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復讐
23話 レッドゴブリンについて
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「ふむ、レッドゴブリンか・・・・・」
俺がレッドゴブリンの話をしたらクラインさんは難しい顔をして言った。
「その後レッドゴブリンはどうなったか知っているかい?」
「討伐しました」
俺がそう言うとクラインさんは驚いたような顔をした。
「てっきり君たちは撤退してきたものだと私は思っていたのだが、確か君の魔法適性は「無」だったね。君の話によるとそのレッドゴブリンは格上だったそうだが魔法を使わずにどの様にして倒したのだい?」
そうか、魔法適正が無の人は魔法が使えない事になってるんだっけ。
無属性魔法は俺の切り札なんだけど、クラインさんなら言っても問題ないかな。
「クラインさん、念のためこれから僕のいう事は他言無用にして下さい」
「あぁ、承知した」
俺は少し考えた後、説明を始めた。
「実は適正魔法が「無」というのは魔法が使えないのではなく、魔力を属性に変換できないだけなんです」
「魔力を属性に変換できない、と言うのは?」
「つまり、魔力を火や水に変換せずそのまま放出できるということです。例えばこの様に・・・・」
俺は手から魔力を放出してレッドゴブリンの時と同じ様に凝固させた。
もちろん超高密度なので誰でも目視できる様になっている。
「これは・・・・」
「魔力の塊です。これを放つ事によっレッドゴブリンの脳天を貫きました」
俺の説明にクラインさんは未だ信じられないと言う顔をしているが事実だ。
ここでは威力を見せられないが。
「分かっていただけましたか?」
俺が確認をすると、クラインさんの口から予想外の言葉が飛び出して来た。
「魔力、とは何だ?」
「・・・え?」
クラインさん、今何とおっしゃいました?
「いや、魔力とは魔法の強さの事を言うのだろう?君が言うには魔力を物として扱っている様に聞こえるのだが」
あぁ、そうか。魔力を感じることのできないこの世界の人にとって魔法とは何か詠唱したら使えるけど連発したら疲れる、と言う認識でしか無いため魔力を魔法の強さと言う概念でしか捉えられないのか。
「えーと、魔力とは魔法発動の為のエネルギー源の様な物です。魔力を感じれる様になれば分かると思うんですが・・・・」
俺が説明できずにもどかしい思いをしていると
「ふむ、つまりステータスに記入されている魔力値は魔法の強さでは無く魔力の量を表している、と言うことで良いのかい?」
「あ、はい」
クラインさんが俺の言わんとしている事を汲み取ってくれたらしい。理解の早い人で助かった!
「事態は把握したよ。一応ギルドの方で狩場周辺は探索させて貰うけど、最悪の場合君たち冒険者に出てもらう事になるかもしれない。その時は宜しく頼むよ」
「はい!」
世話になっているギルドに助力しないはずも無く、俺が二つ返事で返すとクラインさんが続けた。
「そこで提案なのだが、君の冒険者ランクをCランクに上げようと思う」
俺がレッドゴブリンの話をしたらクラインさんは難しい顔をして言った。
「その後レッドゴブリンはどうなったか知っているかい?」
「討伐しました」
俺がそう言うとクラインさんは驚いたような顔をした。
「てっきり君たちは撤退してきたものだと私は思っていたのだが、確か君の魔法適性は「無」だったね。君の話によるとそのレッドゴブリンは格上だったそうだが魔法を使わずにどの様にして倒したのだい?」
そうか、魔法適正が無の人は魔法が使えない事になってるんだっけ。
無属性魔法は俺の切り札なんだけど、クラインさんなら言っても問題ないかな。
「クラインさん、念のためこれから僕のいう事は他言無用にして下さい」
「あぁ、承知した」
俺は少し考えた後、説明を始めた。
「実は適正魔法が「無」というのは魔法が使えないのではなく、魔力を属性に変換できないだけなんです」
「魔力を属性に変換できない、と言うのは?」
「つまり、魔力を火や水に変換せずそのまま放出できるということです。例えばこの様に・・・・」
俺は手から魔力を放出してレッドゴブリンの時と同じ様に凝固させた。
もちろん超高密度なので誰でも目視できる様になっている。
「これは・・・・」
「魔力の塊です。これを放つ事によっレッドゴブリンの脳天を貫きました」
俺の説明にクラインさんは未だ信じられないと言う顔をしているが事実だ。
ここでは威力を見せられないが。
「分かっていただけましたか?」
俺が確認をすると、クラインさんの口から予想外の言葉が飛び出して来た。
「魔力、とは何だ?」
「・・・え?」
クラインさん、今何とおっしゃいました?
「いや、魔力とは魔法の強さの事を言うのだろう?君が言うには魔力を物として扱っている様に聞こえるのだが」
あぁ、そうか。魔力を感じることのできないこの世界の人にとって魔法とは何か詠唱したら使えるけど連発したら疲れる、と言う認識でしか無いため魔力を魔法の強さと言う概念でしか捉えられないのか。
「えーと、魔力とは魔法発動の為のエネルギー源の様な物です。魔力を感じれる様になれば分かると思うんですが・・・・」
俺が説明できずにもどかしい思いをしていると
「ふむ、つまりステータスに記入されている魔力値は魔法の強さでは無く魔力の量を表している、と言うことで良いのかい?」
「あ、はい」
クラインさんが俺の言わんとしている事を汲み取ってくれたらしい。理解の早い人で助かった!
「事態は把握したよ。一応ギルドの方で狩場周辺は探索させて貰うけど、最悪の場合君たち冒険者に出てもらう事になるかもしれない。その時は宜しく頼むよ」
「はい!」
世話になっているギルドに助力しないはずも無く、俺が二つ返事で返すとクラインさんが続けた。
「そこで提案なのだが、君の冒険者ランクをCランクに上げようと思う」
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