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第二章
前世の記憶
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……ああ、空が青いなぁ。
拘束されているにも関わらず、そんなことを考えている私は、なんだかこの扱いに慣れて来てしまっている気がする。まぁ、そんな風に考えられるのは、この場にシーくんがいることと、この状況から抜け出す方法を見つけてしまったからだ。
うまくいく保証はないけど、私の考えが正しければ、この世界の魔法というのは使い手自身の認識が大きく関わっているのだと思う。
属性、というのは確かに生まれながらに決められているのだろう。じゃあ、属性があるにも関わらずシーくんたち王家の人たちが属性関係なく魔法が使えるのは何故なのか。
王家の人たちは、代々陽属性をもって生まれてくる。しかし、陽属性にも関わらず夜にも魔法が使える。授業では王家はクロス様から強い加護を受けているからだと言っていた。私もその時は、へーそうなんだぐらいに思っていたけど、本当にそうなんだろうか?だって、いつでも魔法が使えるなら、全属性とかそういうのになると思うんだ。それなのに、属性は陽属性。ちょっと不思議だなって思ってたけど……私の仮説が正しければその理由も説明がつく。
「みじめね……」
「平民なのに身の程も知らずこのエリュシオン魔法学校に通おうなんて思うからこうなるのよ。」
「平民は大人しく俺らの言うことだけ聞いてればいいんだよ。」
「そもそも平民は必要ないんだよな。貴族だけだったらこの国はもっとよくなるのに。」
周りの野次馬からそんな声が聞こえて来る。この人たちも国王様と同じ、この国の普通に囚われて考えることをしてこなかった人たち。
その点では、多分私も同じ。前世の世界の普通に囚われている。でも、私はその方が暮らしやすいと思ってるから押し付ける。いわばこれは、価値観の押し付け合いだ。
……勝つために、必要なものは彼らの普通に異物を投げ込むこと。その波紋が広がれば、いつか世界が変わるかもしれない。
「平民は、存在する価値すらないんだよ。」
たとえそれが、この世界の平穏を壊すものであっても。
そもそも、人を勝手に転生させておいて存在価値を認めないってどういうこと?だったら初めから転生なんてさせないでよ。しかも記憶までそのままにして。
勝手に転生させたんだから、私だって勝手していいよね。
「……スマ本、出てきて。」
魔法を使うには、魔法具が必要。それが本当なのかどうかはまだ確かめてないから分からないけど、まだ基本の呪文も覚えていない私にはスマ本にメモしてある呪文が必要だ。
「!!おい、本を出したぞ。」
「まさか、あれは魔法具…?」
「そんなはずはないだろう。今は昼だ。月属性では魔法具すら出すことは出来ない。」
「そもそも本の形した魔法具なんて見たことないしな。」
……そうだ。せっかくこんなに観衆がいるんだから、なんか見栄えのいい魔法とかがいい気がする。うん、そうしよう。
私が使えるのは、基本の魔法だけ。火、水、風、地、空で何か……
「あ……」
そうだ、今日は空が青い。いい天気だ。と言うことは、小学校の時によくお兄ちゃんと作った、あれが作れる気がする。
「水」
大事なのは、想像力。イメージするのは、細かい水の粒。霧吹きから水を出す感じで、私は魔法を発動させた。
「おい、何だこれ。」
「冷たい……まさか、水か?」
「おい、誰だよ魔法つかったやつは。」
「いやいや、対属性魔法の刑は対象者が不正をしないように他の者は魔法が使えないようになっているから……」
「まてよ、てことは、まさか……」
周りのざわめきに、笑みが止まらない。この世界の人の価値観が揺らぐ瞬間というのは、こんなにも楽しいのか。というか多分、私は散々馬鹿にされてちょっと怒ってたんだ。だから、やり返した感じがしてスカッとする。
……でもね、私の魔法はこれだけじゃないの。
『虹!』
水の粒が光を浴びて、きらきらと光っている。最後の仕上げのために、久しぶりに大きな声で発音した日本語に答えるように、空には大きな虹がかかった。
「あれは、まさか……神の階段!」
「おい、これ、魔法で作られたよな?魔法を発動したのって……まさか……」
虹がかかった瞬間、私の拘束は解けた。結構強く拘束されてたから痛む手首をさすっていると、その場にいた大勢の視線が私に向けられていた。さっきまでの蔑みの視線ではなく、驚愕に染まった目が、私を見ている。
「な、なぜだ!お前は月属性だろう!なんで魔法が使える!?どうやって神の階段を出現させた!?」
この世界では、虹のことを神の階段って呼んでいるのか。なるほど、神を崇めている国っぽくていいと思う。さて、どうやって……か。
「……どうしてだと思いますか?」
「は?」
「どうして、月属性の私が魔法を使えたと思いますか?どうやって、天の階段を出現させたと思いますか?」
「な……それを、今、聞いているんだろう!」
先生が怒鳴るけど、私は笑みを浮かべたまま答えない。答えを教えることは簡単だ。でもきっと、この人たちは信じない。平民の言うことなんて、信じないだろう。
「考えてください。どうしてなのか。大丈夫ですよ。平民の私に分かることが、平民よりも優れているあなた方に分からないわけがないんですから。」
今の私が、かなり性格悪いことは自覚している。でも、教えない。信じてもらえないから、だけじゃなくて、考えて欲しいから。なぜ、どうしてと考えると、新しい答えが見えて来る。それはきっと、この世界の普通を壊すひとつの道だ。
「がんばって、考えてくださいね。」
満面の笑みを浮かべてその場を後にする私を引き止める人は誰もいなかった。みんなが呆然とする中、シーくんだけが、とても楽しそうに笑っているのが見えた。大丈夫?王子様の仮面もうボロボロじゃない?
さて、この国の人はいつ気付くのだろう。
月は目に見えていないだけで昼間も存在している、ということに。
月が昼間はないものだと思い込んでいるこの国の人は、魔法を使うことができない。でも私は知っている。月はいつでも地球の周りをまわっている。この世界の宇宙が前世と同じつくりなのか、ということだけが心配だったけど、成功したと言うことは同じか、似たような構造になっているのだろう。王家の人たちがいつでも魔法を使えるのは、陽属性だからだ。太陽も夜は見えなくなっているだけで、消えてはいない。ちゃんと存在している。そのことを知らなくても、自分たちは魔法が使えると認識しているから、太陽の力を借りることが出来ているのではないか、というのが私の仮説だ。……これ、あってるんじゃない?ちょっと私天才じゃない?
「……大丈夫、できる。」
ただ前世の記憶があるだけで、私は何の能力もないただの平民だ。ちょっとシーくんという変わった王太子との出会いで人生が変化したけど、私自身が何の力をもたないことには変わりないと思ってた。世界を変えるなんて、本当にできるのか、自分でも疑っている部分はあった。
でも、違った。前世の記憶は、この世界ではとても強い武器になる。前世の記憶があるだけじゃない。それ自体が、この世界では何物にも変え難い、凄いことなんだ。
拘束されているにも関わらず、そんなことを考えている私は、なんだかこの扱いに慣れて来てしまっている気がする。まぁ、そんな風に考えられるのは、この場にシーくんがいることと、この状況から抜け出す方法を見つけてしまったからだ。
うまくいく保証はないけど、私の考えが正しければ、この世界の魔法というのは使い手自身の認識が大きく関わっているのだと思う。
属性、というのは確かに生まれながらに決められているのだろう。じゃあ、属性があるにも関わらずシーくんたち王家の人たちが属性関係なく魔法が使えるのは何故なのか。
王家の人たちは、代々陽属性をもって生まれてくる。しかし、陽属性にも関わらず夜にも魔法が使える。授業では王家はクロス様から強い加護を受けているからだと言っていた。私もその時は、へーそうなんだぐらいに思っていたけど、本当にそうなんだろうか?だって、いつでも魔法が使えるなら、全属性とかそういうのになると思うんだ。それなのに、属性は陽属性。ちょっと不思議だなって思ってたけど……私の仮説が正しければその理由も説明がつく。
「みじめね……」
「平民なのに身の程も知らずこのエリュシオン魔法学校に通おうなんて思うからこうなるのよ。」
「平民は大人しく俺らの言うことだけ聞いてればいいんだよ。」
「そもそも平民は必要ないんだよな。貴族だけだったらこの国はもっとよくなるのに。」
周りの野次馬からそんな声が聞こえて来る。この人たちも国王様と同じ、この国の普通に囚われて考えることをしてこなかった人たち。
その点では、多分私も同じ。前世の世界の普通に囚われている。でも、私はその方が暮らしやすいと思ってるから押し付ける。いわばこれは、価値観の押し付け合いだ。
……勝つために、必要なものは彼らの普通に異物を投げ込むこと。その波紋が広がれば、いつか世界が変わるかもしれない。
「平民は、存在する価値すらないんだよ。」
たとえそれが、この世界の平穏を壊すものであっても。
そもそも、人を勝手に転生させておいて存在価値を認めないってどういうこと?だったら初めから転生なんてさせないでよ。しかも記憶までそのままにして。
勝手に転生させたんだから、私だって勝手していいよね。
「……スマ本、出てきて。」
魔法を使うには、魔法具が必要。それが本当なのかどうかはまだ確かめてないから分からないけど、まだ基本の呪文も覚えていない私にはスマ本にメモしてある呪文が必要だ。
「!!おい、本を出したぞ。」
「まさか、あれは魔法具…?」
「そんなはずはないだろう。今は昼だ。月属性では魔法具すら出すことは出来ない。」
「そもそも本の形した魔法具なんて見たことないしな。」
……そうだ。せっかくこんなに観衆がいるんだから、なんか見栄えのいい魔法とかがいい気がする。うん、そうしよう。
私が使えるのは、基本の魔法だけ。火、水、風、地、空で何か……
「あ……」
そうだ、今日は空が青い。いい天気だ。と言うことは、小学校の時によくお兄ちゃんと作った、あれが作れる気がする。
「水」
大事なのは、想像力。イメージするのは、細かい水の粒。霧吹きから水を出す感じで、私は魔法を発動させた。
「おい、何だこれ。」
「冷たい……まさか、水か?」
「おい、誰だよ魔法つかったやつは。」
「いやいや、対属性魔法の刑は対象者が不正をしないように他の者は魔法が使えないようになっているから……」
「まてよ、てことは、まさか……」
周りのざわめきに、笑みが止まらない。この世界の人の価値観が揺らぐ瞬間というのは、こんなにも楽しいのか。というか多分、私は散々馬鹿にされてちょっと怒ってたんだ。だから、やり返した感じがしてスカッとする。
……でもね、私の魔法はこれだけじゃないの。
『虹!』
水の粒が光を浴びて、きらきらと光っている。最後の仕上げのために、久しぶりに大きな声で発音した日本語に答えるように、空には大きな虹がかかった。
「あれは、まさか……神の階段!」
「おい、これ、魔法で作られたよな?魔法を発動したのって……まさか……」
虹がかかった瞬間、私の拘束は解けた。結構強く拘束されてたから痛む手首をさすっていると、その場にいた大勢の視線が私に向けられていた。さっきまでの蔑みの視線ではなく、驚愕に染まった目が、私を見ている。
「な、なぜだ!お前は月属性だろう!なんで魔法が使える!?どうやって神の階段を出現させた!?」
この世界では、虹のことを神の階段って呼んでいるのか。なるほど、神を崇めている国っぽくていいと思う。さて、どうやって……か。
「……どうしてだと思いますか?」
「は?」
「どうして、月属性の私が魔法を使えたと思いますか?どうやって、天の階段を出現させたと思いますか?」
「な……それを、今、聞いているんだろう!」
先生が怒鳴るけど、私は笑みを浮かべたまま答えない。答えを教えることは簡単だ。でもきっと、この人たちは信じない。平民の言うことなんて、信じないだろう。
「考えてください。どうしてなのか。大丈夫ですよ。平民の私に分かることが、平民よりも優れているあなた方に分からないわけがないんですから。」
今の私が、かなり性格悪いことは自覚している。でも、教えない。信じてもらえないから、だけじゃなくて、考えて欲しいから。なぜ、どうしてと考えると、新しい答えが見えて来る。それはきっと、この世界の普通を壊すひとつの道だ。
「がんばって、考えてくださいね。」
満面の笑みを浮かべてその場を後にする私を引き止める人は誰もいなかった。みんなが呆然とする中、シーくんだけが、とても楽しそうに笑っているのが見えた。大丈夫?王子様の仮面もうボロボロじゃない?
さて、この国の人はいつ気付くのだろう。
月は目に見えていないだけで昼間も存在している、ということに。
月が昼間はないものだと思い込んでいるこの国の人は、魔法を使うことができない。でも私は知っている。月はいつでも地球の周りをまわっている。この世界の宇宙が前世と同じつくりなのか、ということだけが心配だったけど、成功したと言うことは同じか、似たような構造になっているのだろう。王家の人たちがいつでも魔法を使えるのは、陽属性だからだ。太陽も夜は見えなくなっているだけで、消えてはいない。ちゃんと存在している。そのことを知らなくても、自分たちは魔法が使えると認識しているから、太陽の力を借りることが出来ているのではないか、というのが私の仮説だ。……これ、あってるんじゃない?ちょっと私天才じゃない?
「……大丈夫、できる。」
ただ前世の記憶があるだけで、私は何の能力もないただの平民だ。ちょっとシーくんという変わった王太子との出会いで人生が変化したけど、私自身が何の力をもたないことには変わりないと思ってた。世界を変えるなんて、本当にできるのか、自分でも疑っている部分はあった。
でも、違った。前世の記憶は、この世界ではとても強い武器になる。前世の記憶があるだけじゃない。それ自体が、この世界では何物にも変え難い、凄いことなんだ。
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