【R-18】トラウマ持ちのSubは縛られたい 〜Dom/Subユニバース

トラウマSubは溺愛Domに縛られたい

トラウマSubは溺愛Domに縛られたい 3

　棗が紐を解いてくれた。
　「一人で不安になりませんでしたか」
　「最初は少し不安でした。でも紐を見ていたら楽になりました」
　「よかったです」
　「棗さんは、俺が縛られたほうがいい？ って知っていたんですか」
　「縛るのはまあ、僕の願望も入っていますけど」
　「願望…」
　「丸目さんに似合うだろうな、見たいな、という」
　「似合う…？アクセサリーだったんですかこれ」
　「ええ、丸目さんはずっとそのままでいてくださいね。でも、縛ることはあくまで方法の一つです」


　”棗というDom”から見た、”朋志というSub”は、今まで朋志が自覚していたものとは大きく違っていた。

　自分のことをSub欲求が強いと思っていた。
　いわゆる、Subらしく命令されたい。支配されたい。Domに従いたい。お仕置きをされたい。なにより褒めてもらいたい…。
　そして、どんなコマンドでも聞けるし、気持ちよくなれる。
　そんなSubだと思っていた。

　「プレイをしていないときは、一人でも平気ですが、プレイ中、一人にされることにはストレスを感じていましたね」

　ケアと合わせてできる、”Look”などのコマンドと違い、”Stay”などは、一定時間Subを拘束し、一人にするコマンドで、それを楽しめるSubなら問題はない。


　朋志は、Domもプレイもこわいという思いが根強くある。
　だけど、プレイを始めたら、縋れるのはコマンドを出したDomだけ。
　こわいプレイを”Domのため”に受け入れている。”Dom”に満足してもらうことが”Sub”の喜び。でも、”俺”は一人にされると不安になる……。


　－－－ 俺は、コマンド中にDomの姿が見えないと不安定になるんだ…


　思い当たる節はいっぱいあった。
　顕にも、尽くしたいのに尽くせない不甲斐なさを感じていたし、棗が車のキーを取りに行く短い時間すら不安だった。


　棗が縛ることで、”いつでも側にいる”と意識付けし、朋志の不安を無くしてくれた。そのうえ、どんなコマンドも受け入れられる、という朋志のSub性も満たしてくれた。


　「ありがとうございます」
　「僕は、ずっとケアしながらプレイするのもやぶさかではありません」
　「はい、でも俺、すっきりしました。縛るのも…棗さんがしてくれたから。気持ちよかったです…」

　「気に入ってもらえてよかったです。次は時間をかけて縛りましょう。プレイ中、もっと気持ちよくなれますよ」
　「棗さんになら、何だって」




　


　縛られてプレイすると、いつでも棗が寄り添ってくれているみたいで気持ちいい。
　－－－ ずっと棗さんに縛られていたい