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復讐
15話 無詠唱
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『無属性魔法Lv1』、確かにスキルの欄にはそう記入されていた。
「真一、これって・・・・・」
「あぁ、無属性魔法だ」
未だに信じられないがこのスキル名からしてもちろん無属性の魔法が使えるということだよな。
俺は試しにあの魔法を再挑戦することにした。
「身体強化!」
途端に体中を見えない力が駆け抜けていく。
これは・・・・さっきの感覚!
間違いない、ゴブリンを斬ったときもこの感覚がした。
だけどあの時は「身体強化」と唱えていなかったはず、
果たして俺はどのようにあの驚異的な身体能力を得ることが出来たのだろうか。
答えは、なんとなくわかる。試してみないと証明は出来ないが。
俺は瞼を閉じて体中の魔力を感じた。そして魔力の流れを強めていく。
さっきのように極限まで魔力の流れをスムーズに、かつ強力に・・・
しばらく魔力の流れを強めていく工程を繰り返した後、魔力の流れが身体の中で膨張しそうになったところで俺は目の前の木に向かって突進した。
一瞬で標的に接近し、身体が接触する。
「バキッ」
そんな音を立てて折れたのは木の方だった。
俺はバリバリと木が倒れて行くのを眺めながら俺の予想が証明された事を確信した。
「無詠唱」、魔法を使用する上で必要となってくる詠唱を飛ばす技術。俺はさっきのゴブリン戦でその無詠唱を無意識のうちに使っていたのだ。なぜそんな高等技術を使えたのかは俺がスキル『魔力感知』を持っていたからだ。魔力の流れを感知することによって魔法発動の条件を理解し詠唱を飛ばすことが出来た。
自分の予想があたっていたことに少し喜びを感じつつ二人のところに戻ると、二人はなんとも言えない微妙な顔をしていた。
「あっ」
今まで自分の予想を証明することに集中していて気づかなかったけど、突然無言で木に突進して笑顔で戻ってくるとか不審者でしか無いじゃん。という事に今頃気づく俺は鈍感なのだろうか。
こうしてしばらく三人の間に微妙な空気が渦巻くのだった。
「真一、これって・・・・・」
「あぁ、無属性魔法だ」
未だに信じられないがこのスキル名からしてもちろん無属性の魔法が使えるということだよな。
俺は試しにあの魔法を再挑戦することにした。
「身体強化!」
途端に体中を見えない力が駆け抜けていく。
これは・・・・さっきの感覚!
間違いない、ゴブリンを斬ったときもこの感覚がした。
だけどあの時は「身体強化」と唱えていなかったはず、
果たして俺はどのようにあの驚異的な身体能力を得ることが出来たのだろうか。
答えは、なんとなくわかる。試してみないと証明は出来ないが。
俺は瞼を閉じて体中の魔力を感じた。そして魔力の流れを強めていく。
さっきのように極限まで魔力の流れをスムーズに、かつ強力に・・・
しばらく魔力の流れを強めていく工程を繰り返した後、魔力の流れが身体の中で膨張しそうになったところで俺は目の前の木に向かって突進した。
一瞬で標的に接近し、身体が接触する。
「バキッ」
そんな音を立てて折れたのは木の方だった。
俺はバリバリと木が倒れて行くのを眺めながら俺の予想が証明された事を確信した。
「無詠唱」、魔法を使用する上で必要となってくる詠唱を飛ばす技術。俺はさっきのゴブリン戦でその無詠唱を無意識のうちに使っていたのだ。なぜそんな高等技術を使えたのかは俺がスキル『魔力感知』を持っていたからだ。魔力の流れを感知することによって魔法発動の条件を理解し詠唱を飛ばすことが出来た。
自分の予想があたっていたことに少し喜びを感じつつ二人のところに戻ると、二人はなんとも言えない微妙な顔をしていた。
「あっ」
今まで自分の予想を証明することに集中していて気づかなかったけど、突然無言で木に突進して笑顔で戻ってくるとか不審者でしか無いじゃん。という事に今頃気づく俺は鈍感なのだろうか。
こうしてしばらく三人の間に微妙な空気が渦巻くのだった。
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