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第三章
漆黒と琥珀色
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講堂の扉なんてこの学校に来てから何度も通ったはずなのに、今日はその扉がとてつもなく重く見える。
「いいですか、開けますよ?」
「はい、お願いします……ってえ?ルイス様が開けてくださるんですか?」
同じ学校の生徒とはいえ身分が重視されるこの世界では、同時に同じ部屋に入ろうとした場合、身分が低い者が扉を開けるのが暗黙のルールとなっていた。そのため、この学園で1番扉を開けることが多かったのは私だと思う。私と同時に部屋に入る時に、扉を押さえててくれたのはシーくんとティアぐらいだろう。
ルイス様は、シーくんの従者という立場上一応私に対して敬語を使っているけどやっぱり平民として私を見ているなって思うことが多い。だから、今回も自分で扉を開けるのかと思っていたのでちょっと驚いた。
「……いいですか。この交渉、あなたがキーパーソンとなることは間違いないです。」
「あ、はい。」
「ですから、あなたが交渉の余地なしと思われるほど下にみられては困るのです。ユージン陛下の前では、堂々と、威厳に満ちた態度でいてください。」
「いげんにみちたたいど………」
どうしよう。私、一度もそんな態度取ったことないし、威厳なんて醸し出せる気がしない。
「大丈夫ですよ。あなたの得意分野ではないですか。」
「いや、得意どころか一度もそんなの出来たことないんですけど……」
そう言うと、ルイス様は珍しく微笑みを浮かべた。
「あなたも、私に対してそんな冗談をいうようになったのですね。ありがとうございます。少し緊張がほぐれました。」
いや、場を和ませるジョークではないんだけど、と言おうとして……やめた。さっきまで震えていたルイス様の指の震えが収まっていたのを見てしまったからだ。よく分からないけど、ルイス様は私に冗談を言えるほどの余裕があると思って安心したらしいから、ここで余計なことを言ってさらに混乱させる必要もない気がした。
「それでは、開けますよ。」
「はい。」
ルイス様が扉を開けてくれたのを見て、心を落ち着かせようと目を閉じて深呼吸をした。この方法は、小さい頃にお兄ちゃんから教えてもらった緊張しないおまじない。
[『瑠奈。緊張した時は、目を閉じて深呼吸をしてごらん。……そう、目を開けて。ほら、世界が変わって見えるだろう?』]
ただのおまじないのはずなのに、不思議と本当に世界が変わって見える気がして、緊張が和らいでいく。目を閉じて深呼吸をすることで、自分の中でぐちゃぐちゃになっていた感情の糸が解けて、思考がクリアになっていく。
ただ虹に興味を持っている人とお話をするだけだ。何も怖いことなんてない。
大丈夫。やれる。
優雅な音楽が流れていて、一見和やかな雰囲気に見える会場内だが、その雰囲気は張り詰めており肌がピリピリと痛む。
扉が開いて私が入ってきたのを見た瞬間、その空気がより一層張り詰めるのを感じた。足を動かすこともできないような重苦しい空気の中で、私は必死に足を動かして前に進んだ。ルイス様に言われた通りに、講堂の1番奥にいるシーくんとユージン陛下の所へ。
「お初にお目にかかります。ルナ・ハリスと申します。」
許可なく顔を見ることは不敬にあたるため顔を見ないようにして跪き、声がかかるのを待つ。声がかかるまでの沈黙が辛いけど、変わらず流れている優雅な音楽のおかげでいくらか辛さは緩和されている。……これで無音だったら耐えられなかった。
「お前が、月属性ながら太陽の光の下魔法を発動させ、神の階段を出現させた生徒か。」
初めて聞くその声の主が、きっとユージン陛下だろう。だってなんか、威厳がある。え、ルイス様、この人相手に威厳を保てとか言ってたの?無茶振りすぎるでしょ。
「はい。」
頭の中は大混乱だったが、表には出さないようになんとか返事をする。
「……顔を上げろ。」
「はい、失礼致します。」
そう言って顔を上げて見た先にいたのは……私と同じ漆黒の髪をした人だった。
「シュバイツオーケノア王国国王、ユージン・オーケノア・グレイスターだ。」
その人……ユージン陛下の蜂蜜のような琥珀色の瞳と目があった瞬間……言いようのない恐怖が私の全身を駆け巡った。これ以上、この人といてはいけないと私の中の何かが警報を鳴らす。
「ここに座れ。」
「……はい、失礼致します。」
早く逃げなければ、と私の中の何かが警告してくるが、この状況で逃げることなんて出来るはずもない。ユージン陛下に促されるままに私は椅子に座った。座ったことのないような高級でふかふかな椅子に感動する余裕すらない。
……なぜか私は、この人に恐怖を感じている。
声をかけられたにも関わらず答える事ができない。とにかく視線を外したいとユージン陛下から身を逸らした時……シーくんと目が合った。
そこにいたシーくんは、不安そうに隈をつくっていたシーくんではなく……穏やかに微笑む王太子殿下だった。
……まだ16歳のシーくんがこんなにしっかり役目を果たそうとしているのに、私は何をしているんだ。
私の役目は、目の前の人と虹の話をする。
ただそれだけ。
私の感じている恐怖の正体が何なのか、まだ分からない。逆に言えば、分からないから怖いのであって、その理由が分かれば恐怖を感じなくなるかもしれない、とも考えられる。
どちらにせよ、私に出来るのはユージン陛下との対話しかないのだと、混乱してぐちゃぐちゃになりそうな頭の中に本来の目的を強く思い浮かべる。
……大丈夫、落ち着け。
大きく深呼吸をすると、落ち着いてくる。まだ動悸はするけど、さっきよりも心臓の音は落ち着いている。やっぱり、このおまじないの効果は絶大だ。
落ち着いて、目の前の2人を見ると……なんか、バランスいいな、この組み合わせ。シーくんは王子様の仮面を被ってるから、微笑みの白と冷たい黒って感じでとてもバランスがいい。アイドルユニットとして売り出したらすごい人気出る気がする。……うん、いける。
頭の中でユニットを組んだシーくんとユージン陛下を想像してからもう一度ユージン陛下を見ると、さっきよりも恐怖は和らいで……いや、和らいでないわ。
それでも、さっきよりも思考はクリアだ。恐怖に支配されていた最初と比べたら、対話するだけの思考能力は戻ってきている。
「こうしてユージン陛下とお話する機会を得たこと、とても光栄に思います。本日はどうぞ、よろしくお願い致します。」
なんとか、笑ってそう言うことができた。私のその笑みを見て、ユージン陛下も口元を僅かに緩めた。うん、相手は自分の鏡っていうからね。笑顔はちゃんと伝わっている……はず……多分。
「それで、どうして月属性の人間が太陽の下魔法を発動させたのか、聞かせてもらおうか。」
「はい。」
これから私が考えなきゃいけないのは、どう対話をするべきか、ユージン陛下の問いかけに対してどう答えるべきなのか、という事だ。少しでも言葉を間違えると大変なことになる。
まずこの対話で1番重要なのは、戦争を起こさないこと。これは何を置いても、1番優先されるべきことだ。相手の怒りを買わない事はもちろん、戦争の目的を知ることも必要だ。戦争の目的が分かれば、回避することが出来るかもしれない。
次に、この恐怖の正体は何なのか。ただ単にユージン陛下のオーラが凄すぎて圧倒されているならそれでいい。でも、これは違うと私の何かが言っている。正体を知らなければ恐怖は増すばかりだ……たまに、知らなきゃよかった真実もあるけど、今は考えないことにする。
最後に、ユージン陛下は前世の記憶を持っているのかどうか。ずっと疑問だったその答えは、きっと本人に聞かないと分からないままだろう。ユージン陛下の前世なんて、知らなくても生きていける、といえばそうかも知れない。でも、どうして私が生まれ変わったのか、その答えを知りたい。そのためには、同じく生まれ変わった人がいるなら、その人の話も聞いてみたいと思う。
「それでは、対談を始めようか。」
やるべき事はまとまった。あとは、実行するだけ。
「よろしくお願い致します。」
こうして、ユージン陛下と王太子殿下、そして私、ルナ・ハリスの対談が始まった。
……うん。やっぱり怖くてその琥珀色の瞳を見る事はできないから眉間あたりを見つめておこう。
なんか、ユージン陛下のその琥珀色を見てると心臓がズキズキ痛む気がするし。
「いいですか、開けますよ?」
「はい、お願いします……ってえ?ルイス様が開けてくださるんですか?」
同じ学校の生徒とはいえ身分が重視されるこの世界では、同時に同じ部屋に入ろうとした場合、身分が低い者が扉を開けるのが暗黙のルールとなっていた。そのため、この学園で1番扉を開けることが多かったのは私だと思う。私と同時に部屋に入る時に、扉を押さえててくれたのはシーくんとティアぐらいだろう。
ルイス様は、シーくんの従者という立場上一応私に対して敬語を使っているけどやっぱり平民として私を見ているなって思うことが多い。だから、今回も自分で扉を開けるのかと思っていたのでちょっと驚いた。
「……いいですか。この交渉、あなたがキーパーソンとなることは間違いないです。」
「あ、はい。」
「ですから、あなたが交渉の余地なしと思われるほど下にみられては困るのです。ユージン陛下の前では、堂々と、威厳に満ちた態度でいてください。」
「いげんにみちたたいど………」
どうしよう。私、一度もそんな態度取ったことないし、威厳なんて醸し出せる気がしない。
「大丈夫ですよ。あなたの得意分野ではないですか。」
「いや、得意どころか一度もそんなの出来たことないんですけど……」
そう言うと、ルイス様は珍しく微笑みを浮かべた。
「あなたも、私に対してそんな冗談をいうようになったのですね。ありがとうございます。少し緊張がほぐれました。」
いや、場を和ませるジョークではないんだけど、と言おうとして……やめた。さっきまで震えていたルイス様の指の震えが収まっていたのを見てしまったからだ。よく分からないけど、ルイス様は私に冗談を言えるほどの余裕があると思って安心したらしいから、ここで余計なことを言ってさらに混乱させる必要もない気がした。
「それでは、開けますよ。」
「はい。」
ルイス様が扉を開けてくれたのを見て、心を落ち着かせようと目を閉じて深呼吸をした。この方法は、小さい頃にお兄ちゃんから教えてもらった緊張しないおまじない。
[『瑠奈。緊張した時は、目を閉じて深呼吸をしてごらん。……そう、目を開けて。ほら、世界が変わって見えるだろう?』]
ただのおまじないのはずなのに、不思議と本当に世界が変わって見える気がして、緊張が和らいでいく。目を閉じて深呼吸をすることで、自分の中でぐちゃぐちゃになっていた感情の糸が解けて、思考がクリアになっていく。
ただ虹に興味を持っている人とお話をするだけだ。何も怖いことなんてない。
大丈夫。やれる。
優雅な音楽が流れていて、一見和やかな雰囲気に見える会場内だが、その雰囲気は張り詰めており肌がピリピリと痛む。
扉が開いて私が入ってきたのを見た瞬間、その空気がより一層張り詰めるのを感じた。足を動かすこともできないような重苦しい空気の中で、私は必死に足を動かして前に進んだ。ルイス様に言われた通りに、講堂の1番奥にいるシーくんとユージン陛下の所へ。
「お初にお目にかかります。ルナ・ハリスと申します。」
許可なく顔を見ることは不敬にあたるため顔を見ないようにして跪き、声がかかるのを待つ。声がかかるまでの沈黙が辛いけど、変わらず流れている優雅な音楽のおかげでいくらか辛さは緩和されている。……これで無音だったら耐えられなかった。
「お前が、月属性ながら太陽の光の下魔法を発動させ、神の階段を出現させた生徒か。」
初めて聞くその声の主が、きっとユージン陛下だろう。だってなんか、威厳がある。え、ルイス様、この人相手に威厳を保てとか言ってたの?無茶振りすぎるでしょ。
「はい。」
頭の中は大混乱だったが、表には出さないようになんとか返事をする。
「……顔を上げろ。」
「はい、失礼致します。」
そう言って顔を上げて見た先にいたのは……私と同じ漆黒の髪をした人だった。
「シュバイツオーケノア王国国王、ユージン・オーケノア・グレイスターだ。」
その人……ユージン陛下の蜂蜜のような琥珀色の瞳と目があった瞬間……言いようのない恐怖が私の全身を駆け巡った。これ以上、この人といてはいけないと私の中の何かが警報を鳴らす。
「ここに座れ。」
「……はい、失礼致します。」
早く逃げなければ、と私の中の何かが警告してくるが、この状況で逃げることなんて出来るはずもない。ユージン陛下に促されるままに私は椅子に座った。座ったことのないような高級でふかふかな椅子に感動する余裕すらない。
……なぜか私は、この人に恐怖を感じている。
声をかけられたにも関わらず答える事ができない。とにかく視線を外したいとユージン陛下から身を逸らした時……シーくんと目が合った。
そこにいたシーくんは、不安そうに隈をつくっていたシーくんではなく……穏やかに微笑む王太子殿下だった。
……まだ16歳のシーくんがこんなにしっかり役目を果たそうとしているのに、私は何をしているんだ。
私の役目は、目の前の人と虹の話をする。
ただそれだけ。
私の感じている恐怖の正体が何なのか、まだ分からない。逆に言えば、分からないから怖いのであって、その理由が分かれば恐怖を感じなくなるかもしれない、とも考えられる。
どちらにせよ、私に出来るのはユージン陛下との対話しかないのだと、混乱してぐちゃぐちゃになりそうな頭の中に本来の目的を強く思い浮かべる。
……大丈夫、落ち着け。
大きく深呼吸をすると、落ち着いてくる。まだ動悸はするけど、さっきよりも心臓の音は落ち着いている。やっぱり、このおまじないの効果は絶大だ。
落ち着いて、目の前の2人を見ると……なんか、バランスいいな、この組み合わせ。シーくんは王子様の仮面を被ってるから、微笑みの白と冷たい黒って感じでとてもバランスがいい。アイドルユニットとして売り出したらすごい人気出る気がする。……うん、いける。
頭の中でユニットを組んだシーくんとユージン陛下を想像してからもう一度ユージン陛下を見ると、さっきよりも恐怖は和らいで……いや、和らいでないわ。
それでも、さっきよりも思考はクリアだ。恐怖に支配されていた最初と比べたら、対話するだけの思考能力は戻ってきている。
「こうしてユージン陛下とお話する機会を得たこと、とても光栄に思います。本日はどうぞ、よろしくお願い致します。」
なんとか、笑ってそう言うことができた。私のその笑みを見て、ユージン陛下も口元を僅かに緩めた。うん、相手は自分の鏡っていうからね。笑顔はちゃんと伝わっている……はず……多分。
「それで、どうして月属性の人間が太陽の下魔法を発動させたのか、聞かせてもらおうか。」
「はい。」
これから私が考えなきゃいけないのは、どう対話をするべきか、ユージン陛下の問いかけに対してどう答えるべきなのか、という事だ。少しでも言葉を間違えると大変なことになる。
まずこの対話で1番重要なのは、戦争を起こさないこと。これは何を置いても、1番優先されるべきことだ。相手の怒りを買わない事はもちろん、戦争の目的を知ることも必要だ。戦争の目的が分かれば、回避することが出来るかもしれない。
次に、この恐怖の正体は何なのか。ただ単にユージン陛下のオーラが凄すぎて圧倒されているならそれでいい。でも、これは違うと私の何かが言っている。正体を知らなければ恐怖は増すばかりだ……たまに、知らなきゃよかった真実もあるけど、今は考えないことにする。
最後に、ユージン陛下は前世の記憶を持っているのかどうか。ずっと疑問だったその答えは、きっと本人に聞かないと分からないままだろう。ユージン陛下の前世なんて、知らなくても生きていける、といえばそうかも知れない。でも、どうして私が生まれ変わったのか、その答えを知りたい。そのためには、同じく生まれ変わった人がいるなら、その人の話も聞いてみたいと思う。
「それでは、対談を始めようか。」
やるべき事はまとまった。あとは、実行するだけ。
「よろしくお願い致します。」
こうして、ユージン陛下と王太子殿下、そして私、ルナ・ハリスの対談が始まった。
……うん。やっぱり怖くてその琥珀色の瞳を見る事はできないから眉間あたりを見つめておこう。
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