COLLAR(s) ~SIDE STORYs~

sorarion914

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Side.B・テツとエージのにゃんこ★すたぁ【R-18】

#7

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 Roostルーストと書かれた小さな看板。
 夜になると、その淡い光に誘われて、界隈にいるの客が集まってくる。

 明るく会話を楽しむ者。深刻な顔で悩みを相談する者。
 訪れる客の年齢層は様々だが、エージはいつも穏やかな顔をして、それらの客の相手をしていた。
 同じ水の中を泳ぐ者同士。
 テツは店の手伝いをしながら、訪れる客とはすぐに打ち解けた。
「てっちゃん可愛い~」
 常連客のオネェ2人にそう言われて、カウンターにいたテツはウフフと笑った。
「歳幾つよ?」
「ヤダ、聞かないで」
 すると横からエージが「29」と答える。
「ちょっとぉ~」とテツが睨みつけた。
「若いじゃな~い。お肌ツルツルぅ」
「大学生かと思ったわ」
「だろう?」
 エージがそう言って嬉しそうにテツの肩を抱いた。テツは不貞腐ふてくされながらも、嬉しそうに照れて笑う。
「なぁに?2人そういう関係なの?」
「なんだぁ……あたし、エージさん狙ってたのにぃ」
 口を尖らせながらも、嬉しそうにケラケラと笑っている。どこまでが本気で、どこまでが冗談か分からない。
 本音を話していそうで、実は決して本音を明かさないのがたちだ。
 デリケートで傷つきやすい心を持っている――
 エージもそれを知っているので、深く突っ込まずに一緒に笑っている。
 テツはそんなエージをじっと見つめていた。


 客たちが去り、店じまいの為の後片付けをしていると、フラッと入ってきた男がいた。
「あ、ごめんなさい。もう閉店で――」
 すると、その言葉を遮るようにエージが言った。
「てっちゃん、その人はいいよ」
 入ってきた男はテツを見ると、「新しいバイトの子?」と笑顔で聞いてきた。
 スーツ姿で背の高い、がっちりとした体つきの男だった。歳はエージより上に見えたが、一瞬向けられた目つきの鋭さと、相反する穏やかな微笑みが、どこかエージと似ている。2人からは同じ匂いを感じた。
「今日はもう来ないかと思ってた」
 そう言われて男はカウンターに座ると肩をすくめた。
「やいやい言う連中が大勢いるもんで」
 なかなか帰れない……そう言いながら苦笑すると、背後にいるテツを振り返って聞いた。
「バイト入れたの?」
のね」
 そう答えて意味深に笑うエージに、男も笑った。
「てっちゃん、紹介するよ。この人はサク。俺の――昔の仕事仲間」
「昔の?」
 首を傾げるテツを見て、男は静かに頭を下げた。
佐倉さくらといいます。よろしく」
「佐倉……サク……サッ君」
「―――」
 戸惑う佐倉の顔を見て、エージは思わず笑った。
「そう。サッ


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