迅雷上等♡─無欠版─

須藤慎弥

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③無防備

─迅─2※

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 しつこいって言われてもな。

 俺だってこんなにペロペロした事ねぇんだから、止め方なんか分かるかっつーの。

 認めたくねぇけど美味いんだからしょうがねぇ。 この、女とは違う肌も、雷の声も。


「あっ♡ うぅ……ッ」
「雷にゃんは耳と、……喉舐められんのも好きだよな」
「そんな事な……んぁッ♡」
「好きじゃん」


 一つの事しか集中出来ない雷に余計なことを考えさせたせいで、ナニがすっかりふにゃふにゃになっちまった。

 少しだけ扱いてやりながら、のけ反った細い喉を痕が付かない程度に吸って舐めると、すぐに復活するかわいー童貞チン○。

 親指と人差し指で先端をくにくにっと弄んだら、さっきまでふにゃちんだったとは思えない量の先走りを漏らす。

 トロットロだ。 ちょっと扱いただけで卑猥な音がするし、手のひらもねちょねちょすんだけど。

 十日間毎晩ここでヌきっこ大会が開催されてるってのに、一日たりとも嫌がらなかった雷はわりと性欲が強めだと判断した。

 欲望に忠実なのはいい事だ。

 俺にはあと二つ壁があるが、この時間が楽しくてたまんねぇよ。


「なぁ、乳首舐めていい?」
「はっ!? ダメ! ダメダメダメ!」
「なんで。 翼にはイジらせてたじゃん。 俺はまだダメ?」
「もう何ヶ月も触らせてねぇよ! ち、乳首はマジで……ッ」
「分かった分かった」


 ───クソ……ッ。 エロピアスが無理に開発しようとすっから、雷の中で乳首イジられんのがトラウマみたいになっている。

 イヤだって拒否られたのは今日だけじゃねぇ。

 そろそろいいかなって、ヌきっこ大会五日目ぐらいから少しずつ懐柔しようとしてんだが、セクハラがよっぽどイヤだったらしい雷は泣きべそかいて首を振る。

 マジでイヤがってんのに無理やりするなんて俺の趣味じゃねぇし、最初の方のセクハラは知らん顔してた罪悪感が俺にもあっから、そうやすやすとは手が出せねぇ。

 トラウマになるくらい嫌だったのに喘いでた雷も悪りぃが、下心ありありで喘がせてた翼の方がもっと悪りぃ。

 イくのが早え雷の持久力をつけるより、俺が先に雷の乳首に手を出さない我慢を覚えたってどういう事?


「迅……ッ、ダメだ、そんなしたら……っ、出る、……出る、からっ」
「そのために扱いてんだけど」
「だ、だって、持久走、するって……ッ!」
「あー……それはガッコで冬の体育の時にやるやつな? クソめんどくせぇよな、あれ」
「んぇっ? あ、そうそう、……そうなんだよな!」


 雷……お前は持久力って言いたかったんだろ。 こんな状況で話を合わせてきやがったとこを見ると、一応は早えの気にしてんだな。

 っつーか俺も、こうやってすぐ揚げ足取ってるからずっと、「意地悪」「性悪」「般若」なんつー妙なあだ名を付けられるんだって。


「雷にゃん、また萎えるぞ」
「あっ♡ コラッ、なんで……っ」


 すかさず俺は、雷の耳を舐めた。 キンキラキンな後頭部を支えて首筋も舐めた。

 まーた余計な事考えてたな、コイツ。

 俺の手のひらにすっぽり収まってる、雷のナニが集中してるかどうかのバロメーターになってんぞ。


「イけよ。 今日は十分以上保ってるからこの辺にしといてやる」
「う、うぅ……ッ、ぐちゅぐちゅ、聞こえる……ッ」
「おら、イけって。 刺激足んねぇなら耳ん中にベロ突っ込んでやろうか」
「ひぇっ!? な、そ、そんな……ッ、そんなのムリ……! ひぁぁっっ♡」


 ……イヤがってねぇよな。 俺の下半身直撃の甘ったるい声出しやがったから、大丈夫だよな。

 雷はコレ、絶対好きだと思った。

 舐めるだけであんあん喘ぐ雷は、中をペロペロして音と刺激をダイレクトに伝えてやると背中を震わせて喜んだ。


「な? いいだろ?」
「お、おまッ……お前こんな……こんなやらしい事、どうやって……ふぁっ♡ 覚えんだよ!」
「……ヤリチンですから」
「お前はヤリ迅だぁぁっっ」
「叫ぶなよ。 声出すならもっといい声頼むわ」
「んっ……んっ、んっ……迅ッ、迅~~! くるっ、出る……ッ、ヤバ、あっ……迅ダメ───ッッ」


 耳舐めと中ペロペロがどうやらめちゃめちゃ気に入ったらしい。

 あんまり扱いてねぇのにやけにあっさりイったな。

 間違いなく男のシンボルはあるんだが、イくときにぷるぷる震える体を支えてやってるとそう感じねぇってのは、多分雷には言わない方がいい。

 “可愛い” より “カッコイイ” と言われたい、無いものねだりでワガママな雷にゃんだからな。

 それより一つ気になってることがあるんだが……。


「なぁ、なんでイくとき俺の名前呼ぶの」
「はぁ……はぁ、知るか! そんなの、俺の口が勝手にしてることだから気にするな!」
「勝手にねぇ……」
「耳びちょびちょだぞ、もう……ッ。 あ、ッ……また腹に……!」
「ここまでが雷にゃんの射精。 これ大会公式ルール」
「そんなルール認めてねぇよ!」


 絶頂を迎えた瞬間、切なげに名前を呼ばれる方の身にもなれっつの。

 それを無意識でやってんのが怖えよ。

 だから俺は腹いせに、ピュッピュッと何回かに分けて雷の肌に散らばった白い液体を、ボディクリームみたいにヘソの周りに塗りたくる。

 独特な精液の匂いが鼻をつくが、雷のナニを平気でシコってる俺にはもはや何の抵抗感も無い。


「音、良かったろ?」
「良かっ……んー……」
「素直じゃねぇな。 童貞男子」
「うるせぇ!! ってかさぁ、なんかいっつも俺ばっかだし、明日は迅も大会に参加しようよ」


 風呂はもう一回戦の後に入るとして、ひとまず俺の手のひらにまとわりついてる精液をティッシュで拭う。

 二回戦ではまた新たなぬるぬるが期待出来るんで、特別滑りを良くしとかなくてもいいってわけだ。

 雷は明日もやる気満々らしいからな。

 やっぱ男子高校生たるもの、欲望に忠実である事がいかに大事か。 雷はその辺よく分かってるわ。

 でも俺は、意地悪で性悪。

 素直な雷に素直に返すなんてダサいと思ってる。


「へぇ。 明日も泊まるのか? ヌきっこ大会開催前提? 今からいつも通り二回戦始めるってのに、元気だなぁおい」
「あっ!? 違えよ! 勘違いすんなし!! だって迅が……!」
「雷にゃん墓穴掘ったな」
「ボケツなんて掘った事無え! 何なんだ、ボケツって!」
「イントネーションが変だな。 分かんねぇならいい」
「よくねぇ! バケツとボケツの違いを教えろ!!」
「そもそも違う。 根本から違う」
「ぬぅぅっ??」


 はぁ。 今日も雷は順調にバカだ。

 何の疑いも抱かねぇで、真っ裸でダチにイかされて、精液を腹に塗りたくられてもそんなキョトン顔できるなんてマジで最高。

 耳と喉が性感帯ってのも最高過ぎる。

 って事でそろそろ二つの壁も破りたいんだがな。

 チビでバカ素直な雷にゃんがそれを許してくれるようになるまで、カウントダウン開始だ。






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