6 / 17
はじめましてで、いきなり初夜なのだけれども。⑤ ※
しおりを挟む
隣国の家族のことを考えていると、一瞬で体が反転した。先ほどまで、自分の下で恥ずかしそうにしていたトルクスが、自分を組み敷いたのだとわかるのは、ほんの数秒ほど。
「レンチ様、僕、頑張りますから」
「ルーク、一体何をするん」
目を白黒させていると、言葉を遮るように、今度は彼から唇をふさがれる。先ほどまで自分がしていたような、一瞬で離れてしまうようなものではない。まるで、食べつくされるかと思わせるような激しくも優しいキスによって、レンチの頭の中から全てが去っていった。
「ああ、レンチ様。僕は、本当に幸せです」
キスと彼の言葉の合間に、レースの布一枚に覆われた体が露わになる。彼の動きに合わせないと、と、レンチもまた彼のガウンをはだけさせた。
「今までの男たちよりも拙いかもしれませんが……」
「今までの男? ん」
今までの男とはなんだ、と思う間もない。
ぷるんとしたお椀型の胸元に、彼の顔が近づいたかと思うと、その大きな口の中に先端が食べられた。ぬるぬるとした熱いものが、胸の先をいたずらに遊ばせる。ぞわぞわした感覚が背中を駆け抜けたために胸をそらせると、トルクスは彼女のその行動に応えるかのように、自らの舌で先端をちゅうっと吸い付いた。
「ああっ!」
「かわいい。レンチ様はとても愛らしくて。僕はどうにかなってしまいそうです」
「んんっ、そんな、こと、な」
(こっちこそ、どうにかなってしまいそうなんだけど!)
胸の先端への刺激のせいで、うまく言葉が続けられず、レンチは心の中で反論しかできなかった。
「本当のことです。ここに来ることができなかった兄上には申し訳ないですが、僕は世界一の果報者だと思います」
「ああっ!」
白い肌が、薄暗い寝室のシーツの上で跳ねる。足の付根に、トルクスが手を差し入れると、くちゅりという聞き慣れない音が生じた。
「ちゃんと濡れていますね。良かった」
「やあ、そんなこと、いうな」
「申し訳ありません。嬉しくて、つい」
太い指が、滑りのある泉からレンチの体内に入ってきた。月に一度の体内から出ていく感触以外の、固い物の存在に、びくりと体が硬直する。
「レンチ様、僕、もう」
眉間にシワを寄せたトルクスが、レンチの足を大きく広げて、互いの股間を近づける。彼によって散々熱くされた場所に、指よりももっと長大なものが当てられた。
レンチは、いよいよかと思うと同時に、やけにゆっくり入ってくる、先端の丸い彼の高ぶりを受け入れようと力を抜く。しかしながら、先程初めて異物を入れたばかりのそこはとても狭く、激しい痛みに苛まれた。
「つっ……!」
「痛いですか? でも、すみません。止められないです」
先端を全て飲み込まれた高ぶりは、無遠慮に彼女の中にずりずりと侵入してきた。
(おかしい。痛いなんて聞いていない。この行為はとんでもなく気持ちの良いものだと連中が言っていたのに、これはどうしたわけだ)
あまりの激痛に、レンチはすぐさま抜いて欲しいと、更に入れようとするトルクスの腹を蹴飛ばしたくなる。しかし、この行為をせねばならないと、ぐっと堪えた。
「ああ、レンチ様の中はとても熱くて、僕、もう」
「ああっ!」
ずんっと一気に付き入れられた長大なトルクス自身の衝撃のせいで、レンチは大きく悲鳴をあげる。すると、彼は彼女のその大きな声が、流石に快楽によるものではないと気づいたようだった。
「え? レンチ様、苦しいのですか? そんな……これは」
レンチの様子から、若干冷静になったトルクスは、自身とレンチがぴったり合わさった場所に、彼女の髪と同じ色を見つける。
男慣れしていると思い込んでいたレンチが、実は初めてだったと知ったトルクスは、慌てて彼女の中から出ていった。吐き出していないにもかかわらず、高ぶりきった彼の中心は、赤と透明の液をまとわりつかせ、やや硬度をなくしてしまっている。
「ルーク、なぜ?」
レンチは、子種を吐き出さずに出ていった彼を見上げる。じんじんとした火傷のような痛みはまだ続いているが、目的を果たさなければ後継者はできない。
「レンチ様、僕、その……。急ぎすぎてしまって。初めての女性になんということを。痛いですよね。申し訳ありません」
ルークは、痛みがあるのはレンチだというのに、彼女よりも痛みにこらえているように、目をうるませながら枕元にあった布で、彼女の赤いものを不器用に、だが優しくぬぐった。
「確かに、初めてだが。初めてだと痛いのか?」
「女性は、そうだと聞いております。なのに、僕は」
レンチは、彼からもたらされた新しい知識を手に入れた。
(初めては痛いのか。ルークは18になったばかりだというの22になる私よりも物知りだな。男だし、うちの騎士団の連中と同じく、たくさんの経験をしているのだろう。しかし、なるほど。では、二回目なら大丈夫というわけだな。毎回、これほど苦痛を伴うなら、二度と夜を共になど思わなかったが。そうとわかれば!)
「わかった。そんなに気にするな。では、続きをするとしよう」
「はい、続きを……って、だめです! 今は中が傷付いているんですよ?! 今日はもうこれでおしまいです!」
「ん? 今日はだめなのか。ならば、明日ということで、今日は休むとしよう」
「はい。えーと、ですが、そのままと言うわけには参りませんから、よろしければ」
結局、よろしければと言いつつ、トルクスはレンチを、有無を言わさず隣接するバスルームに連れていき、優しく彼女の体を隅々まできれいにした。
彼の中心は、その間にも高く鎌首をもたげて苦しそうにしていた。だが、レンチは、優しいマッサージのような彼の手付きに、そのことに気づくことなく、ふたり裸のまま夜を明かしたのであった。
「レンチ様、僕、頑張りますから」
「ルーク、一体何をするん」
目を白黒させていると、言葉を遮るように、今度は彼から唇をふさがれる。先ほどまで自分がしていたような、一瞬で離れてしまうようなものではない。まるで、食べつくされるかと思わせるような激しくも優しいキスによって、レンチの頭の中から全てが去っていった。
「ああ、レンチ様。僕は、本当に幸せです」
キスと彼の言葉の合間に、レースの布一枚に覆われた体が露わになる。彼の動きに合わせないと、と、レンチもまた彼のガウンをはだけさせた。
「今までの男たちよりも拙いかもしれませんが……」
「今までの男? ん」
今までの男とはなんだ、と思う間もない。
ぷるんとしたお椀型の胸元に、彼の顔が近づいたかと思うと、その大きな口の中に先端が食べられた。ぬるぬるとした熱いものが、胸の先をいたずらに遊ばせる。ぞわぞわした感覚が背中を駆け抜けたために胸をそらせると、トルクスは彼女のその行動に応えるかのように、自らの舌で先端をちゅうっと吸い付いた。
「ああっ!」
「かわいい。レンチ様はとても愛らしくて。僕はどうにかなってしまいそうです」
「んんっ、そんな、こと、な」
(こっちこそ、どうにかなってしまいそうなんだけど!)
胸の先端への刺激のせいで、うまく言葉が続けられず、レンチは心の中で反論しかできなかった。
「本当のことです。ここに来ることができなかった兄上には申し訳ないですが、僕は世界一の果報者だと思います」
「ああっ!」
白い肌が、薄暗い寝室のシーツの上で跳ねる。足の付根に、トルクスが手を差し入れると、くちゅりという聞き慣れない音が生じた。
「ちゃんと濡れていますね。良かった」
「やあ、そんなこと、いうな」
「申し訳ありません。嬉しくて、つい」
太い指が、滑りのある泉からレンチの体内に入ってきた。月に一度の体内から出ていく感触以外の、固い物の存在に、びくりと体が硬直する。
「レンチ様、僕、もう」
眉間にシワを寄せたトルクスが、レンチの足を大きく広げて、互いの股間を近づける。彼によって散々熱くされた場所に、指よりももっと長大なものが当てられた。
レンチは、いよいよかと思うと同時に、やけにゆっくり入ってくる、先端の丸い彼の高ぶりを受け入れようと力を抜く。しかしながら、先程初めて異物を入れたばかりのそこはとても狭く、激しい痛みに苛まれた。
「つっ……!」
「痛いですか? でも、すみません。止められないです」
先端を全て飲み込まれた高ぶりは、無遠慮に彼女の中にずりずりと侵入してきた。
(おかしい。痛いなんて聞いていない。この行為はとんでもなく気持ちの良いものだと連中が言っていたのに、これはどうしたわけだ)
あまりの激痛に、レンチはすぐさま抜いて欲しいと、更に入れようとするトルクスの腹を蹴飛ばしたくなる。しかし、この行為をせねばならないと、ぐっと堪えた。
「ああ、レンチ様の中はとても熱くて、僕、もう」
「ああっ!」
ずんっと一気に付き入れられた長大なトルクス自身の衝撃のせいで、レンチは大きく悲鳴をあげる。すると、彼は彼女のその大きな声が、流石に快楽によるものではないと気づいたようだった。
「え? レンチ様、苦しいのですか? そんな……これは」
レンチの様子から、若干冷静になったトルクスは、自身とレンチがぴったり合わさった場所に、彼女の髪と同じ色を見つける。
男慣れしていると思い込んでいたレンチが、実は初めてだったと知ったトルクスは、慌てて彼女の中から出ていった。吐き出していないにもかかわらず、高ぶりきった彼の中心は、赤と透明の液をまとわりつかせ、やや硬度をなくしてしまっている。
「ルーク、なぜ?」
レンチは、子種を吐き出さずに出ていった彼を見上げる。じんじんとした火傷のような痛みはまだ続いているが、目的を果たさなければ後継者はできない。
「レンチ様、僕、その……。急ぎすぎてしまって。初めての女性になんということを。痛いですよね。申し訳ありません」
ルークは、痛みがあるのはレンチだというのに、彼女よりも痛みにこらえているように、目をうるませながら枕元にあった布で、彼女の赤いものを不器用に、だが優しくぬぐった。
「確かに、初めてだが。初めてだと痛いのか?」
「女性は、そうだと聞いております。なのに、僕は」
レンチは、彼からもたらされた新しい知識を手に入れた。
(初めては痛いのか。ルークは18になったばかりだというの22になる私よりも物知りだな。男だし、うちの騎士団の連中と同じく、たくさんの経験をしているのだろう。しかし、なるほど。では、二回目なら大丈夫というわけだな。毎回、これほど苦痛を伴うなら、二度と夜を共になど思わなかったが。そうとわかれば!)
「わかった。そんなに気にするな。では、続きをするとしよう」
「はい、続きを……って、だめです! 今は中が傷付いているんですよ?! 今日はもうこれでおしまいです!」
「ん? 今日はだめなのか。ならば、明日ということで、今日は休むとしよう」
「はい。えーと、ですが、そのままと言うわけには参りませんから、よろしければ」
結局、よろしければと言いつつ、トルクスはレンチを、有無を言わさず隣接するバスルームに連れていき、優しく彼女の体を隅々まできれいにした。
彼の中心は、その間にも高く鎌首をもたげて苦しそうにしていた。だが、レンチは、優しいマッサージのような彼の手付きに、そのことに気づくことなく、ふたり裸のまま夜を明かしたのであった。
0
お気に入りに追加
76
あなたにおすすめの小説
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。

婚約者が巨乳好きだと知ったので、お義兄様に胸を大きくしてもらいます。
鯖
恋愛
可憐な見た目とは裏腹に、突っ走りがちな令嬢のパトリシア。婚約者のフィリップが、巨乳じゃないと女として見れない、と話しているのを聞いてしまう。
パトリシアは、小さい頃に両親を亡くし、母の弟である伯爵家で、本当の娘の様に育てられた。お世話になった家族の為にも、幸せな結婚生活を送らねばならないと、兄の様に慕っているアレックスに、あるお願いをしに行く。

【完結】新皇帝の後宮に献上された姫は、皇帝の寵愛を望まない
ユユ
恋愛
周辺諸国19国を統べるエテルネル帝国の皇帝が崩御し、若い皇子が即位した2年前から従属国が次々と姫や公女、もしくは美女を献上している。
既に帝国の令嬢数人と従属国から18人が後宮で住んでいる。
未だ献上していなかったプロプル王国では、王女である私が仕方なく献上されることになった。
後宮の余った人気のない部屋に押し込まれ、選択を迫られた。
欲の無い王女と、女達の醜い争いに辟易した新皇帝の噛み合わない新生活が始まった。
* 作り話です
* そんなに長くしない予定です

甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。
海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。
ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。
「案外、本当に君以外いないかも」
「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」
「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」
そのドクターの甘さは手加減を知らない。
【登場人物】
末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。
恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる?
田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い?
【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる