙間から、耳障りな悲鳴が出る。
「キャロルたちの苦しみ、かつて数百年前にお前に苦しめられた人々の断末魔の悲鳴は、こんなものではない!」
やつに比べ、あまりにも小さい僕の一撃。もう一撃、さらにもう二撃と繰り返すうち、やつは徐々に封印されるべき場所に転がった。
「それにしても、一体なぜ封印が解かれたのだろう。ここは、僕の魔力を取り込んでいる遺跡と世界樹の枝によって、封印するための力の供給と需要がバランスよく保たれている永久機関のはずなのに……。ん?」
力を失ったフレースヴェルグに、最後の一撃を加え、封印する永劫の檻に落とそうとした時、その暗闇の中から小さな生命を感じた。
「何か、いるのか……?」
それは、生きている何かの塊のようだった。目の前にあるその場所は、時空が歪んでいるため詳細がわからない。だが、それは人間が必死に助けを求めて手を伸ばしているように見えた。
封印を解いた人物であれば、自業自得でしかない。このままフレースヴェルグと同じ檻に入っていればいいと思う。だが、もしも魔法の実験などの手違いでここに来てしまった善良な人間なら、後味が悪い。
数瞬迷ったものの、一刻も早くキャロルの元に戻りたい。フレースヴェルグをそこにつき落すと同時に、それをこちら側へ引っ張り出した。
「世界樹の枝よ、今一度、この地とかの時空を閉ざすための礎となれ」
大穴が開いたままでは、フレースヴェルグは力を取り戻した後、こちらの世界に戻って来てしまう。穴を塞いでいた大岩は木っ端微塵になっていた。だが、近くにある遺跡から感じるもう一振りの枝の力も加わり、元の形状に戻っていく。
完全な姿を取り戻した大岩が、すっぽり入口に入り込んだ。その一点に、世界樹の枝をそっと当てる。すると、岩に根を張るように、世界樹の枝が突き刺さった。
ダミーである剣も、思わせぶりに描いた封印の中央に突き立てると、封印が再び施された。
前代未聞の危機が去り、安堵の溜息を吐く。そして、すぐさまキャロルの元に戻ろうとした時、甲高い女性の声がキンキン響いたのである。
だというのに、僕はこの場所を知っている。遺跡の力と僕の魔力が完全に融合している今、魔の森の全てが手に取るようにわかるのだ。この奥に、目的の敵はいる。
(あと、500メートル。400、300、150……、見えた!)
太陽の光の一粒さえ差さないこの暗い世界の中で、巨大な何かが怒り狂う声をあげ、体を壁に打ち付けているのが目視できた。飛び立つために翼を広げようとしても、その巨体が邪魔をしてほとんど広げられないようだ。
もしも、巨大な体に見合う翼を広げる事が出来たのなら、キャロルの封印が途切れた瞬間、フレースヴェルグは大空の下、自由に飛び回っていただろう。
翼が使えないフレースヴェルグは、大きなかぎ爪を壁に突き立て、上へ上へと登っていた。キャロルの封印が解けてからまだ数秒しか経過していない。だというのに、フレースヴェルグは翼が使えないのも拘わらず、すでに100メートルはよじ登っていた。
(間一髪、だったな……)
「キャロル……」
彼女の傷ついた肌と、ぞっとするほどの白を通り越した肌の色の悪さを思い出す。彼女は、黙ってここに来て、フレースヴェルグを目覚めさせた事に責任を感じて謝罪していた。
キャロルが黙って魔の森に来た事は、確かに褒められた事ではない。だが、彼女がいなければ、彼女たちが封印を施していなければ、こいつが復活した後、戦う事になった場所は、無辜の領民たちの住む砦だったかもしれないのだ。そうなっていれば、犠牲者は数えきれないほどとなり、砦は一瞬で瓦解していたに違いない。
フレースヴェルグが長き眠りから目が覚めたのは、彼女とは関係ない。
結果論ではあるが、彼女が偶然魔の森にいたからこそ、目下の敵をここに閉じ込めるチャンスを得たともいえよう。
「キャロル、ありがとう。もう少しだけ、僕を待っていて。必ず、封印して戻る」
意識を失った彼女の声が聞こえるわけがない。だというのに、「はい、お待ちしております。キトグラムン様、ご武運を」と、微笑みかけて応えてくれる言葉が聞こえた気がした。
「世界樹の枝よ。魔の森と外界の境目のここでこいつを封印するわけにはいかない。お前が元いた場所に、僕とこいつを連れて行ってくれ……!」
僕の体に、世界樹から放たれる幾筋もの光の螺旋が絡みつく。その数本が、僕をフレースヴェルグに磔にした。光という鎖に、体中を縛られたフレースヴェルグは、戒めから解き放たれようと更に大きな咆哮をあげ、身じろぎする。その身じろぎですら、荒れ狂う大海のように凄まじい勢いとなって、周囲を襲った。周囲の大地の裂け目の壁がぼろぼろ崩れ落ち、途中に植え込まれていた岩までも粉々に砕く。
遥か上にいるキャロルたちは、先ほど創った結界に守られている。だが、その中では、相変わらずトーンカッソスは倒れたまま。僕の愛しい人は、マシユムールの回復魔法の力で辛うじて生命力をこの世界に留めるのがやっとのようだった。
そこに、伯父上たちが到着し、彼らの救護を始めたのを視たのを最後に、世界樹の枝が、兄弟の枝の元へ急ぐかのように魔の森の中心部分に僕とフレースヴェルグを転移させたのである。
一瞬の後、目の前に砕けた大岩の瓦礫があった。世界樹の枝が、僕だけをその戒めから解き放つ。
ぐるぅ、ぐおおおっ!
「五月蠅い」
僕の意志を感じた世界樹の枝が、光の一筋をフレースヴェルグの嘴を締め付ける。静かになった分、封印されるものかと、体を揺らして逃れようとするフレースヴェルグは、光を通じて世界樹の枝に力を吸い取られたようだ。
強大な魔物が、世界樹の枝の前に、なすすべもなく地に倒れ伏した。やつの向こう側には、先ほどまでやつが捕らえられていた場所が、大きな口を開けて全てを飲みこもうと瘴気を涎のように漏らしている。
「これは、僕の愛しい人を傷つけた分だ」
背中に背負う大剣をゆっくり構え、地面に倒れてもなお、封印されるべき場所から離れようとずるずる移動するフレースヴェルグの腹に一撃をぶち込み、やつを封印の場所に飛ばす。
光の鎖によって強制的に閉じさせられた嘴の隙間から、耳障りな悲鳴が出る。
「キャロルたちの苦しみ、かつて数百年前にお前に苦しめられた人々の断末魔の悲鳴は、こんなものではない!」
やつに比べ、あまりにも小さい僕の一撃。もう一撃、さらにもう二撃と繰り返すうち、やつは徐々に封印されるべき場所に転がった。
「それにしても、一体なぜ封印が解かれたのだろう。ここは、僕の魔力を取り込んでいる遺跡と世界樹の枝によって、封印するための力の供給と需要がバランスよく保たれている永久機関のはずなのに……。ん?」
力を失ったフレースヴェルグに、最後の一撃を加え、封印する永劫の檻に落とそうとした時、その暗闇の中から小さな生命を感じた。
「何か、いるのか……?」
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