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✦ 生意気なあとがき ✦
✧*。生意気なあとがき(ネタバレあり)
しおりを挟む【永遠のクロッカス】を読んでくださり、誠に誠にありがとうございました。
山場を迎えてからは一日二回更新に切り替え、三人の行く末を見守っていただきました。
この作品は、約三年前に他サイトで連載していたものを加筆修正し、こちらへ引っ越してきた形となります。
月光と海翔、まるで月と太陽のように両極端なイメージの二人。
読者様をヤキモキさせたくて(!)、乃蒼は一体どちらと幸せになるのか、中盤までは分からないように書いています。
須藤の長編作品は、攻め受け視点が交互に入るのがほとんどなのにどないやねん、と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、はじめに海翔ターンが無いのはそういう理由なのでした。
ヤキモキモヤモヤさせてしまい、申し訳ございませんでした。
あと意外だったのは、今回転載した二サイトとも、月光派の読者様が限りなく少なかった事。(笑)
当時連載していた際は、海翔派と月光派の意見が見事に半々だったのです。
最後の最後になっても、 "月光とくっついてほしかった" と悲しむ読者様まで居られました。
須藤は生みの親なので、どんなに固定カップル派でも月光を憎みきれない……乃蒼と一緒です。
彼こそが "青春の後悔" を味わいましたから。
ただ救いなのが、結婚するだけでなく子どもが産まれた事。
はじめから立派な父親など居ないと思います。
十月十日を共に過ごし、胎動を感じ、お腹を痛めて産んだ母親よりも、父親の方が父性の芽生えが遅いというのが一般的な中、多分に月光にもそれが当てはまります。
子どもを育てる事、子どもが居る生活によって少しずつ彼も変化していく事でしょう。
数カ月おき…もしくは一年おきかもしれませんが、だんだんと自分に似てくる我が子を猫可愛がりし始める図が浮かびます。
月光がんばれ!!(甘々な作者)
乃蒼と海翔は、表面上とっても穏やかなカップルになりました。
しかしですよ。
二人は非常に執念深い性格なので、お互いへの依存度がこれからもっと強くなります。
俗に言う『共依存』ですね。大好物ですね。
正式に小児科の勤務医として働く事になった海翔は、毎日のように患者さんから頂き物をして帰ってくる(リアルではダメですよ)。
それがだんだん許せなくなってくるんですよね、乃蒼はヤキモチ焼きなので。
そんな乃蒼は、お隣さんのせいでほぼ毎日海翔から嫉妬されます。
優越感と嫉妬にまみれたドロドロな海翔の本性は、乃蒼しか知りません。
涼しい顔をした長身美形の小児科医が、 "嫉妬" というスパイスを利用して毎晩好きな人をニャンニャンしてるなんて美味過ぎませんか。
そしてさらに、乃蒼にも語られない海翔の胸中……「散々俺が我慢してきたんだ。二度と抱けない乃蒼のそばにいる苦行の方が俺はツライけどな…月光お気の毒。フッ…」と陰キャらしい事を考えてたりして。(特殊な趣向を持つ作者)
一つ。色んな事のキッカケになったビンちゃん(皆さん覚えていますか?)を最後に出してあげようと思っていて、忘れてました。(笑)
いつかエピソード書くから待っててね、ビンちゃん。
【永遠のクロッカス】は、本当に難産な作品でした。
だからなのか、加筆修正前も何度か自分で読み返していたくらい大好きな作品となっています。
しおりを挟んでくださったり、お気に入りに追加してくださったり、コメントやリアクションを残してくださる読者様には毎度頭が上がりません。
毎日の活力を、いつもありがとうございます。
表紙を描いてくださった汐鵶さんにも、多大なる感謝の意を♡
(美麗イラストの無断転載等はお控えくださいませ)
それでは、長々と生意気なあとがきを書いてすみませんと平身低頭しつつ、終わらせていただきます。
最後に後日談(1P)がありますので、いつもの時間にそちらをお楽しみいただければと思います。
諸事情により別サイトのみの公開とはなりますが、バレンタインに書き下ろした短編もご用意させていただきます。
この作品を応援してくださった読者の皆様、本当にありがとうございました。
2020/10/07
須藤慎弥
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