上 下
67 / 117
第二章 始めてのクエスト

34話 困ったときのフランツ

しおりを挟む
 香辛料は交易品として人気の品物だ。

 その理由はなんといっても、他の品目と比べ物にならないほど小さく軽く、そして高いからだ。

 そんな、小さくて軽いものだったら……か細いルートであっても細々と交易をすることは可能ではないだろうか?

 交易をすることで、お互いに利益を得られる関係ができればそれを元に友好も…………。

 まあ、こんなものは夢想なのは分かっている。

 交易以前に、人と魔物はお互いに相手を理解することなんて出来ないんだから。

 それが常識だ。

 そんなことを考えながら、楽しそうに話をしている子供たちとリンたちを見ていた。

 常識なんて案外なんとでもなるのかも知れない。



「ごめん、急で悪いんたけど、ちょっとリンと一緒に外に出てくるね。
 もしかしたら夜遅くまで帰ってこないかもしれないけど、今日中には帰ってくるから」

「はい、分かりました。
 僕たちはお留守番してるんで安心してくださいね」

 そういうユーキくんを始めとして、子供たちはみんなニコニコと笑ってくれている。

 ユーキくんの後ろの三人は「お人形作りの続きやろうねー」とか話している。

「あ、あの、理由は……」

 もちろん説明するつもりだったけど、ここまで無条件で許可が出るとは思わなかった。

 もしかして、僕の行動には逆らってはいけないとか思われてしまっているんだろうか?

「リンを連れて行くって言うことは、ゴブリンさんと話ししに行くんですよね?
 そんなご主人さまで、僕たち嬉しいです」

 僕の心配なんて飛び越えるレベルでいい子たちなだけだった。

 やばい泣きそう。

「あ、あの……帰ってきたらいっぱい遊ぼうね」

「はいっ♪」
 
 この子達はなんとしても幸せにしなければ。



 このあと、僕が出かけるからギルゥさんに鎖をつけさせてもらうってなった時、みんなにすごい怒られた。

 あのね?念のためでね?

 はい……はい……おっしゃるとおりです……。

 でもね、こればっかりはね?

 リンとギルゥさんまで説得に回ってくれて、なんとか納得してくれた。


 
 リンと一緒に森の中を進む。

 目的地は見逃したゴブリン母娘がいる辺りだ。

「王、ナニ スル イク デス?」

「んー、この前逃したゴブリンのうち二人がさ、どうやら少し離れたところに住み着いたみたいなんだよね」

 結局、母娘は一箇所にとどまったまま大きく動く気配がない。

 片方を残してもう片方が離れても、夜には帰ってくるのでそこに定住することに決めたと見て間違いないと思う。

 ただ……。

「ただ、そこはちょっと村と近すぎるからもうちょっと移動してもらえないものか話しに行こうと思ってね」

 親子がいる所はギリギリとは言え村の生活圏の中だった。

 普通の村人はそこまでいかないだろうけど、猟師や木こりの誰かがなにかの拍子で遭遇するかもしれない。

 僕の返事を聞いたリンが僕の腕にしがみついてくる。

「な、なに?」

 リンは顔を腕に押し付けるようにしているのでどんな表情をしているのか分からない。

 ちょっと顔が熱くなっている気がするけど……。

 熱があるとかって感じじゃないし、むしろ心地よさそうな雰囲気だったので好きにさせることにした。



 目的の場所に近づいたときにはもうだいぶ日が高く昇っていた。

 まだお昼には時間があるけど、念のため先に食事を済ませることにして、リンと二人倒木に腰を下ろすと持ってきていた軽食を食べ始めた。

 子供たちが作ってくれた肉が挟まれたパンは、さっそく胡椒が効かされていていつもより美味しい気がする。

 肉が大好きな上に胡椒も好きらしいリンなら大喜びでかじりついていそうなものだけど……。

 なんか僕の隣にピッタリくっついて座って、僕の肩にもたれかかりながら静かにパンを食べている。

 いつになく甘い……甘すぎる雰囲気に戸惑いが隠せない。

 いや、リンが……その……僕に……その……こ、好意を持っていてくれているらしい気がしなくもないような気がするのには気づいていたけど……なんか今日すごくない?

 どうしていいか分からず横目でリンを見ると、ちょうどこちらを見上げたリンと目があった。

「ギャーウ」

 僕と二人っきりのときにしては珍しく、リンがゴブリン語で鳴き声を…………すごい優しく甘い鳴き声をあげる。

「え、えっと……な、なんて?」

「……イミ ナイデス」

 いや、嘘だろ。

 ゴブリン語が分からない僕でもなんとなく察しがつくくらい甘ったるかったぞ。

 そうは思うんだけど、これ以上突っ込むことは出来なかった。

 …………こういう雰囲気には慣れていないんだよ……。

 どうしていいか……分からないです。

 助けて、フランツ。



 リンの様子に戸惑いながらも食事を終わらせて、気を引き締め直す。

 今はなにをおいても目の前の母娘のことが優先だ。

 彼女たちが棲家に決めたのは、少し離れたところに川が流れているちょっとした丘にある洞窟だ。

 とりあえず入り口が目に見える所まで近づいてきたんだけど……。

 さて、どうしたものかな?

 一瞬迷うけど、僕が突然顔を出すより、まずはリンに話を通してもらったほうがいいだろう。

「リン、悪いんだけど先に行って僕が話があるって伝えてきてくれない?
 もしちょっとでも危ないと思ったらすぐに逃げてきてね」

「ハイデス」

 リンは笑顔でうなずくと、ゆっくりと洞窟に向かっていった。

 ……とにかく無事に帰ってきてください。

 リンの背中にそう祈りを捧げた。



 心配は無事杞憂に終わって、入っていってからそれほど時間も経たずにリンは洞窟から出てきた。

 それどころか、ゴブリン母娘も連れてきていた。

「リン、えっと、これはどうしたの?」

 予想外の事態に驚いている僕の前で、母娘は最近見慣れてきた気がするゴブリン流の最敬礼をしている。

「王 ムカエル シツレイ。
 王 アウ イク イウデス」

「えっと、それはリンが?」

「チガウデス」

 ……だいぶ怖い思いさせたからなぁ……。

 すっかり怯えてしまっているようだ。

 まあ、ある意味目論見通りということではあるので、申し訳ないけど変に弁解せずこのまま怖がっててもらおう。

「えっと、それじゃ、リン通訳お願いね」

「ハイデス」

「それじゃ、改めて自己紹介と挨拶を。
 僕はハルトともうします。ご壮健なようで何よりです」

 リンに翻訳してもらって色々事情を聞いたところ。

 二人は母親のギャギルギャーオさんと娘のギャギルギャームさんというらしい。

 ギャーオさんとギャームさんだ。

 洞窟で見た時はまだ小さな幼体だった娘さんのギャームさんがもう成体と変わらない大きさになっていた。

 こうやって目の辺りにすると、生後半月で身体としてはほとんど成体になるというゴブリン族の成長の速さを実感させられる。

 二人は僕に元いた洞窟を追い出されたあと、南にあるキングのいる巣に向かおうか迷い、ここに住むことを決めたそうだ。

 ただでさえ楽ではない道のりをまだ幼体だったギャームさんを連れて無事たどり着くのは無理だと思ったらしい。

 この時、今も南の巣に向かっている一人とは別れたんだそうだ。

 反応が無くなってしまった一人とはもっと早く、洞窟を出てすぐに別れたらしい。

 彼女は息子がいるという魔王軍に占拠された街……つまりヴァイシュゲールの街に向かったそうだ。

 南に向かった一人と別れたあと、二人で棲家になるところを求めてさまよっているうちにこの洞窟を見つけて、住み着いた……ということらしい。

「リン、二人に今の洞窟の住心地を聞いてみて」

「ハイデス」

 これでここを気に入られてしまっていると少し厄介だ。

「ギャーオ、スム ヨイ ヨクナイ ナイ イウデス。
 スム ハジメル スグ ワカル ナイ イウデス」

 住み始めでまだ良くも悪くも状況がわからないところか……。

 とりあえず本格的に腰を落ち着けているわけじゃないのは助かった。

「それじゃ、リン、本題をお願い。
 村が近いからここから動いてほしいって話と、新しい場所は必ず僕が用意するって伝えて」

「ハイデス」

 この話を受け入れてくれるかどうか……。

 まだ住み始めとは言え、一度は腰を落ち着けてしまった場所だ、引っ越せと言われてもすんなり「はい」とはいかないだろう。

 そう思っていたのに、二人の結論はすぐに出た。

「王、ギャーオ、ヨウイ アル スコシ ジカン ヒツヨウ イウデス」

「え?本当に引っ越してくれるって?」

 いくらなんでも決断早くない?

「ハイデス。
 王、アタシ、イウ サカラウ ナイデス」

 あー……クイーンと僕に言われちゃったら逆らうなんて出来ないか。

 申し訳ないけど、都合が良かったと思わせてもらおう。

「それじゃ、用意してもらうように伝えて。
 どれくらい時間かかりそうだって?」

「ハイデス。
 …………カルイ ショクジ スル ジカン ホシイ イウデス」

 この場合は本当に食事をしたいってわけじゃなくって、それくらいの時間ってことだろうな。

 1時間位って感じだろうか?

「分かったって伝えて。
 そこまで急がないから慌てないようにとも」

「ハイデス」

 リンが二人に僕の言葉を伝えると、二人は最敬礼を解いて一度僕に深く頭を下げたあと洞窟に駆け戻っていった。

「慌てないでって言ったのに……」

「王 イル アワテル ナイ ムリデス」

 ま、それはそっか。

 

 では、こちらも準備をしておこうか。

 荷物持ち用の《土人形》を作ろうとする僕に、リンが暗い表情で声をかけてくる。

「王……」

「……なに?いい話じゃないみたいだけど……」

 問いかける僕に、リンは口をパクパクさせて言い淀んでいる。

 そんなにか……。

 ちょっと聞きたくない。

 そういうわけにはいかないのは分かってるけどさ。

 リンがここまでして言おうとしているってことは、絶対に聞かなければならないことだ。

「リン、大丈夫だから、教えて」

 大丈夫、想像も覚悟も出来てる。

「…………ギャーオ コドモ 王 コロス デス」

 ………………だよね。

 また『三週目』に逃げたくなった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】

ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった 【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。 累計400万ポイント突破しました。 応援ありがとうございます。】 ツイッター始めました→ゼクト  @VEUu26CiB0OpjtL

迷い人 ~異世界で成り上がる。大器晩成型とは知らずに無難な商人になっちゃった。~

飛燕 つばさ
ファンタジー
孤独な中年、坂本零。ある日、彼は目を覚ますと、まったく知らない異世界に立っていた。彼は現地の兵士たちに捕まり、不審人物とされて牢獄に投獄されてしまう。 彼は異世界から迷い込んだ『迷い人』と呼ばれる存在だと告げられる。その『迷い人』には、世界を救う勇者としての可能性も、世界を滅ぼす魔王としての可能性も秘められているそうだ。しかし、零は自分がそんな使命を担う存在だと受け入れることができなかった。 独房から零を救ったのは、昔この世界を救った勇者の末裔である老婆だった。老婆は零の力を探るが、彼は戦闘や魔法に関する特別な力を持っていなかった。零はそのことに絶望するが、自身の日本での知識を駆使し、『商人』として新たな一歩を踏み出す決意をする…。 この物語は、異世界に迷い込んだ日本のサラリーマンが主人公です。彼は潜在的に秘められた能力に気づかずに、無難な商人を選びます。次々に目覚める力でこの世界に起こる問題を解決していく姿を描いていきます。 ※当作品は、過去に私が創作した作品『異世界で商人になっちゃった。』を一から徹底的に文章校正し、新たな作品として再構築したものです。文章表現だけでなく、ストーリー展開の修正や、新ストーリーの追加、新キャラクターの登場など、変更点が多くございます。

男女比の狂った世界で愛を振りまく

キョウキョウ
恋愛
男女比が1:10という、男性の数が少ない世界に転生した主人公の七沢直人(ななさわなおと)。 その世界の男性は無気力な人が多くて、異性その恋愛にも消極的。逆に、女性たちは恋愛に飢え続けていた。どうにかして男性と仲良くなりたい。イチャイチャしたい。 直人は他の男性たちと違って、欲求を強く感じていた。女性とイチャイチャしたいし、楽しく過ごしたい。 生まれた瞬間から愛され続けてきた七沢直人は、その愛を周りの女性に返そうと思った。 デートしたり、手料理を振る舞ったり、一緒に趣味を楽しんだりする。その他にも、色々と。 本作品は、男女比の異なる世界の女性たちと積極的に触れ合っていく様子を描く物語です。 ※カクヨムにも掲載中の作品です。

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です! 僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。 つねやま  じゅんぺいと読む。 何処にでもいる普通のサラリーマン。 仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・ 突然気分が悪くなり、倒れそうになる。 周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。 何が起こったか分からないまま、気を失う。 気が付けば電車ではなく、どこかの建物。 周りにも人が倒れている。 僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。 気が付けば誰かがしゃべってる。 どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。 そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。 想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。 どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。 一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・ ですが、ここで問題が。 スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・ より良いスキルは早い者勝ち。 我も我もと群がる人々。 そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。 僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。 気が付けば2人だけになっていて・・・・ スキルも2つしか残っていない。 一つは鑑定。 もう一つは家事全般。 両方とも微妙だ・・・・ 彼女の名は才村 友郁 さいむら ゆか。 23歳。 今年社会人になりたて。 取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

タビと『双生の錬金術師』〜世界を変えてきた錬金術師の弟子になってダンジョン踏破します〜

ルーシャオ
ファンタジー
ある日、親に捨てられた少年タビは伝説の錬金術師『双生の錬金術師』の片割れイフィクラテスと出会い、こう誘われた。「お前には錬金術の才能がある。俺と一緒に来ないか?」。こうして、何も持たなかった少年は錬金術師の弟子になり、さまざまな人と出会って、世界を変えていく——。 それはそうと姉弟子ロッタは師匠から手伝うよう要請されて頭を抱えた。何せ、冒険者が潜るダンジョンに弟弟子タビを放り込むと聞いて、知り合いに声をかけて必死に協力を仰がなくてはならなかったからである。 冒険者、鍛治師、元官僚、巫女との出会い、そして——極北ヒュペルボレイオスの民が信仰する超巨大ダンジョン『大樹ユグドラシル』への挑戦。 これは少年タビが『杖持つ闘争者(ベルルムス・エト・カドゥケウス)』と呼ばれるまでの物語。

処理中です...