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避暑地に行こう②
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シリウスの避暑地行きが決まる少し前の話。
王の自室で国王陛下とクリスティアナ様の母である第二王妃が、顔が映りそうなほどに磨きあげられた豪奢な机を挟んで向かい合っていた。
「シリウスちゃんと一緒に実家に帰ろうと思っているのよ」
唐突に告げられた王妃の宣言に驚いた国王は動揺を隠しきれなかった。
「な、ど、どういうこと?」
「あらあら、ごめんなさい。変な意味じゃないのよ。ほら、今は隣国との争いごともなく平和じゃない?それはとってもいいことなんだけれども、私の実家がね・・・ちょっと雲行きが怪しくなって来ているのよ」
「それは・・・何か争いごとが起きると?」
「いやいや、そうじゃないわ。その、実家の財政状況がね、火の車なのよ。ほら、争いごとがなくなって、馬がそんなに必要じゃなくなったじゃない?実家の主な収入源だった馬が売れなくなっちゃって、もう大変なのよ」
「・・・それは、すまん」
「何度も言うけども、平和が一番よ。それに、経済の変化について行けなかった実家が悪いのよ。ダーリンのせいじゃないわ。それでね、シリウスちゃんの力を借りようと思っているのよ」
王に対してかなりぞんざいな口の聞き方だが、ここはプライベートゾーンであり、愛し合う二人なため、特に問題はなかった。
「シリウスが何かの役に立つのか?」
「あらまあ!ご存じないの?今、爆発的にヒットしてる魔道具を考案したのはシリウスちゃんなのよ?ラファエル商会が製造、販売しているけど、どうやらそれはシリウスちゃんが丸投げしてるだけみたいなのよね。利権を持っていれば莫大なお金が手に入るのに利権ごと商会に譲るだなんて、シリウスちゃんくらいしかできないわ~。クリスティアナの話によると、その画期的な魔道具も簡単にちょちょいと作り上げたそうよ~。他にも、ほら、見てちょうだいこのネックレス。これはね、身につけているだけで心地よい温度にしてくれるアイテムなのよ~。もちろん、シリウスちゃんが作ったのよ。何でも、アクセサリーに魔法の効果を付与してあるんですってよ」
「・・・」
うふふ、と楽しそうに話す王妃。そんな話、聞いてないよと困惑する王。王の頭に、ひょっとしたら娘に嫌われているのでは?との思いがよぎった。
「シリウスちゃんを実家に連れて行けば、何かいい案を出してくれるかもしれないわ。だから今年の夏は、クリスティアナと一緒に実家に帰るわ~。実家は避暑地としても有名だし、何の問題もないはずよ~」
妻の実家のためならば仕方があるまい。と、許可した国王だったが、妻だけでなく娘も行くのかと釈然としないものがあった。
もちろん、王妃とシリウスだけが行く方があり得ない話なのだが、その事に気がつかないほど別のことを気にしていた。
自分は娘に嫌われているのか、と。
避暑地への移動初日に着いた町は王都から近いこともあり、それなりの賑わいを見せていた。多くの店が軒を連ねており、宿もいくつもあった。町に着いたのが夕暮れ時であったためにほとんど見て回れなかったのが残念だ。
すでに用意されていたこの町で最も格式が高い宿に連れていかれ、夜はそこで過ごした。
部屋割はどうなっているのかというと、なんと恐れ多くも王妃様と同じ部屋だった。もちろん、クリスティアナ様も一緒だ。
さすがにお義母様付は不味いだろうと思っていたのだが、すでに親の公認であるため今更だろうと言われた。
そうかも知れないが、これが普通なのだろうか?最近はちょっと常識から逸脱している感じがするので疑心暗鬼になっている。
今、俺に必要な物は常識人であろう。
翌日は早くから移動が始まり、本当にこの町は通過しただけだった。今度来るときは絶対にゆっくりと満喫したいと思う。
その後も、休憩を挟みつつ、町や村で宿を取りつつ、出発から2日後に目的地である子爵領に入った。
移動中に危険な目に会うこともなく、改めて治安が良くなっていることを感じた。もちろん危険な目に会えば容赦なく殲滅するつもりであったが。
腐っても妖精と勲章持ちである。相手には運が悪かったな、と思ってもらうしかない。あー、新しい魔法の実験台が欲しかったなー。
子爵領に入ると、田園風景と広大な草原がすぐ目の前に広がった。なるほど、これだけ広大な草原を有しているのなら、馬などの畜産が盛んであることも頷ける。
見渡す限りの平原には小高い丘が幾重にも重なっており、木がまばらに生えていた。地表には青々とした草が繁茂しており、馬車の轍がまるでどこまでも続いているかのように彼方の山へと続いていた。
ところどころに4、5軒ほどの建物があり、その近辺では羊飼いやカウボーイがのんびりと草を食む羊や牛、馬たちの世話をしていた。
多くの領地では農業が盛んであるが、どうやら子爵領では畜産が主力のようだ。見ている限りでも馬が自由に走っており、イキイキと躍動していた。
奥には青々とした裾野を持つ山々がそびえ立っており、自然豊かな場所である。その手前側には湖も見えた。湖に遊びに行くのもいいかもしれない。
のどかな風景を眺めていると、本日の宿泊予定地についた。時刻はまだ昼をちょっと過ぎたくらいだ。いつもよりかずっと早い時間帯だけど。
「ここは子爵領の玄関口にあたるところよ。避暑地としても有名なところなので、少しゆっくりとしていきましょう」
お義母様はそう言うとてきぱきと指示をだし、宿へと荷物を運び込んだ。
王の自室で国王陛下とクリスティアナ様の母である第二王妃が、顔が映りそうなほどに磨きあげられた豪奢な机を挟んで向かい合っていた。
「シリウスちゃんと一緒に実家に帰ろうと思っているのよ」
唐突に告げられた王妃の宣言に驚いた国王は動揺を隠しきれなかった。
「な、ど、どういうこと?」
「あらあら、ごめんなさい。変な意味じゃないのよ。ほら、今は隣国との争いごともなく平和じゃない?それはとってもいいことなんだけれども、私の実家がね・・・ちょっと雲行きが怪しくなって来ているのよ」
「それは・・・何か争いごとが起きると?」
「いやいや、そうじゃないわ。その、実家の財政状況がね、火の車なのよ。ほら、争いごとがなくなって、馬がそんなに必要じゃなくなったじゃない?実家の主な収入源だった馬が売れなくなっちゃって、もう大変なのよ」
「・・・それは、すまん」
「何度も言うけども、平和が一番よ。それに、経済の変化について行けなかった実家が悪いのよ。ダーリンのせいじゃないわ。それでね、シリウスちゃんの力を借りようと思っているのよ」
王に対してかなりぞんざいな口の聞き方だが、ここはプライベートゾーンであり、愛し合う二人なため、特に問題はなかった。
「シリウスが何かの役に立つのか?」
「あらまあ!ご存じないの?今、爆発的にヒットしてる魔道具を考案したのはシリウスちゃんなのよ?ラファエル商会が製造、販売しているけど、どうやらそれはシリウスちゃんが丸投げしてるだけみたいなのよね。利権を持っていれば莫大なお金が手に入るのに利権ごと商会に譲るだなんて、シリウスちゃんくらいしかできないわ~。クリスティアナの話によると、その画期的な魔道具も簡単にちょちょいと作り上げたそうよ~。他にも、ほら、見てちょうだいこのネックレス。これはね、身につけているだけで心地よい温度にしてくれるアイテムなのよ~。もちろん、シリウスちゃんが作ったのよ。何でも、アクセサリーに魔法の効果を付与してあるんですってよ」
「・・・」
うふふ、と楽しそうに話す王妃。そんな話、聞いてないよと困惑する王。王の頭に、ひょっとしたら娘に嫌われているのでは?との思いがよぎった。
「シリウスちゃんを実家に連れて行けば、何かいい案を出してくれるかもしれないわ。だから今年の夏は、クリスティアナと一緒に実家に帰るわ~。実家は避暑地としても有名だし、何の問題もないはずよ~」
妻の実家のためならば仕方があるまい。と、許可した国王だったが、妻だけでなく娘も行くのかと釈然としないものがあった。
もちろん、王妃とシリウスだけが行く方があり得ない話なのだが、その事に気がつかないほど別のことを気にしていた。
自分は娘に嫌われているのか、と。
避暑地への移動初日に着いた町は王都から近いこともあり、それなりの賑わいを見せていた。多くの店が軒を連ねており、宿もいくつもあった。町に着いたのが夕暮れ時であったためにほとんど見て回れなかったのが残念だ。
すでに用意されていたこの町で最も格式が高い宿に連れていかれ、夜はそこで過ごした。
部屋割はどうなっているのかというと、なんと恐れ多くも王妃様と同じ部屋だった。もちろん、クリスティアナ様も一緒だ。
さすがにお義母様付は不味いだろうと思っていたのだが、すでに親の公認であるため今更だろうと言われた。
そうかも知れないが、これが普通なのだろうか?最近はちょっと常識から逸脱している感じがするので疑心暗鬼になっている。
今、俺に必要な物は常識人であろう。
翌日は早くから移動が始まり、本当にこの町は通過しただけだった。今度来るときは絶対にゆっくりと満喫したいと思う。
その後も、休憩を挟みつつ、町や村で宿を取りつつ、出発から2日後に目的地である子爵領に入った。
移動中に危険な目に会うこともなく、改めて治安が良くなっていることを感じた。もちろん危険な目に会えば容赦なく殲滅するつもりであったが。
腐っても妖精と勲章持ちである。相手には運が悪かったな、と思ってもらうしかない。あー、新しい魔法の実験台が欲しかったなー。
子爵領に入ると、田園風景と広大な草原がすぐ目の前に広がった。なるほど、これだけ広大な草原を有しているのなら、馬などの畜産が盛んであることも頷ける。
見渡す限りの平原には小高い丘が幾重にも重なっており、木がまばらに生えていた。地表には青々とした草が繁茂しており、馬車の轍がまるでどこまでも続いているかのように彼方の山へと続いていた。
ところどころに4、5軒ほどの建物があり、その近辺では羊飼いやカウボーイがのんびりと草を食む羊や牛、馬たちの世話をしていた。
多くの領地では農業が盛んであるが、どうやら子爵領では畜産が主力のようだ。見ている限りでも馬が自由に走っており、イキイキと躍動していた。
奥には青々とした裾野を持つ山々がそびえ立っており、自然豊かな場所である。その手前側には湖も見えた。湖に遊びに行くのもいいかもしれない。
のどかな風景を眺めていると、本日の宿泊予定地についた。時刻はまだ昼をちょっと過ぎたくらいだ。いつもよりかずっと早い時間帯だけど。
「ここは子爵領の玄関口にあたるところよ。避暑地としても有名なところなので、少しゆっくりとしていきましょう」
お義母様はそう言うとてきぱきと指示をだし、宿へと荷物を運び込んだ。
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