必然ラヴァーズ

須藤慎弥

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〜十月某日〜(全十話)

5♡〜日向先生のお仕置き〜※

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   噛み付くようなキスをされた。

   聖南は真顔で俺の舌を甘噛みしてきて、その瞬間から背筋が震えるほどの快感が始まった。


「……ん……っ……ふ、っ……」


   目一杯唾液を含まされ、飲み下す。

   二人とも歯磨きした後だから、同じ味の舌を強く吸われて俺の口の中の唾液も聖南が掠め取って飲んでいる。

   ペロペロと互いの舌先で遊んでたら、ミニ丈のスカートの隙間から太腿を撫で上げられて「ひゃっ」と変な声が出てしまった。


「……かわい。 倉田ちゃんだけスカート短いの許してんだよ。 何でか分かるか?」
「……っ?」
「俺のモチベーションが上がるからだ。 他の女の足見たって何も上がらない。 倉田ちゃんのだから仕事中でも勃つ」
「日向先生……仕事中は仕事して下さい」
「してるよ。 けど、今日みたいに違う医者のとこ行ってニコニコされっと気分悪いから、マジでやめて。 あれ見せられたら仕事出来ない」
「そ、そんな無茶言わないで……っ、あっ、ダメ、脱がさないで……!」


   太腿を撫でていた手のひらがナース服のファスナーをゆっくり下ろし始めた。

   聖南に言われて、下着は履いてない。

   スースーして落ち着かないけど、このナース服脱いじゃったら纏う物がナースキャップだけになる。

   着てるのも恥ずかしいけど、脱ぐのも恥ずかしいなんて……どうしたらいいんだよ~……。


「……すげぇそそる……」
「んっ……っ」


   俺の右の鎖骨に痕を残した聖南が、乳首の先端をチロと舐めてきて腰が疼いた。

   中途半端に上半身しか脱がされてなくて……このまま刺激を受けたら腰から下に引っかかってるナース服が濡れ、ちゃう……。


「……ん、んっ、やっ……」


   聖南が体の至るところをチュッてしてる。

   チクッてするから、また痕をたくさん残してるんだ。

   いっぱい体を撫でられて、キスされて、吸われて、最後に乳首に戻ってきた。

   あ、ヤバイ……っ、もうほんとに、ナース服汚れちゃうよ……!


「日向先生……っ、あの、……服が汚れて……しまいます……!」
「汚しゃいいじゃん。 ドロッドロにしろよ、どうせなら」
「んぁっ、嫌ですよっ……あっ……だめ、噛むの……やだ……っ」


   もう俺のは完全に勃ってしまってる。

   先っぽからは我慢できない液体がとろとろ、って出てきてお腹を汚して……この服にも多分付いちゃってる。

   うぅ……触りたい……もっと強い快感がほしい……。

   手を伸ばそうとした俺を制し、わざと甘やかな刺激を繰り返す聖南がシュルシュル……と自身の赤いネクタイを外した。


「触ってやりてぇんだけどさー。 倉田ちゃんすぐよそ見すっからお仕置きな~」
「あっ、えっ!? ……や、やだっ、お仕置きなんて……!」
「こら、自分で触るな。 ……」


   よそ見なんてしてないのにお仕置きって……どう考えても変だよ!

   乳首を舐めるのをやめた聖南の瞳に射抜かれてドキドキしてたら、するっとスカートを捲られた。


「な、なんで……っ! やだ、これじゃ……くるし、い……」
「根元縛っただけだろ。 お仕置きなんだから我慢な」
「うっ……うぅぅっ、んっ……」


   外したネクタイで、俺の勃ち上がったものを根元で結ばれてしまった。

   やだ……、これじゃ……イけない……っ。

   どれだけ気持ち良くても、縛られてたら出せない……っ。

   ニヤッと笑った聖南が、苦しくて呻く俺のほっぺたにキスをした。

   それから乳首が腫れちゃうくらいたくさん舐めたり噛んだりしてきて、甘い刺激が脳と下半身に同時に伝わっている。

   気持ち良くて我慢できない液体が未だトロトロと溢れて、ネクタイを濡らしてるのが分かった。

   こんなの嫌だって体を捩ってみても、キュって結んだネクタイは簡単には外れてくれないし、聖南もそのつもりはないみたいで……。


「倉田ちゃんが新人で入ってきた時、医師四人で争奪戦になったんだよ。 でも結局は倉田ちゃんの気持ちが一番だろって結論に達して、倉田ちゃんは俺を選んでくれた。 それなのに最近冷たいんだよな~」


   えぇ~っ。

   俺が冷たくなってるっていう設定なの……?

   心変わりし始めたと思ってる俺に、聖南が不安を感じててこんな事してるって……?


「…………っ、日向せんせ……っ、これ解いて……! イけないの、苦し、……!」
「だーめ。 俺と一緒にイくんだよ」
「え……、そんなっ、いっぱい我慢しなきゃじゃ……んぁっ、待って、待って……っ」


   聖南は一回のエッチに何十分もかけるじゃん……!

   そんなの、俺……我慢できないよ……っ。

   体中にキスされて、乳首をたくさん舐められて、俺はもうイきたくてたまんないのに。

   苦しさで目尻から涙が溢れてきて、無駄だって分かってるけど、聖南の指先が俺の中に入ろうとしてくるのを必死で止めた。

   こんな状態で中を擦られたら、自分がどうなっちゃうのか分かんなくて怖い……!


「倉田ちゃんが他の男とヤッてないか確認しないと」
「や、やってない……っ!  やらない、よ……!」
「どうだか。 はい、足上げてー。 触診しまーす。 ……うちのドクターもイイ男揃いだからなぁ、倉田ちゃん?」
「んーっ、意地悪、言わないで……っ、おねが、い……もう解いて……っ」
「あー……かわいー……。 指二本になったから中気持ちいいんだろ」
「ん、……ぅん、ぅん……っ、我慢、できない……!」


   聖南の解してる指先がずっと、気持ちいい場所を意識しながら出たり入ったりしてる。

   俺のは痛いくらい張り詰めてるし、熱を持ってるのも分かるから首を振ってイヤイヤをし続けた。

   も、おかしくなりそう……。



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