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溺愛Domは甘やかしたい
溺愛Domは甘やかしたい 3
しおりを挟む「お、俺は、Subだけど、プレイがこわい、です」
「ええ」
「Domも、こわい…」
「…」
「ドロップしたらどうしようっていつも考えて…」
「そうですか」
「ん」
「顕さんとも…」
顕は、コマンドをくれる絶対的な、朋志の支配者だった。従えることが嬉しかった。
でも、何をしても曖昧に笑うだけで、合ってるのかわからなくて、お仕置きをされている間も、どうしたらよかったんだろうっていうことばかり考えて、寂しくて。
顕に褒めて欲しくてわけがわからなかった。
プレイが終わったあと、疲れた朋志を労ってくれた。顕は、マメにケアをしてくれて、朋志を安心させようとしてくれていた。
抱きしめてくれたり、お風呂で体を洗ってくれたり…と話したところで、棗が「ま、待ってください」と狼狽えた声を出した。
「一緒にお風呂に入ったんですか…?」
「はい」
「許斐さんが、丸目さんの体を…」
「パートナーを解消する少し前くらいからですけど、洗ってくれていました」
棗がなにかブツブツ言っていたが、朋志の不思議そうな視線を感じて先を促してくれる。
「結局、俺がサブドロップしてしまったので、パートナーを解消することになりました」
顕とパートナーを解消してから、第二性がこわくて、薬で抑えていた。
薬を飲んでも、Sub性はなくなったりしなかったし、逆に欲求が内側で暴れて苦しくて、いつか本当に外に出て暴れはじめるんじゃないかと思うと、こわかった。
第二性は発現しない人もいるのに、どうして自分は一人ではどうにもできない性を持って生まれてきたのか……。
棗は朋志の背中を撫でてくれる。
労るように。同じくらいの身長なのに、朋志よりも大きな手。
--- 優しい
--- この手なら安心できる…
棗の手を握って、目を見つめる。細めのアーモンドアイをさらに細めて、優しく笑ってくれる。
「言いにくいことを教えてくれてありがとうございます」
そして、朋志の手を握り返し、「僕のことは怖いですか」と、聞いてきた。
「棗さんはこわくないです」
「僕とのプレイも怖いと思いますか」
「プレイはこわいです…けど…」
「俺は、棗さんとなら…」
湧き上がってくる気持ちを伝えたい。
けど、顔を見て言うのは照れくさい。
目の前の肩に額を乗せると、棗は意を汲んで抱きしめてくれた。
「俺は、棗さんが好きです…」
抱きしめている棗の腕がピクリとしたのがわかった。
「本当ですか」
「はい。プレイをするなら、棗さんがいいです」
一層強く抱きしめられて、息が苦しくなる。
「嬉しいです」
お礼も言われてしまえば、苦しいから離れてと言うのは、憚られ、もう少しこのままで良いかと思った。
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