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ゼニアオイ侯爵家の皆様は、とても大らかで、夫人以外はとっても大きい。
紹介され、お茶を一緒に頂く事になったのだけれど、男性陣のカップやカトラリーや食器などが全て大きい。私が持っているカップの指を入れる所になんて、穴が小さすぎて指が入らないと思う。おそらく特注品なのだろう。
「ビオラさん、初めまして。全く、この人やウスベニまでビオラさんの事をわたくしに黙っているものだから、わたくし、この間初めて聞いてびっくりしたのよ? ふふふ、なんでも、うちの子の事を、随分前から心から愛してくれているんですって? それに、なんてかわいらしいの。マロウに見せてもらった写真で見る何倍も愛らしいなんて。ふふふ、嬉しいわぁ。これからよろしくお願いしますわね」
ん? 私がマロウ様を愛しているのは事実なんだけど、随分前からってどういう事だろう?
私がマロウ様をはっきり愛していると自覚したのは今日で、しかもさっきの事だ。最初は好意とか憧れが好きになり、大好きになってどんどん深く大きくなったのだから。
でも、水を差すのも気が引けてその部分はスルーする事にした。きっと、マロウ様やウスベニ様が、事をスムーズに運べるように方便を伝えたのかなと思う。たぶん……
「そう言っていただけると嬉しいです。あの、わたくし、未だに夢のようで……。まだまだ至らない事の多いわたくしですが、一生懸命頑張ります」
「まあ、ふふふ。わたくしもそんなにたいした家柄じゃないの。だから、ビオラさんの緊張や心配な気持ちはわかるつもり。でも、そんなに張り切らなくても大丈夫よ? 周りも手助けしてくれるしなんとかなるわ。なんともならないものは、マロウに押し付けたらいいの。いっそ全部頼ってあげた方がマロウは喜ぶわ」
「まだまだ代は変わらないから、ゆっくりビオラさんのペースでやっていけばいいさ」
緊張のあまり、言葉遣いも滅茶苦茶で、焦って下を向き涙が出そうになるのを堪えていると、マロウ様のご両親は、私にとても優しい言葉をかけてくれた。
「ビオラ、両親はビオラを気に入ってくれると言っただろう? もっと早くに連れてきて、ビオラを安心させたかったが、こんなにも遅くなってすまない。ビオラ、ほらせっかくうちの料理長がビオラのために作ったんだ。口を開けて」
私がちょっと安心してにこりと笑ったからか、マロウ様がいつものように、目の前に並べられたスイーツを口に運んできた。
小さなエクレアのチョコの部分には、ナッツや花が散りばめられていてとても美味しそうだ。食べやすいように、通常よりもかなり小さく作られていて、見た目も素晴らしい上に、料理人の心配りが感じられる。ぱくりと一口で食べたいくらい。
学園でもローズ様たちの前でにこにこ「あーん」をしてきてくれたのは、嬉しかったりもしたけど、やっぱりとてつもなく恥ずかしい。
ふたりきりの時には、しょっちゅう唇を食べられちゃうくらい、毎回膝の上に乗せられて、ノリノリで食べさせ合いっこはしている。しているけれども……!
今はマロウ様の家族の前である。
普段なら、お互いに指でつまんで、口に運び合うだろう。すぐに溶けてしまうほど高級なチョコがついてしまう指先も、たぶん、絶対にマロウ様は一緒に口に含むと思う。そんな事、ここでなんて無理。
「あ、あの。その、皆様が……恥ずかしいです……」
「気にするな」
「気にします」
そんな私たちの押し問答を見ていたご両親には、大層楽しそうに笑われてからかわれてしまった。ウスベニ様は、チェリーを送ったからさっき来たばかりで、そんな私たちを見て呆れているっぽい。でも、おおむね受け入れられたと思うと、胸が温かくなって、早く私もこの家族の一員になりたいなって思った。
その夜、私のために準備された部屋は、すでにマロウ様と結婚してから住む部屋だと聞いた。つまり、マロウ様の部屋とは隣同士だ。
侯爵家に勤める使用人たちのうち、私専属の侍女やメイドまでつくそうで目が飛び出そうだった。自分一人で出来る事まで全部手伝ってくれる。こういうのにも慣れないといけないのかと戸惑った。だって、私が拒否したら、この子たちは失業したり、この家での立場を失ったりするだろうから。
大体は子爵家か男爵家の令嬢たちで、平民の商人の子もいるけれど、何人かは行儀見習いでここに来ているらしい。半分くらいの使用人は、職場内で恋人同士になり、そのまま生涯をここで過ごす人もいるのだとか。
年齢の近い子は、いずれ私の産む赤ちゃんの乳母としても見込まれていて、聞いてびっくりな事に妊娠6か月だという。
「まあ、身重で働くなんて……無理しないでね? さあ、座って」
「若奥様、ありがとうございます。ですが、安定期に入っていますし、お医者様からも適度に動くように言われていますし、この家には在中のお医者様もおられて、何かあればその先生に診てもらえるんです。それに、今のうちに、若奥様と交流できたらと、侯爵様方のご配慮だけでなく、私個人も思いまして」
「まあ、そんな風に言ってくれて、こちらこそ有難いですわ。まさか、お医者様がいてフォローしてくださるなんて、心強いですわね」
私が、慌てて妊婦さんである彼女をソファに座らせた事で、他の子たちはびっくりしつつも、あっという間に打ち解けた。彼女が出産前後に休む間は、他の子たちが協力し合って私のお世話をしてくれるという。
大抵の貴族にいるお抱えの医者は、使用人は見ない事が多い。だけど、代々の夫人も苦労して育っている方々だったらしく、この家は働きやすいように環境を整えてくれたのだとか。
十分な給金に休日がとれるほどの人員が配備されていて、福利厚生もばっちりだ。しかも使用人も診てくれるお医者様つきだなんて、私もマロウ様と婚約しなかったら、無理に結婚せずここで働きたいと思ったほど、働く人にとって素晴らしい内容だった。とはいえ、能力のない人は雇ってもらえないし、なかなか人が辞めなくて、人気だからかなり競争率が激しいらしい。
現に、私つきになるこの子たちは外国語が2か国は最低でも喋れるし、社交のマナーも心得ていて、ちょっとした騎士でもコテンパンにやっつける事ができるほどの実力を持つという。どこの物語のカッコいい系ヒロインなんだろうというスペックだ。
「ここの者たちは全員侯爵様方を尊敬しているのです。ご恩に報いるためにも、皆が一生懸命若奥様を支えさせていただきます」
一番年長者である女性が、にこやかに私にそう言ってくれて肩の力が抜けた。楽しく彼女たちと話をしていると、あっという間に就寝時間になった。
ぽつんと、ひとり取り残された部屋は、豪華で可愛くて、私のために細部まで気を使ってくれたのがわかるけれど、広すぎて心もとない気がした。
見知らぬ家は、なんとなく寒気までしてくる。そわそわして、なんだか怖いような、寂しいような気持ちでいると、マロウ様が来てくれた。
「ビオラ、入っていいか?」
「マロウ様……!」
私は、自分が寝間着だという事も忘れて、彼に飛び込んでいった。
「ビオラ、どうした? きちんとした者をつけたが、もしや、彼女たちにいじわるでもされたか?」
「いいえ……皆さんとてもいい人たちです。ただ、ひとりっきりになったら、無性にマロウ様に会いたくて寂しくなってしまって。さっきまで一緒にいてくださったし、隣の部屋にはマロウ様がいらっしゃるというのに、子供みたいですわね」
「ビオラ……! なんて、可愛らしい事を言うんだ。嬉しいよ」
「え? あ、きゃあ!」
いきなり、マロウ様に横抱きにされたかと思うと、頭のてっぺんに唇を落された。物凄く速く移動すると、マロウ様は私を抱えたままベッドの端に座った。
「ビオラ……今日からはずっと一緒にいようか」
「ええ、わたくしはこの家にいますわ。今日からこの家で花嫁修業をするのですもの。マロウ様をしっかり支えられるよう、頑張りますわね」
私は、拳を握り、がんばるぞーと決意を新たにきりっとした表情で彼を見上げた。すると、マロウ様は微笑んでくれて私の頭を撫でてくれた。
そうしてしばらくすると、とても言いづらそうに、マロウ様が小さく何かを呟き始めたのである。
「あー。そういう意味じゃなかったんだが……ひょっとして、知らないのか? それとも、分かっていてわざと俺を翻弄しているのか? そうなら、俺の妻は、なんて小悪魔な部分のある可愛い魅力的な女性なんだ……一体、どう言えばいいんだ」
「マロウ様? どうなさったの?」
おかしな様子の彼に問いかけると、一瞬で天井が視界に入って来た。
「ビオラ、こういう事だよ」
マロウ様に、ベッドに押し倒されたと気づく間もなく、彼の顔が、どんどん私のほうに降りて来たのであった。
紹介され、お茶を一緒に頂く事になったのだけれど、男性陣のカップやカトラリーや食器などが全て大きい。私が持っているカップの指を入れる所になんて、穴が小さすぎて指が入らないと思う。おそらく特注品なのだろう。
「ビオラさん、初めまして。全く、この人やウスベニまでビオラさんの事をわたくしに黙っているものだから、わたくし、この間初めて聞いてびっくりしたのよ? ふふふ、なんでも、うちの子の事を、随分前から心から愛してくれているんですって? それに、なんてかわいらしいの。マロウに見せてもらった写真で見る何倍も愛らしいなんて。ふふふ、嬉しいわぁ。これからよろしくお願いしますわね」
ん? 私がマロウ様を愛しているのは事実なんだけど、随分前からってどういう事だろう?
私がマロウ様をはっきり愛していると自覚したのは今日で、しかもさっきの事だ。最初は好意とか憧れが好きになり、大好きになってどんどん深く大きくなったのだから。
でも、水を差すのも気が引けてその部分はスルーする事にした。きっと、マロウ様やウスベニ様が、事をスムーズに運べるように方便を伝えたのかなと思う。たぶん……
「そう言っていただけると嬉しいです。あの、わたくし、未だに夢のようで……。まだまだ至らない事の多いわたくしですが、一生懸命頑張ります」
「まあ、ふふふ。わたくしもそんなにたいした家柄じゃないの。だから、ビオラさんの緊張や心配な気持ちはわかるつもり。でも、そんなに張り切らなくても大丈夫よ? 周りも手助けしてくれるしなんとかなるわ。なんともならないものは、マロウに押し付けたらいいの。いっそ全部頼ってあげた方がマロウは喜ぶわ」
「まだまだ代は変わらないから、ゆっくりビオラさんのペースでやっていけばいいさ」
緊張のあまり、言葉遣いも滅茶苦茶で、焦って下を向き涙が出そうになるのを堪えていると、マロウ様のご両親は、私にとても優しい言葉をかけてくれた。
「ビオラ、両親はビオラを気に入ってくれると言っただろう? もっと早くに連れてきて、ビオラを安心させたかったが、こんなにも遅くなってすまない。ビオラ、ほらせっかくうちの料理長がビオラのために作ったんだ。口を開けて」
私がちょっと安心してにこりと笑ったからか、マロウ様がいつものように、目の前に並べられたスイーツを口に運んできた。
小さなエクレアのチョコの部分には、ナッツや花が散りばめられていてとても美味しそうだ。食べやすいように、通常よりもかなり小さく作られていて、見た目も素晴らしい上に、料理人の心配りが感じられる。ぱくりと一口で食べたいくらい。
学園でもローズ様たちの前でにこにこ「あーん」をしてきてくれたのは、嬉しかったりもしたけど、やっぱりとてつもなく恥ずかしい。
ふたりきりの時には、しょっちゅう唇を食べられちゃうくらい、毎回膝の上に乗せられて、ノリノリで食べさせ合いっこはしている。しているけれども……!
今はマロウ様の家族の前である。
普段なら、お互いに指でつまんで、口に運び合うだろう。すぐに溶けてしまうほど高級なチョコがついてしまう指先も、たぶん、絶対にマロウ様は一緒に口に含むと思う。そんな事、ここでなんて無理。
「あ、あの。その、皆様が……恥ずかしいです……」
「気にするな」
「気にします」
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その夜、私のために準備された部屋は、すでにマロウ様と結婚してから住む部屋だと聞いた。つまり、マロウ様の部屋とは隣同士だ。
侯爵家に勤める使用人たちのうち、私専属の侍女やメイドまでつくそうで目が飛び出そうだった。自分一人で出来る事まで全部手伝ってくれる。こういうのにも慣れないといけないのかと戸惑った。だって、私が拒否したら、この子たちは失業したり、この家での立場を失ったりするだろうから。
大体は子爵家か男爵家の令嬢たちで、平民の商人の子もいるけれど、何人かは行儀見習いでここに来ているらしい。半分くらいの使用人は、職場内で恋人同士になり、そのまま生涯をここで過ごす人もいるのだとか。
年齢の近い子は、いずれ私の産む赤ちゃんの乳母としても見込まれていて、聞いてびっくりな事に妊娠6か月だという。
「まあ、身重で働くなんて……無理しないでね? さあ、座って」
「若奥様、ありがとうございます。ですが、安定期に入っていますし、お医者様からも適度に動くように言われていますし、この家には在中のお医者様もおられて、何かあればその先生に診てもらえるんです。それに、今のうちに、若奥様と交流できたらと、侯爵様方のご配慮だけでなく、私個人も思いまして」
「まあ、そんな風に言ってくれて、こちらこそ有難いですわ。まさか、お医者様がいてフォローしてくださるなんて、心強いですわね」
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大抵の貴族にいるお抱えの医者は、使用人は見ない事が多い。だけど、代々の夫人も苦労して育っている方々だったらしく、この家は働きやすいように環境を整えてくれたのだとか。
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現に、私つきになるこの子たちは外国語が2か国は最低でも喋れるし、社交のマナーも心得ていて、ちょっとした騎士でもコテンパンにやっつける事ができるほどの実力を持つという。どこの物語のカッコいい系ヒロインなんだろうというスペックだ。
「ここの者たちは全員侯爵様方を尊敬しているのです。ご恩に報いるためにも、皆が一生懸命若奥様を支えさせていただきます」
一番年長者である女性が、にこやかに私にそう言ってくれて肩の力が抜けた。楽しく彼女たちと話をしていると、あっという間に就寝時間になった。
ぽつんと、ひとり取り残された部屋は、豪華で可愛くて、私のために細部まで気を使ってくれたのがわかるけれど、広すぎて心もとない気がした。
見知らぬ家は、なんとなく寒気までしてくる。そわそわして、なんだか怖いような、寂しいような気持ちでいると、マロウ様が来てくれた。
「ビオラ、入っていいか?」
「マロウ様……!」
私は、自分が寝間着だという事も忘れて、彼に飛び込んでいった。
「ビオラ、どうした? きちんとした者をつけたが、もしや、彼女たちにいじわるでもされたか?」
「いいえ……皆さんとてもいい人たちです。ただ、ひとりっきりになったら、無性にマロウ様に会いたくて寂しくなってしまって。さっきまで一緒にいてくださったし、隣の部屋にはマロウ様がいらっしゃるというのに、子供みたいですわね」
「ビオラ……! なんて、可愛らしい事を言うんだ。嬉しいよ」
「え? あ、きゃあ!」
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「ええ、わたくしはこの家にいますわ。今日からこの家で花嫁修業をするのですもの。マロウ様をしっかり支えられるよう、頑張りますわね」
私は、拳を握り、がんばるぞーと決意を新たにきりっとした表情で彼を見上げた。すると、マロウ様は微笑んでくれて私の頭を撫でてくれた。
そうしてしばらくすると、とても言いづらそうに、マロウ様が小さく何かを呟き始めたのである。
「あー。そういう意味じゃなかったんだが……ひょっとして、知らないのか? それとも、分かっていてわざと俺を翻弄しているのか? そうなら、俺の妻は、なんて小悪魔な部分のある可愛い魅力的な女性なんだ……一体、どう言えばいいんだ」
「マロウ様? どうなさったの?」
おかしな様子の彼に問いかけると、一瞬で天井が視界に入って来た。
「ビオラ、こういう事だよ」
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