108 / 539
10♡緊急任務
10♡3※
しおりを挟む──好き。 好き。 聖南さん……好き。
何よりも好き。 誰よりも、大好き。
こんなに毎日好きを貰ってるのに、まだ全然足りないよ……。
想いが足りない……。
まだまだいっぱい、溢れても零れてもいくらでも掬い取るから、……ちょうだい。
離れていても大丈夫になれるくらい、俺の体に聖南の想いをたっぷり染み込ませてよ……。
「……葉璃、……っ」
「んあぁぁっ……あっ……や、っ……やっ……」
ずっと、俺の事だけ見てたらいいのに……。
俺だけの聖南さんで居てほしいのに……。
「葉璃、ヤバイって。 そんな嬉しい事言われたら、俺……っ」
「あっ、あっ……っ、ンっ……」
押し拓かれた孔へ何度も突き入れてくる熱が、俺の思考をあやふやにさせていた。
いつこうなったのかも思い出せない。
抱き締められて、舌を舐められたらもう意識が飛んだ。 ……ううん、正しくは飛んだんじゃない。
性欲に負けた。
すごく寂しかったから、とてつもなくこの腕が恋しかったから、聖南の匂いと体温が俺に触れて瞬く間に性欲に溺れた。
好き。 好き。 好き。 好き。 好き。
俺は女の子じゃないのに、体内から聖南を受け入れるための愛液が溢れてきたかと思った。
禁欲中だった聖南も同様で、自ら足を広げた俺を笑ったりしないでゾクゾクするギラついた瞳で見詰めてくれた。
丹念に解したそこをぐちゅぐちゅに掻き回されて、気持ち良過ぎて意識的に締め付けたら最後、聖南の性器からなみなみと情欲が送られてくる。
下腹部に触れると、中に収まった聖南の膨らみを感じた。
内でドクドクと脈打つ感覚も、襞から容赦なく感じさせられた。
両腕を伸ばすとすかさず抱き締めてくれる聖南から、たっぷりと唾液を送り込まれる。
その間も打ち付けは止まらない。
揺れながらキスをする事にも慣れてしまった俺は、苦しくて恥ずかしいけどもっと深い口付けを舌で要求した。
「……っ……ふ……んっ……んっ」
聖南の興奮が、色っぽい吐息に乗って耳まで犯される。
ふと唇を離した聖南は、腰を動かしながらほっぺたを付き合わせて耳元で囁いた。
「俺は葉璃のもんだろ? 俺を愛していいのは葉璃だけだ」
「……あっ……っ?」
「俺達がいつか離れてくみたいに言うなよ。 好きなら一緒に居ないとダメなんだ。 俺達は、どっちかが欠けたら片方も死んじゃうんだぞ?」
「んやっ……や、っあぁっ……な、なに、……っ?」
「何って、葉璃が言葉攻めの大サービスしてくっから、止まんねぇんだよ」
なにそれ、……?
言葉攻め……? 大サービスって、なんの事……?
聖南にしがみついてわずかに上体を起こし、ピアスを食みながらどういう意味なんだろって俺は考えた。
激しく揺さぶられて、際限無くじゅくじゅくと襞を擦られてたらまともに考えられなかったけど、……もしかして、……。
「俺、何か……言ってた……?」
「葉璃の気持ち、全部な」
「……ひぁっ……ぁっ、っ……」
「ちょっとだけ焦らすのも、アリなんだなって分かった」
「ん、っ……ん、っ……」
「 ″寂しい″ の限界超えると、葉璃は究極に甘えたちゃんになるんだなぁ」
「え、あ、っ……あっ? ぅぁ……っ」
お、俺、思ってた事ぜんぶ口に出してたの……っ?
言葉攻めの大サービスってそういう意味かぁ……なんて納得してる場合じゃない。
───恥ずかしくなってきた。
上質な笑みを浮かべた聖南の手のひらが、俺の腰を掴む。 舌なめずりをして、俺を誘うように瞳で問い掛けてくる。
『望み通り、たっぷり注いでやる』
クラクラするほど色気のある声で、欲情した瞳でそう語る聖南は俺が飛びかけていた最中もずっと動いていた。
心に溜まった想いをうわ言のように口走って曝け出したから、いつにも増して聖南が元気いっぱいだ。
喜んでもらえて嬉しい。 俺の気持ちを言葉にする事で、聖南が笑顔になってくれるのはすごく嬉しいよ。
欲しいって言ったのは俺だし、まだまだ足りないとも言った。
でも……っ。
「せなさ、ん……、待っ……休憩、させ……て……っ」
「まだダメ」
「なん……っ……や、やぁぁ……っ!」
内側から内臓を押し上げるように深く深く突き上げてきて、先端で最奥をグリグリされたらひとたまりもなかった。
確かな絶頂を感じたはずが、薄まった精液がピュル、とほんの少ししか出ない。 もはやサラサラに近いそれが俺の短い竿をトロトロと伝う。
何度目なのか数えてないから分からない。
経験上だと、四回目……だと思う……。
「足りないなんて言わせねぇから」
「ち、違っ……せなさん……、も、だいじょぶ、……っ……足りたよっ、お腹、いっぱい!」
「何言ってんの。 俺がまだなんだよ」
「いやっ……えっ? むり、俺は……っ」
「葉璃ちゃんも足りねぇって顔してんぞ。 こっから何も出なくなるまで頑張ろ?」
「え、えぇ……!? そんな、明日も仕事……っ」
「禁欲中の俺を煽りまくったら、そりゃこうなるだろ♡ じゃ横なって」
「あ、あぁぁ……っっ、だめ……っ、これ気持ちいいの……っ」
「だよなぁ、葉璃はこの体位好きだもんなぁ。 頑張れそうだろ?」
「……わか、んな……っ、でも、きもちぃ……っ」
ゴロンと横向きにされた俺は、無理なんて言いながらも内側を擦られて、しっかり啼いた。
だって、気持ちいいんだもん……っ。
横向きで挿抜されると、聖南の性器のカリ部分が前立腺を引っ掻くように擦るからたまんないんだ。
あまりの快感にお尻がぶるっと震える。 羞恥よりも、快感が勝った。
素直に認めて強引な聖南をキツく見詰めると、いきなり大声で想いを爆発させ始める。
「あーっ、かわいー! これ以上煽るなよ! どんだけ俺をぶっ壊せば気が済むんだよ!」
「ぅあっ、んっ、んっ……んっ、んっ」
「もっと大サービスして、葉璃。 聞かせて。 うわ言でも何でもいい。 俺のこと好きって言って」
「好き……っ、せな、さん……っ、好き! 好き……っ」
体のいたるところ、すべてが性感帯になった瞬間だった。
無理な態勢で聖南の肩を抱いて、しがみつく。
甘い想いを吐露してから孔がさらにヒクヒクしてしまったのは、俺の意思ではない。
溢れたんだ。
聖南への好きが、溢れた───。
「はぁ……今死んでも後悔は無え……」
俺が溢れさせた甘い泉に沈んだ聖南は、恍惚とした表情で一度天井を仰ぎ、休憩ナシで俺を食べる事だけに集中した。
きっと朝、また俺は後悔するんだろうな。
軽率に垂れ流した想いは、翌朝の体の疲労と一緒に体内に蓄積されていくという事を……。
0
お気に入りに追加
220
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
そばにいてほしい。
15
BL
僕の恋人には、幼馴染がいる。
そんな幼馴染が彼はよっぽど大切らしい。
──だけど、今日だけは僕のそばにいて欲しかった。
幼馴染を優先する攻め×口に出せない受け
安心してください、ハピエンです。
食事届いたけど配達員のほうを食べました
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
なぜ自転車に乗る人はピチピチのエロい服を着ているのか?
そう思っていたところに、食事を届けにきたデリバリー配達員の男子大学生がピチピチのサイクルウェアを着ていた。イケメンな上に筋肉質でエロかったので、追加料金を払って、メシではなく彼を食べることにした。
受け付けの全裸お兄さんが店主に客の前で公開プレイされる大人の玩具専門店
ミクリ21 (新)
BL
大人の玩具専門店【ラブシモン】を営む執事服の店主レイザーと、受け付けの全裸お兄さんシモンが毎日公開プレイしている話。
SLAVE 屋敷の奥で〜百回いくまで逃げられない〜🔞
阿沙🌷
BL
秘密の屋敷に囲われている青年の脱走未遂。捕縛された彼の仕置がはじまる。
成人向け、ヤマナシオチナシイミナシ。未成年者の閲覧は厳禁。痛い、救いない、地雷がいっぱい、何でも許せるかた向け。
地雷避けに↓
序編
Day1 束縛 ローター スパンキング イラマ 乳首責め 挿入 中出し
Day2 束縛 フェラ 挿入 連続
Day0 下剤 衆人 前封じ ローター 媚薬 見せしめ
Day3 手淫
Day4 拘束 複数 三所責め
Day5 拘束 焦らし 集団 水揚げ 媚薬 潮 イラマ ナカイキ
Day6 かくれんぼ 踏みつけ
・地下室編
1日目 限界寸 ローションガーゼ 前を責め
2日目 乳首を責め
3日目 前→乳首ときたら最後はアレ
・屋敷編
とりあえず屋敷ものっぽくそれなりにお仕事をしていただく回になる予定。(五月の更新再開後~更新終了は未定)
・藤滝過去編
・動乱編
構想だけ練っているため、完全に未定。
✿応援してくださったかた、ありがとうございます!ストレス発散にゴリゴリ書いている当BLですが(本当にBがLしているのか??)、しばらくの間、亀オブ亀更新【めっっっっっっっっちゃ更新が鈍くなります】すみません!また戻ってきますのでその時は藤滝とやっちんにかまってくださいまし~~!!(爆)
✿いつも閲覧ありがとうございます。いつの間にかお気に入りの数が増えていて驚きました。恐れ多いことにございます。読んで頂けて嬉しいです。
ぼちぼちまた、お気に入り80overの時のように、感謝SSを書けたらいいなぁと思います。いつになるかわかりませんが(苦笑)。
本編もなんとな~く、それとな~く、どういうふうに終わらせるのか、少しずつ考えています。にしても、その終着にたどり着くまでの過程で発生する濡れ場シーンのプレイをどうにか書ききらないとなぁ~と。いや、そこがメインなんですが。
屋敷編がひと段落ついたら、次は「わんこプレイ」させたいので(落ち着け)、がんばるぞ~!(とか言いつつ相変わらず鈍足更新になるのでそこのところは……)
✿番外編! お気に入り80overありがとう企画SS→https://www.alphapolis.co.jp/novel/54693141/955607132【完結】
✿その他の無理矢理系ハードエロシリーズ
・執事は淫らにため息をつく→https://www.alphapolis.co.jp/novel/54693141/473477124
・習作→https://www.alphapolis.co.jp/novel/54693141/711466966
表紙は装丁カフェさまから。
新しいパパは超美人??~母と息子の雌堕ち記録~
焼き芋さん
BL
ママが連れてきたパパは超美人でした。
美しい声、引き締まったボディ、スラリと伸びた美しいおみ足。
スタイルも良くママよりも綺麗…でもそんなパパには太くて立派なおちんちんが付いていました。
これは…そんなパパに快楽地獄に堕とされた母と息子の物語…
※DLsite様でCG集販売の予定あり
αなのに、αの親友とできてしまった話。
おはぎ
BL
何となく気持ち悪さが続いた大学生の市ヶ谷 春。
嫌な予感を感じながらも、恐る恐る妊娠検査薬の表示を覗き込んだら、できてました。
魔が差して、1度寝ただけ、それだけだったはずの親友のα、葛城 海斗との間にできてしまっていたらしい。
だけれど、春はαだった。
オメガバースです。苦手な人は注意。
α×α
誤字脱字多いかと思われますが、すみません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる