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23話 佐倉さんと野田くん

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 野田くんに腕を掴まれたまま校舎裏に連れてこられた。

「あ、あの……そろそろ授業が……」

「いいから黙ってついてこいよっ!」

 ……さっそく一発殴られた。

 授業が始まることなんて気にしていない様子の野田くんに、もうついていくしかないと諦めを付ける。

 まさか、授業をサボってまでイジメをするとは誤算だった……。

 野田くんに引っ張られるまま、校舎裏のいつものイジメ現場に行くと、そこには一宮さん白井さん佐倉さんのイジメっ子女子メンバーの姿があった。

 その代わりと言うか、野田くん以外の男子は誰もいない。

 一体どうしたんだろう?

 いつもと違う様子を不思議に思っていたら野田くんに胸ぐらをつかみあげられた。

「おう、あんだけ言ったのにお前、都にちょっかいかけてんだってっ!?」

 えっ!?

 さ、佐倉さんと放課後一緒にいたのバレちゃったっ!?

 で、でも、あれは松戸くん指示のイジメじゃなかったのっ!?

 それで絡まれるのは流石に理不尽……と思ったけど、理不尽なのが野田くんだった。

 というか、もしかしたらここまで含めて全部松戸くんの計画のうちなのかもしれない。

「そ、それは……」

「あんっ!?言い逃れする気かっ!?
 綾香から話は聞いてんだよっ!学食で都にちょっかいかけてたらしいじゃねえかっ!?」

 へ?学食?

 ……え?もしかして、隣りに座ってた時の話し?

 放課後の話じゃなくって少し安心したけど、どっちにしても理不尽だ。

「で、でも……ぐふっ!?」

 「あれはたまたま一緒になっちゃっただけで……」そう言おうとした僕のお腹に野田くんの拳が突き刺さる。

「でもじゃねえんだよっ!!
 話は全部聞いてるって言ってんだろっ!!!」

 そのまま何発もお腹を殴られて思わず膝をついてしまう。

「おらっ!休んでんじゃねえぞっ!!」

 うずくまってしまった僕のお腹を野田くんが蹴り上げる。

「げふっ!?…………げえええええぇぇえっ!!!」

 パンチとは比べ物にならない衝撃に朝食べたものが胃から逆流してくる。

「うおっ!?吐くんじゃねーって言ってんだろっ!
 またかかったじゃねえかっ!!」

 そんな僕らを見て楽しそうに笑っている一宮さんと白井さんの姿が目に入った。

 そして、佐倉さんは……興味なさげにスマホを眺めてた。

 少しは仲良くなった気でいたのが勘違いだったと思い知らされる。

 やっぱり佐倉さんはイジメっ子グループでしか無いんだ。

 佐倉さんの様子に自分でも不思議なほどショックを受けた。

 うずくまったままポロポロと涙が出てくるけど、お腹が痛いからとはなにか別の理由な気がする。

「野田選手っ!おおきく振りかぶってえええっ!!シューーっ!!!」

「がはっ!!」

 そのまま一時間目が終わるまで野田くんに蹴られ続けた。



 野田くんたちは一時間目終了のチャイムが鳴ったら教室に入っていったけど、僕は体中が痛くてそのままお昼休みまで校舎裏で横になってた。

 なぜだか知らないけど涙が止まらなかった。



 昼休みが終わりかけた頃、ようやく涙が止まったので教室に向かう。

 席につくと遥くんが心配そうな顔をしていたので、少しだけ笑顔を浮かべて大丈夫だと伝える。

 ダメだよ、あんまり仲良さそうに見せちゃ。

 そしてそのまま机に突っ伏して寝たふりをした。



 寝たふりをしているうちに本当に寝ちゃってて、いつの間にやら放課後になっていた。

 寝ぼけ眼で教室を見回すと、今日も野田くんにナンパ?されている佐倉さんの姿が目に入った。

 野田くんが佐倉さんの耳元でなにかをささやくと、佐倉さんが恥ずかしそうな顔になって……。

 そのまま野田くんについて教室から出ていった。

 二人共カバンも持って行ってたし、少し教室から出るだけってわけじゃなさそうだ。

 とうとう野田くんはナンパ?に成功したらしい。

 なぜか知らないけど、すごい気が抜けた。



 いつも通り、そのまま教室に残っていたら、いつの間にか教室には僕一人になっていた。

 野田くんと一緒に帰った佐倉さんの姿は当然ない。

 一宮さんも白井さんもいなくて、どうやら今日は僕へのイジメはないみたいだ。

 気が抜けた思いのまま教室をあとにして昇降口に向かう。

 靴を履き替えて昇降口から出て……いつの間にか外が土砂降りの雨になっていることに気づいた。

 あんなに晴れてたのに……。

 雨宿りをするために教室に戻ろうとした時、なぜか佐倉さんの下駄箱が目に入った。

 …………靴がある。

 佐倉さんの下駄箱には靴があった。

 …………。

 まだ佐倉さんは学校から帰っていないみたいだ。

 それなら僕は佐倉さんより先に帰ってはいけない。

 イジメられっ子はイジメっ子の指示には絶対服従なのだ。



 ――――――――



 野田くんに誘われるまま音楽準備室……野田くんたちのヤリ部屋に入った。

「いやぁ、都がそんなにエロいことが好きだとは思わなかったぜ。
 こんなことならもっと早くはっきりと誘っておけばよかったな」

 そう言って、野田くんはニヤニヤといやらしい笑顔を浮かべる。

 今日いつものように誘ってきた野田くんに、そのことを言われたときは恥ずかしくて仕方なかった。

 野田くんにそれを伝えたのは綾香だろうっていう確信がある。

 野田くんに有利になる情報を与えることで、野田くんと私がどうなるか遊んでいるんだろう。

 綾香には悪いけど、少し前だったら絶望してしまったかもしれない状況だけど、今は恥ずかしいってだけだ。

 坂東くんと色々していたせいで、私はエッチが好きなんだっていう自覚と諦めがついた。

 それが分かった上でこの状況になった以上、恥ずかしさと同時に楽しんでしまおうという気持ちも芽生えてきている。

 私達の歳になれば経験している人なんてごろごろいる。

 私もその中のひとりになるだけだ。

「いや、俺、都だけは本気なんだよ。
 都とヤりたいってずっと思ってたんだ」

 そう言って野田くんが私との距離を詰めてくる。

 そのいやらしく歪んでいても整ったままの顔を見て思う。

 坂東くんも可愛い顔をしているけど、やっぱりカッコイイのは断然野田くんだ。

 坂東くんの可愛さは、顔立ちと言うよりもその妙に幼い感じのする表情のせいが大きいと思う。

 顔立ち自体は普通よりちょっと上……ううん、上の方の最低レベル程度だと思う。

 …………個人的な贔屓目を入れてあげればもう少し上にしてもいいかもしれないけど。

 と、とにかく野田くんのほうが圧倒的にイケメンだ。

 最近は坂東くんと色々あってちょっと血迷っていたけど、こういうことをするならナンパ者なのを差し引いても断然野田くんだ。

 今日、野田くんに無抵抗のまま殴られている坂東くんを見て、我に返った気がした。

 こんな情けない男の子とエッチなことをしようとしてたとか、やっぱり私は血迷っていた。

 勝てないまでも少しくらい野田くんに逆らう気概を見せてくれてもいいじゃない。

 いくらなんでもカッコ悪すぎる。幻滅だ。

「それで、エロい都はどう言うふうにしたい?
 それとも最初は俺に全部任せてみる?」

 あっと、今は野田くんとのエッチに集中しないと。

 坂東くんのことはまた後で考えよう。

 えっと、したいこと……か。

「…………あの……野田くんのおちんちん見たい……」

 は、恥ずかしい……。

 坂東くんに言うのと同じくらい恥ずかしい。

「ぷはっ!
 チンコ見てーって都本当にエロいんだな」

 わ、笑われちゃった……本当に恥ずかしい……。

 で、でも、エッチなことをしているんだから恥ずかしいのは当然だ。

 坂東くんとの時もそうだったんだし、我慢しないと。

 ……でも、坂東くんは私がなにを言っても、驚きはしても馬鹿にしたように笑ったりはしなかった。

「都が見たいっていうんじゃ仕方ねえな。
 俺の巨根見て驚くなよ?」

 そう言いながら野田くんがベルトを外す。

 そ、そうだ、今はおちんちんに集中しよう。

 笑われてちょっと沈みかけていた気持ちがエッチな気分で盛り上がってくる。

 ズボンの上から見る限りちょっとモコッとしているだけでまだ勃起していないみたいだけど、おちんちんがムクムク勃ち上がっていくのを見るのも大好きだ。

「じゃーんっ!」

 おどけた様子で野田くんがズボンとパンツを一気に下ろす。

 ビョンっと固くなっているおちんちんが出てきた。

 …………あれ?

 あれ?あれれ?

 上を向いて固くなっているし、勃起してるんだよね?これ?

 たしかにおっきいはおっきいけど……坂東くんのよりひと周り……ううん、三周りくらい小さい。

 色も薄焦げ茶色で、形も真っすぐでキレイな形はしているけど……。

 血管も浮いてないし、頭の部分まで薄焦げ茶色だし、頭の下の出っ張りの部分は皮?でよく分かんないし……。

 あれ……?なんかエッチじゃない……。

「に、匂い嗅いでも良い?」

「…………ぎゃはははっ!!
 ニオイ嗅ぎたいとか変態かよっ!!」

 思わず口に出してしまった言葉を聞いて、野田くんは一瞬呆気にとられた顔をしたあと思いっきり笑った。

 た、たしかに恥ずかしいこと言っちゃったけど、そんなに笑うこと無いじゃない……。

「本当に都はエロいなぁ。
 ほれ、嗅ぎたいんなら嗅ぎな」

 ニヤニヤと笑いながら突き出してくれたおちんちんの鼻を近づける。

 見た目はエッチじゃなくっても、匂いのほうが私は興奮するから大丈夫。

 そう思って匂いを吸い込んでみるけど……。

 臭っ……。

 え?なにこの臭いニオイ……おしっこが発酵したみたいに生臭い匂いがしてて……なにこれ、野田くん病気か何か?

 ……そう言えば、遊んでいる人は性病にかかりやすいって話を聞いた。

 これ絶対それだ。

 それに気づいたら急に何もかもが怖くなった。

「あ、あの……今日の所は帰るね」

 言い訳すら思いつかずに慌てて準備室から出ていこうと私の腕を後ろから野田くんが掴む。

「おいおい、ここまで来て今更怖気づかれても困るんだけど?」

「い、いやっ!離してっ!!」

 必死で暴れるけど、男子の力にはまったくかなわなくて腕を振りほどくことすら出来ない。

「暴れんなって。
 今気持ちよくしてやるからよ」

 そう言うと野田くんは私の腕を押さえつけたまま後ろから抱きすくめてきて、反対の手をパンツの中に潜り込ませてくる。

「や、やめてっ!!
 触らないでっ!!」

 野田くんの手が無遠慮に私の茂みをかき分けて……。

「ひっ!?」

「おぉ……これが都のマンコか……あったけぇ……」

 私のあそこを野田くんの手がグニグニと揉むように触りだした。

「へへ、まずは俺の指テクで一度イカせてやんよ♪」

 野田くんが乱暴に私のあそこを撫で回す。

 その優しさの欠片もない指の動きは気持ちいいどころか、痛くて仕方ない。

 そして野田くんはその乱暴な手付きのまま。

「っっっっっ!!!!」

 私のおマメを潰すように押し込んだ。

 痛みで息の詰まっている私のおマメをそのままグリグリと押しつぶそうとする。

 痛すぎて涙まで出てきた。

 息ができなくて「やめて」ということすら出来ない。

 こんな私の知ってるエッチじゃない。

 エッチはもっと頭も身体もトロケちゃうくらい優しくって気持ちいいものだ。

 私は一体野田くんに何をされているんだろう?

 どうにか逃げないといけないんだけど、痛みと恐怖で思考がまとまらなくて、私はただ涙を流し続けることしか出来なかった。



 ――――――――



 暴れていた都がようやく大人しくなった。

 マンコも濡れてきたし、お高く止まってても所詮は都も女、イヤイヤ言ってみせても俺の手マンには勝てない。

 しっかし、マンコが濡れてくるのにも時間がかかったし、処女は面倒くさいって聞いてたけど本当だな。

 ま、一発俺のモノを味わっちまえばあとは他の女どもと一緒で巨根の虜になるはずだ。

 ようやく都に中出しできることにいきり立つチンコを都の尻にこすりつけながら、これからお邪魔する都の穴に指を……。

ドンドンドンドンッ!!!!

 穴の中にクプっと爪の先程度が沈み込んだところでドアが勢いよく叩かれる音がした。

ガチォガチャガチャガチャガチャガチャッ!!!!!

 ドアの向こうにいるやつはドアを叩くだけでなくノブを狂ったように回しだしている。

「な、なんだぁ?」

 思わず呆然として都から手を離してしまう。

「せ、先生が来たのかも……」

 そのままへたり込んだ都の言葉を聞いて背筋に寒気が走った。

 今教師沙汰になるのはマズイ。

 これから先に約束されてる栄光がすべて駄目になる。

 慌ててあたりを見回して隠れるところを探す。

「の、野田くん、下の窓から出られると思う」

 下の窓……?

 都に言われて準備室の壁の下を見ると、閉め切られているはずの換気窓が一つ少しだけ開いていた。

「マジだ。
 都、わりぃけどテキトーに言い訳しておいてくれっ!」

 慌てて下の窓をくぐって隣の音楽室に抜ける。

 あとはここでしばらく時間を潰しておけば都がセンコーをテキトーに追い払ってくれるはず。

 今日都を食えなかったのは残念だが、あれだけの変態女だって分かった以上また誘えばいいだけの話だ。

 都、明日こそお前にマーキングしてやるからな。

 手についた都のニオイを嗅いだあと指についた都の味を舐め取って、俺はニヤリとほくそ笑んだ。

 まったく、チンコが乾く暇がないとは俺のことだな。
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