33 / 35
悪い人にはわからない 〜『ドS彼氏に淫乱ドM調教されたあげく捨てられて、毎日身体を疼かせてる淫乱ドMだけど、実は結構純情。』
① ドS彼氏に淫乱ドM調教されたあげく捨てられて、毎日身体を疼かせてる淫乱ドMだけど、実は結構純情。
しおりを挟む「ショー…ですか?」
「そう。陽ちゃん今はフリーでしょ?」
「はぁ…まぁ」
「堅苦しく考えないで、ちょっとしたお小遣い稼ぎだとでも思って…ね?」
いつもお世話になっている智哉に言われては断わりづらく、陽一は「わかりました…」と承諾していた。
そして。金曜日の夜。
陽一は、この日ばかりは残業を断って、最寄りではない駅のトイレで着替えをした。帽子を目深に被って、マスクをして咳払いを一つ。あまりにも怪しい風貌だったので、風邪を装おうとして失敗したのだった。
「いらっしゃい」
「…こんばんは」
「来てくれて嬉しい、ありがとう」
「いえ」
控え室として使っていいと智哉に案内された部屋は、小さいが、一人で使うなら充分な広さだった。
「部屋はここを使っていいから、衣装はこっち。サイズが合わなかったら言ってね。…あっと、待って、紹介するから」
そう言って智哉が部屋を出ていき、少ししてからまた入ってきた。男を連れて。
「…!」
「紹介するわね、今夜のショーで共演する”ナオ”よ、こちらが”ヨウ”さん」
「よろしくお願いします」
「よ、よろしくお願いします…」
ナオは、智哉とそう体格も年齢も変わらない、大人しそうな雰囲気の、一見”普通”の青年だった。
しかし、SMショーの舞台に上がろうと言うのだから、それなりの”癖”を隠し持っているのだろう。
「ナオが今回のショーの攻め手を務めます。”素人代表”だから、別にショーリーダーがいるけれど、ナオがメイン。あとは観客から一人」
「はい」
ナオはペコリと頭を下げて、智哉と部屋から出ていった。
もう、胸が高鳴っている。
期待にだ。
「ナオ…」
服の上からでもわかる均整の取れた体と、あの目…。深い海の様に、なにも感情らしいものが感じられなかった。
これから観客の前で、ナオにされることを思うと、後ろがきゅうっと締まった。
1
お気に入りに追加
32
あなたにおすすめの小説

朝起きたら幼なじみと番になってた。
オクラ粥
BL
寝ぼけてるのかと思った。目が覚めて起き上がると全身が痛い。
隣には昨晩一緒に飲みにいった幼なじみがすやすや寝ていた
思いつきの書き殴り
オメガバースの設定をお借りしてます

【連載再開】絶対支配×快楽耐性ゼロすぎる受けの短編集
あかさたな!
BL
※全話おとな向けな内容です。
こちらの短編集は
絶対支配な攻めが、
快楽耐性ゼロな受けと楽しい一晩を過ごす
1話完結のハッピーエンドなお話の詰め合わせです。
不定期更新ですが、
1話ごと読切なので、サクッと楽しめるように作っていくつもりです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
書きかけの長編が止まってますが、
短編集から久々に、肩慣らししていく予定です。
よろしくお願いします!

被虐趣味のオメガはドSなアルファ様にいじめられたい。
かとらり。
BL
セシリオ・ド・ジューンはこの国で一番尊いとされる公爵家の末っ子だ。
オメガなのもあり、蝶よ花よと育てられ、何不自由なく育ったセシリオには悩みがあった。
それは……重度の被虐趣味だ。
虐げられたい、手ひどく抱かれたい…そう思うのに、自分の身分が高いのといつのまにかついてしまった高潔なイメージのせいで、被虐心を満たすことができない。
だれか、だれか僕を虐げてくれるドSはいないの…?
そう悩んでいたある日、セシリオは学舎の隅で見つけてしまった。
ご主人様と呼ぶべき、最高のドSを…
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。

別れようと彼氏に言ったら泣いて懇願された挙げ句めっちゃ尽くされた
翡翠飾
BL
「い、いやだ、いや……。捨てないでっ、お願いぃ……。な、何でも!何でもするっ!金なら出すしっ、えっと、あ、ぱ、パシリになるから!」
そう言って涙を流しながら足元にすがり付くαである彼氏、霜月慧弥。ノリで告白されノリで了承したこの付き合いに、βである榊原伊織は頃合いかと別れを切り出したが、慧弥は何故か未練があるらしい。
チャライケメンα(尽くし体質)×物静かβ(尽くされ体質)の話。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる