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はじめましてで、いきなり抱擁の嵐なのだけれども。⑤ ※
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ソケットは、一週間ほど辺境に滞在してコンビたちとも打ち解け、両家のこれからの発展のためにいくつかの契約を交わした。
そして、王都に旅立つ日に姿勢を正してレンチたちに向き合う。
「弟が、こんな風に胸を張って暮らすことが出来るなんて、少し前まで思ってもみませんでした。レンチ殿は、弟から話は聞いていたとおっしゃっていましたが、あいつの苦労や努力は語りつくせていないと思います。どうか、今まで、苦労していた弟をよろしくお願いします」
「言われなくとも。義兄上の期待以上に尽力しよう」
兄と最愛の人が硬く手を握りあい約束したのは、自分の幸せだったことに胸が熱くなる。最後に、兄弟で抱きしめ合い、ソケットは去っていった。
「なんというか、つかみどころのない風のような人だったな」
「だな。だが、現在があるのはソケット殿という風のおかげだ。それにしても、魔の森では、もうひとり夫が増えるかと危惧したぞ」
「僕、兄上のことが本当に好きなんです。でも、レンチ様のことは兄上にどれほど望まれたとしても譲りません」
「トルクスがそんなことをしようものなら、私が許さんがな」
「俺も許さない」
「レンチ様、ボックス様……」
三人で肩を組み合う。その硬く結ばれた姿は、誰にもほどけはしないだろう。一時はどうなるかと思われた身代わりの夫を迎えた結婚は、こうして幕を閉じたのであった。
R18(複数) 身代わりの夫を受け入れた噂のカイブツ女辺境伯は、ぴえん超えてぱおん──かん…?
↓
↓
↓
※
「ああ、レンチ様。もう……」
「呼び方。レンチ様じゃない。なんと呼ぶんだ? きちんと言わなければ」
「んん、あー」
レンチは、初夜の時のようにトルクスの上に馬乗りになっている。互いの中心をくっつけ合い、レンチの腰が揺れるたびに淫靡な音がそこから生じる。
ぞくぞくするような、腰が抜ける感覚がトルクスを襲い、早く彼女の中に熱いほとばしりを吐き出したいのに、もう少しこの状況を味わいたくて我慢していた。
レンチは、自分よりもはるかに大きな年下の夫が、自分の一挙手一投足で汗を流して堪えて震える様を見る。ボックスが自分を意地悪をして責め立てる時の気持ちがわかったような気がして、にやりと口角をあげた。
「あああ、レン、レン」
「そうだ。いい子だな。ルーク」
「そんな、ちゃんと言ったのに、ふわあん」
「ああ、だからもっと、だろ」
男なのにこらえ切れない声が出てしまい、恥ずかしがるトルクスへの愛しさがこみ上げる。散々ふたりと夜を過ごしたために、中のどの部分に快楽を感じるのか、また、相手がどうすればのぼりつめていくのかがわかってきた。
彼の膝に手を置き、腰と胸をそらせてゆっくり上下左右に動かしてお互いに楽しんでいたが、我慢ができなくなった。腰の動きを止めて、やや後ろについていた手を前に持ってくる。
「え、レン?」
「ルーク、そろそろ」
「はい、あの……手を」
「ああ」
下から逞しい腕と手がレンチに伸びてくる。その手の指一本一本に自分の指を絡ませて体重を乗せた。小柄とはいえ、腰を浮かしたバランスの悪い体勢でも、トルクスは支える力とバランスを軽々ととった。レンチの腰が、滑り気を帯びた彼の熱を上下に弄び始める。
「う……」
自ら気持ちの良いポイントをこすり上げ、中がきつくしまっていく。トルクスは、レンチのその姿に自分の中の雄を刺激されて彼女の動きに合わせて下からつく。
徐々に力の均衡が崩れ、レンチがトルクスの動きによって上で体をはねさせるようになると、トルクスの大きな手は彼女の細い腰を掴んだ。
レンチは激しい下からの動きに、振り落とされまいと分厚い胸板に手を置く。
「ルー、ク。もう、ダメだ」
「僕も」
レンチがびくびくと体全体を震わせたかと思うと、トルクスの熱情が彼女の奥を勢いよく刺激する。汗ばむ肌を合わせ荒い息だけが、ふたりの耳をくすぐるのが気持ちいい。
「はぁ、なかなか子ができないな」
「メガネさまが、仲がよすぎるとできないと言っていました」
「ふうん。なら、いいのかな。子は授かりものだともいうし」
「はい」
幸せをかみしめながら、ふたりの唇が合わさる。すでに何度も達し疲れ果てたレンチを、いつものようにトルクスが風呂に入れる。そこでも、レンチのちょっとしたいたずら心がトルクスの中心を意地悪させる。トルクスは、自身を弄びながらも、もう寝息を立て始めているレンチを見て、むらっとする気を押さえつけ、幸せと、ほんの少しのモヤモヤに包まれ、眠れぬ夜を過ごすのだった。
R18(複数) 身代わりの夫を受け入れた噂のカイブツ女辺境伯は、ぴえん超えてぱおん──
これにて本編完結です。次回から番外。複数になるので、耐性のある方だけどうぞ楽しんでくだされば嬉しいです。
補足:※のあとのセリフの7行は、はじめましてで、いきなり睨み合いなのだけれども。⑤ ※ の名前を変えただけのものです。気づいた方は感服いたします。
そして、王都に旅立つ日に姿勢を正してレンチたちに向き合う。
「弟が、こんな風に胸を張って暮らすことが出来るなんて、少し前まで思ってもみませんでした。レンチ殿は、弟から話は聞いていたとおっしゃっていましたが、あいつの苦労や努力は語りつくせていないと思います。どうか、今まで、苦労していた弟をよろしくお願いします」
「言われなくとも。義兄上の期待以上に尽力しよう」
兄と最愛の人が硬く手を握りあい約束したのは、自分の幸せだったことに胸が熱くなる。最後に、兄弟で抱きしめ合い、ソケットは去っていった。
「なんというか、つかみどころのない風のような人だったな」
「だな。だが、現在があるのはソケット殿という風のおかげだ。それにしても、魔の森では、もうひとり夫が増えるかと危惧したぞ」
「僕、兄上のことが本当に好きなんです。でも、レンチ様のことは兄上にどれほど望まれたとしても譲りません」
「トルクスがそんなことをしようものなら、私が許さんがな」
「俺も許さない」
「レンチ様、ボックス様……」
三人で肩を組み合う。その硬く結ばれた姿は、誰にもほどけはしないだろう。一時はどうなるかと思われた身代わりの夫を迎えた結婚は、こうして幕を閉じたのであった。
R18(複数) 身代わりの夫を受け入れた噂のカイブツ女辺境伯は、ぴえん超えてぱおん──かん…?
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「ああ、レンチ様。もう……」
「呼び方。レンチ様じゃない。なんと呼ぶんだ? きちんと言わなければ」
「んん、あー」
レンチは、初夜の時のようにトルクスの上に馬乗りになっている。互いの中心をくっつけ合い、レンチの腰が揺れるたびに淫靡な音がそこから生じる。
ぞくぞくするような、腰が抜ける感覚がトルクスを襲い、早く彼女の中に熱いほとばしりを吐き出したいのに、もう少しこの状況を味わいたくて我慢していた。
レンチは、自分よりもはるかに大きな年下の夫が、自分の一挙手一投足で汗を流して堪えて震える様を見る。ボックスが自分を意地悪をして責め立てる時の気持ちがわかったような気がして、にやりと口角をあげた。
「あああ、レン、レン」
「そうだ。いい子だな。ルーク」
「そんな、ちゃんと言ったのに、ふわあん」
「ああ、だからもっと、だろ」
男なのにこらえ切れない声が出てしまい、恥ずかしがるトルクスへの愛しさがこみ上げる。散々ふたりと夜を過ごしたために、中のどの部分に快楽を感じるのか、また、相手がどうすればのぼりつめていくのかがわかってきた。
彼の膝に手を置き、腰と胸をそらせてゆっくり上下左右に動かしてお互いに楽しんでいたが、我慢ができなくなった。腰の動きを止めて、やや後ろについていた手を前に持ってくる。
「え、レン?」
「ルーク、そろそろ」
「はい、あの……手を」
「ああ」
下から逞しい腕と手がレンチに伸びてくる。その手の指一本一本に自分の指を絡ませて体重を乗せた。小柄とはいえ、腰を浮かしたバランスの悪い体勢でも、トルクスは支える力とバランスを軽々ととった。レンチの腰が、滑り気を帯びた彼の熱を上下に弄び始める。
「う……」
自ら気持ちの良いポイントをこすり上げ、中がきつくしまっていく。トルクスは、レンチのその姿に自分の中の雄を刺激されて彼女の動きに合わせて下からつく。
徐々に力の均衡が崩れ、レンチがトルクスの動きによって上で体をはねさせるようになると、トルクスの大きな手は彼女の細い腰を掴んだ。
レンチは激しい下からの動きに、振り落とされまいと分厚い胸板に手を置く。
「ルー、ク。もう、ダメだ」
「僕も」
レンチがびくびくと体全体を震わせたかと思うと、トルクスの熱情が彼女の奥を勢いよく刺激する。汗ばむ肌を合わせ荒い息だけが、ふたりの耳をくすぐるのが気持ちいい。
「はぁ、なかなか子ができないな」
「メガネさまが、仲がよすぎるとできないと言っていました」
「ふうん。なら、いいのかな。子は授かりものだともいうし」
「はい」
幸せをかみしめながら、ふたりの唇が合わさる。すでに何度も達し疲れ果てたレンチを、いつものようにトルクスが風呂に入れる。そこでも、レンチのちょっとしたいたずら心がトルクスの中心を意地悪させる。トルクスは、自身を弄びながらも、もう寝息を立て始めているレンチを見て、むらっとする気を押さえつけ、幸せと、ほんの少しのモヤモヤに包まれ、眠れぬ夜を過ごすのだった。
R18(複数) 身代わりの夫を受け入れた噂のカイブツ女辺境伯は、ぴえん超えてぱおん──
これにて本編完結です。次回から番外。複数になるので、耐性のある方だけどうぞ楽しんでくだされば嬉しいです。
補足:※のあとのセリフの7行は、はじめましてで、いきなり睨み合いなのだけれども。⑤ ※ の名前を変えただけのものです。気づいた方は感服いたします。
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