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縛られたいSubと甘やかしたいDomのはなし ※R-18
美形で変態は手に負えない 3
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※R-18
「ごめんなさい、俺、棗さんとセックスできない…」
「朋志さん…」
棗は難しい顔をしている。
朋志の目尻にうっすら光るものを見た棗は、慌てて朋志の乱れたシャツを整えはじめた。
そして、一旦、クールダウンするため遅めの昼食を摂ることになったのだが。
朋志は、お腹をきれいにしてきたことを思いだし、うっかり「ご飯は食べられません」とバカ正直に言ってしまい。
問いただされ、不安が頂点にきていた朋志は、ここのところの悩みをすべて打ち明けた。
コマンドを使うまでもなく。
「棗さんとセックスしたくないわけじゃないです。ほんとです…」
「…」
「初めてなので、やり方を勉強したけど、動画が…動画が…」
「……」
「ゆ、指が…入らなくて…」
「………」
「約束の時間が来ても、俺、決心できなくて…」
「…………」
棗はずっと黙ったまま…。
朋志はここ数日ため込んでいたものを吐き出せて、少しすっきりしたが、棗が一言も話さないので、なにか気に障ったのかと心配になってきた。
しかし、棗にすすめられるまま、デザートまで食べ。
手ずから淹れてくれた紅茶で食後のティータイム中である。
--- 棗さん、怒ってるのかな…
--- お腹の準備も中途半端だったし
--- でも、怒っているのとはちょっと違うような…
以前怒ったときのような、ピリピリした感じはない。
とはいえ、話しかけづらいのは同じ。
意を決してカップをソーサーに戻す。
「ごめんなさい」
「えっ」
朋志の言葉に、棗が声をあげる。
棗を見られず、つい下を向いてしまう。
「がっかり…したのかなと…ほんとはすぐにしたかったですよね…」
「いえ、がっかりどころか…」
棗の気配を間近に感じたと思ったときには、立たされ、抱きしめられる。棗が耳や頬にキスするので、くすぐったい。
「…前向きに考えてくれて嬉しいです」
棗は、朋志の腰を支えたまま、足を掬い、そのまま移動をはじめた。びっくりして、棗の首に腕を回す。
「わっ」
「すみません」
降ろされた先は、寝室。ベッドの上。棗も隣に座る。
「泣かせてしまい申し訳ない気持ちはあるのですが」
「ああ、すみません…、ーー”Kleel”」
「あっ」
肩が弾んだ。
「朋志さん、早く」
棗に急かされて、焦る。
今まで”早く”なんて言われたことがないから余計に。
ふかふかのベッドが動きにくい。
早くしないとだめなのに。
向かい合って棗の膝の上に座ると、腰を引き寄せられ、下半身が密着する。
「あ、っ」
お尻に硬いものがあたって、咄嗟に腰が浮いたが、大きな手に引き戻される。
「棗さんっ」
「Goodboy. 朋志さん、あなた自分で何を言っているのかわかっていますか」
「なに、っ、んっ」
すり合わされた唇が気持ちいいと思ったのは一瞬で、あとは食べられるかと思うほどに扱われ、なにがなんだかわからない。頭がぼうっとする。
唇がなくなってしまったんじゃないかと思った朋志は、棗にもたれかかり、じんじんする唇を触る。まだある。
「僕とするところを想像してくれましたか」
「あっ」
腰からお尻を撫でていた手が、奥に指を入れようと動く。
「ここ…」
「な、棗さん」
「自分で触ってみたんですか。指を入れて」
「あ、ん、でも入らなくてぇ…っ」
棗の中心はすでに硬く、指は服の上からでも構わないというように奥へと進もうとする。
そんな動きに、痛い程何をしたいのか伝わってきて、怖気づいてしまう。
まだ無理なのにと棗の名前を呼びながら、膝の上で身を震わせる。
「俺ぇ、お尻がこわいです。棗さんのは手…いや胸?舌?もうどこででも触りますから…っ」
「ちょっ、朋志さん」
いやいやと、首を振る朋志に棗が焦った声をあげる。
「お尻はだめです…!」
必死の訴えが通じたのか、棗の動きが止まる。
ほっとしたと思ったら、ベッドに寝かされ、上から覗き込まれる。
「…朋志さん、大丈夫ですよ」
頬を撫でられて、上を向いた唇を吸われる。啄むキス。朋志も棗の唇を挟んでみた。
棗の唇は、うっとりするほど気持ちよかった。
「アナルセックスだけが、セックスではありません」
体が重なる。
「一緒に気持ちよくなれる方法はいくらでもあります」
「いくらでも…」
「ええ」
「ごめんなさい、俺、棗さんとセックスできない…」
「朋志さん…」
棗は難しい顔をしている。
朋志の目尻にうっすら光るものを見た棗は、慌てて朋志の乱れたシャツを整えはじめた。
そして、一旦、クールダウンするため遅めの昼食を摂ることになったのだが。
朋志は、お腹をきれいにしてきたことを思いだし、うっかり「ご飯は食べられません」とバカ正直に言ってしまい。
問いただされ、不安が頂点にきていた朋志は、ここのところの悩みをすべて打ち明けた。
コマンドを使うまでもなく。
「棗さんとセックスしたくないわけじゃないです。ほんとです…」
「…」
「初めてなので、やり方を勉強したけど、動画が…動画が…」
「……」
「ゆ、指が…入らなくて…」
「………」
「約束の時間が来ても、俺、決心できなくて…」
「…………」
棗はずっと黙ったまま…。
朋志はここ数日ため込んでいたものを吐き出せて、少しすっきりしたが、棗が一言も話さないので、なにか気に障ったのかと心配になってきた。
しかし、棗にすすめられるまま、デザートまで食べ。
手ずから淹れてくれた紅茶で食後のティータイム中である。
--- 棗さん、怒ってるのかな…
--- お腹の準備も中途半端だったし
--- でも、怒っているのとはちょっと違うような…
以前怒ったときのような、ピリピリした感じはない。
とはいえ、話しかけづらいのは同じ。
意を決してカップをソーサーに戻す。
「ごめんなさい」
「えっ」
朋志の言葉に、棗が声をあげる。
棗を見られず、つい下を向いてしまう。
「がっかり…したのかなと…ほんとはすぐにしたかったですよね…」
「いえ、がっかりどころか…」
棗の気配を間近に感じたと思ったときには、立たされ、抱きしめられる。棗が耳や頬にキスするので、くすぐったい。
「…前向きに考えてくれて嬉しいです」
棗は、朋志の腰を支えたまま、足を掬い、そのまま移動をはじめた。びっくりして、棗の首に腕を回す。
「わっ」
「すみません」
降ろされた先は、寝室。ベッドの上。棗も隣に座る。
「泣かせてしまい申し訳ない気持ちはあるのですが」
「ああ、すみません…、ーー”Kleel”」
「あっ」
肩が弾んだ。
「朋志さん、早く」
棗に急かされて、焦る。
今まで”早く”なんて言われたことがないから余計に。
ふかふかのベッドが動きにくい。
早くしないとだめなのに。
向かい合って棗の膝の上に座ると、腰を引き寄せられ、下半身が密着する。
「あ、っ」
お尻に硬いものがあたって、咄嗟に腰が浮いたが、大きな手に引き戻される。
「棗さんっ」
「Goodboy. 朋志さん、あなた自分で何を言っているのかわかっていますか」
「なに、っ、んっ」
すり合わされた唇が気持ちいいと思ったのは一瞬で、あとは食べられるかと思うほどに扱われ、なにがなんだかわからない。頭がぼうっとする。
唇がなくなってしまったんじゃないかと思った朋志は、棗にもたれかかり、じんじんする唇を触る。まだある。
「僕とするところを想像してくれましたか」
「あっ」
腰からお尻を撫でていた手が、奥に指を入れようと動く。
「ここ…」
「な、棗さん」
「自分で触ってみたんですか。指を入れて」
「あ、ん、でも入らなくてぇ…っ」
棗の中心はすでに硬く、指は服の上からでも構わないというように奥へと進もうとする。
そんな動きに、痛い程何をしたいのか伝わってきて、怖気づいてしまう。
まだ無理なのにと棗の名前を呼びながら、膝の上で身を震わせる。
「俺ぇ、お尻がこわいです。棗さんのは手…いや胸?舌?もうどこででも触りますから…っ」
「ちょっ、朋志さん」
いやいやと、首を振る朋志に棗が焦った声をあげる。
「お尻はだめです…!」
必死の訴えが通じたのか、棗の動きが止まる。
ほっとしたと思ったら、ベッドに寝かされ、上から覗き込まれる。
「…朋志さん、大丈夫ですよ」
頬を撫でられて、上を向いた唇を吸われる。啄むキス。朋志も棗の唇を挟んでみた。
棗の唇は、うっとりするほど気持ちよかった。
「アナルセックスだけが、セックスではありません」
体が重なる。
「一緒に気持ちよくなれる方法はいくらでもあります」
「いくらでも…」
「ええ」
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