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第二章 始めてのクエスト
9話 天使
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そのまま黙り込んでしまった村長さん。
取り巻きの親たちもはじめのでかい態度はどこに行ったのかオロオロとしてしまっている。
ホルツさんは……あ、これ「お腹へったなぁ」とか考えてるな。
僕と同じで話が通じなさすぎてここにいるのが嫌になってるっぽい。
……このまま長引いても申し訳ないし、何より僕が嫌だし助け舟を出そう。
「依頼という形が嫌なのでしたら、森への立ち入りの許可と洞窟内の行動についての自由裁量を……そうですね、洞窟内での出来事については冒険者法を適用することを約束してください」
ここらへんが手のうちどころだろう。
「……その冒険者法というのは?」
「冒険者の義務と権利を定めた法律ですね。
大まかに言えば冒険中に得た利益も負った損害も全て冒険者自身のものと言う感じです」
「なんだとっ!?宝を独り占めするつもりかっ!?」
出来立ての巣で宝って……。
ゴブリンの巣の宝って基本的に近隣住民から奪い取ったものだから、村はまだ襲われていない上にミハイルさん襲撃に失敗した奴らの巣には大したものないはずなんだけどなぁ。
「村の森にある以上ゴブリンの巣にあるものは全て私のものだっ!!」
「それじゃ、ゴブリンも村長さんの財産なので僕は手を出せませんね。
では、話は終わりましたのでお引取りください」
「はあっ!?ゴブリンが私の財産だとっ!?なにを言っているっ!?」
「ゴブリンに限らずですが、魔物は奴隷として売買されることもあります」
魔王軍は基本人間を奴隷にしないけど、人間は魔物を奴隷にすることがまれにある。
もちろん言葉は通じないので労働力というよりは見世物や玩具扱いとしてだけど……。
「そうでなくても倒せば素材や魔石が手に入りますから冒険者法でも魔物は『財物』の一つとして明記されています」
魔石とは魔物の体内から摘出される魔力のこもった石で、魔法に関わるすべての方面から需要がある。
……実は魔物だけでなく人間からも魔石は摘出出来るのだけど……一般的には知られていない。
「ということで、ゴブリンの巣にあるものが全て村のものだというのなら僕は手を出せないので、あとは村で『分配』してください」
「な、なら、魔物については権利を放棄してやるっ!
それならいいだろうっ!」
「では、ダンジョン内に仕掛けられているトラップはどうしましょう?
あれも解体や修理をすれば使える『財物』ですので僕は触れません」
「…………」
直ぐに次の問題点を出してきた僕に村長さんは黙り込んでしまう。
ようやくダンジョン内のものは全部自分のものだとか主張されたら、僕はなにもできなくなるってことに気づいたのだろう。
「ね?伊達に全世界どこでも通用する法律じゃないんですよ、冒険者法は。
こういう面倒事をバッサリ「ダンジョン内の出来事は善きも悪きも冒険者のもの」って規定してるんです」
「…………」
それでも冒険者法に従うとは言わない村長さん。
少しでも自分の利益を確保できないか考えているんだろうか?
「…………なら、冒険者法に加えて、貴金属や宝石類が見つかったら村のものということにしましょう。
あ、魔石は宝石とは別ですよ?」
どうせ目ぼしいものはないだろうから、それくらい構わない。
「……魔法の武具についてもだ」
「分かりました。
ではその条件でゴブリンの討伐を引き受けましょう。
討伐した暁には、屋敷の持ち主が誰であっても十年間は住まわせていただくことを約束してくださいますね?」
「な、何を言っているっ!?
それとこれとは話が別だっ!」
急に今まで話に出ていなかった条件を振られてうろたえる村長さん。
「おや?討伐を成功させれば村の一員として認めてくださるというのでそういうことだと思ったのですが……。
勘違いだったのであれば、そもそも、討伐の話はなかったということでお願いします。
関係ない村のために無償で命を賭ける必要はありませんからね」
「む、むう……」
せっかく立った、ゴブリン討伐、あるいは僕謀殺の目論見が崩れかけ考え込む村長さん。
思惑と違っただろうけど、ここまで形になりかけた成果を手放すのは惜しいに違いない。
「わ、分かった。
十年間だけこの屋敷に住むことを認めよう」
「ありがとうございます。
では、今までに決まったことを書面にまとめてもらっていいですか?」
「良かろう……」
村長さんが書き上げた書類を読むけど……うん、さっき言った通りの内容がちゃんと書いてある。
ホルツさんと取り巻きの親の一人にも連署してもらって、完成。
「では、さっそく明日にでも討伐に向かいます」
「なにっ!?サボらずに今すぐ向かえっ!!!」
「無理は言わないでくださいよ。
ダンジョンに入るならそれなりの準備をしてから向かわないと」
意地悪でも何でもなく、むしろ最短のつもりで明日といったので思わず苦笑が出た。
「村長、一日くらいいいじゃないですか。
ここは閣下におまかせしましょうっ!」
なおもなにか言おうとしていた村長だったけど、ホルツさんにたしなめられて不満そうではあったけど一応黙った。
「それでは、僕は準備がありますので今日の所はこれでよろしいですか?」
「……うむ。
ゴブリン討伐が出来れなければ村の一員にするという話はなしだからなっ!!
心して任務に当たるようにっ!!」
いつの間にやらゴブリン討伐は僕の任務になったらしい。
ふんぞり返りながら帰る村長と、最後までペコペコと頭を下げていたホルツさんの後ろ姿を見て思う。
ほんと村長さんの相手疲れる。
あの人、嫌い。
食堂に戻って、すでにご飯を食べ終わっていた子供たちにさっきあったことを報告する。
「せんせえ、お疲れ様でした」
少しぐったりと椅子に座る僕の肩をノゾミちゃんが揉んでくれる。
ありがとう……おかげでもう元気満タンだ。
「えっと……それじゃ、今日はボク達は孤児院で大人しくしてますね」
「ノゾミお留守番できるよっ!」
アリスちゃんもシャルさんも笑顔でうなずいてる。
なにも言わずにお出かけの約束を我慢してくれる子供たち。
ちょっと泣けてきた。
「大丈夫、買い物とかもしなきゃだから予定通り村を見に行ってみよう」
「ほんとっ!?」
嬉しそうに笑うノゾミちゃんをぎゅうっと抱きしめた。
みんなに見守られながらの食事というちょっと気恥ずかしい思いをしたあと、子供たちをお出かけ用の服に着替えさせた。
お出かけ用と言っても、いつもより動きやすい服というだけだ。
ただ、シャルさんはいいんだけど……他の子達がなぁ……。
大人用の服を丈だけ詰めて着せているので、出来る限り動きやすい格好を選んでもダボダボしてる。
今日、服も手に入らないか探してみよう。
さて、どこから回ろうかな、とりあえずは場所の分かっているホルツさんの木工所かな?
そんなことを考えながら、シャルさん主導のもと少しおめかししてくるらしいみんなを待っていると、右手を誰かに握られた。
「せーんせ♪」
満面の笑顔で僕の手を握るノゾミちゃんは、いつもただ梳いただけだった髪を簡単にだけど編み上げていた。
「シャルちゃんがやってくれたのっ!
どうっ!?かわいいっ!?」
「うん、すっごく可愛いよ」
天使でも舞い降りたかと思った。
「えへへー♪」
嬉しそうに笑うノゾミちゃんの頭を撫でそうになって、慌てて止める。
せっかくの髪を崩しちゃいけないけど……ノゾミちゃんは頭を突き出して撫でてもらうモードだし、僕も撫でたい。
ちょっと困っていると、普段は髪に隠れてるノゾミちゃんの耳が目に入ったので頭を撫でるかわりにいじくり回すことにした。
「せんせぇ、くすぐったいよぉ♪」
ノゾミちゃんはくすぐったそうに身体をよじってるけど、嫌がってはいないみたいなのでしばらくそのままいじらせてもらった。
ノゾミちゃんの形の良い耳は柔らかくて、温かくて触ってて楽しい。
「先生、あんまりノゾミとだけイチャついているとみんなスネますよ」
おっと。
イチャついてるって言い方はどうかと思うけど、たしかにノゾミちゃんとばかりジャレててもいけない。
ユーキくんの声に振り返ると、それぞれ髪を整えた子供たちがいた。
みんな雰囲気が変わって、いつも以上に可愛い気がする。
ちょっと思いついて、横並びに並んでる三人の列にノゾミちゃんを加えてみる。
うん、天使の集団かな?
馬鹿なことを言っているとは思うけど、僕の本心だ。
「…………あ、あの、しょ、正直に……い、言ってくださいね?」
えっ!?これを口に出せとっ!?
どんな拷問だ、と思うけど、なぜかシャルさんは少し落ち込んだ顔をしているので言うしかない。
「…………て、天使たちが来たのかと思いました……」
死ぬ。
僕死ぬ。
シャルさんに殺される。
僕が死の言葉を発した一瞬後、なにを言われたか理解したらしいみんなが真っ赤になってワタワタしだす。
「えっ!?ち、ちがっ……わ、私っ!ちょっと髪編むの失敗したからっ!上手くいかなかったからっ!てっきり変に思われちゃったかなってっ!」
僕に死の言葉を吐かせたシャルさんが一番アタフタしている。
………………『三週目』に行きたい。
取り巻きの親たちもはじめのでかい態度はどこに行ったのかオロオロとしてしまっている。
ホルツさんは……あ、これ「お腹へったなぁ」とか考えてるな。
僕と同じで話が通じなさすぎてここにいるのが嫌になってるっぽい。
……このまま長引いても申し訳ないし、何より僕が嫌だし助け舟を出そう。
「依頼という形が嫌なのでしたら、森への立ち入りの許可と洞窟内の行動についての自由裁量を……そうですね、洞窟内での出来事については冒険者法を適用することを約束してください」
ここらへんが手のうちどころだろう。
「……その冒険者法というのは?」
「冒険者の義務と権利を定めた法律ですね。
大まかに言えば冒険中に得た利益も負った損害も全て冒険者自身のものと言う感じです」
「なんだとっ!?宝を独り占めするつもりかっ!?」
出来立ての巣で宝って……。
ゴブリンの巣の宝って基本的に近隣住民から奪い取ったものだから、村はまだ襲われていない上にミハイルさん襲撃に失敗した奴らの巣には大したものないはずなんだけどなぁ。
「村の森にある以上ゴブリンの巣にあるものは全て私のものだっ!!」
「それじゃ、ゴブリンも村長さんの財産なので僕は手を出せませんね。
では、話は終わりましたのでお引取りください」
「はあっ!?ゴブリンが私の財産だとっ!?なにを言っているっ!?」
「ゴブリンに限らずですが、魔物は奴隷として売買されることもあります」
魔王軍は基本人間を奴隷にしないけど、人間は魔物を奴隷にすることがまれにある。
もちろん言葉は通じないので労働力というよりは見世物や玩具扱いとしてだけど……。
「そうでなくても倒せば素材や魔石が手に入りますから冒険者法でも魔物は『財物』の一つとして明記されています」
魔石とは魔物の体内から摘出される魔力のこもった石で、魔法に関わるすべての方面から需要がある。
……実は魔物だけでなく人間からも魔石は摘出出来るのだけど……一般的には知られていない。
「ということで、ゴブリンの巣にあるものが全て村のものだというのなら僕は手を出せないので、あとは村で『分配』してください」
「な、なら、魔物については権利を放棄してやるっ!
それならいいだろうっ!」
「では、ダンジョン内に仕掛けられているトラップはどうしましょう?
あれも解体や修理をすれば使える『財物』ですので僕は触れません」
「…………」
直ぐに次の問題点を出してきた僕に村長さんは黙り込んでしまう。
ようやくダンジョン内のものは全部自分のものだとか主張されたら、僕はなにもできなくなるってことに気づいたのだろう。
「ね?伊達に全世界どこでも通用する法律じゃないんですよ、冒険者法は。
こういう面倒事をバッサリ「ダンジョン内の出来事は善きも悪きも冒険者のもの」って規定してるんです」
「…………」
それでも冒険者法に従うとは言わない村長さん。
少しでも自分の利益を確保できないか考えているんだろうか?
「…………なら、冒険者法に加えて、貴金属や宝石類が見つかったら村のものということにしましょう。
あ、魔石は宝石とは別ですよ?」
どうせ目ぼしいものはないだろうから、それくらい構わない。
「……魔法の武具についてもだ」
「分かりました。
ではその条件でゴブリンの討伐を引き受けましょう。
討伐した暁には、屋敷の持ち主が誰であっても十年間は住まわせていただくことを約束してくださいますね?」
「な、何を言っているっ!?
それとこれとは話が別だっ!」
急に今まで話に出ていなかった条件を振られてうろたえる村長さん。
「おや?討伐を成功させれば村の一員として認めてくださるというのでそういうことだと思ったのですが……。
勘違いだったのであれば、そもそも、討伐の話はなかったということでお願いします。
関係ない村のために無償で命を賭ける必要はありませんからね」
「む、むう……」
せっかく立った、ゴブリン討伐、あるいは僕謀殺の目論見が崩れかけ考え込む村長さん。
思惑と違っただろうけど、ここまで形になりかけた成果を手放すのは惜しいに違いない。
「わ、分かった。
十年間だけこの屋敷に住むことを認めよう」
「ありがとうございます。
では、今までに決まったことを書面にまとめてもらっていいですか?」
「良かろう……」
村長さんが書き上げた書類を読むけど……うん、さっき言った通りの内容がちゃんと書いてある。
ホルツさんと取り巻きの親の一人にも連署してもらって、完成。
「では、さっそく明日にでも討伐に向かいます」
「なにっ!?サボらずに今すぐ向かえっ!!!」
「無理は言わないでくださいよ。
ダンジョンに入るならそれなりの準備をしてから向かわないと」
意地悪でも何でもなく、むしろ最短のつもりで明日といったので思わず苦笑が出た。
「村長、一日くらいいいじゃないですか。
ここは閣下におまかせしましょうっ!」
なおもなにか言おうとしていた村長だったけど、ホルツさんにたしなめられて不満そうではあったけど一応黙った。
「それでは、僕は準備がありますので今日の所はこれでよろしいですか?」
「……うむ。
ゴブリン討伐が出来れなければ村の一員にするという話はなしだからなっ!!
心して任務に当たるようにっ!!」
いつの間にやらゴブリン討伐は僕の任務になったらしい。
ふんぞり返りながら帰る村長と、最後までペコペコと頭を下げていたホルツさんの後ろ姿を見て思う。
ほんと村長さんの相手疲れる。
あの人、嫌い。
食堂に戻って、すでにご飯を食べ終わっていた子供たちにさっきあったことを報告する。
「せんせえ、お疲れ様でした」
少しぐったりと椅子に座る僕の肩をノゾミちゃんが揉んでくれる。
ありがとう……おかげでもう元気満タンだ。
「えっと……それじゃ、今日はボク達は孤児院で大人しくしてますね」
「ノゾミお留守番できるよっ!」
アリスちゃんもシャルさんも笑顔でうなずいてる。
なにも言わずにお出かけの約束を我慢してくれる子供たち。
ちょっと泣けてきた。
「大丈夫、買い物とかもしなきゃだから予定通り村を見に行ってみよう」
「ほんとっ!?」
嬉しそうに笑うノゾミちゃんをぎゅうっと抱きしめた。
みんなに見守られながらの食事というちょっと気恥ずかしい思いをしたあと、子供たちをお出かけ用の服に着替えさせた。
お出かけ用と言っても、いつもより動きやすい服というだけだ。
ただ、シャルさんはいいんだけど……他の子達がなぁ……。
大人用の服を丈だけ詰めて着せているので、出来る限り動きやすい格好を選んでもダボダボしてる。
今日、服も手に入らないか探してみよう。
さて、どこから回ろうかな、とりあえずは場所の分かっているホルツさんの木工所かな?
そんなことを考えながら、シャルさん主導のもと少しおめかししてくるらしいみんなを待っていると、右手を誰かに握られた。
「せーんせ♪」
満面の笑顔で僕の手を握るノゾミちゃんは、いつもただ梳いただけだった髪を簡単にだけど編み上げていた。
「シャルちゃんがやってくれたのっ!
どうっ!?かわいいっ!?」
「うん、すっごく可愛いよ」
天使でも舞い降りたかと思った。
「えへへー♪」
嬉しそうに笑うノゾミちゃんの頭を撫でそうになって、慌てて止める。
せっかくの髪を崩しちゃいけないけど……ノゾミちゃんは頭を突き出して撫でてもらうモードだし、僕も撫でたい。
ちょっと困っていると、普段は髪に隠れてるノゾミちゃんの耳が目に入ったので頭を撫でるかわりにいじくり回すことにした。
「せんせぇ、くすぐったいよぉ♪」
ノゾミちゃんはくすぐったそうに身体をよじってるけど、嫌がってはいないみたいなのでしばらくそのままいじらせてもらった。
ノゾミちゃんの形の良い耳は柔らかくて、温かくて触ってて楽しい。
「先生、あんまりノゾミとだけイチャついているとみんなスネますよ」
おっと。
イチャついてるって言い方はどうかと思うけど、たしかにノゾミちゃんとばかりジャレててもいけない。
ユーキくんの声に振り返ると、それぞれ髪を整えた子供たちがいた。
みんな雰囲気が変わって、いつも以上に可愛い気がする。
ちょっと思いついて、横並びに並んでる三人の列にノゾミちゃんを加えてみる。
うん、天使の集団かな?
馬鹿なことを言っているとは思うけど、僕の本心だ。
「…………あ、あの、しょ、正直に……い、言ってくださいね?」
えっ!?これを口に出せとっ!?
どんな拷問だ、と思うけど、なぜかシャルさんは少し落ち込んだ顔をしているので言うしかない。
「…………て、天使たちが来たのかと思いました……」
死ぬ。
僕死ぬ。
シャルさんに殺される。
僕が死の言葉を発した一瞬後、なにを言われたか理解したらしいみんなが真っ赤になってワタワタしだす。
「えっ!?ち、ちがっ……わ、私っ!ちょっと髪編むの失敗したからっ!上手くいかなかったからっ!てっきり変に思われちゃったかなってっ!」
僕に死の言葉を吐かせたシャルさんが一番アタフタしている。
………………『三週目』に行きたい。
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