大神 狼のペット

ノアメロ

文字の大きさ
上 下
8 / 8

しおりを挟む
ミラの震えはすぐには収まらなかったが狼は優しく背中を擦りながらミラの全身を包むように抱きしめた。

ミラの体は細く狼の腕にすっぽり包まるほど
「ミラ…大丈夫か?」
「…」
ミラは、無言になってしまった。
「ミラ…すまん…本当に…」
「…なんで…獣人は残酷なんですか…」
ミラの声は、少し震えていた。
狼は、また優しく抱きしめた柔らかな髪を撫でる

「本当に…すまん…」
狼は、ただ謝るしか無かった。その時狼の毛に雫が落ちる
ミラの顔を見るとミラの瞳から一雫が…

「ミラ…ど、どうした!そんなに父さんが怖かった?それともお腹痛い?それとも…それとも…」
ミラは、頷かず俯き
狼は、頭をガシガシとかきどうすればいいか、焦っているとてもカオスな光景だ。
狼の額からは変な汗が流れる

そして、狼の取った行動はただ抱きしめ返すだけだった。
「うぅ…どうすれば…」
うなりながらつぶやき狼は、ミラの背中をさすり続けた。それは功を奏したのかミラは、次第に泣き止んだ。

「大丈夫か?」
「…」
ミラはゆっくり頷いた。
「ティッシュとかいるか?」
狼がティッシュを取ろうと立ち上がろうとした時
ミラは、狼の毛をギュッと握った。
「おっ…と…どうした?」
「あの…もう少し…いいですか?」
そう言うとミラは、狼の毛に顔を埋めた
「あぁ…いいよ。」
狼は、優しい声で答え頭を撫でる。

狼は、自分を頼ってくれる嬉しさと顔を埋める仕草が可愛いく少し頬が緩みそうになる
いつしかミラは、そのまま寝てしまっていた。
「ミラ…大丈夫か?… 」
狼は、はじめ死んでしまったのかと焦ったが息をしているか確認して少し安心した。

狼は、ゆっくり起こさないようにミラを抱き抱えベッドに運ぶミラの顔は泣いたせいで少し目の周りは赤く腫れていた。 

狼は、眠るミラの天使な寝顔を愛おしそうに見つめていた。
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

壁乳

リリーブルー
BL
俺は後輩に「壁乳」に行こうと誘われた。 (作者の挿絵付きです。)

ヤンデレBL作品集

みるきぃ
BL
主にヤンデレ攻めを中心としたBL作品集となっています。

大学生はバックヤードで

リリーブルー
BL
大学生がクラブのバックヤードにつれこまれ初体験にあえぐ。

アルバイトで実験台

夏向りん
BL
給料いいバイトあるよ、と教えてもらったバイト先は大人用玩具実験台だった! ローター、オナホ、フェラ、玩具責め、放置、等々の要素有り

カテーテルの使い方

真城詩
BL
短編読みきりです。

鬼上司と秘密の同居

なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳 幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ… そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた… いったい?…どうして?…こうなった? 「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」 スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか… 性描写には※を付けております。

飼われる側って案外良いらしい。

なつ
BL
20XX年。人間と人外は共存することとなった。そう、僕は朝のニュースで見て知った。 なんでも、向こうが地球の平和と引き換えに、僕達の中から選んで1匹につき1人、人間を飼うとかいう巫山戯た法を提案したようだけれど。 「まあ何も変わらない、はず…」 ちょっと視界に映る生き物の種類が増えるだけ。そう思ってた。 ほんとに。ほんとうに。 紫ヶ崎 那津(しがさき なつ)(22) ブラック企業で働く最下層の男。悪くない顔立ちをしているが、不摂生で見る影もない。 変化を嫌い、現状維持を好む。 タルア=ミース(347) 職業不詳の人外、Swis(スウィズ)。お金持ち。 最初は可愛いペットとしか見ていなかったものの…?

例え何度戻ろうとも僕は悪役だ…

東間
BL
ゲームの世界に転生した留木原 夜は悪役の役目を全うした…愛した者の手によって殺害される事で…… だが、次目が覚めて鏡を見るとそこには悪役の幼い姿が…?! ゲームの世界で再び悪役を演じる夜は最後に何を手に? 攻略者したいNO1の悪魔系王子と無自覚天使系悪役公爵のすれ違い小説!

処理中です...