上 下
1 / 13

人物紹介など ネタバレあり。

しおりを挟む
ここは魔法あり獣人あり。わりと何でもありなご都合わんさか異世界。
身分があり、厳しい身分の壁はなかなか壊せない。ごくまれな例外を除き、平民が貴族と、また、下位貴族が上位貴族と結ばれる事はない。

この世界にはサンタクロースがいる。
魔法に長けた訳ありな平民が多く、ブラック体質な企業の営業マンのような存在だ。世界協定が結ばれており、サンタクロースはどんな場所であっても12月24日に限ってはサプライズ的に登場する事が許されている。
万が一、サンタクロースを傷つける者がいれば協定に則って処罰を受けるほど彼らは守られている。

トナカイがひくソリを操り彼らが[大人のカップルに]差し出すクリスマスプレゼントは、破局寸前のカップルすらお互いを求めあうほど愛情が深まるものなのだ。

この世界のサンタクロースは、12月24日になると、ガチャを差し出して数多の恋人たち、夫婦たちを幸せにしてきたのである。


ガチャから出て来るカプセルの中身は、願う物に近いアダルトなグッズや、安全安心な少しばかり(?)R特化な魔獣が現れる。

カップルが普通に楽しめるペアリング(まあ、イブの夜にこれらを願うカップルはそうはいない)
セクシーランジェリー
コスプレ衣装
変身グッズ
初級から超上級までのおとなのおもちゃ
性技に特化するよう改良されたペットにもなる愛らしい魔獣

などなど。

第一弾は初級のグッズ(人によっては中級と感じるかも?)とかわいい毛玉な魔獣
第二弾はセクシーランジェリー
今作はセクシーランジェリーと前作のエミリアがサンタちゃんしてた頃に手掛けたとあるアイテムが登場


登場人物

タニヤ
 勇猛果敢で知られるハムチュターン族の次期女王。妖艶な美女で黄金比率のわがままボディの持ち主。小麦色に焼けた健康的な肌は滑らかで、相手のいない男は彼女に熱視線を送っている。
 情にあつく豪快。たおやかで抱きしめれば折れそうな華奢な姿からは想像もできないほど怪力。愛用の武器は、2キロあるタングステン入りの鉄扇。彼女はそれを羽毛のように軽く優雅に扱うが、投げつけられたら分厚い壁など木っ端みじんになる。

トーマス
 タニヤの兄。タニヤと、天使のように愛らしい妹、そして気弱でネガティブなダニエウの他に、お姉さま方に大人気の素直で愛らしい美少年風のあざとい弟がいる。
 女王が統べるこの国で、母やタニヤたちを守るために騎士団のトップにまで上り詰めたパワー型のハムチュターン族の青年。
 柔らかな金の髪は三つ編みにして流している。優しいグリーンの瞳、雄々しく何物にも動じない大きな体躯をしており、身長160センチのタニヤがまるで少女のように見えるほど。
 この国の未婚の令嬢から平民の女性まで、彼の瞳に映りたいと思われるほどの美丈夫で非常にモテる。なぜかこれまで女性と付き合った事すらない。そつなく、しなだれかかる女性の指先すら躱し、タニヤや身内以外の女性は、一切側に寄せない。
 美しく堂々たる姿は勿論の事、ハムチュターン族の男の鏡と言われるほど勇ましく、かといって猪突猛進でなく思慮深く優しい。まさにスパダリヒーロー。
 彼が心を乱すのはタニヤがらみの事だけである。





読まなくてもいいかな? 一応キャラたちの説明

ダニエウ(ダン、ダニー)
 タニヤたちの弟。前作のヘタレDTヒーロー。長年探し求めていた番と出会ったものの、小柄で情けない自分に自信がないため、彼女の幸せのために身を引く。が、エミリアのおかげでなんだかんだでゴールイン。
  夢見る少年のような幸せな妄想が得意(?)。やんちゃカツアゲキッズにすら憐れまれるほど泣き虫ハムチュターンな彼はこれでも18才の成人男性。

エミリア
 前作ヒロインのサンタちゃん。転生者でありチートの持ち主の公爵令嬢。
  前世では散々な目にあい、今世では母親からネグレクトを受けていた。
  元婚約者であるヤンデレ王子に迫られたり婚約破棄されたりなど色々と波乱万丈の人生を送り、シンディとヨウルプッキのキューピット役をした12月24日の営業終了後に行き倒れていたダン(ジャンガリアンハムスター姿)と出会う。
 スパダリのライノという容姿性格ともに超優良な旧知の青年から求められたが、ヘタレで何も言わずに突然消えたダンを追いかけ自分の気持ちのままにぶつかって幸せをつかみ取った行動力のある美女。
  あばたもえくぼを地でいくので、ヘタレな夫のために心を砕きラブラブな毎日を送っている。

 今作は、彼女とダンが番になった年。

ヨウルプッキ(ヨークトール)
 孤児でサンタクロースを長年していた社畜の平民。エミリアは筋肉ダルマ呼ばわりをしていた。
 実は、北の果ての更に北方にある魔族の血を引く最強の種族が住むエイヤフィラ国の行方知れずだった王子。
  酔っ払いのシンディを介抱したときに一目ぼれ。以降彼女に恋焦がれたDTの30手前のモテない強面の筋肉さん。(このキャラもシンディ思い出しては泣いてたなあ……)
 身分差の恋に悩み、そして出自を知るために協力者とともに荒れ狂う海を越えて王子として立身し見事想い人と結ばれた。

シンディ
 アールトネン伯爵。一作目ドアマットヒロイン。
  周囲の協力もあり、悪辣な父や悪逆非道(閲覧注意回あります)を繰り返した後妻たちに立ち向かい、見事伯爵家を継いだ。
  伯爵家当主として一時は平民である彼ではなく、政略結婚をする事を決意していたが、王子として再会した彼とゴールイン。
  それ以降、愛する夫と共に父達に虐げられた人たちの救済にあたっている。
 髪と瞳の色から忌避されやすいが、美しく聡明で優しい彼女は結婚してからもモテているため、夫は気が気でない日々を送っているとかなんとか。

サンタのおじさん
 エミリアがかつて勤めていたサンタクロース協会のサンタ部署に所属するモブ。




しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

鉄壁騎士様は奥様が好きすぎる~彼の素顔は元聖女候補のガチファンでした~

二階堂まや
恋愛
令嬢エミリアは、王太子の花嫁選び━━通称聖女選びに敗れた後、家族の勧めにより王立騎士団長ヴァルタと結婚することとなる。しかし、エミリアは無愛想でどこか冷たい彼のことが苦手であった。結婚後の初夜も呆気なく終わってしまう。 ヴァルタは仕事面では優秀であるものの、縁談を断り続けていたが故、陰で''鉄壁''と呼ばれ女嫌いとすら噂されていた。 しかし彼は、戦争の最中エミリアに助けられており、再会すべく彼女を探していた不器用なただの追っかけだったのだ。内心気にかけていた存在である''彼''がヴァルタだと知り、エミリアは彼との再会を喜ぶ。 そして互いに想いが通じ合った二人は、''三度目''の夜を共にするのだった……。

愛の重めな黒騎士様に猛愛されて今日も幸せです~追放令嬢はあたたかな檻の中~

二階堂まや
恋愛
令嬢オフェリアはラティスラの第二王子ユリウスと恋仲にあったが、悪事を告発された後婚約破棄を言い渡される。 国外追放となった彼女は、監視のためリアードの王太子サルヴァドールに嫁ぐこととなる。予想に反して、結婚後の生活は幸せなものであった。 そしてある日の昼下がり、サルヴァドールに''昼寝''に誘われ、オフェリアは寝室に向かう。激しく愛された後に彼女は眠りに落ちるが、サルヴァドールは密かにオフェリアに対して、狂おしい程の想いを募らせていた。

(R18)灰かぶり姫の公爵夫人の華麗なる変身

青空一夏
恋愛
Hotランキング16位までいった作品です。 レイラは灰色の髪と目の痩せぎすな背ばかり高い少女だった。 13歳になった日に、レイモンド公爵から突然、プロポーズされた。 その理由は奇妙なものだった。 幼い頃に飼っていたシャム猫に似ているから‥‥ レイラは社交界でもばかにされ、不釣り合いだと噂された。 せめて、旦那様に人間としてみてほしい! レイラは隣国にある寄宿舎付きの貴族学校に留学し、洗練された淑女を目指すのだった。 ☆マーク性描写あり、苦手な方はとばしてくださいませ。

燻らせた想いは口付けで蕩かして~睦言は蜜毒のように甘く~

二階堂まや
恋愛
北西の国オルデランタの王妃アリーズは、国王ローデンヴェイクに愛されたいがために、本心を隠して日々を過ごしていた。 しかしある晩、情事の最中「猫かぶりはいい加減にしろ」と彼に言われてしまう。 夫に嫌われたくないが、自分に自信が持てないため涙するアリーズ。だがローデンヴェイクもまた、言いたいことを上手く伝えられないもどかしさを密かに抱えていた。 気持ちを伝え合った二人は、本音しか口にしない、隠し立てをしないという約束を交わし、身体を重ねるが……? 「こんな本性どこに隠してたんだか」 「構って欲しい人だったなんて、思いませんでしたわ」 さてさて、互いの本性を知った夫婦の行く末やいかに。 +ムーンライトノベルズにも掲載しております。

コワモテ軍人な旦那様は彼女にゾッコンなのです~新婚若奥様はいきなり大ピンチ~

二階堂まや
恋愛
政治家の令嬢イリーナは社交界の《白薔薇》と称される程の美貌を持ち、不自由無く華やかな生活を送っていた。 彼女は王立陸軍大尉ディートハルトに一目惚れするものの、国内で政治家と軍人は長年対立していた。加えて軍人は質実剛健を良しとしており、彼女の趣味嗜好とはまるで正反対であった。 そのためイリーナは華やかな生活を手放すことを決め、ディートハルトと無事に夫婦として結ばれる。 幸せな結婚生活を謳歌していたものの、ある日彼女は兄と弟から夜会に参加して欲しいと頼まれる。 そして夜会終了後、ディートハルトに華美な装いをしているところを見られてしまって……?

離縁希望の側室と王の寵愛

イセヤ レキ
恋愛
辺境伯の娘であるサマリナは、一度も会った事のない国王から求婚され、側室に召し上げられた。 国民は、正室のいない国王は側室を愛しているのだとシンデレラストーリーを噂するが、実際の扱われ方は酷いものである。 いつか離縁してくれるに違いない、と願いながらサマリナは暇な後宮生活を、唯一相手になってくれる守護騎士の幼なじみと過ごすのだが──? ※ストーリー構成上、ヒーロー以外との絡みあります。 シリアス/ ほのぼの /幼なじみ /ヒロインが男前/ 一途/ 騎士/ 王/ ハッピーエンド/ ヒーロー以外との絡み

【R18】深層のご令嬢は、婚約破棄して愛しのお兄様に花弁を散らされる

奏音 美都
恋愛
バトワール財閥の令嬢であるクリスティーナは血の繋がらない兄、ウィンストンを密かに慕っていた。だが、貴族院議員であり、ノルウェールズ侯爵家の三男であるコンラッドとの婚姻話が持ち上がり、バトワール財閥、ひいては会社の経営に携わる兄のために、お見合いを受ける覚悟をする。 だが、今目の前では兄のウィンストンに迫られていた。 「ノルウェールズ侯爵の御曹司とのお見合いが決まったって聞いたんだが、本当なのか?」」  どう尋ねる兄の真意は……

燐砂宮の秘めごと

真木
恋愛
佳南が子どもの頃から暮らしていた後宮を去る日、皇帝はその宮を来訪する。そして

処理中です...